2012/04/17

セシウム検出ミカン給食に 検査結果の周知不徹底

セシウム検出ミカン給食に 検査結果の周知不徹底
(2012年4月17日 11時18分 東京新聞)

 川崎市立小学校の給食食材精密検査でミカンから放射性セシウムが検出された問題で、幸、多摩、麻生の三区の小学校で十六日、初めてこのミカンを使った献立が給食に出された。市教委は同検査結果を保護者に伝えることを学校側に求めていたが、複数の保護者が「まったく知らされていない」と話すなど徹底されていないことが分かった。教員でさえ知らないケースもあり、一部保護者から怒りの声が出ている。 (山本哲正)

 給食でミカンが使われたのは、「入学・進級祝い」のフルーツポンチ。事前に学校に相談する保護者もいて、自宅から代替品を持参し、食べなかった児童もいたという。ある学校関係者は「『特別な子』と見られることがないよう配慮した」と語った。市教委も「食べ残しても、子どもたち同士で誤解が生じないよう、教員も普通に接してほしい」と各校に呼び掛けている。

 市教委では、各校の校長に対し、「市のホームページで公表していることを、ネットを見ない人のためにもお便りなどを使って保護者に連絡を」と求めるなど、セシウム検出の事実を関係者に伝えるよう依頼していた。

 ところが、東京新聞で調べたところ、複数の学校の保護者が「まったく学校から知らされていない」と驚いていた。中には、「保護者懇談会でミカンの話をお願いしようとしたら、先生さえ検出されたことを知らなかった。ショックを受けた」との声も。

 検査では、フルーツポンチに使われた県産ミカンの缶詰からは、放射性セシウムが一キロ当たり三・八ベクレル。幸、多摩、麻生の三区で十七日出される予定の県産冷凍ミカンからは同九・一ベクレルが検出された。川崎、中原両区では缶詰が十八日、冷凍が十九日。高津、宮前両区では缶詰が十九日、冷凍が今月下旬に給食に出される予定だ。

 市内の低学年児の父親(38)は「セシウム検出のミカンを給食で出す必要はない。何のための検査か。出されたら、持ち帰らせ、親が食べる。万一を考えて将来ある子どもたちには食べさせない決断が必要だ」と話していた。

(東京新聞)

京都・滋賀知事が原発政策で共同提言

以前から「滋賀県の嘉田由紀子さんのような知事が増えるといいなぁ」と思っていたけど、今度の提言もいいですね。今後も嘉田知事の言動に注目したいと思います。

原発「被害地元」を明記 京都・滋賀知事が7項目提言
(2012年04月17日 13時50分 京都新聞)

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働が焦点になる中、京都府の山田啓二、滋賀県の嘉田由紀子両知事は17日午前、京都市上京区の府公館で記者会見し、中立的な第三者機関による専門的な判断など原発政策について7項目の共同提言を発表した。政府に一層の安全確保策を求める内容で、隣接府県として性急な再稼働に歯止めをかける狙いがある。同日中に提言を政府に提出する。

 提言は大飯原発の再稼働と京滋の位置づけについて「いったん事故が起きれば立地自治体同様大きな被害を受ける『被害地元』」と明記し、「原発の安全性や再稼働の必要性を含め、国民への説明はいまだ不十分であり、再稼働への国民的理解が得られているとは言い難い」と指摘した。

 その上で政府に対し、原子力規制庁の早期設置や電力需給を公平に点検する第三者委員会の創設など中立的機関による専門的判断の必要性を訴えたほか、大規模な地震や津波に備える免震事務棟や防潮堤などが存在していない段階での安全性の説明や、原発廃炉計画を示し脱原発依存社会への工程表を示すよう求めた。

 政府から再稼働に同意を求められた福井県は「関西圏の理解が必要」との考えを示している。大阪府と大阪市も再稼働の条件を国に提出する方針で、今回の京滋の共同提言も含めた周辺府県の懸念や疑問に政府がどう対応するかが焦点になる。

 会見で山田知事は「提言は反対のための反対、賛成のための賛成をするためのものではない。今回の要求にどう応えるかをみて(再稼働について)判断する」と述べ、嘉田知事は「政府が今後再稼働に理解を求めてくるなら、7項目について見通しと道筋を示してほしい」と話した。

 ■7項目の共同提言要旨■

 ・今夏の電力需給状況は事業者の資料だけで判断せず、第三者委員会で公平に点検する

 ・福島第1原発事故の事故原因を徹底究明し情報を公開する

 ・大飯原発の免震事務棟、防潮堤など恒久対策ができていない段階での安全性を説明する

 ・中長期的な電力確保策を示し、国民に節電の協力を求める

 ・使用済み核燃料の最終処理体制の確立に取り組み、工程を示す

 ・福島原発事故を踏まえた事故発生時の対策を構築する

 ・福井県による原発の安全確保の努力に感謝し、経済面で国の配慮を求める

【 2012年04月17日 13時50分 】


3人の女性知事 原発に対する見解の相違    
(2011/08/14 風の便り)から抜粋

放射能の被害が全国に広がっている中、特に原発が集中立地する福島、新潟、福井に隣接する県の住民には不安が高まっている。そうした背景もあって、山形県の吉村美栄子知事と滋賀県の嘉田由紀子知事が「卒原発」を共同提言した。

嘉田滋賀県知事「異端者となっても『卒原発』」 原発立地県が反発も
(2011.7.26 20:40 産経ニュース)

 滋賀県の嘉田由紀子知事は26日の定例会見で、原子力発電所への依存度を徐々に減らし、自然エネルギーへの転換を目指す「卒原発」を打ち出したことに原発立地県から反発が広がっていることを認め、「リスクがある原発から離れるには自然エネルギーしかない。異端者となっても卒原発を言い続ける」と強調した。

 嘉田知事は今月12、13の両日に秋田市で開かれた全国知事会議で、山形県の吉村美栄子知事と共同で「卒原発」を提言。原発立地県の知事から、反発する発言が相次いだという。

 嘉田知事は「原発立地県は悩みながら原発と向き合ってきた。反発は当然と受け止めている」とする一方で、「原発がないと経済が成り立たないといったことばかり。福島第1原発事故で避難している被災者への配慮がない」と批判した。


インタビュー:原発再稼働、絶対安全の確証が必要=滋賀県知事
(2012年 04月 6日 23:30 ロイター)

[大津 6日 ロイター] 滋賀県の嘉田由紀子知事は6日、ロイターのインタビューに応じ、近隣の若狭湾岸に集中する関西電力などの原子力発電所の再稼働について「絶対安全だと確証が取れるまではイエスと言えない」と強調した。

嘉田知事はその理由として、「福島並みの事故が若狭の発電所で起きたら、風下には1450万人の命の水源である琵琶湖がある。万一のことがあれば近畿の産業も生活も成り立たなくなる」などと説明した。

野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相ら関係4大臣は6日、関電大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働問題に関する協議で、再稼働の条件となる暫定の新しい安全基準案を正式に決定した。この暫定基準は、原子力安全・保安院が福島事故を踏まえて3月にまとめた30項目の安全対策が基になっている。

この暫定基準について嘉田知事は、「30項目の中でも中長期的に数年かかるとして(電力会社の対応が)できていない項目もある。そこを(暫定基準から)外して、出来たところだけを持ってきて、基準をクリアしたというのは納得しがたい。技術的安全性で中途半端なところで妥協しているようにみえる」と指摘した。また政府が大飯3・4号の再稼働を決定した場合は、「(枝野)大臣にお越しいただきたい。政治判断するなら責任ある判断のできる方を要望する」と述べた。

インタビューの主な内容は次の通り。

──政府が4大臣会合を開いて原発の再稼働に向けた新しい安全基準を出した。大飯3・4号機の再稼働に向けて前のめりになっている印象があるが、政府の検討状況、手続きの進め方に対する見解は。

「見切り発車ではないか。大変不安だと申し上げている。感情的に言っているのではない。福島並みの事故が若狭の発電所群で起きたら、滋賀県も被害を受ける地元だ。琵琶湖は若狭湾に対して秋冬春に風下にある。不安を持っている滋賀県としては確実に絶対安全だと確証が取れるまでは再稼働についてイエスとは言えない。141万県民の健康と命だけではく、琵琶湖は京都、大阪、神戸、1450万人の命の水源なので、万一のことがあったら近畿の水がなくなり、産業も生活も成り立たなくなる」

「(新安全基準の基になった保安院策定の)30項目を出した安全対策のうち、電源の配置などすでに出来ているものあるが、防潮堤を上げるとか、免震の建物を造るとか、万が一ベントしたときにフィルターをかけるとかまだ出来ていない項目もある。中長期的に数年間かかるとそれらを外して、出来たところだけで基準をクリアしたというのは納得しがたい。技術的安全性で中途半端なところで妥協しているようにみえる」

「国会の事故調査委員会の最終報告書さえまだ出来ていない。事故原因の中では地震の影響をとても気にしている。若狭はかなり活断層もあり地震の巣窟。地震の影響などを原因究明できていないのに、対策がとれたというのも論理的にあわない。国会の事故調が重い判断を行い、原因究明を公表してもらわないと国民的に納得いかないと思う」

──枝野経産相が再稼働を決めたら福井県には自ら説明に行く意向を示したが、滋賀県には「しかるべき人を出す」という。藤村修官房長官は滋賀県などに理解を求めるが、必ずしも同意は必要ないとの見解を示している。意思確認はどのような形を要望するか。

「基本的には(枝野)大臣にお越しいただきたい。政治判断というなら責任ある判断ができる方にお越しいただきたいと要望している」

──安全基準はどのようにしたら納得できるか。

「30項目のうち、ベントのフィルターをいつ付けるのか。防潮堤のかさ上げは完了しないと安全とは言えない。そのための基準ではないか。ただ、どうしても電力が足りないと経済が疲弊する電力不足リスクと安全基準のリスクがトレードオフ(二律背反)だろう。そのトレードオフ関係を透明度をもってもっと見せてほしい」

──いまの検討の進め方では大飯3・4号機の再稼働は嘉田知事としては認められないか。

「認められない。意思は表明し続ける。ただ国は(滋賀県は)無視してもいいという言い方だ。同意は必要ないということだから。原因究明、完全なる対策ができないと安心とは言えない」

──需要に対して供給が足りない場合は需要を減らすしかない。安全が確認できるまでは苦しくても頑張ることをこの夏、日本国民が経験してもいいのではと個人的には思うが、その価値判断が問われている。

「エネルギーや電気に対しての価値転換をしないといけない。無尽蔵にいつでも使いたい放題使えるものではない。われわれも夏少し暑いのを我慢するとか、涼しいところに出かけて家のクーラーを使わないとか。昨年(夏)やった段階で、特に電力制限令を出さずに関西で5%くらい節電効果があった。ポイントは変動価格。(企業などの節電分を電力会社が買い取る)ネガワットなど市場メカニズムの中に節電を入れ込むことだ」

「幸いにも関西広域連合が一昨年の12月に出来た。関西広域連合のエネルギー検討会議で需給見通しを出そうとしている。広域の責任を持つ母体として節電計画を作りましょうと去年の夏から取り組んできた。去年は、電気予報を広域連合が(関電に)提案した。経済的なメカニズムと社会的なメカニズムを国民運動的に持っていくことによって難局を乗り切ることを呼び掛けていきたい。最初から安易なリスクがある再稼働に行くのではなく、エネルギーにどう日本人が関西の人が立ち向かうか、ぎりぎりの経験をするほうが社会として健全だ」

「地域のことは地域で決めるという地域主権改革の最先端を関西は走り始めた。背景には琵琶湖・淀川水系での上下流連携がある。国がダムが必要だと言ったときにダムは必要ないという意見書を大阪、京都、滋賀、三重で出した。国におんぶにだっこ(で依存)していたら、地域にとって望ましい判断ができないという学習があった」

(インタビュアー 浜田健太郎 久保田洋子)

(ロイターニュース、浜田健太郎)

2012/04/16

【 水俣と福島に共通する10の手口 】

かつて水俣を、今福島を追う アイリーン・美緒子・スミスさんに聞く
(毎日新聞 2012年02月27日 東京夕刊)

 ◇共通する「責任逃れ」「曖昧な情報流し」 繰り返してほしくない「被害者の対立」

 「福島第1原発事故は水俣病と似ている」と語るのは、写真家ユージン・スミスさん(78年死去)と共に水俣病を世界に知らしめたアイリーン・美緒子・スミスさん(61)だ。今回の原発事故と「日本の公害の原点」との共通点とは何なのか。京都を拠点に約30年間、脱原発を訴えてきたアイリーンさんに聞いた。【小国綾子】

 「不公平だと思うんです」。原発事故と水俣病との共通点について、アイリーンさんが最初に口にしたのは、国の無策ではなく「不公平」の3文字だった。

 「水俣病は、日本を代表する化学企業・チッソが、石油化学への転換に乗り遅れ、水俣を使い捨てにすることで金もうけした公害でした。被害を水俣に押しつける一方、本社は潤った。福島もそう。東京に原発を造れば送電時のロスもないのに、原発は福島に造り、電力は東京が享受する。得する人と損する人がいる、不公平な構造は同じです」

 都市のため地方に犠牲を強いている、というわけだ。

 「『被害×人口』で考えれば被害量のトータルが大きいのは大都市で、少ないのは過疎地域かもしれない。でもこれ、一人一人の命の価値を否定していませんか。個人にとっては、被害を受けた事実だけで100%なのに……」

 アイリーンさんの原体験は「外車の中から見た光景」。日本で貿易の仕事をしていた米国人の父と日本人の母との間に育ち、60年安保反対のデモを見たのも、香港やベトナムの街で貧しい子どもたちが食べ物を求めて車の上に飛び乗ってくるのを見たのも、父親の外車の中からだった。こみ上げる罪悪感。「車の外に出たい」と強く感じた。

 両親の離婚後、11歳で祖父母のいる米国へ。日本では「あいのこ」と後ろ指をさされたのに、セントルイスの田舎では「日本人」と見下された。「日本を、アジアを見下す相手は私が許さない」。日本への思慕が募った。満月を見上げ「荒城の月」を口ずさんだ。

 アイリーンさんの「不公平」を嫌う根っこは、加害者と被害者、虐げる者と虐げられる者の両方の立場に揺れた、そんな子ども時代にあった。

 20歳の時、世界的に有名だった写真家ユージン・スミスさん(当時52歳)と出会う。結婚後2人で水俣に移住し、写真を撮った。日本語のできない夫の通訳役でもあった。患者と裁判に出かけ、一緒に寝泊まりもした。ユージンさんの死後は米スリーマイル島原発事故(79年)の現地取材をきっかけに、一貫して脱原発を訴えてきた。

   ■

 大震災後、環境市民団体代表として何度も福島を訪れ、経済産業省前で脱原発を訴えるテント村にも泊まり込んだ。テーブルにA4サイズの紙2枚を並べ、アイリーンさんは切り出した。「水俣病と今回の福島の原発事故の共通点を書いてみました」。題名に<国・県・御用学者・企業の10の手口>=別表=とある。

 「原発事故が誰の責任だったのかも明確にしない。避難指示の基準とする『年間20ミリシーベルト』だって誰が決めたかすらはっきりさせない。『それは文部科学省』『いや、原子力安全委だ』と縦割り行政の仕組みを利用し、責任逃れを繰り返す。被ばく量には『しきい値(安全値)』がないとされているのに『年間100ミリシーベルトでも大丈夫』などと曖昧な情報を意図的に流し、被害者を混乱させる。どれも水俣病で嫌というほど見てきた、国や御用学者らのやり口です」

 福島県が行っている県民健康管理調査についても、「被ばく線量は大したことないという結論先にありきで、被害者に対する補償をできるだけ絞り込むための布石としか思えません」と批判する。

 アイリーンさんが最も胸を痛めているのは、被害者の間に亀裂が広がりつつあることだ。「事故直後、家族を避難させるため、一時的に職場を休んだ福島県の学校の先生は、同僚から『ひきょう者』『逃げるのか』と非難され、机を蹴られたそうです。みんな不安なんです。だから『一緒に頑張ろう』と思うあまり、福島を離れる相手が許せなくなる」

 福島の人々の姿に、水俣で見た光景が重なる。和解か裁判闘争か。「水俣の被害者もいくつもに分断され、傷つけ合わざるをえない状況に追い込まれました。傷は50年たった今も癒えていません」

 だから福島の人たちに伝えたい。「逃げるのか逃げないのか。逃げられるのか逃げられないのか。街に、職場に、家族の中にすら、対立が生まれています。でも、考えて。そもそも被害者を分断したのは国と東電なのです。被害者の対立で得をするのは誰?」

 昨年3月11日、アイリーンさんは娘と2人、久しぶりの休養のため、アメリカにいた。福島の原発事故の映像をテレビで見た瞬間、胸に去来したのはこんな思いだ。「今からまた、何十年もの苦しみが始まる……」。水俣病がそうだったように。

 水俣病の公式確認は1956年。77年の患者認定基準を、最高裁は2004年、「狭すぎる」と事実上否定した。09年成立の水俣病特措法に基づく救済措置申請を7月末で締め切ることに対し、患者団体は今も「被害者切り捨てだ」と批判している。半世紀たってもなお、水俣病は終わっていない。

 「今、水俣の裁判闘争の先頭に立つのは50代の方々です。まだ幼い頃に水銀に汚染された魚を食べた世代です。だから、福島に行くたびに思う。小さな子どもたちに将来、『あなたたち大人は何をしていたの?』と問われた時、謝ることしかできない現実を招きたくないんです」

   ■

 3時間にわたるインタビューの最後、腰を上げかけた記者を押しとどめ、アイリーンさんは「これだけは分かってほしい」と言葉を継いだ。

 「水俣と福島にかかわっていて私自身、被害者と同じ世界にいると錯覚しそうになるけれど、でも違う。被害者の苦しみは、その立場に立たない限り分からない。分かっていないことを自覚しながら、被害者と向かい合い、発言するのは怖いです」

 しばらく黙考した後、「それでも声を上げようと思います。福島に暮らす人、福島から逃げた人の両方が、水俣病との共通点を知り、互いに対立させられてしまった構図をあらためて見つめることで、少しでも癒やされたり救われたりしてほしいから」。かつて水俣を、今は福島も見つめる両目が強い光を放っていた。

■水俣と福島に共通する10の手口■

 1、誰も責任を取らない/縦割り組織を利用する

 2、被害者や世論を混乱させ、「賛否両論」に持ち込む

 3、被害者同士を対立させる

 4、データを取らない/証拠を残さない

 5、ひたすら時間稼ぎをする

 6、被害を過小評価するような調査をする

 7、被害者を疲弊させ、あきらめさせる

 8、認定制度を作り、被害者数を絞り込む

 9、海外に情報を発信しない

10、御用学者を呼び、国際会議を開く

==============

福島第一原発の事故後、生きる元気 くれた自然

生きる元気 くれた自然
(2012年04月10日 朝日新聞)

■赤村スローカフェ クリキンディ店長 後藤彰さん

 2011年3月11日の大震災とそれに伴う福島第一原発の事故。私にとっては、大げさではなく「人生観、文明観がひっくり返った」出来事だった。次々に爆発する原発、拡散する放射性物質。被災地の状況や亡くなられた方のことを知るにつれ、虚無感に覆われていった。これまで積み重ねてきたことが一瞬にして無に帰していく。そんな事態を思いながら「何をやっても無駄では」との感覚が強烈にあった。身体にも気持ちにも力が入らず、自給用の田畑の作業に着手できない自分がいた。

 しかし、時は積み重なり「種まきの時期」が嫌でも来る。「播(ま)かない種は出ない」のだ。4月中頃に入り「自然のリズム」に背中を押されるようにして重い腰を上げ、徐々に種まきや田んぼの整備などの仕事に取りかかった。晴天の下で身体を動かし、汗を流し、風を感じ、鳥の声を聞く。静かな空間の中での作業は気持ちが良く、心身ともに癒やしをもたらしてくれる。

 田植えも終わり、稲の生育も盛んになりだした頃だろうか、不思議と「虚無感」が薄らいでいった。自然や田畑から生きる元気をもらった。

 僕が赤村で農的営みをしているのは、農村を営業仕事で回った経験が大きい。農家と直接話す仕事を通し、自然の中に生き、暮らしや食べ物を自給する底力を感じた。「買う」だけではない、自ら育てる、手作りしていく文化の大切さ。そこに本当の豊かさがあると感じ、自分も実践者になりたいと強く思った。

 そんな折に有機栽培コーヒーのフェアトレードに取り組むウインドファームの中村隆市氏から「赤村でオーガニックのカフェを作り、長期的にはお金に依存せず生きていけるエコヴィレッジを作りたい。一緒にやらないか」と、誘ってもらった。「問題ではなく、こたえを生きる」。この口説き文句が、背中を押してくれた。こうして僕は赤村にたどり着いた。

 赤村では、古い民家をお借りし、シンプルな暮らしを営んでいる。米や野菜をほどほど自給しつつ、季節の山菜、野草を食べ、梅干しやみそ、こうじを手作りし、お風呂やストーブは燃料を薪に頼る。庭に畑があり、野山には山菜や野草があるため、冷蔵庫も置かず、畑を見てから料理をする。お金ではなく、自然に依存するライフスタイルは、心地よく安心感がある。「自然が生かしてくれる」のだ。

 しかし、福島第一原発の状況は現在も予断を許さず、放射性物質で汚染された大気や海、大地は傷みつづけている。大惨事を引き起こしながらも「経済のためにはエネルギーの安定供給が必要だ」と、原発の推進や再稼働の動きが盛んだ。

 この状況下で、虚無感に覆われることもある。しかし、今こそ「問題ではなく、こたえを生きる」ことを貫きたいと強く思う。「私が生きる意味は」「自然に生かされるとは」などを問い、具体的な変化を現実化していきたい。

 農村営業時代に感じ、3・11以後の流れの中で深めてきた思いや実践を「半農半スロービジネス」「構造的平和」をキーワードにして、ご紹介したい。

(写真:田んぼのならし作業をする後藤彰さん。できるだけ機械を使わずに耕している=後藤さん提供)

    ◇

 後藤さんは1977年、東京都稲城市出身。月刊誌「現代農業」を発行する農文協勤務を経て、2006年からウインドファームのスタッフとして赤村在住。「赤村スローカフェ クリキンディ」店長。

2012/04/15

「原発危機は続いている」 それでも再稼働?

「原発危機は続いている」それでも再稼働は大丈夫?

ー危険な4号機ー3/8モーニングバード(動画&内容書き出し)
(テレビ朝日「モーニングバード」2012年3月8日放送)から抜粋

玉川:
福島第一原発の事故の本当の原因もちゃんと分かってない。
国会で事故調査をするっていう、事故調査の結論も、まだ出ていないんですよ。
ですけど、もう、どんどん、どんどん動かすという話ばっかりが進んでいる。

たとえば、東電の福島第一原発、今すでに安全なのか?
もう、終わったような話をしていますけれど、終わっているのか?本当に。
”2大政党が再稼働しようとしているが、福島第一原発事故は収束したのだろうか?”

4号機の現状。実は京都大学の小出先生はこれを一番心配しているんですね。
まず、4号機の現状ですけれども
もう壁なんかもない位に、これぐらい吹き飛んで、ボロボロです。

燃料プールの中に燃料棒がいっぱい入っているんですよ。
原子炉に入る燃料の2・8倍、1535本以上がここにある。
で、これは冷やし続けなければならない。

じゃあ、たとえば地震がきて、水が漏れだしたらどうなるんだろう?
これを小出先生にお話しを伺っていますのでVTR

ーー

小出:
もし、これから大きな余震でも起きて、ここの壁が崩壊するようになれば、
プールの水が抜けてしまいますので、使用済みの燃料を冷やすことが出来なくなる
そうすると、どんどん、またさらに溶けてしまうという事になって、
使用済み燃料が、多分全て溶けてしまうだろうと思います。

そうなると、使用済み燃料の中に含まれていた膨大な放射能が、
何の防壁もない、ここから外へ吹き出してきてしまうという、

玉川:
地震が来ないうちに使用済み燃料を抜き出して、
横にまたプールでも作ってですね、移せばいいんじゃないですか?

小出:
ところが使用済み燃料を空中につり上げるような事をすると、
使用済み燃料から膨大な放射線が飛び出してきて
周辺の人達は、もう死んでしまうしかないという位の強い

玉川:そんなに強いんですか?

小出:そうです

ーーースタジオ

玉川:
プールの中に入っているからって、もう、終わったもんじゃないんですね。
まだまだ熱を出しますし、まだまだ空中につり上げるとですね、
周りにいる人たちが死ぬぐらいの放射線が出ているんですよ。
水の中に入っているから、水でこれが遮られているだけの話なんですね、

「外に移せばいいんじゃないか」というような話を私は聞きましたけれども、
今まで万全な時にはどうやって移していたかというと、
でっかい容器を水の中にまず入れます。
水の中で、この容器の中に燃料棒を入れて、水が入った状態で蓋をして、
つり上げて出しているんですね。

ところが、地震で、こういうクレーンとかが、もう使えないんですよ。
どうするんだ!というふうな話なんですが、どうやって移せばいいんだと。

ーーーVTR

小出:
オペレーションフロアの上に巨大なクレーンのようなものがみえます
巨大な容器をつり上げたり釣り下ろしたりするためのクレーンなんですが、
建屋が爆発で吹き飛んでしまっていますから、もうこのクレーンすらが使えない。

やらなければならない事は沢山あって、まずは使用済み燃料プールの中に
崩れ落ちてしまっているがれきなどをどけなければいけない。

そして、どけた後に、巨大な容器を沈められるように、
なんらかのクレーンのようなものを現場で動かせるようにしなければいけない。
外から巨大なクレーンで、吊るという事が出来るでしょうから、その準備をする。
そして、多分、何がしか壊れているであろう使用済み燃料をその巨大な容器に入れて、
それをまた外につり上げるという事をやらなければいけない。

ただ、そういう事を全部やろうとすると、
多分、何年という単位が必要になると思います。

玉川:
そうすると、その何年の間に、
壊れるような、この建物を壊すような地震が来たら、それは・・

小出:おしまいです

玉川:おしまいですか?

小出:はい

ーーースタジオ

玉川:おしまいなんですよ

立花:信じられない

羽鳥:わぁ??

立花:信じられない

玉川:
大きな地震があって、
大きくなくてもですね、これ、何回も揺らされていますからね。
何回も揺らされているところに、たとえばプールにヒビでも入ってですね、

羽鳥:その水が、いま、

玉川:抜けちゃったら、

羽鳥:抜けちゃったら、おしまい?

玉川:東京とかまで含めてアウトです。

立花:それで再稼働なんて言ってるんだ・・・

玉川:
だから再稼働も、少なくても国会事故調の結論が出てからじゃないと、
規制庁だって作っちゃ・・・
どんな規制庁にするのかっていうのも、国会事故調を見なきゃいけないし、

松尾:
ただ、「地元の理解を」っていう言葉があったんですけどもね、
地元ってね、日本中が地元なんだ。
あるいは近隣の国も全部地元なんだよという事を考えないと、
この件に関してだけは、そこに建っている、立地しているところだけが
地元じゃないんだということを皆が思っていないといけないですよね。

羽鳥:
収束なんてとんでもなくて、相当危機的な状況が今も続いているっていうのを
認識しないとダメですね。

立花:こんなんで再稼働なんて言っている人、もうね、やめて欲しいですね。

松尾:名前を出して意見を聞いていきたいですね。

原発事故、被爆者同様の支援を 福島・浪江町が法整備要請へ

原発事故、被爆者同様の支援を 福島・浪江町が法整備要請へ
(2012/04/14 14:00 共同通信)

 東京電力福島第1原発事故で全町避難が続く福島県浪江町が、全町民に配布予定の「放射線健康管理手帳」について、手帳を持つ人が医療費無料などの支援が受けられるよう政府に法整備を近く要請することが14日、町幹部への取材で分かった。被爆者援護法に基づく原爆の被爆者健康手帳と同様の措置を求める。

 浪江町によると、原発事故の被災自治体が住民の健康管理で、政府に法的措置を求めるのは初めて。「町民の健康管理の重要性を、町として主体的に訴えていきたい」としている。

 浪江町は同じ双葉郡のほかの7町村にも働き掛けており、このうち双葉町は浪江町とともに政府に要請する方針。

セシウム新基準値超の食品は3% 8品目出荷停止、施行半月

セシウム新基準値超の食品は3% 8品目出荷停止、施行半月
(2012/04/15 17:53 共同通信)

 食品中に含まれる放射性セシウムの新たな基準値が1日に施行されて半月。この間、全国の自治体などは計4866件の検査を実施し、うち野菜や魚などの一般食品で新基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超えたのは福島県など東北・関東8県の156件で、検査件数全体の約3%に上ることが、厚生労働省のまとめで分かった。

 政府はうち6県の一部産地を対象に、原木シイタケ、タケノコ、フキノトウやスズキなど8品目の出荷停止を指示した。

 厚労省によると、昨年10~12月の各地の検査で当時の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超えた割合は福島県産で1・91%。


鹿児島県産牛肉と偽り表示 福島や宮城県産を
(2012/04/13 21:28 共同通信)

 近畿農政局は13日、福島県産や宮城県産の牛肉を鹿児島県産などと偽って表示し販売したとして、食肉小売店「AMMS」(兵庫県伊丹市)に対し、日本農林規格(JAS)法や牛肉トレーサビリティー法に基づく是正を勧告した。

 農政局によると、昨年9月から今年2月にかけ、大阪市此花区の「AMMS福田屋此花店」で、少なくとも約1500キロの福島県産や宮城県産の牛肉を、鹿児島県産などと偽ったり、実際とは異なる牛肉の個体識別番号を表示したりして、消費者に販売した。

 同店は「福島県産や宮城県産だと販売しにくかった」と話しているという。

2号機温度計に異常 福島第1原発

2号機温度計に異常 福島第1原発
(2012年4月15日 12時15分 中日新聞)

 東京電力は15日、福島第1原発2号機の原子炉圧力容器底部にある温度計1個が、正常な温度を計測できなくなったと発表した。

 容器の同じ高さには、3個の温度計が取り付けられているが、うち1個は2月に急激な温度上昇を示してすでに故障と判断されており、この高さを計測する正常な温度計は1個となった。

 東電は「残る1個で底部の温度は監視できている。(容器底部が100度以下とする)冷温停止状態が維持されているかは、ほかの位置の温度計も含め、総合的に判断する」としている。
(共同)

【電力不足は計58時間】今夏全体の2・8%  関電、原発ゼロ時

【電力不足は計58時間】今夏全体の2・8%  関電、原発ゼロ時
(2012/04/12 10:28 共同通信)

 関西電力の全原発停止が続いた場合、電力需要が昨夏並みだと、今夏に電力が足りなくなるのは計58時間で全体の2・8%となり、ほとんどの時間は電力不足を回避できる可能性があることが関電の公表データから11日、分かった。

 関電は供給力不足のため、大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働が欠かせないと強調している。今回は、供給力と昨夏実績の単純比較だが、需要が大きくなる時間帯の対策ができれば、再稼働を急がなくて済む可能性があり、短時間のピーク時対応が最重要課題と言えそうだ。

 関電は今夏の需給見通しで、原発ゼロの場合の供給力は2574万キロワットとしている。昨夏の電力使用量が最大だった8月9日午後2時の2784万キロワットに対し、210万キロワット不足すると主張しているが、夏の間、ずっと不足するわけではない。

 そこで関電が公表している昨夏(6月30日?9月22日の85日間)の1時間ごとの電力使用実績データ(速報値)から電力不足となる時間を調べた。

 2574万キロワットを超えたのは12日間で計58時間。85日間(2040時間)の2・8%に当たる。8月9日は1日のうち2574万キロワットを超えたのが10時間、翌10日は8時間、他の10日間は1日3?5時間。それ以外の全体の97%以上の時間は、下回っていた。

 2574万キロワットを上回っていたのは昼ごろから夕方が中心だが、午後0~1時は使用量が減り余裕がある日があった。操業時間の工夫などで需要を抑える余地があることがうかがえる。

 大飯原発再稼働をめぐり、野田佳彦首相や枝野幸男経済産業相らは安全性を事実上確認し、近く需給の面で再稼働が必要かを協議する。枝野経産相は、電力に余裕があれば再稼働させないと発言している。

▽ピーク時対策が鍵

 【解説】大飯原発を再稼働しないと深刻な電力不足になると関西電力は説明してきたが、長期間続くわけではなく、特定の日の特定の時間帯に限られることが関電のデータで判明。再稼働が必要かどうかは、需要が集中するピーク時の対策が鍵を握るといえる。

 電気を使う時間をピーク時から他の時間に振り分け、供給力の掘り起こしができれば、原発ゼロで夏を乗り切ることが現実味を帯びる。それには、政府や関電がどこまで対策を進める意志があるかが大きく影響する。

 ピーク時対策として、その時間帯の電気料金を特に高くしたり、電気の使用を控えた企業に料金を還元したりする方法で、企業が大量の電気を使う時間帯をずらせるとみる専門家が多い。通常は料金を安くする代わりに必要な場合は電力使用を抑えてもらう契約に基づき、企業に最大限の協力を求める責任も関電にはある。

 供給面も、揚水発電や外部からの電力調達などでさらに増やせないか、十分な検討が必要だ。

 東京電力福島第1原発事故は原因究明が終わっていない。夏のうち数十時間の電力不足対策として原発を再稼働すべきか。データを全て示し、国民的な議論を深めることが不可欠だ。

 (共同通信)
2012/04/12 10:28

信頼不在の大飯原発再稼働、政権の官僚依存が露呈(ロイター)

焦点:信頼不在の大飯原発再稼働、政権の官僚依存が露呈
(ロイター 4月14日(土)3時33分配信)

[東京 14日 ロイター] 野田政権が、関西電力大飯原子力発電3、4号機(福井県おおい町)の再稼働が「必要ある」とした13日の政治判断は、国民の信頼が大きく欠けた中で行われた。

枝野幸男経済産業相は13日の記者会見で、電力需給について「楽観論に軽々に与し、供給が足りなることは許されない」と語ったが、「原発ゼロでも夏は乗り切れる可能性がある」とした1月末の自身の発言と矛盾する。有識者からは官僚に取り込まれた民主党政権の限界を指摘する声が聞かれる。

<本当に電気は足りないのか>

再稼働の必要性ありと判断した最大の根拠として政府が示したのは、原発ゼロの場合、関電管内の電力供給が需要に対してどれだけ不足するかというデータだ。9日と13日に首相官邸内の会見場で配布されたが、資源エネルギー庁が関電からの報告を基に提示した不足の割合は、一昨年夏並の猛暑だった場合は18.4%(9日時点提示では19.6%)、1割の節電要請を呼びかけた昨年夏並の暑さだったら5.5%(同7.6%)のそれぞれ供給不足になるという。

ただ、これはエアコン需要が急増する日中の時間帯での数値で、この時間の需要を減らして他の時間帯に誘導するなどの工夫をすればこうした危機を回避できるとの見方は少なくない。関電によると、昨年夏(7月―9月)の需要が、今年の原発ゼロ想定の供給力(9日時点提示の2574万キロワット)を上回ったのは11日間の合計56時間。昨年夏並の暑さなら、3カ月間のうち10日間余りの日中の需要をうまく他の時間帯に誘導すれば、危機は回避できる。

同様に、一昨年夏の需要の場合、今年の原発ゼロ想定の供給力(同2489万キロワット)を上回ったのは51日間の計473時間で、この前提ではたしかに厳しそうに見える。ただ、国のエネルギー政策議論に参加する飯田哲也・環境エネルギー政策研究所(ISEP)所長は、「最大需要は、一昨年の異常値は去年と比較すると350万キロワット多いが、内訳は気温要因が160万キロワット、関電が需給調整した分とその他節電効果で190万キロワット。一昨年並の猛暑となった場合でも、160万キロワット分は、去年から今年に出来る節電側のピークマネージメント(最大需要抑制)で楽に減らせる」と指摘する。

大飯原発に隣接する滋賀県の嘉田由紀子知事は今月6日、ロイターのインタビューで、需給ギャップを乗り越える手法として、「(企業などの節電分を電力会社が買い取る)ネガワットなど市場メカニズムの中に節電を取り入れること」を挙げるなど、節電を「供給力」として活用すべきとする声が高まっている。

<節電に商機あるが>

電力危機を契機に、ピークカットに対応するニュービジネスが生まれる機運も高まっている。東京電力がこのほどピーク需要抑制に向けたビジネスプランを募集したところ、6件が採用された。その中に、エナリス(東京都足立区)という見慣れない企業が顔を出す。同社は多数の需要家のピーク抑制を行う、2004年設立のベンチャー企業だが、日立製作所、ダイキン工業の大手2社と組んだ提案が東電に採用された。

こうした事業環境の整備に動いてきたエネルギーコンサル会社、クリーングリーンパートナーズ代表の福井エドワード氏は、節電分を集める事業者(デマンド・レスポンス・アグリゲーター)という業種の役割について、「50キロワット―500キロワット(小口高圧)の需要家が東京電力管内で20万件くらいあるが、そこの節電が手付かずだ。オフィスなどのこれら需要家が全てエアコンの出力を2割程度下げるだけで、東電管内のピーク需要(昨年夏で5000万キロワット弱)のうち1000万キロワット程度を抑制できると試算している」と解説する。

<官僚の考えに染まった>

福井氏は「危機や制約のあるところに創意工夫やイノベーションが生まれて新しい産業が育つ」と指摘するが、野田政権にはこうした声が届かなかったようだ。枝野経産相は「節電すれば需給ギャップは解消されるという声にも耳を傾けたが、細部まで確信できる議論には出会ってない」と語った。エネルギー分野で構造変革に踏み出すには長いリードタイムが必要となるが、新しい試みに否定的な態度こそ、再生可能エネルギーの本格拡大や、国際パイプラインの敷設を通じた安価な天然ガス調達など現在の危機に対応する上で必要な環境を整える芽を摘み取ってきた。

ISEPの飯田所長は、再稼働が必要との野田政権の判断について、「(政府や国会の)事故調査委員会の結果も出ていない、(原子力)規制庁が立ち上がっていないし、どんな規制庁になるか分かっていないし、地元の安全対策も出来ていない。安全性以前に政治的な手続きがあまりに破廉恥だ」と批判。こうした状況に陥ったことについて飯田氏は「民主党は政治主導といいながら政治主導のやり方を全くしなかった。原子力村や経産省の古い考えを持った人に取り囲まれ、官僚の全体の枠組み、考え方に染まってしまう」と分析する。

菅直人前首相のもとで内閣官房参与として原発事故の対応に当たった田坂広志氏は原発の再稼働の条件について「政府が国民に信頼されていること」(2月の講演)を挙げた。今の政府が国民から信頼を得ているかどうかについて枝野経産相は、「昨年3月11日にそれまで起こらないと言われていた事故が起こったのだから、国民の皆さんが簡単に政府を信頼してくれるとは思っていない。理解をいただけるかどうか最大限努力したい」と語った。

(ロイターニュース、浜田健太郎)


大飯原発の再稼働に賛成?反対? ウォール・ストリート・ジャーナル日本語版

賛成 (7%, 884票)
反対 (92%, 11,401票)
どちらでもない (1%, 64票)

【投票】大飯原発の再稼働、賛成?反対?
(2012/4/6 19:31 ウォール・ストリート・ジャーナル日本語版)

らしからぬ素早さではなかったか。原発再稼働に向けた政府の動きだ。

野田佳彦首相、枝野幸男経済産業相ら関係3閣僚は5日、福井県の大飯原発3、4号機の再稼働を視野に入れた新たな原発安全基準について原則了承した。原発比率の高い関西電力では原発なしにはこの夏の電力が13.9%不足する見込みと、電力不足が現実的なため、再稼働に大きな期待をかけている。

しかし、福島の原発事故後、原発に対する国民の拒絶反応は強い。運転再開に向け地元の抵抗を取り除くのは原発の建設にも匹敵するぐらいの難事業だと思っているのだが・・・。

直前まで国内メディアは、政府が再稼働を早急に進めることに慎重になりつつあるとみていた。京都府や滋賀県の反発が強かったからだという。

だが、3日夜に再稼働に向けた安全対策の暫定基準を作るように野田首相が保安院に指示、3月に経産省の原子力安全・保安院がまとめた30項目の原発の安全基準をベースにした「暫定」基準ができた。さらに6日には「暫定」が取れ、正式決定となった。この安全基準、3月に発表されたときは、わかりにくいという批判もあったし、国民的に十分に吟味されたものでもない。

政府は、かねて3月中に原発担当相、官房長官も含めた関係5閣僚が再稼働の安全性を確認し、その後、関係3閣僚が再稼働を決定するという道筋を描いており、その目途通りの動きではある。だが、国民感情や安全基準についての議論や周知といった手続きがあるべきで、目算通りに進むと予想していた向きは少なかったのではないか。

国内メディアによると、この安全基準の了承後、関西電力と保安院がこれを大飯原発に当てはめて検証。政府は、関西電力に対策の実施計画などを説明させ、来週にも再稼働の妥当性を判断するという。枝野経産相は来週、地元に説明に行くそうだ。

なぜこれほどのスピードで政府が動くかについて、毎日新聞は、前原誠司政調会長が講演で「5月5日までに再稼働が図られるのではないか」と言ったことを指摘、北海道電力泊原発3号機が定期検査に入るこの日までに大飯原発を動かし、稼働原発ゼロを回避しようとしているのではないかと推測している。

大飯原発の安全性はどうなのだろう。ストレステスト(耐性評価)の妥当性は3月、原子力安全委員会によって承認された。これまでの安全対策の強化により、同原発は津波については11.4メートルまで、全電源が喪失しても16日にわたって原子炉を冷却できるようになった。これを十分というかどうかは意見の分かれるところだ。

ただ再稼働問題で、一番気になるのは地元が納得するかどうかだろう。この原発の30キロメートル圏内には京都府や滋賀県も入るため、了承を求めなければいけないのは福井県やおおい町だけでない。

5日に藤村修官房長官が地元の「同意が義務付けられているわけではない」と述べ「理解」は必要だが「同意」は必要ないと述べたが、それは具体的に何を指すのだろうか。「理解」を得ただけで進めることが政治的に可能なのだろうか。

3月の朝日新聞の世論調査で、再稼働反対は57%、賛成27%だった。4月2日に発表された毎日新聞の世論調査でも、再稼働に反対が62%、賛成が33%だった。いずれも反対が賛成の約2倍だ。また毎日新聞によれば、ストレステストを妥当だとするのはわずか10%にとどまり、十分でないという回答が84%だったという。

電力不足は経済を直撃する。原発の代わりに火力発電を増やせば、これも電力料金の値上げという形で国民の懐に響く。かといって原発は・・・。

みなさんは、大飯原発の再稼働に賛成?反対?

賛成 (7%, 884票)
反対 (92%, 11,401票)
どちらでもない (1%, 64票)

計12,348票

(*受付は終了しました)

Copyright © 2009 株式会社ウインドファーム.  

中村隆市ブログ「風の便り」 コーヒー関連ブログ「豆の便り」 スタッフブログ「土の便り」 /abbr/li