松下竜一さんの思いを継ぐ 最後の「竜一忌」に300人 大分・中津

原発再稼働について「父が生きていたら『まだ分からんのか。人の犠牲の上に成り立つ豊かさなんかいらん 』と言うのが目に浮かぶ 」と松下さんの息子さん。

「最後の竜一忌」に東京から参加した22歳の女性の言葉がうれしい。
原発や憲法に関心を持たなければいけないのは私たちの世代。常に弱者の視点に立ってきた思いを継ぎたい

「松下さんの思い継ぐ」 最後の「竜一忌」に300人 大分・中津
 (2014年06月07日 西日本新聞)

西日本新聞:第10回竜一忌

 反原発などの市民運動に取り組み、2004年に67歳で亡くなった大分県中津市のノンフィクション作家、故松下竜一さんをしのぶ年1回の集い「竜一忌」が7日、同市の小幡記念図書館で開かれた。主催者団体の高齢化により、10回目の今回で幕を閉じることになり、ファンら約300人は反骨を貫いた松下さんの生きざまに思いをはせた。

 あいさつに立った松下さんの長男健一さん(45)は原発再稼働をめぐる動きに触れ「父が生きていたら『まだ分からんのか。人の犠牲の上に成り立つ豊かさなんかいらん』と言うのが目に浮かぶ」としのんだ。

 ノンフィクション作家の下嶋哲朗さん(73)は講演で、松下さんが豆腐店を営んだことにちなみ、「社会を見るまなざしは豆腐のように鋭角だが、中身は非常に柔らかい。とことん優しい人だからこそ、社会に訴える力強い作品を書き尽くせた」と評した。

 参加者によるリレートークもあり、東京の会社員小島佑加莉さん(22)は「原発や憲法に関心を持たなければいけないのは私たちの世代。常に弱者の視点に立ってきた思いを継ぎたい」と語った。


その遺志は生きる 最後の「竜一忌」に最多320人
(2014年6月8日 大分合同新聞 朝刊)

大分合同新聞:最後の「竜一忌」その遺志は生きる

 執筆活動をしながら、市民運動にも取り組んだ中津市の作家松下竜一さん=享年(67)=をしのぶ「第10回竜一忌」が7日、同市の小幡記念図書館であった。元支援者らが毎年、命日に合わせて開いてきたが、高齢化などを理由に今回が最後。過去最多の約320人が参加し、松下さんの生きざまや教えを胸に刻んだ。

 「草の根の会」(梶原得三郎代表)の主催。梶原代表がこれまでの支援に感謝し、松下さんの長男健一さん(45)が「原発や憲法の問題は、父が生きていたら『一部の犠牲の上に成り立つ豊かさはいらない』と言ったのではないか」と述べた。

 第1部では、親交の深かった作家下嶋哲朗さんが「松下センセとお豆腐―どうしてこんなに懐かしいのか」の演題で講演。「作品を読み返してみたが、一つ一つに思いが込められ引きずり込まれた。本物の作家だった」と振り返った。

 第2部では松下さんと一緒に、日出生台演習場での米軍訓練や航空自衛隊築城基地(福岡県)での反対行動に加わった人へのインタビュー映像を紹介。梶原代表らが「弱者の視点を失わず、権力への異議申し立てを続けたい」などと松下さんの教えを語った。

 この他、元一橋大学教授の山家悠紀夫さんが「暗闇の思想とアベノミクス」と題して講話。10人ほどがリレートークをした。

 全国から訪れた参加者からは、竜一忌の終わりを惜しむ声や、松下さんの教えを再確認すべきとの声が聞かれた。冤罪(えんざい)事件の支援活動を通じて40年来の付き合いがあった岡添貞子さん(85)=北九州市=は「最後と聞き、自分の命が終わるよう。若い人たちが思いを継承してほしい」。


第八回竜一忌 『暗闇の思想』から学ぶ 小出裕章さん講演
(2012年6月16日 大分県中津市での講演)

朝日新聞:草の根「竜一忌」終章


チェルノブイリの子どもたちの作文集 
 「わたしたちの涙で雪だるまが溶けた」

(2011/06/18 風の便り)から抜粋

(1995年6月に発行された)この本の解説を「100万人のキャンドルナイト」のキッカケをつくった松下竜一さんが書いている。東京電力の原発事故が起こったいま読み直してみると、出版当時も印象深かった次の文章が当時以上に響いてくる。

 チェルノブイリの事故は、「原発をやめるべきだ」という天の声ともいうべき人類への警告であったのではないか。

 日本政府は「日本の原発技術は卓越している」と過信して、いまや世界でも突出してしまった原発推進政策を改めようとはしない。先の兵庫県南部地震によって、日本の技術神話など吹き飛ばされたというのに。

 ベラルーシの少年少女たちが紙背に涙をにじませて綴った本書を、一番心して読むべきは私たち日本人でなければなるまい。

松下竜一さん逝去によせて(辻信一)

松下竜一さんのスローライフ(中村隆市)

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