2012/10/02

26年後のチェルノブイリ報告 健康被害、3世代に

26年後のチェルノブイリ報告 健康被害、3世代に
(2012年10月1日 北陸中日新聞 中日メディカルサイト)から抜粋

 原発事故でまき散らされた放射能汚染は、子どもらの健康をいかにむしばむのか。事故から26年後のチェルノブイリを視察した日本の作家やNPO法人が、現在進行形の被害や苦しみを相次いで報告している。福島の子どもらに、同じ悲劇を繰り返させてはならない。学ぶべきものとは。 (林啓太)

 「高い放射線量で内部被ばくした女性の子どもたちのほとんどに健康被害があった。悲劇だ」

 俳優で作家の中村敦夫さん(72)が険しい表情で語る。

 日本ペンクラブの環境委員長として、浅田次郎会長らと4月中旬から1週間の日程でウクライナを訪れた。1986年4月に事故を起こしたチェルノブイリ原発の廃虚やその周辺を巡り、健康被害に苦しむ住民や医師らに話を聞いた。

 原発から南に約100キロ離れた首都キエフ郊外にウクライナ内分泌代謝研究所がある。面会した男性(34)は事故当時8歳で、20年以上もたってから甲状腺がんを発症した。

 テレシェンコ医師によると、事故時に18歳以下の人に施した甲状腺がんの手術は90年に64件を数えたが、「それが2010年に約700件に上った」と説明した。

 小児甲状腺がんは、飲食を通じて放射性ヨウ素を喉にある甲状腺に取り込み、細胞ががん化した病気だ。事故の4年後ぐらいから急増し、90年半ばをピークに減った。ところが当時の子どもが大人になった今、甲状腺がんを多発している。半減期が長いセシウムが蓄積されて被ばくしているとの報告書もある。

 小児甲状腺がんは国際的に原発事故との関連が認められている。中村さんは「後から発症する人も放射線との関連を疑うべきだ」と指摘する。

 日本ペンクラブの視察団はほかに、事故から約20年もたって生まれた子どもに、放射線の影響をうかがわせる障害があることを報告している。

 原発から西に約80キロのナロジチ市で、市民病院の近くに住むブラート君(8つ)。心臓や甲状腺に障害があり、生後4カ月をはじめに5回も手術を受けた。年の離れた2人の姉も甲状腺に障害がある。母親は事故時、10代後半だった。中村さんは「ほかにも筋肉まひや発達障害など、さまざまな病気に苦しむ子どもたちがいた」と話す。

足首や関節に 痛み訴える子

 同様の健康被害は、NPO法人「食品と暮らしの安全基金」(さいたま市)も現地で把握した。原発事故を経験した女性の孫の世代までを対象とした健康調査を今年2月に開始。5〜6月には、原発の半径約150キロの8つの村で、14家族の61人や小学生らに聞き取りした。

 放射線の健康被害の研究は、がんや心臓病、白内障などの症例が知られているが、小若順一代表(62)は「幼児や児童らが足首や関節に痛みを抱えるケースも多いことが分かった」と明かす。

 原発から120キロほど西にあるモジャリ村。約20人の小学生に「脚が痛くなる人は」と聞くと半数近くが手を挙げた。膝、すねやくるぶしに痛みを感じると言い、痛む箇所を指さしたりさすったりしてみせたという。

 小若さんは「胎児の細胞の遺伝子を傷付ける食べ物の放射線量、摂取した量や期間を明らかにした研究はあまり知られていない」と指摘。基金は9月24日から3回目の現地調査を行い、住民の食べ物の放射線量も本格的に調査している。

 これまで牧草地や菜園など20カ所で放射線量を測ると、平均値は毎時0.115マイクロシーベルトなのに、放射線の影響が疑われる健康被害も出ている。

 小若さんは「福島県内に毎時0.115マイクロシーベルトを超える地域は多い。現時点では、妊婦がウクライナの農村のような自給自足の生活を送った場合、子どもの健康に害を及ぼす可能性を肝に銘じる必要がある」と警告する。

 福島原発事故の子どもの健康への影響をめぐっては、甲状腺検査で1人が甲状腺がんで、ほかにしこりも多く見つかっている。小若さんは国などにこう注文を付ける。

 「チェルノブイリの事例からも、放射線が人体にどのような影響を及ぼすのか、解明されていない点は多い。対応の遅れで正真正銘の被害者を出さないためにも、子どもの健康被害の可能性を最大限にくみ取って対応や調査をしてほしい」

事故に関心 持ち続けて

 そのウクライナでは原発事故の記憶が風化しつつあるという。「時間がたつほど原発事故の被害は見えなくなる」。同国出身で、東京で通訳業を営むエレーナ・ポタポワさん(40)が話す。

 原発事故の時はキエフで暮らしていたが、父親の計らいで別の場所に一時避難した。日本に住んで約10年になるが、2度も原発事故を経験した。「都会の人は事故を忘れがち」。エレーナさんには、福島原発事故の前のにぎわいを取り戻した東京がそう見えて訴える。

 「チェルノブイリや福島では時間は止まったまま。事故に関心を持ち続け、放射線の被害で苦しんでいる人たちを支援することが大事です」

 前出の中村さんは、福島第1原発の周辺自治体などを帰還のために除染する方針に異を唱える。「チェルノブイリ周辺も除染して農業の再開を試みたが結局、諦めて移住したケースが多い。広大な森林は手付かずで汚染されたまま。放射性物質は消えず、除染は気休めにすぎない。除染事業が新たな大手業者の『利権の巣』にならないようにしなければならない」

●デスクメモ

 中村さんは参院議員時代、脱原発を唱え、いち早く再生可能エネへの転換を説いた。小中学のころの10年間を福島県いわき市で過ごす。その浜通りの人びとは放射能汚染で追われた。「気分が鉛のように重い。晩年にこんな思いをするとは」。思い出の詰まった故郷の再生にペンで訴えていくつもりだ。(呂)

全文 http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20121001160549536

中村敦夫さん、もう一度、政治家になってくれないかな。。。

2012/10/01

福島原発作業員がん発症 「家族に原発で働けと言えますか」

福島原発事故が起こる前から原発に反対してきた人々は、原発での被ばく労働問題を指摘してきた。原発事故以後、事故処理、廃炉処理、除染作業などで「被ばく隠し」「線量計つけず」「除染作業における軽装備」「青少年の除染作業」「原発処理作業員の発ガン」「労災認定の困難さ」など被ばく作業者に対する保護意識と仕組みの不備が目立っている。

果てない被ばく労働 「家族に原発で働けと言えますか」 
(2012年7月28日) 【中日新聞】

 脱原発デモの現場ではあまり語られないが、避けられないことがある。福島第1原発の廃炉処理や除染作業だ。廃炉までには、膨大な労働力と被ばくが伴う。さらに経験の乏しい除染の被ばく対策も課題に挙がっている。昨年末にできた除染被ばく規制は有効なのか。長期にわたる作業を保障するのは、確かな労働者保護の仕組みだ。だが、現場では鉛板による被ばく隠しすら発覚している。 (出田阿生、中山洋子)


事故収束作業息子の「使命感」、胸痛める母
画像脱原発テントの前に立つ原発作業員の母、木田節子さん=27日、東京・霞が関で

 「あなたは、あなたの大切な夫、息子に、原発で働けと言えますか。私は言えません。原発作業員の母より」

 脱原発デモに、こう記されたプラカードを手にして参加する女性がいる。木田節子さん(58)。長男は福島第1原発の事故収束作業に従事する。

 福島県富岡町に家を建て、20年間住んだ。現在は水戸市に避難している。「町内は原発で働く人が多く、息子からも小さな事故の話はよく聞いていた。でも、『自分たちの生きてる間は大事故はねえべ』と話していた」

 事故後の10カ月間は引きこもっていた。その間、原発に関する本を数多く読んだ。「勉強が足りなかった。作業員は政治家や電力会社に利用されてきたと気づいた」

 長男は19歳で東京電力の下請け会社に就職した。「四次か五次請け」で、8年勤めて月給は手取りで17万円程度。ボーナスもなかった。1年半前に、少し条件の良い今の会社に転職した。

 今年2月、避難先に寄った長男とテレビを見ていると再稼働のニュースが流れた。「この国は懲りないね。福島がこんなになって責任も取っていないのに」と木田さんがあきれると、長男は「この国には資源がないから原発が必要なんだよ」とボソッとつぶやいた。

 「原発が爆発して住む所を追われた。田舎に原発を造り、地元民が被ばくしても仕方がないと電力会社に思われていることも知らないのか」

 しかし、この木田さんの言葉は届かなかった。その後、長男は寄り付かなくなってしまった。

 知人の原発技術者から「東電は社員を被ばくさせたくないので、協力会社(下請け)から出向名目で人を呼ぶ。息子さんもいずれ福島第1の収束作業に従事させられるだろう」と警告された。その予想は現実となった。

 ただ、他の原発労働者と知り合い、長男の心情を少し理解できた。「みんな被ばくは怖い。『必要とされている』と自己犠牲の精神を奮い立たせ、必死に自分を支えていると思う」

 別の原発労働者からはデモに参加した感想を聞かされた。「今すぐ廃炉」という掛け声に違和感を抱いたという。

 「廃炉にも40年以上かかる。都会で原発反対と叫ぶ人たちは、その間も被ばく労働が続くことが分かっているのか」

 木田さんは最近、原発労働をめぐる対政府交渉に出た。長男と同年齢の官僚が「雇用保険に入っていない作業員が半分くらいいる…」と、淡々と語っていた。同じ国のために働いているのに、この官僚と長男の置かれている環境の違いは何か。憤りを覚えたという。


除染現場リスク深刻 薄い緊張感、放射線管理も後手
福島第1原発で作業を終えた作業員たち。発覚した「被ばく隠し」は氷山の一角か=昨年11月、福島県楢葉町で

 原発で危険な作業に当たるのは常に下請け労働者だ。最新の「原子力施設運転管理年報」を見ると、福島第1、第2を除く原発で、大手電力会社の社員1人あたりの平均被ばく線量が年間0.3ミリシーベルトなのに対し、メーカーや下請けなど「その他」作業員の平均は1.1ミリシーベルトと大幅に上回っている。

 福島原発間近の富岡町で40年以上、反原発運動に取り組んできた石丸小四郎さんは「政府が事故収束宣言を出してから、福島第1原発で働く人の労働条件が悪化している」と指摘する。

 労働者の持つ線量計を鉛板で覆う被ばく隠しが発覚した。こうした被ばく労働の現場は原発の敷地内に限らず、周辺の除染作業にも共通する。

 27日には田村市で、国が直轄で除染する「本格除染」が始まった。前段階の除染モデル実証事業では、大熊町で除染に携わった作業員の最大被ばく線量が108日間で11.6ミリシーベルト。5年間の法定被ばく線量である100ミリシーベルトを超える可能性も出てきている。

 除染現場の放射線管理が求められている。しかし、対応は後手に回っている感が強い。原発労働者の被ばく対策を定めた「電離放射線障害防止規則(電離則)」は屋内作業を前提としていた。

 このため、厚生労働省は昨年末、除染作業での被ばく防止のために「除染電離則」を制定。今月からは対象を広げた改正規則が施行された。しかし、この新ルールでも「労働者を保護できない」といぶかる声は多い。

 NPO東京労働安全衛生センターの飯田勝泰事務局長は「作業前には必ず特別教育が必要だとか、粉じんマスクなど決められた装備を守るなど内容は立派だが、どの程度守られるかについては非常に疑問だ」と話す。

 「実際は除染作業に当たる業者も労働者も、放射線防護の経験がない場合がほとんどだ。事業者向けの講習もわずか1日。それで必要な手順を身に付けるのは無理だ」

 改正除染電離則では、平均空間線量が毎時2.5マイクロシーベルト以下だと個人線量計を着用するのは代表者だけでいい。このルールはボランティアの除染作業従事者にも援用されるが、福島原発事故緊急会議メンバーの那須実氏は「個人線量も管理しないで、被ばくの防護と言えるのか」と警告する。

 こうした批判に厚労省放射線対策室の担当者は「国際放射線防護委員会(ICRP)の基準を考慮すると、2.5マイクロシーベルト以下の場合は本来、個人線量を測る必要はない」と強調。実効性についても「適切な管理が行われているかどうかは、労働基準監督署が監督する。除染現場にもすでに入っている」と説明する。

 しかし、郡山市に住む労働組合「ふくしま連帯ユニオン」の佐藤隆書記長は、規則と現実がかけ離れていることを指摘する。


国が直轄で除染をする「本格除染」で、神社の境内に堆積した枯れ葉などを取り除く作業員

 「実際には公園の除染や街路の枝を払っている作業員も、せいぜいマスクを着けるくらい。きちんと防護しているようには見えない。通学路などは住民たちで除染しているが、被ばく防止の事前講習は全くない。池の周辺や木陰など毎時4~5マイクロシーベルトを超えるホットスポットはあちこちに点在するのに、累積の被ばくは考慮されているのか」

 ある意味、原発敷地内ほどの緊張感がない分、除染作業による被ばくは深刻ともいえる。長丁場になる原発内外での被ばくとの闘い。前出の木田さんはこう断言した。

 「この国は、放射線と闘う労働者抜きには立ちゆかない。労働環境を整えずして明日はない」


線量計、4割がつけず 福島原発事故直後17日間、のべ3千人

福島第1原発事故の復旧作業員、ガンを発症

<原発作業員>がんで労災、100ミリシーベルトが目安 5年以降発症も要件―厚労省
毎日新聞2012年9月29日(土)13:00

 厚生労働省は28日、原発作業員などの放射線業務従事者が発症する胃▽食道▽結腸の三つのがんについて、労災補償する際の被ばくの目安を発表した。(1)累積被ばく線量が100ミリシーベルト以上(2)放射線業務による被ばく開始から発症まで5年以上たっている――の2点を、業務との関連性が強いと判断する目安としている。

 東京電力によると、福島第1原発の復旧作業で累積被ばく線量が100ミリシーベルトを超えた作業員は8月末現在で167人に上っている。

 同原発事故前の09年12月と11年2月に2人の原発作業員から三つのがん発症について労災申請があった。これを受け、厚労省の「電離放射線障害の業務上外に関する検討会」が、過去の文献を基に▽被ばく線量が100~200ミリシーベルト以上の場合にリスクの上昇が認められる▽最小潜伏期間は5~10年程度――などとする報告書をまとめた。発表した目安はこの報告書に基づくもの。

 厚労省は2人について労災認定したか明らかにしていない。

 労災認定された原発作業員は76年以降11人で白血病6人▽多発性骨髄腫2人▽悪性リンパ腫3人。白血病には被ばく線量年間5ミリシーベルト以上とする認定要件があり、多発性骨髄腫は累積50ミリシーベルト以上、悪性リンパ腫は年間25ミリシーベルト以上とする目安がある。【市川明代】

 ◇死亡リスク0.5%増

 各国に放射線防護策を勧告している国際放射線防護委員会(ICRP)は広島・長崎の原爆被爆者の追跡調査に基づき、累積100ミリシーベルト以上の被ばくになると、白血病のような血液がんを除くがんの発症率は直線的に増加すると分析。100ミリシーベルトの被ばくで、がんで死亡する確率は0・5%上がるとしている。100ミリシーベルト未満での健康影響は不明だが、ICRPは、可能な限り被ばくを低く抑えるべきだとしている。

 また、短時間に大量の放射線を浴びると、脱毛や出血などの急性障害をもたらし、死に至ることがある。茨城県東海村で発生したJCO臨界事故(99年)では、6~20シーベルトの被ばくをした作業員2人が死亡した。【久野華代】

報道写真家樋口健二が語る、被ばく労働の実態
樋口氏が40年被ばく労働について取材した経験とそこから見る福島原発事故のお話。(原子力資料情報室)

チェルノブイリ原発事故処理作業者の健康状態に関する報告 今中哲二

【労災認定の目安改悪?】 5ミリシーベルト→100ミリシーベルト

【労災認定の目安改悪?】5ミリシーベルト→100ミリシーベルト
加えて、福島原発の事故処理作業員は被ばく線量も不明
自然を守るべき環境省が環境を汚染し、人間を守るべき厚生労働省が人を守ろうとしていない。

◆これまで、原発労働者のガン 5ミリシーベルトで労災認定
原発労働者のガン 累積被ばく線量 5~130ミリシーベルトで労災認定

放射線業務でがん発症、労災認定に目安 厚労省公表
(2012/9/28 22:34 日本経済新聞)

 厚生労働省は28日、原子力発電所や医療機関などで放射線業務に関わる人の労災申請について、胃・食道・結腸の3つのがんの認定目安を公表した。累積被曝(ひばく)線量100ミリシーベルト以上や、業務に就いてから発症まで5年以上経過していることなどが柱。これらのがんは、これまで放射線業務と発症の関係を判断する目安がなかった。

 原発作業が原因でがんを発症したとする2人の労災申請を受け、同省の検討会が過去の疫学調査などから目安をまとめた。1人は2つのがんを発症し、2009年12月に申請。別の1人は、昨年2月に申請し発症したがんは1つ。同省は病名や認定の可否は公表していない。

 また同省は福島第1原発事故の復旧作業にあたった作業員から、がんを発症したとして、今月、労災申請があったと明らかにした。同原発の作業員が、東日本大震災以降にがんで労災を申請するのは初めてという。

線量計 延べ3000人つけず 作業員の4割
福島原発作業 事故直後 17日間
(2012年9月4日 朝日新聞)から抜粋

 福島第一原発で事故が起きた昨年3月、東京電力が被曝(ひばく)線量を測る線量計「APD」をつけないで働かせた作業員が延べ3千人を超え、全体の4割にのぼることがわかった。緊急対応として作業班の代表者だけに装着させ、全員が同じ線量を浴びたとみなしていた。だが、作業員が代表者と離れて働いていた事例が朝日新聞の取材で判明。正しい被曝記録が残っていない人が相当数いる可能性が出てきた。

 東電によると、福島第一に5千台あったAPDの多くが3月11日の津波で流され、約320台しか残らなかった。12、13日に他の原発から約500台を取り寄せたが、「充電器が足りない」として使用しなかったという。15日以降は作業班の代表者だけにAPDを持たせ、その被曝線量を作業班全員の線量として記録する運用を始めた。こうした対応について、31日になって厚生労働省に報告した。

 原発構内は爆発で高線量のがれきが飛び散り、1メートル離れただけでも線量が大きく違う場合がある。厚労省は一人ひとりの被曝線量が正しく記録されない恐れがあると判断し、ただちに改善するよう口頭で指導した。東電は4月1日から全員にAPDをつけさせる運用に切り替えた。

線量計、4割がつけず 福島原発事故直後17日間、のべ3千人

線量計、4割がつけず 福島第一事故直後、のべ3千人
(2012年9月4日7時0分 朝日新聞)から抜粋

 福島第一原発で事故が起きた昨年3月、東京電力が被曝(ひばく)線量を測る線量計「APD」をつけないで働かせた作業員が延べ3千人を超え、全体の4割にのぼることがわかった。緊急対応として作業班の代表者だけに装着させ、全員が同じ線量を浴びたとみなしていた。だが、作業員が代表者と離れて働いていた事例が朝日新聞の取材で判明。正しい被曝記録が残っていない人が相当数いる可能性が出てきた。

 東電によると、福島第一に5千台あったAPDの多くが3月11日の津波で流され、約320台しか残らなかった。12、13日に他の原発から約500台を取り寄せたが、「充電器が足りない」として使用しなかったという。15日以降は作業班の代表者だけにAPDを持たせ、その被曝線量を作業班全員の線量として記録する運用を始めた。こうした対応について、31日になって厚生労働省に報告した。

 原発構内は爆発で高線量のがれきが飛び散り、1メートル離れただけでも線量が大きく違う場合がある。厚労省は一人ひとりの被曝線量が正しく記録されない恐れがあると判断し、ただちに改善するよう口頭で指導した。東電は4月1日から全員にAPDをつけさせる運用に切り替えた。

2012/09/30

10月1日福岡で、映画 『happy-しあわせを探すあなたへ』上映会

明日、10月1日(月)福岡で、映画 『happy-しあわせを探すあなたへ』が上映されます。上映後のシェアリング(感想など話し合う場)でコーディネーターをすることになったので、私も映画を観に行きます。

参加できる皆さん、ハッピースローな時間をともに過ごしましょう。

◆『happy-しあわせを探すあなたへ』上映会+シェアリング

今回のテーマは「happy」の種さがし。映画を観たのちに、地域で実際に活動している方たちの声に耳を傾けながら、「happy」について想いをシェアする場をつくります。

ヒトやモノや情報の集まるカフェのような空間で、ともにやさしい生活について感じ合い、学び合い、話し合い、想いやアイデアを交換し合いたいと思います。

ご家族やご友人をお誘い合せの上、ぜひお気軽にご参加ください。そしてこれから、地球に人にやさしい生活を楽しみながら実践していきましょう。

日 時
日時:10月1日(月)
 (1回目)10:30-11:45上映、12:00-13:00シェアリング
 (2回目)14:30-15:45上映、16:00-17:00シェアリング
 (3回目)18:30-19:45上映、20:00-21:00シェアリング
★私は、夜(3回目に)参加します。

会場・場所
アミカス4Fホール
福岡市南区高宮3-3-1、西鉄高宮駅すぐ

参加費
前売 1名 1,000円 3名 2,700円 5名 4,000円
当日 1名 1,300円 中学生/高校生 500円
※地域通貨「ゆい」割引
お一人につき「100ゆい」まで使えます。

◎チケット取り扱い:
 ナチュ村イムズ店/千早本店
 NPO環境未来センター希望

お問合せ
食育推進ネットワーク福岡
 Mail info★shokuiku-fukuoka.jp  ★を@に変えて下さい。
 TEL.092-522-8336 FAX.092-522-8308

主 催
食育推進ネットワーク福岡 やさしい生活cafeスタッフ

【福島第1原発事故の復旧作業員、ガンを発症】

放射線業務でがん発症、労災認定に目安 厚労省公表
(2012/9/28 22:34 日本経済新聞)

 厚生労働省は28日、原子力発電所や医療機関などで放射線業務に関わる人の労災申請について、胃・食道・結腸の3つのがんの認定目安を公表した。累積被曝(ひばく)線量100ミリシーベルト以上や、業務に就いてから発症まで5年以上経過していることなどが柱。これらのがんは、これまで放射線業務と発症の関係を判断する目安がなかった。

 原発作業が原因でがんを発症したとする2人の労災申請を受け、同省の検討会が過去の疫学調査などから目安をまとめた。1人は2つのがんを発症し、2009年12月に申請。別の1人は、昨年2月に申請し発症したがんは1つ。同省は病名や認定の可否は公表していない。

 また同省は福島第1原発事故の復旧作業にあたった作業員から、がんを発症したとして、今月、労災申請があったと明らかにした。同原発の作業員が、東日本大震災以降にがんで労災を申請するのは初めてという。


福島原発作業員がん発症 「家族に原発で働けと言えますか」

線量計、4割がつけず 福島原発事故直後17日間、のべ3千人

<原発作業員>がんで労災、100ミリシーベルトが目安 5年以降発症も要件―厚労省
毎日新聞2012年9月29日(土)13:00

報道写真家樋口健二が語る、被ばく労働の実態

チェルノブイリ原発事故処理作業者の健康状態に関する報告 今中哲二

高レベル放射性廃棄物を10万年間、隔離する「地層処分」は、安全性が不確実

10万年の安全は守れるか 行き場なき高レベル放射性廃棄物 
(10月1日19:00~19:56放送 クローズアップ現代)

出演者 植田 和弘 さん(京都大学大学院教授)

「2030年代に原発ゼロ」の方針が打ち出されるなか、使用済みの核燃料から出る「高レベル放射性廃棄物」の最終処分という未解決の難題が浮かび上がってきた。9月11日、日本学術会議は原子力委員会に報告書を提出した。それによると法律で定められた方法である高レベル放射性廃棄物を地下深くに埋めて、放射能レベルが下がるまでの10万年間、隔離するという「地層処分」は、安全性が不確実なため白紙に戻すべきという。地震大国の日本で、万年単位で安定した地層を見つけることは現代の科学では困難としている。「総量管理」「暫定保管」という今後の方針も提言した学術会議の報告を軸に、将来の世代を脅かしかねない原発ゴミ問題の解決への道を考える。

2012/09/28

福島の小児甲状腺がん 「事故無関係」、危うい即断

福島の小児甲状腺がん 「事故無関係」、危うい即断 医師の菅谷・松本市長が警鐘
(2012年9月27日 中日新聞)

チェルノブイリは翌年から増加

菅谷昭市長
「ベラルーシの小児甲状腺がんは汚染地域ほど多く、早くから出ている」と警告する菅谷市長=長野県松本市で

 福島原発事故に伴う福島県の調査で、1人に小児甲状腺がんが見つかった問題。同県立医大は事故の影響を否定したが、1986年のチェルノブイリ原発事故後、現地で甲状腺がんの治療に当たった医師の菅谷(すげのや)昭・長野県松本市長は「即断は禁物」とし、丁寧な対応を訴える。 (中山洋子)

 「このデータをまさか日本で必要とする日が来るとは思わなかった」

 そう語りつつ、菅谷市長はベラルーシ国立甲状腺がんセンターから入手した小児がん患者数(15歳未満)の推移のデータを示した。

ベラルーシの小児甲状腺がん患者の発生数(15才未満)

 チェルノブイリ(ウクライナ)は国境近くにあり、ベラルーシは深刻な汚染にさらされた。同センターは急増した小児甲状腺がんの治療などのため、90年に設立された。菅谷市長は甲状腺がん専門医として96年から5年半、同センターの活動に携わった。

 菅谷市長が注目するのは、ベラルーシの場合、86年には2例だった小児甲状腺がんが、翌年には新たに4例、88年に5例、89年には7例と増加している点だ。

 今回の福島県での結果(検査対象は18歳以下)について、検査を担当する県立医大の鈴木真一教授は「チェルノブイリ事故でも、甲状腺がんが見つかったのは最短4年」と説明したが、同市長は「事故後、早い時期に甲状腺がんが発生する可能性は否定できない。現段階では『分からない』としか言えないはずだ」と即断をいさめる。

 菅谷市長が入手した同センターの資料によると、86〜97年の小児甲状腺がんの患者570人のうち、半数以上の385人にリンパ節転移が見られ、16.5%に当たる94人が肺に転移していた。

 甲状腺がんは進行も遅く、早期に治療すれば完治するとされている。ただ、菅谷市長は「ベラルーシでは、転移していたケースが非常に多い。将来にわたって、注意深く経過を追わなければならない」と指摘する。

 診察よりも調査を優先している検査体制にも疑問を投げかける。

 「しこりがあると言われたら、親は心配するに決まっている。でも、同じしこりでも水のたまったのう胞はがんにはならない。心配なのは肉のかたまりである結節。一人一人への丁寧な説明を怠ってはならない」

 県側は一定の大きさのしこりが見つかり、2次検査した子どもたちについては「個別の経過観察をする」とし、他の子どもたちは2年に1回検査するとしている。

 だが、菅谷市長は「心配な保護者には、むしろ他の機関でも調べることを勧めるべきだ。データをまとめるには、県立医大に送るよう指導すればよい。保護者の不安解消が大切だ」と語る。

 ちなみにベラルーシの子どもらの甲状腺がん検査は半年に1回。同市長は「子どもが甲状腺がんになった場合、何年も治療や検診を続けねばならない家族の苦しみは深い。現地の往診で、そんな姿を見てきた。チェルノブイリの先例に真摯(しんし)に学ぶべきだ」と話した。

10月6日、福岡市で「ナマケモノ対談」 辻信一×中村隆市

10月6日、福岡市で文化人類学者の辻信一さんと対談します。

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【告知】10/6(土)14:00〜16:00 中村隆市さん×辻信一さんのトークライブやります! なんと無料!

1999年にナマケモノ倶楽部を立ち上げ、「スローライフ」や「スロービジネス」を提唱・企画してきたお二人による対談。物質主義に支配されがちな今、「真の豊かさとは何か?」「幸せってなんだっけ?」など目から鱗で”ゆるーい”お話を楽しく聴ける、貴重な機会です。

『ホーキせよ! ?ポスト3.11を創る』
『ナマケモノ教授のぶらぶら人類学』発刊記念
【ナマケモノ対談 「しぇあわせ」でいきましょう!】

☆「ホーキってなに?」「ぶらぶら人類学って?」…、
ナマケモノ倶楽部世話人たちが語る“しぇあわせ”な社会!

☆中村隆市
ウインドファーム代表。20代から有機農業、環境運動に取り組み、87年フェアトレード事業を開始。有機農業とフェアトレードの普及でブラジル・マッシャード市から名誉市民章受章。90年からチェルノブイリ医療支援に関わり、98 年から「有機コーヒーフェアトレード国際会議」を日本、ブラジル、エクアドルで開催。『考える絵本 しあわせ』のモデル。東北あしたの森代表。スロービジネススクール校長。

☆辻 信一
文化人類学者、ナマケモノ倶楽部世話人。明治学院大学国際学部教授。「100 万人のキャンドルナイト」呼びかけ人代表。「スローライフ」や「GNH」というコンセプトを軸に数々のNGO やNPO に参加しながら、環境=文化運動を進める一方、社会的起業であるスロービジネスにも積極的にとりくむ。『スロー・イズ・ビューティフル』(平凡社)、『ゆっくりノートブック』シリーズ(全8巻、大月書店)など著書多数。

日 時:10月6日(土)14:00?16:00(開場13:30)
場 所:法光山 専立寺(ほうこうざん せんりゅうじ)
   福岡市中央区渡辺通5-7-26 ※駐車場なし ※最寄り駅 地下鉄天神南駅・渡辺通駅
申込先:株式会社 素敬 SOKEIパブリッシング(担当:福田)
   E-mail sokei★angel.email.ne.jp  ★を@に変えて下さい。
   ※メールにてお名前、人数、連絡先をご記入の上、お申し込みください
料 金:無料
問合先:TEL 090-7535-4702(担当:原島)
主 催: いのちの学校

『ホーキせよ! ポスト3.11を創る』辻信一ほか著 ゆっくり堂・発行 定価(本体1,300円+税)
『ナマケモノ教授のぶらぶら人類学』辻信一・著 SOKEIパブリッシング発行 定価(本体1,500円+税)

2012/09/27

福島で小児甲状腺がん 「事故無関係」危うい即断

福島で小児甲状腺がん 「事故無関係」危うい即断 
(2012年9月27日 東京新聞)

医師の菅谷松本市長が警鐘  
チェルノブイリ 翌年から増加

福島原発事故に伴う福島県の調査で、一人に小児甲状腺がんが見つかった問題。同県立医科大は事故の影響を否定したが、1986年のチェルノブイリ原発事故後、現地で甲状腺がんの治療に当たった医師の菅谷昭・長野県松本市長は「即断は禁物」とし、丁寧な対応を訴える。(中山洋子)

「このデータをまさか日本で必要とするとは思わなかった」そう語りつつ、菅谷市長はベラルーシ国立甲状腺がんセンターから入手した小児がん患者数(15歳未満)の推移のデータを示した。

チェルノブイリ(ウクライナ)は国境近くにあり、ベラルーシは深刻な汚染にさらされた。同センターは急増した小児甲状腺がんの治療などのため、90年に創立された。菅谷市長は甲状腺がん専門医として96年から5年半、同センターの活動に携わった。

菅谷市長が注目するのは、ベラルーシの場合、86年には2例だった小児甲状腺がんが、翌年には新たに4例、88年には5例、89年には7例と増加している点だ。

今回の福島県での結果(検査対象は18歳以下)について、検査を担当する県立医大の鈴木眞一教授は「チェルノブイリ事故でも、甲状腺がんが見つかったのは最短4年」と説明したが、同市長は「事故後、早い時期に甲状腺がんが発症する可能性は否定できない。現段階では『わからない』としか言えないはずだ」と即断をいさめる。

菅谷市長が入手した同センターの資料によると、86年?97年の小児甲状腺がんの患者570人のうち、半数以上の385人にリンパ節転移が見られ、16.5%に当たる94人が肺に転移していた。

甲状腺がんは進行も遅く早期に治療すれば完治するとされている。ただ、菅谷市長は「ベラルーシでは、転移していたケースが非常に多い。
将来にわたって、注意深く経過を追わなければならない」と指摘する。

診察よりも調査を優先している検査体制にも疑問を投げかける。「しこりがあると言われたら、親は心配するに決まっている。でも、同じしこりでも水のたまったのう胞はがんにはならない。心配なのは肉のかたまりである結節。一人一人への丁寧な説明を怠ってはならない」

県側は一定の大きさのしこりが見つかり、二次検査した子どもたちについては「個別の経過観察をする」とし、他の子どもたちは2年に一回検査するとしている。

だが、菅谷市長は「心配な保護者には、むしろ他の機関でも調べることを勧めるべきだ。データをまとめるには県立医大に送るよう指導すればよい。保護者の不安解消が大切だ」と語る。

ちなみにベラルーシの子供らの甲状腺がん検査は半年に一回。
同市長は「子どもが甲状腺がんになった場合、何年も治療や検査を続けねばならない家族の苦しみは深い。現地の往診で、そんな姿を見てきた。チェルノブイリの先例に真摯に学ぶべきだ」と話した。

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