2011/10/31

「自分の子供だったら」 それが本当の人間のあるべき姿だと思う

情報を開示し子供と妊産婦を守れ 松本市長 菅谷 昭 氏
(06/06 FNホールディング)

聞き手 編集局長 島田一
 
――今や日本国民は何を信じればいいのかわからない状態だ。チェルノブイリ原発事故の医療支援活動を5年半にわたり従事されたご経験からいかにお考えか…。

菅谷 もはや、国、東電、安全保安院の3つとも信じられないというのが一般論だ。日本国民は、自国の政府が信じられないという一番不幸な状態にある。また、そういった大変な状況にあるということを、政治家たちの多くが認識していないということも、さらに日本国民を不幸にしている。そんな中で民主党だの自民党だのといがみ合っている日本という国は、国際レベルで馬鹿にされても仕方がない。残念だが、海外からの日本の評価は本当に落ちてしまっている。国家の使命とは、国民の命を守り、国を守ることだ。確かに産業経済も大事かもしれないが、国民の命があってこそ、その上に産業経済があり、金融があり、国際的な立場がある。私は今のような状況を見ていると本当に残念で、寂しくて仕方が無い。

――次から次に後出しで悪いニュースが発表されている。このような政府の対応の仕方については…。

菅谷 非常にまずい。それは、誰も原発事故を身近に経験したことがないために、何もわからないからだ。私は、チェルノブイリで経験してきたことをもとに、事故発生時から「最悪の事態を想定して対策を考えておくべきだ」と主張してきた。しかし結局、今回の事故で政府や東電は何ひとつ対応出来ていなかった。すべて経験がないからだ。そもそも、自然災害と原子力災害が全く違うものだという認識も、今の日本人には少ないと思う。被災者には大変お気の毒だが、地震や津波の瓦礫だけであれば、みんなで力を合わせて片付ければ、そこは必ず復興して住めるようになる。阪神淡路大震災の時も、日本人の皆が頑張って、その能力や財力を集中したことで現在の兵庫県のように見事に復興した。しかし、放射能災害では汚染された場所に再び定住することは基本的に難しい。実際にチェルノブイリ原発事故が起きた周辺30キロゾーンは、25年たった今でも強制避難区域が解除されていない。それだけ土壌汚染が酷いということだ。

――避難区域にしても、徐々に拡大させるような方法ではなく、まずは50キロ圏外に避難させて、その後、安全を確認しながら範囲を狭めていくような方法をとるべきだった…。

菅谷 私は事故当初からマスコミなどの取材に対して、最低30キロ圏外に避難するように言ってきた。そして、最悪の事態を想定して、放射性ヨウ素による内部被曝から子供を守るために、無機の安定したヨウ素剤を飲ませるという放射性物質のブロック策を提言していた。しかし、内部被曝がどういうものなのかも知らず、中央政府には、松本という地方から発せられた声はまったく届かなかったのだろう。暫くたってから、そういった提言が当たっているということで報道関係等から呼び出しがかかるようになったが、放射性物質が体内に入ってしまってからヨウ素剤を内服したところで、もう遅い。一旦、体内に入った放射性物質は身体の中にとどまって被曝し続ける。そういった意味でも、日本は本当に不幸な国だ。

――内部被曝の問題は、今一番の心配事だ。特にこれからの日本を担う子供たちのことを考えると、放射能被曝基準をもっと慎重に議論する必要がある…。

菅谷 基本的にICRP(国際放射線防護委員会)では、一般の人の年間許容被曝量を、内部被曝と外部被曝を合わせて1ミリシーベルトと定めている。20ミリシーベルトというのは、放射線に携わる人たちが非常事態に陥ったときの許容量だ。「非常時」と「居住する」という状況では訳が違う。もともと原発推進派だった小佐古東大教授も、20ミリシーベルトを小学生などの基準に認めることは出来ないとして内閣官房参与の辞表を出したが、あの時、彼の口から「自分の子供だったら」という言葉が出た。それが本当の人間のあるべき姿だと思う。私は外科医なので、手術をする場合は必ず、「患者が自分の子供だったら、妻だったらどうするか」と考え、当事者意識を持つようにしている。

――食品の安全性については…。

菅谷 原発大国日本において、これまで食品における放射性物質の基準値がなかったというのは驚くべきことだ。今回の事故があって初めて厚生労働省は、ICRP(国際放射線防護委員会)とWHO(世界保健機構)とIAEA(国際原子力機関)が決めている値を参考にして、日本独自の暫定規制値を定めたのだが、私はその時の食品安全委員会への諮問に呼ばれて参加した。委員会のメンバーは、基本的には学者ばかりで実体験のない人たちだ。私はそこで、「規制値は出来るだけ厳しくした方が良い」と提言した。もちろん、私も自治体のトップという立場から、生産者の立場も理解しており、何でもかんでも厳しくしてしまうのが良いわけではないということも理解している。ただ、今回の場合、子供たちのためを思うならば、厳しくしておかなくてはならない。大人については、基準値以下であれば仕方が無いとして口にするものでも、せめて、子供や妊産婦はきちんと守ってあげなければならない。しかし、会議では「甲状腺がんは性質が良いから命には関り無い」と、平然と言う学者もいて愕然とした。私はチェルノブイリで、小さい子供が癌の手術を受けて、毎日切ない思いを抱えているお母さんたちを実際に見ているから分かる。こういった思いを抱える人たちを、これ以上出したくないから、規制値も厳しく設定すべきだと思う。しかし、そういった光景を目の当たりにしたことの無い人たちには、癌に侵された子供や、その母親がどれだけつらいものなのか、どれほど切ないものなのか、わからないから、放射線の専門家という立場で意見を述べ、それをもとに規制値が決まっていく。日本ではこういった実体験を持たない人たちが、政府の諮問委員会に入って色々な物事を決めていってしまうということを初めて知り、驚いた。国民の本当の立場など考えていない。それはとても恐ろしいことだと痛感した。私は、食品に関しては、汚染されているということが分かっているのであれば、乳幼児や学童、妊産婦はできる限り口にしない方が良いと思う。被曝許容量にしても、学者によって20ミリシーベルトで大丈夫と言う人もいれば、駄目だと言う人がいるが、それは結局、放射線被曝に関して将来のことがよく分かっていないからであり、そうであれば、厳しい基準を適用するのが当然だと思う。「あまり厳しいことを言うとパニックになってしまう」と考えて緩い基準を推奨し、「でも、30年後のことは私にはわかりません」というようなことは、無責任ということに尽きる。

――チェルノブイリ事故では、政府が情報を隠蔽してしまったことが一番の問題だった…。

菅谷 当時、旧ソビエト連邦の中で一番大きな祭事だったメーデー直前の4月26日にチェルノブイリ事故は起きた。それは国民に知らされること無く、子供たちは学校のグラウンドで、国をあげての一大イベントのために一生懸命リハーサルに励んでいた。その結果、被曝した子供達が癌に侵された。放射性物質に汚染された地域と知りながら、今もその場所に住み続ける人ももちろんいるが、そこに住む子供たちは、免疫力の低下で感染にかかりやすく、貧血の症状も出ている。また、そういった母親たちから新たに生まれる子供たちも、子宮内胎児発育遅延で、低出生体重児や未熟児となる確率が高くなっており、早産も多いという。こういった現実を、日本の人たちは知らない。政府や東電、安全保安院は、時間をかけて小出しに情報を公開していけば国民の気持ちが収まると考えているのかもしれないが、とんでもない。それは、放射能の怖さを知らなすぎる行為だ。今、現実に日本で汚染された地域に住んでいる人たちは放射線を浴び続けている。それは、チェルノブイリとまったく同じ状況だ。先日ようやく発表されたメルトダウンという最悪の事態についても、放出された核種が何で、どの時点で、どの程度放出したのか、汚染状況がまったく国民にオープンにされていない。測れないといっているが、そういうことを言っている事自体、本当に日本は不幸な国だと思ってしまう。きちんと数値を把握して汚染マップを細かく出さなければ、日本国民は納得しない。二度とチェルノブイリのようなことをしてはいけない。情報はきちんとディスクローズし、とりわけ子供と妊産婦を守らなければならない。

――福島の子供たちは、皆疎開させるべきだ…。

菅谷 松本市では、市営住宅や教員住宅を利用して学童を持つ避難家族の受け入れを行っている。こういったことは、政府が考えなくてはならないことだ。先日発表された米国のデータをみると、福島県が広範に汚染されていて、それはかつて私が住んでいたチェルノブイリの汚染地の値よりも高いものだ。正確に内部被曝検査をするには高度な設備が必要で、大人数を一気に行うことはとても難しいが、せめて子供たちには長期にわたり定期的な健康診断を行う必要があるのではないか。

――現在、汚染された地域にいる人たちが自分の身を守るには…。

菅谷 放射能災害から自分の身を守るには、とにかく逃げるしかない。本当に心配するのであれば海外へ、日本国内であれば西の方へ。それも難しければ、比較的汚染の少ない場所に住むしかない。放射性物質は大気中に浮遊し、風によって飛んでいく。そして、雨が降ることで地表に落ちる。チェルノブイリでは、原発から300キロ離れたところまで放射性物質が運ばれて汚染地になったところもある。日本でも、神奈川県のお茶の葉や長野市の汚泥からセシウムが検出されたことを考えると、放射性物質はあらゆるところに飛んでいると考えられて当然だ。そういった国民の不安を少しでも解消するために、地域毎にセンサーを設置して放射線量を明確にしたり、食品に安全表示を義務付けたりする必要がある。こういったことに対して、国はもっと迅速に動くべきなのに、まったく国民の気持ちが分かっていない。この政府の危機意識の無さは、経験が無いからなのだろうか。日本の政治を動かしている方々が党派を超えて、今の福島の状況をもっと自分のこととして捉え、「自分の子供だったら、自分の孫だったらどうするか」という思いで、すべてのことに、政治屋ではなく、真の政治家として真正面から取り組んでもらいたいと、つくづく思う。(了)

菅谷昭氏……01年にベラルーシ共和国より帰国し吉川英治文化賞受賞。04年3月14日に松本市長選で初当選。同28日に同市長に就任。

緊急署名 「原発輸出を促進する日越合意に反対」

MLでまわってきた重要な情報を転載します。
「輸出すべきは、福島の経験から得られた学びであり、命を脅かす原発ではありません」
0:05、現在、署名は約3,000筆です。私も署名しました。
ぜひ、皆さんのお知り合いにも署名を呼び掛けてください!

==============拡散希望!=====================

【24時間・緊急署名】
私たちは、原発輸出を促進する日越合意に反対します
輸出すべきは、福島の経験から得られた学びであり、命を脅かす原発ではありません

(どれからでも署名できます)
署名フォーム1:http://goo.gl/sYfBg
署名フォーム2:http://goo.gl/GGBNL
署名フォーム3:https://pro.form-mailer.jp/fms/356a455e23405
締め切り:10月31日正午まで(あと数時間)
———————————————
声明:
私たちは、原発輸出を促進する日越合意に反対します
輸出すべきは、福島の経験による学びであり、命を脅かす原発ではありません

福島の原発事故は未だ収束せず、日本の大地、自然、海にいまも放射性物質が降り注いでいます。福島をはじめとして、多くの人達が、放射能汚染の危機にさらされ、生活を破壊され、苦しんでいます。事故の原因さえ、究明されていません。

そんな中、原発輸出をまた一歩前進させる日越政府合意が行われようとしています。

現在、ベトナムでは、日本の税金によってニントゥアン省の原発建設に向けた実行可能性調査が実施されています。しかしこの調査の結果は、ベトナムの住民や日本の納税者に公開される保証がありません。

ベトナムの建設予定地は、風光明媚な自然が広がり、住民たちは漁業や農業、観光などでくらしをたてています。原発建設はこのような住民の生活を脅かすものです。

さらにひとたび事故が起これば、放射能汚染はタイ、カンボジア、ラオスなどのベトナムの近隣国にも広がります。日越政府は、自国民に対する説明責任を果たしていないのと同様、これらの国々の住民にも一切の説明責任を果たしていません。

私たち、経済産業省前に集った北海道から九州までの女たち、そして原発輸出に懸念を有する市民たちは、日本政府の原発輸出に強く反対します。輸出すべきは、福島の痛みによって得られた貴重な経験による学びであり、断じて原発ではありません。

以上を踏まえ、私たちは日越両政府に対して、以下を要請します

・日本政府は、原発輸出を行わない方針を明確に打ち出すこと
・日本政府は、原発輸出に向け、これ以上無駄な税金を使わないこと
・日越両政府は、現在実施されている実行可能性調査を打ち切ること。
・日越政府は、自国民、近隣国の住民に対する説明責任を果たすこと。

以上

呼びかけ団体:原発いらない全国の女たちアクション

学校給食の放射能測定 各地での取り組み

松本市、学校給食で放射線測定 ウクライナ基準40ベクレル/kgを採用

横須賀市:学校給食の放射線量を測定します(2011年10月4日)

セシウム検出給食食材の干しシイタケ、産地特定できず
(2011.10.28 21:55 産経ニュース)

 横浜市教育委員会が今月から始めた小学校給食の全食材検査で、干しシイタケから放射性セシウムが1キロ当たり350ベクレル検出され、学校給食で使用を中止している問題で、市教委は28日、セシウムが検出された干しシイタケの産地が特定できなかったと発表した。調査の結果、加工業者で袋詰めした段階で、21府県の干しシイタケが混ざっていたことが分かったという。

 市教委は干しシイタケを学校給食では使用しない措置を当面継続する。担当者は「干しシイタケは国産を指定して仕入れていたが、産地を明確化できるよう検討する」と話している。


「学校給食の放射能測定を」 横浜の父母が行政に要望(2011年8月10日) 

つくば市:学校給食食材の放射能検査について
給食食材の放射能測定について

つくば市では、食品放射能測定システムを導入し,学校給食の食材について放射能検査を実施しています。

◎ 検査内容  毎日2つの学校給食センターで翌日に使用する食材の中からそれぞれ2?3品目を選定し測定しています。食材についても,適宜サンプリング検査を実施しています。
◎ 結果公表  検査結果は,毎日午後4時頃までにこのページで公表しています。

また,学校給食についてより理解していただくために,使用予定の主な食材産地について,11月分の献立から市ホームページでお知らせしています。

今後も引き続き,安心で安全な学校給食の提供に努めてまいります。

原発事故前は利益を独占しながら、事故後のがれきの処分費用は税金

がれき「処分コストばく大」 瀬戸・東京農工大名誉教授が講演 /愛媛
(毎日新聞 2011年10月16日 地方版)  

◇ごみと原発考える  

東日本大震災の被災地の災害廃棄物(がれき)の受け入れについて考えようと、40年以上ごみや廃棄物問題の研究をしてきた東京農工大の瀬戸昌之名誉教授の講演会「ごみと原発を考える」が15日、松山市堀之内の県美術館講堂であった。  災害廃棄物について考えるため9月に発足した市民団体「ごみを考えるネットワークえひめ」が主催した。  

自らがかかわった東京都日の出町の処分場について説明した瀬戸名誉教授は、「同町の処分場では多摩地域の約360万人の一般廃棄物を燃やした灰を埋めている。学識者が遮水シートを敷いてあるからごみから出た汚水が地下水を汚すことはないと言っているが、結果的に日の出町の地下水は下水並みに汚れた」と指摘した。  

また、震災による災害廃棄物については、「処分のコストは一般廃棄物で1トンあたり10万円はかかる。災害廃棄物や放射能で汚染された廃棄物となると、除染費用や運送費でもっと高くなり処分料金はばく大になる」との見通しを示した。  

瀬戸名誉教授は原発事故への補償について、「福島第1原発事故前は利益を独占しながら、事故後のがれきの処分費用は税金で払っている。まずは東京電力に除染と補償をさせるべきだ」と主張した。【村田拓也】


学校給食 各地の取り組み

松本市、学校給食で放射線測定 ウクライナ基準40ベクレル/kgを採用

横須賀市:学校給食の放射線量を測定します(2011年10月4日)

セシウム検出給食食材の干しシイタケ、産地特定できず
(2011.10.28 21:55 産経ニュース)

 横浜市教育委員会が今月から始めた小学校給食の全食材検査で、干しシイタケから放射性セシウムが1キロ当たり350ベクレル検出され、学校給食で使用を中止している問題で、市教委は28日、セシウムが検出された干しシイタケの産地が特定できなかったと発表した。調査の結果、加工業者で袋詰めした段階で、21府県の干しシイタケが混ざっていたことが分かったという。

 市教委は干しシイタケを学校給食では使用しない措置を当面継続する。担当者は「干しシイタケは国産を指定して仕入れていたが、産地を明確化できるよう検討する」と話している。


「学校給食の放射能測定を」 横浜の父母が行政に要望(2011年8月10日) 

つくば市:学校給食食材の放射能検査について
給食食材の放射能測定について

つくば市では、食品放射能測定システムを導入し,学校給食の食材について放射能検査を実施しています。

◎ 検査内容  毎日2つの学校給食センターで翌日に使用する食材の中からそれぞれ2?3品目を選定し測定しています。食材についても,適宜サンプリング検査を実施しています。
◎ 結果公表  検査結果は,毎日午後4時頃までにこのページで公表しています。

また,学校給食についてより理解していただくために,使用予定の主な食材産地について,11月分の献立から市ホームページでお知らせしています。

今後も引き続き,安心で安全な学校給食の提供に努めてまいります。

2011/10/30

柏市の市有地、地下土壌からも27万ベクレル 毎時57・5マイクロSv

柏市の市有地、地下土壌からも27万ベクレル

(2011年10月23日02時00分 読売新聞)

 千葉県柏市根戸の市有地で毎時57・5マイクロ・シーベルトの放射線量を検出した問題で、市は22日、地表から約30センチ下の土壌から、1キロ・グラムあたり最高で27万6000ベクレルと高濃度の放射性セシウムが検出されたと発表した。

 市は当初、原発事故との関連は「考えにくい」としていたが、文部科学省はこの日、「原発事故以降、各地で検出されているセシウムが出たことで関係があるともないとも言えなくなった」とし、市と協力して原因を解明する方針。

 土壌サンプルは地中30センチで2か所、地表面1か所で採取。最高値の内訳は、半減期が2年のセシウム134が12万4000ベクレル、同30年のセシウム137が15万2000ベクレルだった。地中の別の1か所は19万2000ベクレル、地表面は15万5300ベクレルだった。

再処理工場廃止に1.4兆円 原燃社長

再処理工場廃止に1.4兆円 原燃社長
(2011/10/29 11:03 デーリー東北)

 原子力委員会の小委員会が示した核燃料サイクルのコスト試算について、日本原燃の川井吉彦社長は28日の定例会見で、「コストだけの問題ではない。エネルギーセキュリティーや環境保全など、多岐にわたる視点から議論されるべきだ」と述べ、費用面だけを捉えたサイクル見直しをけん制した。

 一方、六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の廃止措置に約1・4兆円を要するとの試算を明らかにした上で、再処理と直接処分(埋設)との比較に当たっては、政策変更に伴う費用を加味して検討を進める必要性を指摘した。

 サイクルを含む原子力政策の見直しに着手した原子力委が設置した小委員会は25日、使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出す再処理の費用が、使用済み核燃料の直接処分より約2倍との試算をまとめた。

 会見で、川井社長は原子力政策をやめた場合、再処理工場の廃止措置に加え、「火力などの代替電源が必要になり、その費用は膨大になる」と主張。
 直接処分については「環境保全の面から極めて難しい選択肢だ。わが国では直接処分の技術的知見が少ない」との課題を指摘し、否定的な見解を示した。
 県議会がサイクル政策の早期提示、六ケ所村と村議会がサイクル推進を国に要望した点などを踏まえ、「立地地域の思いを重く受け止めてもらいたい」とも述べた。
 ガラス固化体(高レベル放射性廃棄物)製造試験が中断したままの再処理工場の来年10月完成については、「相当厳しいが、現段階で目標を変えるつもりはない」とあらためて強調した。

英科学誌「ネイチャー」 放射性セシウム放出量、保安院発表の2.4倍

ノルウェー大気研究所
「原子炉の自動停止直後にすでに放出が始まっていた強い証拠がある」
地震発生時に原子炉に構造的なダメージがあった可能性を示唆

福島セシウム137放出3万5800テラベクレル、政府発表の2倍超か
(10月27日 ブルームバーグ)

  東京電力・福島第一原子力発電所の事故に伴って放出されたセシウム137の総量が政府発表の2倍以上になる可能性がある、とのノルウェーの研究機関による調査結果が「アトモスフェッリクス・ケミストリー・アンド・フィジックス・ジャーナル」誌に発表された。

  同研究調査によると、事故のピーク時に福島第一原発から放出されたセシウム137は3万5800テラベクレル(テラは1兆)。経済産業省原子力・安全保安院が6月に発表していた放出量は1万5000テラベクレル

  セシウム137の半減期は30年であるため、健康被害が懸念されている。同調査によると、3万5800テラベクレルのセシウム137は、1986年に起きた史上最大のチェルノブイリ原発事故時の放出量の約42%に相当する。

  同調査によると、キセノン133も1670テラベクレル放出されており、「原爆実験を除くと、キセノンの放出量は史上最大」という。原子力安全・保安院はキセノンの放出量を1100万ベクレルと見積もっている。

  原子力安全・保安院防災課事務室の古作泰雄氏は電話取材に対し事故当初に放出されたとみられる放出量に大量の追加の必要性はないようだとの見方を示した。さらに、6月の試算が確定的なものかどうかははっきりしておらず、修正の必要があれば総放出量の試算を見直す必要が出てくるだろうと述べた。

  細野豪志原発担当相は8月に、要望があるので放出量の数字を最新のものにすることを考えているとしながらも、「率直に言って、当初の数字から大幅に増加することはないだろう」と述べた。

  ノルウェー大気研究所のアンドレアス・ストール氏らの同調査は大気化学関係のウェブサイト上で公開されている。

  日本政府と東電は最新の福島第一原発からの放射性物質の総放出量を公表していない。同調査では、3月11日にマグニチュード9の地震が起き45分後に大津波が福島第一原発を襲ったが、その前に放射性物質の放出があった可能性も指摘している。

  同調査は「原子炉の自動停止直後にすでに放出が始まっていた強い証拠がある」とし、「地震発生時に原子炉に構造的なダメージがあった可能性を示唆する」と指摘した。

  原子力安全・保安院の広報担当、小板橋忠重氏は地震が原発に大きな損傷は与えないとの立場を崩していないと語った。

  同調査では、4号機の使用済み核燃料プールに放水した際にセシウム137の量が「急減」していることから「放射性物質の放出が破損した原子炉だけではなく4号機の核燃料プールからも出ていることを示唆している」と述べた。


放射性物質放出量、政府推計の2倍か
(2011年10月27日03時11分 読売新聞)

 東京電力福島第一原発事故の初期に放出された放射性物質セシウム137は約3万5000テラ・ベクレルに上り、日本政府の推計の2倍を超える可能性があるとの試算を、北欧の研究者らがまとめた。

 英科学誌「ネイチャー」が25日の電子版で伝えた。世界の核実験監視網で観測した放射性物質のデータなどから放出量を逆算。太平洋上空に流れた量を多く見積もっている。

2011/10/29

「100ミリシーベルト以下の被曝量なら安心」はウソ

近藤誠・慶大医学部講師 「100ミリシーベルト以下の被曝量なら安心」 は ウソっぱち!(2011年4月7日 日刊ゲンダイ)

専門家なら「低線量被曝でも発がんの可能性あり」と明言すべき

 福島第1原発事故に関し、マスコミに登場する放射線専門家は安全を強調するが、本当なのか?日刊ゲンダイ本紙で「やっぱり、がんと闘うな!」を連載中の慶応大学医学部講師(放射線治療科)の近藤誠氏は、「ウソやごまかしが多すぎる」と断じる。

● 数百万人が低線量被曝すれば、数万人ががん死するかもしれない
 私はどんな患者さんにも、がん告知をします。患者さんは事実を知ったうえで、その後の行動を選択する自由があるからです。
 人心を安定させるため、政治家は時に事実を隠すことがあるのでしょうが、それは医師や科学者の“仕事”ではありません。
 そんな私が“これはひどい”と思うのは「1年間の被曝(ひばく)量100ミリシーベルト(mSv)以下なら安全」という放射線専門家たちの発言です。
 これはまったくのウソっぱちです。

 たとえ原子力推進派であっても専門家ならせめて「100mSv以上の被曝と発がんは明確な相関関係にあるが、100mSv以下の低線量被曝のデータは少なく、いまのところ発がんリスクはゼロでなく、正確に分からない」と言うべきです。

 放射線による健康被害は、被曝後数週間以内に症状が表れる「急性障害」と、数カ月あるいは数十年先に表れる「晩発性障害」があります。
 低線量被曝による健康被害は、「晩発性障害」を引き起こしやすく、短期の追跡調査では表れにくい。しかも、線量計で被曝線量を測定する人はまずいないので、データはほとんどありません。だからといって安全というのはウソです。

そもそも100mSv以下の低線量被曝による発がんリスクには、2つの有力な仮説があります。すなわち、(1)被曝線量が100mSv以下だと発がんリスクはほとんどないが、それを超えると急上昇する「しきい値仮説」、(2)100mSv以下でも被曝線量と発がんリスクが増大する「直線仮説」です。

 (1)は放射線の毒性を軽く見せたい原発やがんCT検診の推進派が、(2)はその反対派や中間派がそれぞれ支持してきました。ところが、いまは国際的に権威のある、米国科学アカデミーの委員会(BEIR)や国際放射線防護委員会(ICRP)らが支持するなど、「直線仮説」が有力です。米国は1950年から広島や長崎の被爆者9万人(近距離被爆者5万人、遠距離被爆者4万人)と非被爆者3万人を対象に寿命調査をしていますが、1980年代に入り、低線量被曝であってもがんになる確率が高くなることが分かったからです。

 しかも05年に英国の有力医学雑誌に掲載された15カ国の原発労働者40万人を追跡調査したリポートでは、50mSv以下の被曝線量であっても発がんリスクが高まると報告されたのです。
 それでも「しきい値仮説」を支持する人は、「人間には放射線被曝による傷を治す能力がある」「低被曝は細胞を刺激し、かえって健康になる」などと主張しますが、それを信じる専門家は少数です。放射線の専門家は当然、こうした事実を知っています。「低線量被曝でも発がんの危険性はある」と明言すべきなのです。

 なかには低線量被曝の危険を認めながらも、「100人の死者のうち被曝によるがん死が1人増える程度」と、被害を軽く見せようと発言する放射線の専門家がいます。しかし、低線量の被曝者が数百万人に上ると、数万人ががん死するかもしれないのです。いまこそ、放射線の専門家は低線量被曝のリスクを明らかにし、しっかりした対策を講じるべきではないでしょうか?


「人体への影響100ミリシーベルトが目安」「喫煙や飲酒のほうが心配」 東大放射線科・中川恵一准教授
「広島・長崎のデータでも、100ミリシーベルト以下で発がんが増えたというデータはない」

ウクライナ「年間1ミリシーベルト以下」 山下教授「100ミリまで安全」


内部被ばく 生涯3ミリシーベルト考
(10/23 東京新聞こちら特報部)

 福島県が20日に発表した県民の内部被ばく調査で、双葉町の4~7歳の男児2人の被ばく線量が生涯で3ミリシーベルトと推定されるとされた。

県は「健康に影響が及ぶ数値ではない」と説明。だが、男児がどこでどのように被ばくしたのかなど重要な情報は伏せたままだ。「生涯に3ミリシーベルト」という耳慣れない数字は、本当に安全を意味するかという疑問も残る。(小国智宏、小倉貞俊)

 県の内部被ばく調査は、計画的避難区域など比較的線量の高い13市町村の住民を対象に、6月27日から始まった。

9月30日までに検査した4463人のうち、
男児2人が3ミリシーベルト、
2ミリシーベルトが8人、
1ミリシーベルトが6人。
残りの4447人が1ミリシーベルト未満だった。

 各市町村が子どもや妊婦を優先に抽出し、順次、検査を行っている。

 放射線医学総合研究所と日本原子力研究開発機構で、内部被ばくの検査機器ホールボディーカウンター(WBC)を使って行う。

体内に残存しているセシウム137とセシウム134を測定。生涯被ばく量は、福島第一1号機が水素爆発した3月12日に1回で体内に取り込んだと仮定して、成人で50年間、子どもで70歳までの間の累積線量に換算して算出する。

 ただ、8歳未満の子どもはセシウムを体外に排出するのが大人より早いため、今後は検出されない可能性がある。この場合は、3月12日に行動をともにしていた大人の測定値をもとに推定するという。

 生涯の被ばく線量をめぐっては、内閣府の食品安全委員会が7月下旬、外部被ばくと内部被ばくを合わせ規制値を「累積被ばく線量100ミリシーベルト」とする評価案をまとめている。

 県地域医療課は「生涯で3ミリシーベルトという値は、この規制値100ミリシーベルトと比べてもかなり低い。検査機関からも健康には影響は及ばないとの回答を得ている」と説明する。

 だが『放射線規制値のウソ』(緑風出版)を著した九州大の長山淳哉准教授は、「そもそも100ミリシーベルトという数値がうなずけない。発がんなどには、『これ以下ならがんにならない』というしきい値はなく、リスクは存在する」と強調する。

 また「3ミリシーベルトはあくまでも現時点で計った値から推定していることを忘れてはいけない。食品などによる内部被ばくは今も続いており、汚染が長引けばどんどん蓄積されることになる」と話す。

 食品安全委は10月中にも厚労省に最終的な評価結果を答申し、食品の新たな規制値作りへの議論が始まる。長山氏は「牛肉などでは1キロ当たり500ベクレルとなっている今の暫定規制値を10分の1以下にすることで、生涯被ばく線量を減らさなければならない」と力を込める。

 内部被ばくに詳しい沢田昭二名古屋大名誉教授も「3ミリシーベルトという数字だけで安心と判断するのは早計だ」と指摘する。

 WBCはガンマ線しか検出できない。「セシウム137はベータ崩壊するが、この際に放出されるベータ線は検出することができない。ガンマ線よりもベータ線の方が射程が短いため、絶えず近くの遺伝子に当たり傷つけやすい」という。

 「WBCで測定した値には、半減期が短いヨウ素や検出されないベータ線の影響が考慮されていない。これでは科学的に被ばく量を見ることはできない。当時の行動なども含めた総合的で丁寧な判断が大事だ」とする。「継続的に検査をするなど長期にわたって健康管理を続けるべきだ。がんや甲状腺異常などの疾患も早期に発見できれば、治癒する確率が高くなる」

 「そもそも生涯被ばく線量を算出すること自体が疑問だ」と話すのは、矢ケ崎克馬・琉球大名誉教授だ。

 矢ケ崎氏は半減期が8日と短いヨウ素の影響について危惧する。チェルノブイリ事故では、ヨウ素が原因とみられる子どもの甲状腺の病気が事故後5、6年後から急増していた。

 「ヨウ素による遺伝子の損壊などは表面に出てこない。いわば正確ではない検査で『安全だ』と訴えるのは、市民への目くらましではないか

 実際に長野県松本市の認定NPO法人「日本チェルノブイリ連帯基金」と信州大病院が福島県内の子ども130人を対象に実施した健康調査では、甲状腺ホルモンが基準値を下回るなど10人の甲状腺機能に変化が見られた

 ところで、生涯の年間被ばく線量を、ベクレル(放射能の強さや量を表す単位)に換算するとどうなるのだろうか。

 福島県地域医療課によると、国際放射線防護委員会(ICRP)の報告に基づき、年齢ごとに係数で変換している。

 今回の検査で3ミリシーベルトと推定された男児を7歳児と仮定して換算してみると、セシウム134、137を合わせて1260ベクレルになるという。7歳児の平均体重(24キロ)で割ると、1キロ当たり52ベクレルとなる計算だ。

 ところが、この値に首をひねるのは、NPO法人「チェルノブイリへのかけはし」の野呂美加代表だ。野呂氏は約20年にわたり、チェルノブイリ原発事故で被ばくしたベラルーシなどの子どもの支援活動に取り組んでいる。

 野呂氏はWBCで彼らの被ばく状態を計ってきたといい、「体重1キロ当たり20~50ベクレルなら何らかの病気の前段階がみられ、50ベクレルを超えたら発症するケースがほとんどだった。今回の値は健康に影響がないのだろうか」と心配する。

 今回の福島県の検査について「シーベルトに変換することで、危険性を感じにくい人も多いのでは。影響を少なく見せているわけではないのなら、分かりやすいデータを示してほしい」と訴えた。

 また「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の辺見妙子さんは「内部被ばくは、線量の問題ではないと思う。わずかな線量であっても、絶えず遺伝子が傷つけられていると思うと、安心できない」と不安を口にした。


社説:食品の放射能 説明と測定を徹底せよ
(毎日新聞 2011年10月29日 2時30分)

 食品から受ける内部被ばくの影響を検討してきた食品安全委員会が、評価書をまとめ厚生労働省に答申した。「自然放射線などを除いた生涯の累積線量が、おおよそ100ミリシーベルトを超えると健康に影響がある」という内容だ。

 この評価を基に厚労省が食品ごとの新たな規制値を決めるが、わかりにくいのはこの100ミリシーベルトの位置づけだ。

 7月に評価案が示された時には、「外部被ばくと内部被ばくを合わせた線量」と説明された。ところが、答申では「食品から受ける内部被ばく」に限定された。

 では、外部被ばくが高くても食品の基準は100ミリシーベルトなのか、それともその分低いのか。食品安全委は「厚労省などしかるべき管理機関が考えること」として判断を避けた。

 食品安全委の使命は食品のリスク評価をすることだという理屈だが、1人の人は内部被ばくと外部被ばくの影響をあわせて受ける。知りたいのは全体の影響だ。政府は、こうした縦割りをやめ、被ばく全体のリスク評価をすべきではないか

 現在の食品の規制値は放射性セシウムによる被ばく線量の上限を年5ミリシーベルトとしている。これはあくまで事故直後の暫定値であり、厚労省はより厳しい新基準を早急に決める必要がある。その際には、国民が納得できるよう、外部被ばくや100ミリシーベルト以下の影響まで含めた基準値の根拠についてよく説明してもらいたい

 答申は、子どもの方が放射線に対する感受性が大人より高い可能性があることも指摘した。食品の規制値を大人と子どもで分けることは現実的ではなく、子どもに合わせた規制が必要になる。

 ただ、規制値が新たに決まっても、実際に食品からどれだけ被ばくしているかがわからなければ、消費者の不安は解消されない。国や自治体が実施しているサンプル調査だけでは不十分だ

 健康を守り、不安やストレスを減らすために、もっときめ細かい測定を進めてほしい。今後、生物濃縮によって魚介類などの汚染が新たにわかってくる可能性もあり、幅広く実施すべきだ。

 東大の早野龍五教授は実際に子どもたちが食べる給食1食分の放射性セシウムの量を測り数値を毎日公表することを提案している。同大の児玉龍彦教授は米袋などをそのまま測るベルトコンベヤー式の計測機器による全品検査を提案している。流通業界や市民が食品を独自に計測する動きも出てきている。

 政府や自治体にはこうした動きも後押ししてもらいたい。このままでは、たとえ現実の線量が低くても、消費者の不安は収まらない

海流出セシウム 東電発表の30倍 仏研究所 

海洋流出放射能 セシウム137だけで2万7千テラベクレル
大気への放出 全種類で77万テラベクレル(保安院発表)


原発事故で流出セシウム、発表の30倍!仏研究所が推定
(共同 2011年10月28日 22:58)

 【パリ共同】フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は28日までに、東京電力福島第1原発事故で海洋に流出した放射性物質セシウム137の総量を約2・7京ベクレル(2万7千テラベクレル。京は兆の1万倍)と推計する調査報告書を発表した。東京電力は5月に海に流れ込んだセシウム137の推計値を発表しているが、その30倍近くに相当する計算になる。

 報告書によると、これほどの量の放射性物質が海洋に流れ出たのは、過去に例がないという。

 調査は3月21日から7月中旬までの流出量を2・71京ベクレル(2万7100テラベクレル)と推計。そのうち82%は4月8日までに流れ出たとしている。

 報告書はまた、福島第1原発の立地が強い海流の流れる沿岸部だったため、太平洋の海洋汚染が「例外的なスピードで広まった」と指摘。今年秋以降、遠洋の魚介類に対する汚染の影響は弱まるとしつつ、福島の沿岸部では「相当な汚染が当分続く」と警告している。

 セシウム137は半減期が約30年で、汚染が比較的長期にわたる。(共同)


★読売20倍?
セシウム海洋流出、東電公表の20倍…仏研究所
(2011年10月29日08時51分 読売新聞)

 フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は28日までに、東京電力福島第1原子力発電所事故で海洋に流出した放射性物質セシウム137の総量が2万7000テラ・ベクレル(テラは1兆倍)に上ると推計する試算を発表した。

 東電が公表している数値の20倍にあたるとしている。同研究所は、過去に経験したことのない規模の放射性物質の海洋流出になると指摘した。

 同研究所は東電と文部科学省の観測データをもとに計算。海洋汚染は3月21日以後顕著になり、総流出量の82%が4月8日までに流れ出したとしている。


1万5千テラベクレルが海に流出 東電発表の約3倍
(2011/09/08 13:24 共同通信)

 東京電力福島第1原発事故で、3月21日から4月30日までに海に流出した放射性物質の量は1万5千テラベクレル(テラは1兆)に達するとの試算を日本原子力研究開発機構などのグループが8日までにまとめた。

 東電は4月1~6日に2号機取水口付近から海に流出した高濃度汚染水に含まれる放射性物質(ヨウ素とセシウム)を4700テラベクレルと発表していた。もとになる期間が異なるが、今回の試算は約3倍に上り、原子力機構の小林卓也研究副主幹は「ほかのルートからも放射性物質が流れ出ていた可能性を示すものだ」と指摘している。
2011/09/08 13:24 【共同通信】

福島原発の放射能 事故直後だけでチェルノブイリの15%を放出

77万テラベクレル放出、プルトニウム検出等について 小出裕章氏


保安院、放出量試算でミス28件 福島第1原発事故
(10/20 12:57 北海道新聞)

食品からの被曝 「生涯累積100ミリSv」 「安全委」がより危険な答申

食品からの被曝「生涯100ミリシーベルト」安全委答申
(2011年10月27日20時32分 朝日新聞)

 食品からの被曝(ひばく)による影響を検討していた食品安全委員会は27日、「健康影響が見いだされるのは、生涯の累積でおおよそ100ミリシーベルト以上」とする評価をまとめ、小宮山洋子厚生労働相に答申した。厚生労働省は、緊急対応として使われてきた現在の暫定基準を見直し、新基準案を年明けまでにまとめる見通しだ。

 「生涯累積100ミリシーベルト」(原発事故由来ではない自然放射線などを除く)は、新たな正式基準をつくる根拠になる。これまで同委員会は、食品だけでなく環境からの外部被曝も含めて100ミリシーベルトだと解説してきた。

 しかし同日の記者会見でこれまでの説明を訂正。外部被曝は所管外だとして、「外部被曝がほとんどなく、汚染された食品からだけ被曝する状態」を前提にして考えた値だと解説。「内部と外部の合計ではない」と述べ、食品による内部被曝だけで100ミリシーベルトという意味だと強調した。しかし福島県など外部の放射線量が高い地域は現実にはある。外部被曝分をどう考えるのかという問題は、厚労省などに判断を委ねる意向を示した。

 厚労省は、東京電力福島第一原発事故による放射性物質を含んだ食品を1年間摂取した場合の被曝線量を、全年齢平均で約0.1ミリシーベルトと推計している。このままの状態で0歳児が100歳まで生きたとしても、生涯10ミリシーベルト程度という計算になる。

 従来の暫定基準は、食品からの被曝を放射性物質全体で年間17ミリシーベルトを超えないようにするという大枠から、1キロあたりの基準を算定した。放射性セシウムなら野菜や肉類で1キロあたり500ベクレル。この物差しで農水産物の出荷停止措置がとられた。国際放射線防護委員会(ICRP)の換算式によると、成人が1キロあたり500ベクレルのセシウム137を含む食品を200グラム、365日食べ続けると、内部被曝は約0.5ミリシーベルトに相当する。

 小宮山厚労相は新基準について「安全性を確保する必要があり、(暫定基準よりも)厳しくなる」との見通しを示す。ただ検討作業は簡単ではない。生涯累積なので年齢によっても差が出る。子どもは大人より放射線の影響を受けやすい可能性がある、と答申は指摘した。厚労省は31日、薬事・食品衛生審議会を開き、食品安全委の答申を報告する。(小林未来)


食品安全委員会の新見解か、つじつま合わせか
(2011年10月28日 foocom.net)から抜粋

食品安全委員会が、放射性物質のリスク評価書の内容について説明を変えた。
これまで、「生涯における追加の累積の実効線量がおおよそ 100mSv 以上で放射線による健康影響が見出されている」とし、ワーキンググループ座長らが「外部被ばくを含めて全体の数値を出している」という趣旨の説明をしていたのに、生涯の累積実効線量100mSvはそのままで「食品による内部被ばくのみ」と言い始めた。

説明会の場で「食品安全委員会委員長談話」としてペーパーが配布されて驚いた。その時初めて、内部被ばくだけで100 mSv以上で影響ありとするのだということがわかったのだ。その説明は概ねこんな感じである。「食品安全委員会の評価はそもそも食品なので、今回の評価は外部被ばくが著しく増大していないことを前提として、食品のみの評価を前提として、おおよそ100 mSv以上で影響が見いだせるとした。外部と内部で合計して、評価したわけではなかった。今まで間違った報道がされてきた」

次に多かった質問は、外部被ばくをどう考えるのか、評価は誰がするのか?と言う点だ。事務局からの回答は「しかるべき機関において、適切な措置を講ずべきものと考えている」というものだった。たとえば場所によって空間線量の高い地域について、外部の環境は環境省、子供は文部科学省が対策を講じるそうである。「食品安全委員会は食品のことしか言えない」から、外部のことは知らないという。そんなことは前からわかっていたことではないだろうか。

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