2011/12/01

福島瑞穂党首を「世界の100人」に選出  米誌「反原発活動で評価」

「?」が産経新聞らしい?

「世界の100人」に社民・福島氏!? 
米誌「反原発活動で評価」 米英独仏大統領とともに…
 

(2011.11.29 19:06 産経ニュース)

 社民党の福島瑞穂党首は29日の記者会見で、米ワシントン・ポスト・グループの外交誌「フォーリン・ポリシー」が世界で活躍する活動化や政治家ら100人を選ぶ「グローバル・シンカー2011」に選出されたことを明らかにした。米ワシントンでの発表レセプションに出席するため30日~12月4日に訪米する。

 原子力発電に30年近く反対してきた活動が評価され、事実婚の夫、海渡雄一弁護士とともに選出された。福島氏は「大変良かった。これからも日本の中でしっかり政治をやっていきたい」と述べた。

 100人の中にはオバマ米大統領や英独仏トップ、ミャンマーの民主化運動指導者、アウン・サン・スー・チーさんらも選ばれた。

 福島氏は訪米中、ダニエル・イノウエ上院議員や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に反対する労働組合幹部らとも会談し、沖縄の米軍基地問題などについて意見交換する。


※福島瑞穂さんと共に「グローバル・シンカー2011」に選出された海渡雄一弁護士も参加される集会があります。
      ↓
***********************************
2011もんじゅを廃炉へ!全国集会(福井・敦賀市)
2011年12月03日

●抗議集会と原子力機構申し入れ
 場所:白木海岸
 時間:11:00?

●もんじゅ廃炉を求める全国集会
 場所:プラザ万象
 時間:13:30?
 内容:講演「フクシマ原発の真実」佐藤栄佐久さん(前福島県知事)
    講演「核燃料サイクルの終焉」海渡雄一さん(弁護士・元もんじゅ訴訟弁護団)
    講演「再、再開はもっと危ない傷だらけの『もんじゅ』」小林圭二さん
      (元京大原子炉実験所講師)

●デモ行進
 デモコース:プラザ万象?敦賀駅前
 出発時間:15:30

 主催:2011もんじゅを廃炉へ!全国集会実行委員会
 呼びかけ団体:原子力発電に反対する福井県民会議、原水爆禁止日本国民会議
、原子力資料情報室、ストップ・ザ・もんじゅ、反原発運動全国連絡会
 連絡先:原子力発電に反対する福井県民会議(TEL/FAX:0776-25-7784)
     福井県平和センター(TEL:0776-21-5321 FAX:0776-27-5773)

2011/11/30

原発国民投票を特集した「通販生活」CM断る テレビ局

テレビ朝日のことを朝日新聞が書いているのも興味深い。

原発国民投票を特集した「通販生活」CM断る テレ朝
(2011年11月29日19時16分 朝日新聞)

 原発の是非について国民投票を呼びかける特集をした雑誌のCM放送をテレビ朝日が断っていた。同社の早河洋社長が29日の定例記者会見で明らかにした。

 カタログハウス社の雑誌「通販生活」秋冬号(11月15日発売)の30秒CM。「原発、いつ、やめるのか、それとも いつ、再開するのか」――。黒い画面に流れる白い字幕のメッセージを俳優の大滝秀治さんが読み上げる構成で、最後に巻頭特集が「原発国民投票」であることを伝える。

 テレビ朝日によると、10月下旬、広告会社を通じてカタログハウス側から、ニュース番組「報道ステーション」とトーク番組「徹子の部屋」で放送したいとの打診があり、社内で検討した結果、断ったという。


一日も早く原発国民投票を/通販生活:カタログハウス

「風評被害」 消費者無視 最低の言葉 (静岡新聞 )

「風評被害」 消費者無視 最低の言葉 
(静岡新聞 時評 2011年11月24日)

小山真人(静岡大学防災総合センター教授)

 福島原発災害の発生以来、「風評被害」という言葉を報道で見聞しない日は無いくらいである。しかしながら、この言葉はきわめて不適切であり、廃すべきものである。その理由を以下に述べる。

 近年の災害情報学の研究成果にもとづけば、「風評被害」とは、商品のリスクに対して不安を覚えた消費者の自粛行動が引き起こす経済的被害のことである。風評とは悪い噂を意味するが、噂で広まった事例はほとんど確認できず、大部分は報道によって被害が拡大したことが知られている。

 つまり、実際には風評による被害ではないのに「風評被害」と呼ばれるという自己矛盾がある。「風評被害」を防ぐためには、まずはこうした言葉使いから正すことが重要である。不正確な言葉と、それによる誤解を放置しておくと、その発生メカニズムや防止対策まで不明確になるからである。今後は「消費者の安全不信による経済的被害」などとストレートに表現するのが良い。

 「風評被害」の原因が消費者の不安・不信であり、それが報道によって広まると正しく認識することによって、その対策のヒントも見えてくる。まずは、行政や生産者による情報発信の姿勢と誠実さが厳しく問われる。ここに少しでも陰りがあると、たとえば伏せられたり丸められたりしたデータがあったり、一方的な解釈を添えたり、検査方法・手順などについての十分な情報開示なしに安全宣言や安全キャンペーンなどをすると、それらはすぐに見透かされる。その結果、情報の受け手である消費者との信頼関係が損なわれ、消費者の不安・不信をさらに呼びおこして被害が拡大するという、逆の効果を引き起こすことになる。

 仮にこの初期対応に失敗しても、やがて報道は下火になり、人々の記憶や不安も薄れていく。ところが、それを待たずに、じたばたと下手な対応や会見などをして、そのことが再び報道されると記憶の上塗りが起き、ついには容易に癒せぬ「負の烙印」となって商品ブランドの長期低迷をもたらすことがある。くれぐれも注意すべきである。

 「風評被害」という言葉は、より大きな問題も内包している。グレーゾーンの大きな放射能のリスクにさらされる中で、リスクのとらえ方は人によってさまざまである上に、要援護者や持病の持ち主、乳幼児など、小さいリスクであっても可能な限り避けたい人々もいる。行政や生産者にとっては「風評被害」であっても、当の消費者にとっては実害を未然に防ぐための正当な自己防衛であり、それを「風評被害」と呼ばれるのは全くの心外であろう。

そもそも「風評被害」という言葉の中には、「消費者は風評に惑わされる愚かな人々だ」という暗黙の決めつけも含まれている。要するに、「風評被害」は、行政や生産者の立場と解釈を一方的に押しつけるとともに、その原因までをも消費者に転嫁し、消費者の立場や感情を踏みにじる最低の言葉なのだ。この言葉を使い続ける関係者と、それを無批判に垂れ流すマスメディアに猛省を望みたい。


【琉球新報 6月6日】世界の信用を失う政府 欺瞞の被ばく比較こそ犯罪
(SAVE CHILDから)

本当に「風評被害」か 

アーサー・ビナード

 風評被害で、日本は大変なことになっている。それは、ぼくも認める。みんなで力を合わせ、風評被害に立ち向かい、払拭しなければならないと、ぼくも本気で思っている。ただ、日本のマスコミが取り上げる「風評被害」と、ぼくが理解する「風評被害」の間には、かなりのギャップがある。

 たとえば東京は浅草、仲見世の土産物店の経営者が、外国人の観光客の激減を嘆き、売り上げは9割も落ち込んでいるとため息をもらす。そしてそれが「原発事故の風評被害」と、話がまとめられる。しかし本当にそうなのかと、ぼくはうたぐる。

 実際、福島第1原子力発電所の1号炉も2号炉も3号炉もメルトダウンをきたし、大量の放射能汚染を海に垂れ流し、大気にまき散らして、制御不能の悪夢はいまだに出口が見えない。そんな状況下、好きこのんで高い料金を払い、愛する家族といっしょに国際線に乗り、わざわざ日本へやってくる人は、そう多くはないだろう。当たり前の用心というか、最低限の自己防衛と言うべきか。観光客数減を「風評被害」と呼ぶ者に対して、ぼくは聞いてみたい。「この25年の間にベラルーシやウクライナへ遊びに行きましたか?」

 また、日本政府が「安全だ」と宣言しても、メード・イン・ジャパンの品物を対象に各国の港で放射線測定が行われたり、海外の消費者が敬遠したりしている現状が大きく報道され、やはりこちらも「風評被害」によるものと、結論づけられている。でも3月11日から情報を隠蔽しつづけ、「レベル4」だの「レベル5」だの「格納器は健全である」だの欺瞞のかぎりをつくし、真実を語ろうとしないジャパンのお偉方たちの「安全宣言」を、誰が信じるというのか。日本製品がそっぽを向かれているのは、永田町が世界の善良な市民の信用を溝に捨てた報いであって、「風評」という次元ではない。

 では、ぼくが正真正銘の「風評」として憂慮しているのは何かといえば、原子力の専門家たちの「被ばく比較」がその最たるものだ

 「マイクロシーベルト」という単位を巧みに使って、福島第1原発がもらす放射性物質にさらされている人々の被ばく量と、胃のレントゲン検査のそれとを比べ、「人体への影響はない」とのたまう。あるいは、飛行機で太平洋をわたった場合、乗客1人当たりが浴びる放射線も、もっともらしく比較対象に使って、「心配ない」と言い張る。ところがレントゲンを何回撮られても、筋肉をしつこくむしばむセシウム137が体内に入ることは考えにくい。国際線で頻繁に飛んでも、骨をじりじりやっつけるストロンチウム90につけこまれることは、まずない。

 内部被ばくと外部被ばくをごっちゃにするなんて、医者が内服薬と外用薬を混同するようなもので、わざとやっているなら犯罪的だ。これぞ風評被害

 本当のことをいうと、内部被ばくには「安全」といえるレベルが存在しない。どんなに微量でも、取りこんだ体の組織次第で、病気になる可能性がある。ただし「ただちに」ではなく、数年後に影響が出るので、悪質な専門家たちは今のうちに被ばく比較の風評を堂々と吹いていられる。彼らはきっと責任逃れの「自主避難計画」も、ひそかに練っていることだろう。

 セシウム137の半減期が約30年で、ストロンチウム90のそれは約29年だ。本物の風評被害について、ぼくらもそれくらい粘り強い記憶を、持ち続けなければならない。 (詩人)

2011/11/29

伊達市の米からも基準超セシウム 福島市大波でも新たに4戸

伊達産米から基準超セシウム 福島・大波 新たに4戸
(2011年11月29日火曜日 河北新報)

 福島県は28日、伊達市の旧小国村、旧月舘町地区の農家計3戸のコメから、国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える580~1050ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。県は両地区にコメの出荷自粛を要請。政府は29日にも両地区に出荷停止を指示する方針。これまでに基準値超のコメが見つかった福島市大波地区でも新たに農家4戸のコメから550~1020ベクレルが検出され、基準値を超えたのは福島市と伊達市の計13戸になった。

 県によると、基準値を超えたコメはいずれも農協や業者の倉庫に保管され、販売されていない。検査対象になったコメとは別に、旧小国村地区の農家1戸から、直売所を通してもち米9キロが売られたという。

 基準値を超えた旧小国村地区の農家は2戸で、福島市大波地区の3キロ圏内にある。旧月舘町地区は、計画的避難区域になった飯舘村と隣接している。
 基準値を超えるコメは今月16日、福島市大波地区の農家から検出された。県は現在、大波地区と地理的条件の似ている福島、伊達、相馬、いわきの4市の一部地区を対象に、1農家1検体以上の「全戸検査」を実施している。

 伊達市での検出を受け、県は全戸検査の対象を二本松市と本宮市の一部地区にも拡大することを決めた。
 県農林水産部の鈴木義仁部長は「地域の拡大はショックだ。検査範囲を広げ、安全性について再確認していく必要がある」と話している。


福島・伊達のコメ、基準超えるセシウム 9キロ消費者に
(2011年11月28日23時26分 朝日新聞)

 福島市大波地区(旧小国村)のコメから国の基準値(1キロあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、福島県は28日、緊急調査の結果、大波地区に隣接する同県伊達市の旧小国村と旧月舘町の両地区の計3戸のコメでも基準を超え、一部は流通していた、と発表した。県は両地区のコメの出荷自粛を要請した。政府は、29日にも両地区のコメの出荷停止を指示する方針だ。

 県によると、このうち、伊達市の旧小国村のもち米9キロが地元の直売所から消費者に売られていた。基準超えのコメの一般消費者への流通が分かったのは初めて。

 県によると、伊達市の旧小国村では、101戸の農家の119サンプルのうち2戸の2サンプルで1キロあたり580ベクレルと780ベクレルを検出。同市の旧月舘町では、6戸の8サンプルのうち1戸1サンプルで同1050ベクレルを検出した。

 記者会見した県の鈴木義仁・農林水産部長は「基準値を超えたコメを買った人たちにご迷惑をおかけし、申し訳ない」と謝罪。「放射線量が高い市町村のコメの安全性については、調査を進め、結果に基づいて改めて判断する必要がある」と述べた。

 県は、全戸調査の対象に、二本松市の7地区と本宮市の2地区を加える。

 一方、県のまとめによると、福島市大波地区の全袋検査では、28日までに1637袋を調べ、うち171袋で基準を超えた。(井上亮)


福島・伊達市の汚染米に地元衝撃
(2011.11.29 00:52 産経ニュース)

 国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)超えのコメが、福島県伊達市でも確認された。政府が福島市大波地区のコメの出荷停止を指示して10日余り。「やっぱり伊達でも…」さらなる汚染米の拡大に地元では衝撃が走り、検査態勢の充実を求める声が上がった。

 自家用米を栽培する伊達市旧小国村の農業男性(62)は「隣の大波地区で(基準値超えのコメが)出たので、特定避難勧奨地点のある伊達市で出ないわけはないと思っていた。今更見つかるのは検査態勢に不備があったのでは」と心配そうな表情。同じく旧小国村の稲作農家の女性は「作付けが認められた後、近くの畑で高い放射線量が出たので不安だった。コメ全量を検査してほしい」と注文した。

 「もっと洗いざらい調べるしかない」とうなだれたのはJA全農福島の幹部。伊達市の仁志田昇司市長も「抽出ではなく、線量の高い地域は田んぼを一枚一枚調べるしかない」。


福島・伊達産米も規制値超セシウム…一部販売
(2011年11月29日00時52分 読売新聞)

 福島県は28日、同県伊達市小国地区の農家2戸と月舘地区の農家1戸の水田でとれた玄米から、国の暫定規制値(1キロ・グラムあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。

 一部は直売所で販売され、販売先が確認できていない。政府は29日午後にも、両地区のコメを出荷停止対象とする方針を固めた。福島市大波地区の農家からも28日、新たに規制値超えの玄米が見つかり、コメの放射能汚染問題は広がりを見せている。

 県によると、伊達市の2地区で検出されたのは580~1050ベクレル。同市小国地区の2農家の生産量は1920キロで、うち18キロが直売所に出荷され、9キロが売れたという。この18キロ以外は自宅やJAなどに保管され、流通はしていないとみられる。月舘地区の農家については、全1500キロ分がJAなどに保管されていることが確認された。

 また、県は、福島市大波地区で新たに4農家の玄米から規制値を超えるセシウムが検出されたことを明らかにした。同地区の検出農家は10戸になった。県によると、伊達市小国地区は福島市大波地区と隣接しており、月舘地区も大波地区から近く、年間の積算線量が20ミリ・シーベルト超と推定されると国から指定を受ける特定避難勧奨地点がある。規制値を超える玄米が収穫された水田は、いずれも山間部にあるという。

福島第一原発 吉田所長 体調不良で入院

福島第一 吉田所長退任へ 体調不良で入院
(2011年11月29日 東京新聞朝刊)

 東京電力は二十八日、福島第一原発の事故発生から現場を指揮してきた執行役員の吉田昌郎同原発所長が十二月一日付で所長職を退任し、原子力・立地本部付になると発表した。病気が見つかったためで、十一月十五日に原発を離れ、二十四日から入院している。

 東電によると、吉田氏は同月中旬に健康診断を受け、病気が見つかった。二十一日に吉田氏が西沢俊夫社長に伝えた。東電は二十八日、国に報告した。

 東電は、吉田氏の病名や被ばく線量を「個人のプライバシー」として明らかにしていない。被ばくとの因果関係は「主治医は無関係と判断しているが、確定していない」と説明している。

 吉田氏が作業員にあてたメッセージは公表した。「残念ながら重要な時期に(現場拠点の)免震棟を去らざるを得ない。皆さんと別れるのは断腸の思い。迷惑をかけ、おわびする。発電所を安定化させるべく健闘することを祈る」と書かれていた。

 吉田氏不在の間は、上司に当たる小森明生常務らが現場を指揮している。後任の所長は高橋毅原子力・立地本部運営管理部長で、十二月一日付で発令。同原発での勤務経験があるといい、東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「収束作業や現場作業員の士気には影響しない」との見通しを示した。

    ◇

 細野豪志原発事故担当相は二十八日夜、東電福島第一原発の吉田昌郎所長が病気療養のため退任したことについて、都内で記者団に「放射線の影響ではないことは確認できている」と述べ、被ばくによる症状ではないと説明した。


福島第1原発の吉田所長が病気のため退任へ
(2011年 11月 29日 ウォールストリートジャーナル)

 【東京】東京電力は28日、福島第1原発事故から8カ月間にわたって現場で事故収束作業に当たってきた吉田昌郎所長が体調を崩し退任すると発表した。同社は、健康上の問題が被曝線量との因果関係はないものと思うとしている。

 同原発はあと1カ月弱で、冷温停止に達し、損傷を受けた原子炉を低温下で完全にコントロールできるようになる見通しだ。

 東電は、吉田所長の病名やどの程度入院するかなどについてプライバシーを理由に明らかにしていない。同所長はここ2週間、原発に行くことができず、24日に入院した。同所長は作業員に向けたメッセージで、「医師の判断で急きょ入院治療を余儀なくされました。このような状況で発電所長を続けることはできず、残念ながら重要な時期に免震棟を去らざるを得ません」と述べた。

 後任は高橋毅・原子力運営管理部長で、12月1日付で就任する。

 今年3月11日に危機が始まって以来10月31日までに、同原発では250ミリシーベルトの上限被ばく量を超えた6人の作業員が現場を離れている。日本での年間平均被ばく量は約1ミリシーベルト。原発の作業員数は通常約3000人で、数字が入手可能な最新の期間である8月末までに延べ1万6000人以上が作業に当たっていた。

 吉田氏は昨年6月に所長に就任した。原発がマグニチュード9の地震と15メートルの津波に襲われ、原子炉を冷却するための電源を喪失、原子炉中心部分に甚大な被害が生じたときに、事故被害の拡大を防ぐのに大きく貢献したとみられている。

 同氏は今月12日、記者団に、原子炉のコントロールを完全に失うのではないかと恐れた。「もう死ぬだろうと思ったことが数度あった」と話していた。東電広報担当者によると、同氏は免震棟に日夜とどまり、数千人の作業員が損傷を受けた原子炉修復に当たるのを直接指揮した。

 吉田所長とそのチームは、煙やがれき、それに被ばくの恐れといった障害を乗り越えながら原子炉の冷却を目指した。事故発生の当初の全般的な相互不信、政府と東電との間の協力の欠如の中で、当時の菅直人首相は現場の状況把握で同所長に頼ることになった。

 見解の相違を恐れずに率直な物言いをするとの評判の吉田氏は、1号機への海水注入を停止するようにとの東電本社の命令を無視した。この判断は後に、より深刻なダメージを回避できたと称賛された。

 作業員へのメッセージで同氏は「皆さんとこのような形で別れることは断腸の思いですし、ご迷惑をお掛けすることになり心よりおわびいたします」などとしている。

記者: Mitsuru Obe


福島第1原発の吉田所長、病気療養で交代 「断腸の思い」
(2011/11/28 日本経済新聞)

 東京電力は28日、福島第1原子力発電所事故後、現場で収束に向けた陣頭指揮を執っていた吉田昌郎所長(56)が病気により入院し、来月1日付で退任すると発表した。病名などについて、東電はプライバシーを理由に公表していない。吉田所長は原子力・立地本部付となる。後任は高橋毅原子力運営管理部長(54)が就任する。

 細野豪志原発事故担当相は28日、記者団の取材に「(吉田所長には)しっかり治してまた現場に戻ってもらいたいと話した。(収束作業は)ほかのメンバーが役割分担できるので、現地や東京でのサポート体制も含め十分に対応できると思う」と述べた。

 東電によると、吉田所長は今月14日まで同原発で勤務、今月中旬に受けた健康診断で病気が見つかり、15日に離れた。12日に原発内で初めて記者らの取材に応じ「冷温停止に向かって丁寧に説明していく」と話していたが、3日後には職場を離れたことになる。

 吉田所長は21日に西沢俊夫社長に入院加療が必要と申し出て、24日に入院した。経済産業省原子力安全・保安院は28日の東電発表まで病気療養の事実を把握していなかったという。

 東電は病名のほか、放射性物質の被曝(ひばく)線量について「公表できない」とし、病気と被曝線量との因果関係も「ないものとみているが不明」と話した。

 東電は吉田所長が第1原発の作業員らに宛てたメッセージを発表。「震災以来一緒に仕事をしてきた皆さんとこのような形で別れることは断腸の思い」などと記している。

 後任の高橋氏は2007?10年まで福島第1原発でユニット所長を務めた。東電は「第1原発をよく知っており、事故収束のために適任と判断した」と説明している。

 藤村修官房長官は同日の記者会見で、「第1原発の事故収束に影響がないよう政府として注視していきたい」と述べた。


福島第1原発:吉田所長が病気療養のため異動 既に入院

 東京電力は28日、福島第1原発の吉田昌郎所長(56)が病気療養のため、12月1日付で原子力・立地本部に異動する人事を発表した。既に入院している。3月の事故後、収束に向けた現場作業の陣頭指揮を続けてきた。

 最近受けた検査で病気が見つかったが、東電はプライバシーを理由に病名や被ばく線量は公表していない。被ばくとの因果関係は指摘されていないという。後任は高橋毅原子力・立地本部原子力運営管理部長(54)。

 東電は吉田所長が作業員に宛てたメッセージを発表。「医師の判断で入院治療を余儀なくされた。震災以来一緒に仕事をしてきた皆さんとこのような形で別れることは断腸の思い」としている。

 吉田所長は2010年6月から第1原発所長。

 藤村修官房長官は28日の記者会見で、吉田所長の異動に関し「原発事故の収束に影響がないよう政府としても十分に注視していきたい」と述べた。

毎日新聞 2011年11月28日 16時04分(最終更新 11月28日 16時58分)


「死ぬだろうと数度思った」福島第一原発・吉田所

 吉田所長は白い防護服姿で取材に応じ、「3月11日から1週間で死ぬだろうと思ったことは数度あった」と事故直後を振り返った。

 吉田所長は、最初に1号機で爆発があった時のことにふれ、「どういう状況かわからず、最悪、格納容器が爆発して放射能が出てくることも想定した。メルトダウン(原子炉内の燃料が溶けて底に落ちる炉心溶融)が進んで、コントロール不能になってくれば、これで終わりだという感じがした」と述べた。

 危機的な状況からいつごろ脱したと感じたかについては、「6月いっぱいまでかなり大変な思いをした。本当に安定してきたのは7、8月」と明かした。

 第一原発の現状に関して、「原子炉は安定している。周辺の住民の方が安心していただける程度には安定している。しかし、作業するにはまだまだ厳しい状況にある」と述べた。

 また事故を起こしたことについて、深刻な面持ちで「福島県のみなさま、日本国民のみなさまにご不便、ご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げたい」と話した。

 吉田所長の取材は約15分。事故時の詳しい状況も政府の調査に応じていることを理由に答えなかった。

今、話題の「原発の歌」

フライングダッチマン「魂の叫び」

Frying Dutchman “Human ERROR” 反原発ソング 【拡散希望】

(すべては「気づき」から抜粋)

フライングダッチマン「魂の歌」(youtube)

Frying Dutchmanの公式サイト

人類ははるか昔、
本当の時を奪われたせいで五感が低下し

テレパシーだとか
想念の力とか

今とは想像を遥かに超えた
別の次元のクリエイティブなテクノロジーを
失ってしまったんだよ

いつの時代も毒を持った悪い奴らがいて
その能力を独占するために偽物の時間を作り出し

物質に頼る文明を発達させるために
破壊という科学を生み出して

戸惑う人々に自分たちの身勝手な
屁理屈を定義つけるために宗教を操り

その裏でエネルギーを牛耳って
経済というお金のシステムを構築してきた代わりに
偉大な能力を失ってしまった

何千年もかけて遺伝子的に記憶障害が起こり
何度も何度も生まれ変わって
その能力を忘れてしまった俺たちは
記憶喪失なのだ

四次元の科学や哲学の話で
ファンタジーに興味のない人には面倒臭がられるけど

まー、要するにお金を儲けるためにメディアを駆使し
人々をコントロールし 騙して 自然を破壊し
無責任に危ないものをいっぱい作ってきた奴らが

自然を愛し 自然を育んで
自然と共に生活してきた人たちに

長年に渡りものすごい苦痛を与えてきた
事実が明らかになってくると

犠牲になってきた人たちの上に
電気っていう暮らしがあるんだよ

そして パンドラの箱の底を覗くと
太陽光発電だとか 無限エネルギーだとか

自然を壊さなくても自然を利用した技術が発達してて
今は原発がなくても十分電気が賄える時代なんだよ
しかも低コストで

今ある原発をすべて止めても
水力火力をフル稼働するだけで賄えるんだよ

それを隠して騙す理由は
ものすごい利権が絡んでいるのさ

金だよ 金

末期的に気が狂ってるよコイツらは

原発一基作るのに1兆円ほどの援助金が
国から電力会社におりて

電力会社はターゲットを決めて
その土地の人たちに近づいて

金をばら撒くんだよ

おっさんをキャバクラに連れてって
お年寄りを温泉旅行
接待 接待 接待

街が復興するよなんて子供だましな嘘ついて
反対派推進派に人々の心を
お金で引き裂いていくマニュアルがあって

海を売った漁師に莫大な漁業権を支払って
安全対策やら 危ない秘密の実験やら
プロパガンダの広告費で莫大にかかってる

そのお金はみんなの税金だよ

そうやって59基ある
日本の原発が作られてきたんだよ

体に50個以上の時限爆弾を
つけて生活してるのと同じで

1個でも爆発したら
そこにはもう人が住めなくなるし

なんにも生息できなくなって
じわじわと汚染が広がっていく恐ろしいものが
59個あるんだよ

嫌なイメージだけど
核の平和利用の名の下に

日本は核兵器を持ちたいがために
これだけ強行して作ってきたんだよ

中国電力は山口県上関町の田ノ浦の
美しい海岸を埋め立てて

これから日本最大級の原発を
2基作ろうとしてて

その対岸に住む祝島の人たちは
30年も反対してやめてくれって言って
生活をほっぽり出して
必死に食い止めてきてるんだよ

豊かな自然と共に
みんなそこにずっと住んで生活してるんだぜ

歴史もあって
広大な自然が残っている素晴らしいとこなんだぜ

そんなの全部無視して強行しようとしてるんだぜ

この期に及んで
「福島原発とうちは関係ありません」って言って
毎日工事してるよ

愚かだよね

この前地震があった静岡の浜岡原発も
大丈夫だっていまだに止めてないし

何が大丈夫
はぁ?

お前の頭が大丈夫なのかよ

末期的に気が狂ってるし
宗教よりもきつい洗脳されてるっていうか

自分たちで安全安全ってほざいてきた
その呪縛にかかってるよね

ほんとに馬鹿

でもそんな馬鹿野郎に騙されてきた
俺達も馬鹿野郎だし

完全に罠にはまってるよね

ツイッターやネットで原発を反対している人の
揚げ足を取るようなレス多いけど

そんなやつほど薄っぺらく
なんにも実態がわかってないし

情けなくなるぜ

そんな君達も原発を推進するなら
応援するなら

広島・長崎の原爆
第五福竜丸の被曝

1953年国連で
核の平和利用のキャンペーンが始まり

その裏でソビエトとアメリカが冷戦下で
核開発を競い合って

読売新聞 読売テレビの正力松太郎を介して
アメリカから日本に原発計画が進められ
ウランが渡ってきたとこから日本に原発が誕生し

今にいたるまで知ってから話してくれよ

気持ちは変わると思うぜ

原発によって社会全体に影響している
負の連鎖なんて見えてきたら

吐き気がしちゃうよ

まともな心を持っていればね

テレビや新聞は騙すために使われているよ
特に日本はひどいよ

今もテレビの報道機関はひど過ぎるね

プルトニウムのプの字がやっと出てきたね
この世で一番危険な物質だよ

福島の3号機は
関西電力の星野監督が出てるCMでもお馴染みの
プルサーマルだよ

プルトニウムで発電してるやつさ

星野さんも反省してるかな
あれが爆発してるんだぜ

なのに次の日の新聞の一面は

計画停電

プロパガンダだぜ

自分たちの悪事を隠すために
いったいどれだけの人を犠牲にするんだよ

ふざけんなバカヤロー

プルトニウムは放射線とは比べちゃいけないよ

この物質を少しでも吸い込んだら
すべての細胞やられちゃって
遺伝子もぶっ壊されて
再生もできなくなるんだぜ

それが漏れてるにもかかわらず
長い間プの字に触れないやつらの口癖は

ただちに人体に影響はない
ただちに人体に影響はない
ただちに人体に影響はない

今年の流行語大賞だぜまったく

一大殺人集団 組織犯罪だよ

原発に関してだけじゃなくても
しっかり情報が公開されていれば
救えた命はもっとあったはずだよ

テレビ局イコール原発

このシステムがいかれてるぜ

人の命をなんや思てるねん
あほんだらボケカス!

まぁそうやって嘘つきまくって
人々騙してきたやつらが
今何やってるかっていうと

国民のことよりも責任を逃れるために
頭フル回転させて必死で言い訳を考えてるよ

それが奴らの仕事さ
おかしいよね

ヒューマン・エラーだぜ

もうバレバレだよ

全世界が見てるよ

今世界中がこの日本に襲ってきた痛みを
日本人がどう乗り越えるか注目してるよ

日本の若者がどう行動するか

アーティストやミュージシャンが
この痛みをどうアートにして訴えて
思いを込めて乗り越えるのか

世界中のみんなが見てるぜ

日本は一大事なんだよ

揚げ足を取り合いしてる場合じゃねーんだよ
もう寝てる場合じゃねーんだよ

原発なんてもう時代遅れ

スウェーデンなんて原発は破滅に向かってるから
原発をやめますかって
やめたら始めのうちは苦労しますけどって
国民に真実を話したら

国民はやめようっていって
すでに原発なしでやっていこうとしてるぜ

日本はもうとっくに自然エネルギーの技術だけで
やっていける技術は持ってるんだよ

それを騙して 脅して 隠してるだけ

お金のために

早く気づいておくれよ!

どうしてそんなに無関心でいていられるのさベイビー

青森県六ケ所村の核の再処理工場には
核の廃棄物用の3千トンのプールがあって
核の廃棄物がそこにあふれてて

埋め切れないから廃液を海に捨てているんだぜ
信じられないだろ

それをみんなに黙ってるんだぜ
隠してるんだぜ

その工場が爆発したら日本どころじゃなくて
地球がつぶれるほどの核がそこにはあるんだよ

原発に関してだけでも隠してることは
たっぷりあるんだよ

まだ騙そうとしてる現実がこの前の計画停電さ

あれは国民に
原発がなかったら不便だとか困るとかって植えつけて
原発をこれからも維持するために
わざとやってるんだよ

そんなことやったせいで
死人まで出たんだぜ

そんなことしなくても
オール電化が流行ってるくらい
日本の電力は余り余ってるんだよ

みんな、普通に考えてくれ

日本は温泉大国でそこら中に温泉があるだろ
温泉掘って地熱発電もできるんだよ

フィンランドの人たちは
なんで日本は地熱発電しないんだって
首をかしげてるよ

日本は島国だから
潮の満ち引きを利用した無限エネルギーも有効で
開発は進んでいるんだよ

送電線一つにしても
今使ってる電線は発電所から
それぞれの家庭や施設やビルに届くまでに
ものすごい電気を垂れ流してるんだぜ

君の家に届くまでにものすごいロスがあるんだよ

今は電気が殆どもれない送電線が
すでに日本にはあるんだよ
日本人の技術はすごいんだぜ

一兆円あったら太陽光どんだけ作れるんだよ

なぜそうしないかって?

核兵器と金だよ
薄汚い金!

ものすごい利権が絡んでるのさ
それにみんなたかってるの

日本の電力は独占企業で
それ自体が法律違反してるよ

みんな、何のために税金払ってるんだよ

カネ・カネ・カネ・カネ・カネ

お金も大事だけど
もっと大事なものもあるよね

そこを忘れちゃいけないよ

お金があっても家は買えるけどホームは買えない
時計を買えても時間は買えないし
本は買えても知識は買えない
ベッドを買えても眠りは買えない

医者に診てもらうことはできても病は治らない

電気を買ったら自然が壊れちまったよ

なにかしてあげたいけどお金しか出せなくて
モヤモヤしてる人いっぱいると思う

お金を出すことは善意でいいことだけど

自分の出したお金がその出したところに
どういう風に使われて
どう人の役に立つのかってまで考えて
義援金を出してる人は少ないね

ただモヤモヤした気持ちを
お金を出すことですっきりさせてるだけで
無関心な人 多いね

その会社が儲かってるだけかもしれないよ

だからたとえばライバル電力とか作って
京都でいうと京都中の屋根を太陽光にして

京都なんて100メートルも掘れば
どこでも温泉出てくるし
一家に一風呂なんて粋じゃない

それで地熱発電にして
地熱は弊害もあるしそこはみんなで考えて
バランスとって

京都はダムもあるし
曇ったって大丈夫

雨なら今ある水力で
これ以上自然を壊さなくても
電力供給できると思わない?

もちろんそれをするには資本がいるし
支援金を募集してそのお金を具体的に
どう使って具現化していくか

プロセスもしっかり公開して
みんなでやっていけたらいいよね

使い道がしっかり公表されて
有意義ならお金を出す価値があると思うよ

義援金詐欺があるくらいだし
大企業だからって信用しちゃいけないよ

大企業だからこそうまくごまかせるんだよ

こんなこと言いたくないけど

今の日本じゃ情けないけど
信用できないね

原発は今まで俺たちの暮らしを支えてくれました
今まで実態を知らずにそれを許してきました

本気で原発を設計してきたその危険性を
一番わかってる技術者の人も

俺たちが遊んでいる間も

高い給料もらって必死に設計してくれたんじゃないかな

百歩譲って原発に感謝しようって気持ちはあるんだけど
騙されてきたんだし
やっぱり感謝できないよね

そして後の何世代にも渡って禍根を残す
汚れたものをこの国に無責任に作ってきた

電力会社
原子力安全保安院
官僚
政府
財界のお偉いさん
大企業
マスメディア
御用学者

そして
それらに関係する奴らのおかげという名の戯劇を
これ以上見るのは悲し過ぎますが

この確信犯たちに目を背けずに
真実の目でしっかり追求し
これからどこへ向かっていくべきなのか

真実を知ろうとする気持ちがあれば
クリエイティブなイメージが生まれ
具体的な提案を示すことができるし

何千年かけて失ったものを
また何千年かけて取り戻せる
きっかけにもなるはずだよ

とにかくもう 原発は必要ない

これ以上無関心で騙され続けたら破滅するぞ!

電気が足りる足りないの問題じゃねーんだよ!

電気がなくても生きていけるけど
自然がなかったら生きてけないだろ!

取り返しのつかないことが
もうすでに起こってるんだぜ

人間のエゴに巻き込まれた動物や植物たちにも
迷惑どころの話じゃねーし

何が一番可哀想かって?

子どもが一番可哀想だろ!

俺たちの未来なんだぞ
守ってやれなくてどうすんだよ!

50年100年200年後の世代に
今の俺達のこの時代を
ヒットラーと呼ばれてもおかしくないぜ

みんなが事実の裏に隠された真実を見れば
武器なんて物騒なものを持たなくても
一撃で世の中ひっくり返るんだよ!

どんなに遠回りしたって
何度生まれ変わったって
目指すところはひとつさ

愛だろ 愛だろ 愛

綺麗事でもねえし
照れてる場合じゃねえんだよ

ラブなんだよ!

愛なんだよ

ラブって言ってみろ
愛って言ってみろよ

愛って言ってみろバカヤロー!

だからバカヤローって叫ぶんだ

バカヤロー!
バカヤロー!
バカヤロー!
バカヤロー!
バカヤロー!
  バカヤロー!

さぁ立ち上がれ!
声上げろ!

原発絶対反対!
原発絶対反対!
原発絶対反対!
原発絶対反対!

ただちに撤廃せよ

玄海原発1号機の劣化問題 危険性の指標上昇


日本一危険な玄海原発1号機 炉内試験片 測定せず

炉内試験片 測定せず
老朽化の指標 09年 温度急上昇
来月から玄海1号定期検査

(11月26日 西日本新聞朝刊1面トップニュース)


「玄海原発1号炉は日本一危険な原子炉」 井野博満・東大名誉教授
(2011/06/10 風の便り)


【解説】玄海1号機の劣化問題 危険性の指標上昇
(2011年07月02日 佐賀新聞)

■脆性遷移(ぜいせい・せんい)温度の上昇が問題 

 運転開始から36年がたった九州電力玄海原発1号機の原子炉圧力容器の劣化問題。劣化を判断する指標となる脆性遷移温度が予測値を大幅に超えたことを、研究者らは一様に問題視し、原因を究明するために九電の情報開示の必要性を指摘する。4人の研究者の見解を紹介し、脆性遷移温度について説明する。

【脆性(ぜいせい)遷移温度とは?】

 鋼鉄製の原子炉圧力容器は核燃料が分裂する際に放出される中性子を浴びて次第に劣化する。鋼鉄はそもそも高温では柔らかくて粘り強いが、低温だと硬く割れやすくなる。脆性遷移温度はその境目の温度で、劣化するほど上昇し、この温度を下回るともろくなる。

 原発事故で圧力容器を冷やす必要が出た場合、原子炉に水をかけて冷やす緊急冷却装置(ECCS)が作動する。脆性遷移温度が高いと、急激な温度差による圧力に耐えられず破損する危険性が指摘されている。

 玄海1号機の圧力容器は高さ約11・5メートル、鋼鉄の厚さは約18センチ。脆性遷移温度を確認するための試験片は数十個ずつ六つのカプセルに入れ、圧力容器の内壁と原子炉の間に置かれている。

 脆性遷移温度の数値は運転管理にも使う。そのため、カプセルは容器の壁につけるのではなく、あえて壁よりも10センチ燃料に近い場所に置いて中性子の照射量を増やす。試験片の数値から圧力容器が今後、どの程度もろくなるか予測するという。

 試験片は数年から十数年ごとに1カプセルずつ取り出し、原子炉製造会社の研究施設で検査する。それぞれ違う温度で温めて衝撃を加え、もろく壊れた温度を脆性遷移温度として推定する。試験片の脆性遷移温度を元に、日本電気協会の予測式から今後の温度推移や容器本体の脆性遷移温度を割り出す。

 九電が1993年に検査した時点では、60年運転した場合の圧力容器の脆性遷移温度を72度と予測していたが、今回の検査結果を受け91度に上方修正した。九電は「業界基準の93度以下で問題ない」とする。

■劣化、現状の危険性について識者4人の分析

 運転開始から36年がたった九州電力玄海原発1号機の原子炉圧力容器の劣化問題。劣化を判断する指標となる脆性(ぜいせい)遷移温度が予測値を大幅に超えたことを、研究者らは一様に問題視し、原因を究明するために九電の情報開示の必要性を指摘する。4人の研究者の見解を紹介する。

【渡邉英雄・九州大応用力学研究所(照射材料工学)】 

 試験片の脆性遷移温度は過去の実測値に基づく予測から大きくずれており、誤差の範囲で済むレベルではない。詳細な検査データはわれわれにも公表されず、中性子照射の影響が研究者間で100%解明できているわけでない。国内外の専門家に試験片を開示するなどして学問的議論に広げなければ、地域の安心と安全には寄与しない。 

 容器本体は構造物としての荷重や過去の地震による影響なども受けており、どんなメカニズムで上昇したのか、原子レベルでの詳細な解明が必要だ。

【井野博満・東大名誉教授(金属材料学)】

 精度が上がった最新の予測式で脆性遷移温度を推定すれば70度程度になるはずで、実測値は全く異なる。想定以上の劣化と考えるのが自然だ。衝撃試験で試験片がどのように壊れたのかなどの検査結果公表が不可欠だ。 

 圧力容器の材質にばらつきがあり、一部が想定外にもろくなっている可能性もある。事故などで緊急冷却装置が作動して一気に水が注入された場合、運が悪ければ温度差による応力に耐えきれず破損する。原発管理を運に任せることは許されず、98度を容器本体の数値と見て対策を考えるべき

【長谷川雅幸・東北大名誉教授(原子炉材料学)】

 運転期間が長くなれば脆性遷移温度の上昇カーブは緩やかになるのが一般的で、急上昇は非常に不可解だ。直ちに危険な状況ではないが、原因を確かめなければ安全とは言えない。

 国内の電力会社が研究機関に試験片を提供することはなく、ベルギーの原発から取り寄せた日本製の試験片で研究しているのが現状だ。原子炉の本来の運転想定は30年。高経年化評価して運転を続けておりそもそもリスクがある。情報を公開しない電力会社の体質をあらためなければ、国民の信頼は得られない。

【義家敏正・京都大原子炉実験所教授(原子力材料学)】

 圧力容器の厚さは20センチ近くあり、重量も約500トンある。仮に緊急冷却装置の水が入ったとしても破損は考えにくい。ただ98度はあまりに唐突。容器の材質に何が起きているのか、詳しく調べる必要がある。

 電力会社の試験片の検査は言わば内輪でやっている状況。原子炉の安全性は研究者のだれもが追求すべきと感じている。破壊検査した試験片の破断面はどうなっているのか、中性子照射の影響を受けやすい銅やリンなどの不純物はどの程度含まれているのか、資料を示してほしい。


玄海原発1号機 想定以上に劣化進行か
(2011年07月01日 佐賀新聞)

 運転開始から36年が過ぎた九州電力玄海原子力発電所(佐賀県東松浦郡玄海町)1号機の原子炉圧力容器の劣化を判断する指標となる「脆性(ぜいせい)遷移温度」が大幅に上昇、大学の研究者らは異常として問題視し、最悪のケースとして容器破損の可能性にも言及している。九電や国は「安全性に問題ない」と反論。研究者は検証のためのデータ開示を求めるが、九電は「業界規程に基づいて適正に検査しており、検証しても結果は同じ。40年目の高経年化評価時にデータを公表する」としている。

 鋼鉄製の原子炉圧力容器は中性子を浴びるともろくなる。電力各社は老朽化を把握するため容器内に同じ材質の試験片を置いて取り出し、緊急冷却した場合などに容器が壊れやすくなる温度の境目となる脆性遷移温度を測っている。劣化が進むほど温度は高くなる。

 九電によると、運転開始時の1975年の脆性遷移温度は零下16度。これまで4回取り出した試験片の温度は、35度(76年)、37度(80年)、56度(93年)と推移し、2009年は98度に大幅上昇した。

 九電は「試験片は圧力容器よりも多く中性子を浴びる場所に置き、数十年後の圧力容器の劣化状況を予測するためのもの。98度は2060年ごろの数値に当たる」と説明。「圧力容器の現在の脆性遷移温度の推定は80度で、60年間運転した場合でも91度」とし、日本電気協会が定める新設原子炉の業界基準93度を下回っていることを強調する。26日の県民説明会でこの問題を質問された経産省原子力安全・保安院も同様の説明をして「容器が壊れるような状況にはない」と答えた。
 
 ただ、こうした見解に研究者は疑問を示す。九州大応用力学研究所の渡邉英雄准教授(照射材料工学)は「上昇値は本来の予測値から大きくずれ、誤差の範囲を超えている。原子レベルで想定外の異常が生じている可能性がある」と指摘。井野博満東大名誉教授(金属材料学)は中性子の影響を受けやすい不純物が含まれるなど材質が均一でない可能性を指摘したうえで、「緊急冷却で急激に温度を下げた場合、圧力容器が壊れる可能性がある」とする。

 研究者は試験片や検査データが開示されていないため詳しい検証ができないとし、電力各社に情報開示を求める意見も強いが、九電は「今後も安全な数値で推移すると判断しているので、すぐにデータを提示する必要はない」としている。

2011/11/28

福島原発:08年に大津波の可能性を認識したが、東電は対策とらず

福島第1原発:08年に津波可能性 本店は対策指示せず
(毎日新聞 2011年11月28日 2時00分)

 2008年に東京電力社内で、福島第1原発に想定を大きく超える津波が来る可能性を示す評価結果が得られた際、原発設備を統括する本店の原子力設備管理部が、現実には「あり得ない」と判断して動かず、建屋や重要機器への浸水を防ぐ対策が講じられなかったことが27日、分かった。東電関係者が明らかにした。

 12月に中間報告を出す政府の事故調査・検証委員会も経緯を調べており、研究の進展で得た津波リスク評価の扱いや対応が適切だったかが焦点となる。

 東電関係者によると、社内研究の成果である新たな津波評価を受け、原子力・立地本部の幹部らが対応策を検討した。その際、設備を主管する原子力設備管理部は「そのような津波が来るはずはない」と主張。評価結果は学術的な性格が強く、深刻に受け取る必要はないとの判断だったという。同本部の上層部もこれを了承した。

 原子力設備管理部は、06年に発覚したデータ改ざんの再発防止のため実施した07年4月の機構改革で「設備の中長期的な課題への計画的な対応や設備管理の統括をする」として新設された。部長は発足時から昨年6月まで吉田昌郎現福島第1原発所長が務めた。

 東電は08年春、明治三陸地震が福島沖で起きたと仮定、想定水位5.7メートルを大幅に超え、最大で水位10.2メートル、浸水高15.7メートルの津波の可能性があるとの結果を得た。東電関係者は「評価結果をきちんと受け止めていれば、建屋や重要機器の水密性強化、津波に対応できる手順書作りや訓練もできたはずだ」と指摘している。

 東電広報部は「自主的に試算した内容については、土木学会に審議してもらい、設備に反映させていくつもりだった。学会に審議を要請したのは08年10月で、軽視や放置をしていたわけではない」としている。


「大津波あり得ない」東電動かず 原発事故調査委、経緯解明へ

 2008年に東京電力社内で、福島第1原発に想定を大きく超える津波が来る可能性を示す評価結果が得られた際、原発設備を統括する本店の原子力設備管理部が、そうした大津波は現実には「あり得ない」と判断して動かず、建屋や重要機器への浸水を防ぐ対策が講じられなかったことが27日、分かった。東電関係者が明らかにした。

 12月に中間報告を出す政府の事故調査・検証委員会も経緯を調べており、研究の進展で得た津波リスク評価の扱いや対応が適切だったかが焦点となる。

 関係者によると、新たな津波評価について同管理部は、学術的な性格が強く、深刻に受け取る必要はないと判断したという。

2011年11月28日月曜日

2011/11/27

放影研、内部被曝調査を89年に打ち切り 実態解明20年の遅れ

原発事故による放射線被曝の問題で、最大の問題になっている「内部被曝」についての重要な記事が中国新聞に詳しく掲載されました。

放影研、長崎の内部被曝調査を89年に打ち切り 実態解明20年の遅れ
(’11/11/26 中国新聞)

 日米両政府が運営し、原爆被爆者の健康を調査する「放射線影響研究所」(放影研、広島市・長崎市)が、原爆投下後に高い残留放射線が見つかった長崎市・西山地区の住民から、セシウム検出など内部被ばくの影響を確認し、研究者らが調査継続を主張してきたにもかかわらず、1989年で健康調査を打ち切っていたことが26日、関係者への取材で分かった。

 45年から続く貴重な内部被ばくの継続調査だったが、打ち切りによって健康への影響や実態の解明は20年以上、進んでいない状態。東京電力福島第1原発事故後、福島県は全県民健康調査を進めているが、研究者から「有力な参考データが失われた」との批判が上がっている。

 放影研は調査終了の理由について「健康被害が確認されず、当初の研究目的を達成したため」と説明。住民から提供された血液の一部やデータは保存しており「(国や福島県などから)要請があれば、比較、検討に活用したい」としている。

 西山地区は長崎の爆心地の東2~4キロ。爆心地と金比羅山で隔てられ、直接的な熱線や爆風の影響をほとんど受けなかったが、放射性降下物(黒い雨)が降った。

 調査では、45~47年に住民の白血球が一時的に増加し、69年には原爆の影響を受けていない地区と比較して約2倍のセシウムが体内から検出された。87年には甲状腺に、がんや良性のしこりができる確率が、原爆の影響を受けていない人の4倍以上に達することが確認された。

 放影研は西山地区の地上汚染の最大被ばく線量を200~400ミリシーベルトと推定。体内のセシウムの量から「約40年の累積で男性0・1ミリシーベルト、女性0・08ミリシーベルトと推定され、内部被ばくは健康に影響が出る値ではない」と86年に結論付けていた。

 調査に当たった研究者自身は報告書などで「内部被ばくの健康影響は否定できない」「原発事故が起きた時、汚染の影響の目安になる」などと調査継続の必要性を訴えていた。

 ▽データあるならすぐ研究再開を

 原水爆禁止日本協議会代表理事の沢田昭二名古屋大名誉教授の話
調査の中止は、内部被ばくを軽視する姿勢の表れだ。続けていれば、福島第1原発事故後の対応にも役立った。放射線影響研究所の前身の原爆傷害調査委員会(ABCC)は、直接被爆した人への影響を研究する組織。戦後、原爆投下国の米国が「残留放射線の影響はない」と言い続けてきた意向を今も強く受けている。資料やデータが残っているのだから、可能ならすぐに研究を再開すべきだ。


西日本新聞(11月27日朝刊)の放影研の解説

放射線影響研究所(放影研)
原爆放射線の長期的な影響を調査するため、米海軍長官の建言に基づき、トルーマン米大統領が承認し、1947年に設立された原爆傷害調査委員会(ABCC)が前身。二ール博士が広島で血液学調査に着手、その後、広島、長崎を拠点に約12万人を対象に調査を開始した。ABCCは75年、日米両政府が共同で管理運営する財団法人「放射線影響研究所」に改組。被爆から66年が経過した現在も寿命や成人の健康、被爆者の子供に関する調査を実施している。

放影研、89年に調査中止 内部被ばく実態、20年不明
(2011/11/26 共同通信)

2011/11/26

今、東京都と大阪市で〈原発住民投票〉を呼びかける理由

今井一さんに聞いた
「私たちが今、東京都と大阪市で〈原発住民投票〉を呼びかける理由」

(2011-11-02 マガジン9)

東京都と大阪市で、原発稼働の是非を問う「住民投票」を実施しよう、という動きが始まっています。運動の母体となっているのは、原発の是非を問う国民投票の実施を呼びかけてきた市民グループ「みんなで決めよう『原発』国民投票」。なぜ今「住民投票」なのか? そしてなぜ東京と大阪という大都市で? 同グループの事務局長を務めるジャーナリスト・今井一さんにお話を伺いました。

今井一(いまい・はじめ) ジャーナリスト。ソ連、東欧の民主化に伴い実施された「国家独立」や「新憲法制定」に関する国民投票を現場で見届ける。その後も、日本各地の住民投票や、スイス、フランスなどで実施された国民投票の現地取材を重ねる。著書に『住民投票』(岩波新書)、『「憲法九条」国民投票』(集英社新書)、『「原発」国民投票』(集英社新書)、『「9条」変えるか変えないか──憲法改正・国民投票のルールブック』 (現代人文社/編著)など多数。「みんなで決めよう『原発』国民投票」事務局長。

●「誰が責任者なのか」を明確にする

─── 今井さんが事務局長を務める市民グループ「みんなで決めよう『原発』国民投票」ではこれまで、日本が今後「原発をどうするのか」について、国民投票で決めようという呼びかけを進めてこられました。今回、東京と大阪での住民投票を実施しようという呼びかけを新たに始められたのはなぜですか?

 原発の問題は、電力の消費地である大都市の住民にとって、まさに「自分たちの問題」だからです。例えば福島第一原発の問題は、福島の人たちだけではなく首都圏の問題でもあり、東京の問題でもある。そのことをわかってもらう機会にしたいと考えています。

 今、日本の有権者の99%以上は原発の立地地域ではなく消費地の住民です。つまり、立地地域に住む人が占める割合は1%にも満たない。にもかかわらず、これまでは、住民投票で決着をつけた巻町(新潟県)や海山町(三重県)、刈羽村(新潟県)以外はすべて、国と、その立地地域の首長や議員の意思だけで原発設置やプルサーマル導入の是非が決められてきた。それが果たして正しいのか? ということです。

 例えば、刈羽村で原発事故が起これば新潟市も大きな被害を受けるし、福井の原発で事故があったら、琵琶湖の水が飲めなくなって大阪や京都や滋賀も影響を受ける。であれば、都市の住民にも「そういう危険なものはつくってほしくない」と表明する権利があるはずです。

 もちろんそれは同時に、責任があるということでもあります。今、東京の人は福島第一原発の事故について、東電や原発立地先に「迷惑をかけられた」と思ってはいても、「福島の人々に原発を押しつけて迷惑をかけてしまった」と思っている人はほとんどいないでしょう。しかし本来は、自分たち電力の大量消費者が原発の存在を黙認してきて事故が起きた以上、「私は知りませんよ」とは言えないはずなんです。

 今こそ、この原発の問題について、誰が責任者なのかを明らかにする必要がある。そして、この社会において「責任を取る人」というのは決定権者です。今、都市の人間は原発に関する決定権を握っていないから、事故が起こっても「自分には責任がない」と思っているわけですよね。そうではなく、投票を通じて、自分たちが決定権者であるということ、つまりは責任者であるということを明確にしないといけない。そのことが、今回の事故ではっきりしたと思うのです。「原発」をどうするのかというとても重要な課題の選択を、いつ辞めるかわからない首相やたった一人の知事、市長に委ねるわけにはいきません。

─── 都市に住む私たちも、決定権者=責任者であるという自覚を持つべきだと。

 そうです。そして、そこには三つの根拠があると私たちは考えています。
 一つは、我々が電気のユーザーだということ。ユーザーには商品について口出しする権利がある。しかも、例えば自動車ならトヨタを買おうが日産を買おうが自由ですが、電気は東京の住民の大半は基本的に東電の電力しか使えません。そうであれば、いろいろ口を出すのは当然ですよね。

 次に、資本主義社会の原理という点からいっても、大株主が株式会社に対して口出しするのは当たり前のことです。東京都は東電株の約2.7%、大阪市は関西電力株の約8.9%を所有する、それぞれ5位、1位の大株主。それなのに、これだけの事故が起きて、関電でも福井の原発が危ないと言われているにもかかわらず、都も市も何ら口出ししていないというのはおかしい。それぞれの首長は、自分ひとりの個人的な意見ではなく、住民の総意をちゃんと主張しなくてはならないはずです。

 そして最後に、我々が主権者であるということ。国政でも地方自治体でも、重要なことの決定権は主権者が持つというのが原則。例えば、憲法は9条であれ1条であれ、たとえ国会議員の大半が改憲したいと考え決議したって、国民投票で主権者の承認を得なければ一字一句変えられません。そして、原発は憲法9条に匹敵する重要な問題だと思います。であれば、これは住民投票や国民投票で決めるのが筋じゃないでしょうか。

 そもそも、冒頭で触れたように国民投票の有権者の99%以上は原発立地でなく消費地の住民。なのに、これまで行われてきた原発に関する住民投票は???実際には投票にまで至らなかったものの、やろうという運動が起こったところも含めて???すべて原発の立地先におけるものばかりでした。そうではなく、電力消費地、それも一番の大消費地である東京都と大阪市で投票をやることで、私たちが決定権者であり責任者であるということを、わかりやすい形で示したいと思ったのです。

●都市の住民が、原発稼働について真剣に考える機会を

─── それが東京都や大阪市での住民投票によって、東京電力、関西電力の各社管内に存在する原発の稼働についてどうするか、主権者の意思を明らかにする、ということですね。ところで、住民が決定権者として「責任を取る」とは、具体的にはどういうことですか?

 まず、都議会と市議会に対して、都民投票、市民投票にかけるための直接請求(厳密には都民投票条例あるいは市民投票条例の制定を求める直接請求(*)を行うことになるのですが、今回私たち市民グループが作成している条例案では、結果が賛成多数であれ反対多数であれ、東京都議会と都知事、もしくは大阪市長と市議会は、投票結果を尊重し、東京(関西)電力、国及び関係機関と協議して、都(市)民の意思が反映されるよう努めなければならない、と定めています。

*直接請求…地方自治体の有権者が、首長に対し直接条例の制定・改廃、議会の解散や議員・首長の解職(リコール)などを請求することができる制度。

 例えば、大阪市で原発推進派が勝ったとしたら、大阪市長は関西電力に「大阪市としては原発OKということになりました」と言わなくてはならないわけです。そして、そのときに福井県の人が「それなら大阪市内につくれ」と言うのなら、そうするしかないでしょう。自分たちが原発を認めるというなら、自分たちが住むところにつくるということ。原発稼働は賛成だが立地は福井という今のような状況はもう認められないし、仮にそれを続けるなら、事故が起きたときの最高責任者は大阪市民ということになる。自分たちが決めて、動かしているんだから、事故が起きた時の補償のために市民税が10倍になっても文句を言わないで払わなくてはならないということです。

─── 一方で、原発立地地域においては、主に雇用などの経済的な面から「原発がなくなると困る」との主張も少なくありませんよね。そうして都市の住民が「原発の是非」を判断することは、原発立地地域の人々の意思を無視することにつながるのでは? との指摘もあります。

 もちろん、脱原発に向かう結果が出て、いずれ原発がなくなる方向に行ったとしても、原発立地地域の人たちが経済的に成り立っていけるようにする必要はあるでしょう。ただ、その責任を都市住民が負うというものでははないと思います。もちろん我々も応援はしなくてはならないけれど、最終的には原発立地地域の人たち自身が、原発交付金に依存しない地域経済のあり方を、他の大多数の自治体同様、真剣に追求してもらうしかないでしょう。

 「原発を否定したら雇用が奪われる」という論理に乗ってしまうのは、これまで50年間、政府や電力会社が言い続けてきたことを肯定することです。原発以外の雇用機会を、地元の人たちが努力して、あるいは国が保障してつくり出す。企業を誘致する、代替エネルギーの会社をつくる、そうしたどこの自治体でも重ねている努力をせずに「雇用イコール原発」と言う、そして代替案を出さないと「脱原発」を言ってはならないというのは、論理のすり替えだと私は思います。

 それよりもまず、原発由来の電気を無自覚に消費してきた都会の人間が原発について真剣に考える機会をつくることが、重要だと思います。先日、日本初の原発住民投票を実施した自治体である新潟県の巻町へ行ってきたのですが、当時の町長だった笹口孝明さんも自らの経験から、今度の都民投票実施の直接請求運動は「大都市の人たちが原発について真剣に考える機会として、極めて有効だ」と喜んでいました。

 もちろん、原発については最終的には国民投票で決着をつけるべきだというのが私の考えです。ただ、住民投票は国民投票と違ってすでに実施を求める直接請求制度があるし、わかりやすい。だから私たちは、国民投票の運動も続けながら、都民投票と大阪市民投票を実現させて、より「自分たち自身で決める」ことに親近感を持ってもらおうと考えたわけです。

●議会で否決されても、そこには大きな意味がある

─── 具体的な流れとしては、住民投票実施のための条例制定を求める署名集めを、この12月1日から始めるとのことですね。

 現在の地方自治法では、条例の制定や改廃を首長に直接請求するためには、直接有権者の50分の1以上の署名を集める必要があります。東京都では約21万4200人、大阪市では約4万2600人。それを集めた上で、年末までには条例案を提出して直接請求をしたいと考えています。

─── ただ、署名が集まって条例案を提出したとしても、それが議会で否決される場合もあるんですよね。

 ありますね。条例の制定や改廃を求める直接請求の場合は、リコールの場合と違って、いくら多くの署名が集まっても議会で否決されてしまう可能性もある。事実、これまでにも過半数近い署名を集めながら、否決されたケースがいくつもあります。本来は、署名の数のハードルを引き上げてもいいから、決められた数以上の署名とともに請求されれば、議会に否決権はなく、必ず住民投票を実施しなくてはならないという定めにすべきだと思うし、そうした「実施必至型住民投票条例」を地方自治法とは別に設けている自治体も各地にあるのですが、東京都や大阪市にはありません。
 ただ、私はもし議会で否決されても、それはそれで意味があると思っています。

─── というと?

 議会が住民投票条例案を否決する、つまり東電や関電の管内にある原発について、その稼働の是非を住民が決めることを否定するのであれば、では「誰が決めるのか」を明らかにしないといけなくなります。

 主権者である住民ではダメだというなら、誰なのか。野田首相なのか、東京都知事や大阪市長なのか。この国の未来永劫にわたって大きな影響を与えるような、将来に影響するような事柄を、彼らに決めさせていいのか。そうした議論が必ず起こるでしょう。そのことだけでも、住民投票を呼びかけ、直接請求をやることには大きな意味があるのではないでしょうか。

 決定権者は法手続き的には内閣総理大臣であっても、実質的には主権者が決定権をもつべきだと私は考えています。そして、そのことについては多くの人がそれを望んでいると確信しています。

******

※直接請求に向けた署名集めは、12月1日から開始されます。詳しい活動の予定などはみんなで決めよう「原発」国民投票』のサイトでチェック。

福島第一原発の事故から7カ月以上。
いまだ「収束」には程遠い状況が続いているにもかかわらず、
一部では原発の問題への関心は、早くも薄らぎつつあるとも言われます。

その理由の一つは、原発から離れた場所に住む人たちが、
それを「自分たち自身の問題」として捉えきれていないことにもあるのでは?
自分たちが、決定もその責任も負うべき「主権者」であるということ。
私たちはそのことに、もっと自覚的になるべきなのかもしれません。

今井さんに原発国民投票について解説いただいた、こちらのインタビューもあわせてお読みください。

Copyright © 2009 株式会社ウインドファーム.  

中村隆市ブログ「風の便り」 コーヒー関連ブログ「豆の便り」 スタッフブログ「土の便り」 /abbr/li