先住民族から学ぶ価値観「自然は私たちを保護する母のようなもの」

「おかげさま市場」の記事を書いてくれた毎日新聞の明珍美紀さんが、大事なことを書いてくれています。こんな記者が増えるといいなあ。

水と緑の地球環境:先住民族から学ぶ価値観「自然は私たちを保護する母のようなもの」(毎日新聞)

 先住民族などの視点から、生物と文化の多様性を考えるフォーラムが今月、愛知県立大学(同県長久手町)などで開かれた。「世界先住民族ネットワークAINU(アイヌ)」(WIN?AINU)代表の萱野志朗さん(52)=北海道平取町二風谷=ら、各地で活動するアイヌの人々や研究者らが、自然と共生する暮らしや社会のあり方などについて語り合った。

 10月、名古屋市で行われる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に合わせ、同大などは各国の先住民族が集うイベントを計画中。フォーラムはそのプレイベントで、アイヌを先住民族と認めるよう求めた国会決議(08年6月)の2周年を記念して企画された。

 萱野さんは、「自然は私たちを保護する母のようなもの。アイヌはクマやシマフクロウなどの生き物に対して畏敬(いけい)の念を払ってきた」と民族の精神文化について述べた。北海道紋別市で漁業を営む畠山敏さん(68)は「アイヌの伝統行事を行う地元の川の上流に産業廃棄物の処理施設を建てる計画がある。これ以上、アイヌモシリ(人間の住む大地)を汚すことはやめてほしい」と訴えた。

 WIN?AINU副代表で、アーティスト集団「アイヌ・アート・プロジェクト」を率いる結城幸司さん(45)は、「民族の歴史や文化を理解してもらい、アイヌの権利を回復していくこともCOP10を機に主張したい」。同大の稲村哲也教授(60)=文化人類学=は「環境を持続的に利用してきた典型が先住民族。その生き方や価値観を学び、共有していきたい」と話した。【明珍美紀】

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