チェルノブイリと同様に、日本の放射能汚染地で心臓病が急増

チェルノブイリ原発事故の後、放射能汚染地の住民に心臓病が激増し【2008年ベラルーシの死因】は、52.7%が心臓病だった。福島原発事故の後、日本でも心不全、心筋梗塞など心臓病が増加していたが、昨日の東京新聞は、茨城県取手市(放射能汚染地=ホットスポット)の小中学生に心臓病が急増している(2.6倍、中学生は3倍強)と報じている。

73人が「要精密検査」 取手市内24校心臓検診
(2012年12月26日 東京新聞)

 取手市の市民団体は25日、市立小中学校24校の2012年度の心臓検診で、一次検査で「要精密検査」と診断された児童・生徒の数が11年度に比べて急増していることを公表した。

 心臓検診は取手市教委が毎年5月中に小学1年生、中学1年生に実施している。公表したのは「生活クラブ生協取手支部」(根岸裕美子代表)、「放射NO!ネットワーク取手」(本木洋子代表)、「とりで生活者ネットワーク」(黒沢仁美代表)の3団体で、市教委などの資料を基に調べた。

 それによると、12年度に一次検診を受けた小中学生1655人のうち、73人が要精密検査と診断された。11年度の28人から2.6倍になり、中学生だけで見ると、17人から55人と3倍強に増えていた。

 また、心臓に何らかの既往症が認められる児童・生徒も10年度の9人から11年度21人、12年度24人と推移。突然死の危険性が指摘される「QT延長症候群」とその疑いのある診断結果が、10年度の1人、11年度の2人から8人へと急増していた。

 市民団体は「心臓に異常が認められるケースが急増しているのは事実。各団体と相談して年明けにも関係各機関に対応策を求めていきたい」としている。

 藤井信吾市長の話 データを確認したうえで対応策を考えたい。

放射能汚染地図(茨城含む)


チェルノブイリ事故による放射性物質で汚染されたベラルーシの諸地域における非ガン性疾患 Y・バンダシェフスキー教授(2011/9/29 春夏秋冬)

<ベラルーシの死因構成、2008年>によれば、事故死も含めたベラルーシの住民の死因のうち主なものは、心臓病(52.7%)と悪性腫瘍=がん(13.8%)である。

2008年のベラルーシの死因 52.7%心臓病

福島原発事故後に、心不全、心筋梗塞など心臓病が増加
(2012/04/24 風の便り)から抜粋

東日本大震災後に心不全が有意に増加、ACS、脳卒中も
(2012. 3. 20 日経メディカル)

 東日本大震災では発災以降、心不全をはじめ、ACS、脳卒中などの循環器疾患が有意に増加していた。特に心不全の増加は、過去の大震災疫学調査では報告例がなく、東日本大震災の特徴の1つであることも浮かび上がった。東北大学循環器内科学の下川宏明氏が、3月18日まで福岡で開催されていた第76回日本循環器学会(JCS2012)のLate Breaking Clinical Trialsセッションで発表した。

 解析ではまず、各年ごとに2月11日~3月10日と3月11日~4月7日の2期間で各疾患の発生数を比較した。その結果、2011年だけが、3月11日~4月7日の期間の方が2月11日~3月10日の期間より、心不全、ACS(急性心筋梗塞と狭心症)、脳卒中、心肺停止、肺炎のすべてが有意に多かった。例えば心不全は、2011年の2月11日~3月10日では123件だったが、同年3月11日~4月7日には220件と有意に増加していた(P<0.001)。また、2008~2010年の各年の3月11日~4月7日の発生数は、それぞれ101件、100件、126件であり、2011年の方が有意に高かった(P<0.001)。

震災後 心不全の患者3倍超
(2011/6/29 5:07 NHK)から抜粋

東北大学病院によりますと、震災直後の1か月間に受け入れた心不全の患者は29人に上り、震災直前の1か月の3倍以上に上っていました。このうち28人について病院は震災の影響で発症したと診断しました。その後も震災の影響で心不全を発症したとみられる人は増えていて、震災後の3か月間で合わせて38人となりました。


福島原発事故 作業員の労災、過労死で初認定
横浜南労基署「短時間の過重業務」認める
(『原子力資料情報室通信』第454号 2012/4/1)から抜粋

 昨年5月、福島第一原発で作業中に心筋梗塞で死亡した大角信勝さんの遺族の労災申請に対し、横浜南労働基準監督署は2月24日、「過労が原因の心筋梗塞」として労災を認定した。

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