放射能基準を緩めたタイ では日本からの水産物輸入が増加

福島原発の事故以前は、放射能汚染食品の輸入基準が厳しかったタイが、原発事故の翌月に基準を緩和し(6ベクレル/kg → 500ベクレル/kg)日本からの水産物の輸入額が12%増えている。

タイ向け農林水産物・食品輸出額の品目別内訳

<福島原発事故から1週間後>
日本からの輸入食品に放射能検査を開始―生産地など明記した書類が必要に(タイ)
(2011年3月18日 JETRO 日本貿易振興機構 バンコク・センター発)

保健省食品医薬品局(FDA)は3月16日、バンコク市内で食品輸入業者などを対象に説明会を開催し、日本から輸入される食品に対する放射能検査の実施を明らかにした。2段階に分かれる検査のうち、現在は1段階目にあり、検査結果を待つことなく通関できるサンプリング検査にとどまる。ただし、3月15日以降日本から輸入される食品は、輸入の際、輸入港のFDA事務所に生産地、生産日、食品の種類を明記した書類の提出が求められる。

<国内消費者の安全確保が目的>
「日本から輸入される食品の放射能汚染に関して」と題する3月16日の説明会で、FDAは今回の放射能検査の背景と内容を説明した。
冒頭、FDAのピパット長官は、日本の原子力発電所の状況に関連して国内の消費者から、日本の食品の安全性と放射能汚染の有無について、多くの問い合わせがあったことを明らかにした。
同長官は「現時点で、日本の食品に放射能汚染は確認されていない」としながらも、放射能による汚染は、食品に付着する直接的なものと、大気や土壌中の放射能を農産物が取り込む間接的なものとがあるとして、今回の措置は、国内の消費者の安全確保のために必要な対応だと述べた。

<食品中のセシウム137の量で汚染を判断>
FDAは、1979年食品法(Food Act B.E.2522)に基づき、輸入食品のモニタリング検査を実施している。放射能検査についても、86年のチェルノブイリ原子力発電所の事故を受け、保健省告示第102号「放射能汚染を受けた食品に関して」が、88年にはその改正告示第116号がそれぞれ施行されている。今回の検査はこれらの告示を根拠として実施される。
告示第102号の第2項では、放射能汚染を受けた食品の規制について、セシウム137(Cs―137)の検出量が以下の基準値を超えないことと定めている。

(1)生乳:7ベクレル/リットル
(2)粉乳、乳製品、幼児用食品:21ベクレル/キロ
(3)穀物およびその他の食品:6ベクレル/キロ

FDAは、基準値を超えるセシウム137を含む食品を輸入した者に対しては、5万バーツ(約 15万円)以下の罰金を科すことになると説明している。


<福島原発事故から1ヵ月後>
日本からの輸入食品に新基準等を導入(タイ)
(2011年4月12日 JETRO 日本貿易振興機構 バンコク事務所発)

保健省食品医薬品局(FDA)は4月11日、放射性物質に汚染された食品に関する新基準と、放射性物質による汚染の可能性がある食品の輸入条件に関する保健省令をそれぞれ官報告示した。これらの保健省令は翌4月12日より施行されている。福島、群馬、茨城、栃木、宮城、山形、新潟、長野、山梨、埼玉、東京、千葉の12都県で生産された食品の輸入に際しては、食品の種類、生産地のほか、放射性物質の量が明記された書類の提出が求められる。

<食品中のヨウ素131、セシウム134および137の量で汚染を判断>
今回施行された保健省告示「放射性物質汚染食品の基準」(注1)では、放射能汚染を受けた食品の規制にあたり、これまで食品の汚染の判断に用いてきたセシウム137のみならずセシウム134とヨウ素131も加え、これら放射性物質の検出量が以下の基準値を超えないことと定めることになった。

(1)ヨウ素131:100ベクレル/kgもしくはリットル
(2)セシウム134とセシウム137の合計:500ベクレル/kgもしくはリットル

今回の新告示の施行を受け、86年のチェルノブイリ原子力発電所の事故以来、食品中の放射性物質検査の根拠となってきた保健省告示第102号「放射能汚染を受けた食品に関して」およびその改正告示第116号は廃止されることになった。


◆日本からのマグロ類輸出の95%は、タイで缶詰原料に。(2003年)>4月にタイの、放射性物質の食品輸入基準が緩和されていた、輸出の激増(portirland)

被災地の水産加工品缶詰がODAで途上国へ(風の便り)

ODA途上国へ魚缶詰問題の記事(脱原発の日のブログ)

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次