2011/11/15

もんじゅ総事業費 1兆円超 「経費1500億円超 未公表」検査院指摘

検査院 もんじゅの支出公表を
(2011年11月14日 17時31分 NHK)

福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」の研究開発費は、毎年、予算段階の金額が公表され、昨年度までの総額はおよそ9265億円に上っています。

ところが会計検査院が実際にかかった支出を調べた結果、およそ1兆810億円だったことが分かり、「もんじゅ」の開発を進めている日本原子力研究開発機構に対し支出についても公表するよう求めました。

「もんじゅ」の研究開発費について日本原子力研究開発機構は、毎年、予算の金額を公表していて、昨年度までの総額はおよそ9265億円だとしています。しかし会計検査院は、予算の金額は実際に支出された金額と異なるとして、決算書や台帳などから実際に支出された研究開発費の総額を調べました。その結果、もんじゅの建設などの事業費がおよそ9153億円、人件費がおよそ438億円、固定資産税がおよそ358億円など、総額はおよそ1兆810億円に上ることが分かりました。この中には、茨城県東海村にある試験施設の建設費や維持費およそ830億円も含まれていますが、「もんじゅ」のナトリウム漏れ事故のあと、平成12年から工事が止まったままで再開の見通しは立っていません。会計検査院は、ことし3月の原発事故のあと、政府が「エネルギー基本計画」の見直しを進めるなか、正しい経費を公表するとともに工事が止まっている試験施設の活用方法を検討するよう求めました。これについて日本原子力研究開発機構は「今後は人件費や固定資産税など支出した総額についても公表する。また、試験施設の活用については早期に結論が得られるよう関係機関と協議していきます」とコメントしています。

公共政策が専門で日本大学の有川博教授は「今後の原子力発電をどうすべきか検討しているときに、かかった費用の正確な数字が示されないと正しい政策判断ができなくなるおそれがある。原子力発電を巡る議論は、税金など国民の負担にも関わる問題だけに、日本原子力研究開発機構はホームページなどを通じて実際にかかった費用を国民に公表すべきだ」と話しています。

「もんじゅ」は、発電しながら燃やした以上の核燃料を作る高速増殖炉の実用化に向け課題を洗い出すため、平成6年に試験運転を開始しました。しかし運転開始から1年8か月後にナトリウム漏れ事故が発生して、14年間、運転が止まり、去年5月にようやく運転を再開しました。その後、燃料を交換する装置が原子炉内に落下するトラブルが起きましたが、今年度中には試験運転を再開する予定になっていました。ところが、ことし3月、東京電力福島第一原子力発電所の事故が起き、国の原子力安全委員会が長期計画の見直しを始めたことなどから、今年度の試験運転は見送られています。


もんじゅ:茨城・東海村の関連施設、10年以上利用なく 830億円、検査院指摘
(毎日新聞 2011年11月15日 東京朝刊)

 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の使用済み核燃料を再処理しプルトニウムを取り出す技術を研究する茨城県東海村の「リサイクル機器試験施設」(RETF)が、建設や維持費に約830億円かけながら、もんじゅの運転停止に伴い10年以上放置されていることが会計検査院の調査で分かった。原発事故による原子力政策の見直しでもんじゅ再稼働の見通しは立っておらず、検査院は14日、「原子力関連施設としての特性を生かし幅広い活用を検討すべきだ」と日本原子力研究開発機構に改善を求めた。【桐野耕一】

 RETFは95年7月に着工し、00年6月に地上6階、地下2階、延べ床面積3800平方メートルの試験棟が完成した。しかし、95年12月にナトリウム漏れ事故を起こしたもんじゅの運転再開の見通しが立たず、管理棟などの建設は中断された。もんじゅは昨年5月に運転を再開したが、3カ月後に機器の一部が炉内に落下するトラブルが発生し、停止している。

 検査院は、もんじゅが昨年一時稼働したことを受け関連施設を含め改めて調査。その結果、RETFの試験棟には研究用機器も一部納品され、建設費や維持費、地元自治体への固定資産税などで10年度末までに約830億8500万円もかかっているのに一度も利用されていないのは問題と判断。文部科学省や経済産業省などと協議し、建物から放射能が漏れないなど施設の特性を生かした活用を早急に図るよう求めた。

 検査院はさらに機構が公表している10年度末までのもんじゅの総事業費(約9265億円)について、人件費や固定資産税、RETFの費用が含まれておらず、事業の透明性が不十分と指摘。それらを含めると約1兆810億円になるとした。

 試験棟について、事故のあった東京電力福島第1原発の核燃料の状況を分析する調査などに利用可能ではとの意見も文科省幹部から出ており、機構は「政府の原子力政策の見直しに合わせ試験棟の活用を検討したい。もんじゅの総事業費は検査院の指摘を踏まえ額を公表する」としている。


もんじゅ関連支出1兆円超 830億円の施設使われず 検査院が指摘
(2011/11/14 22:17 日本経済新聞)

 運転停止中の高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)や関連施設の研究開発のため、総額約1兆810億円が支出されたことが14日、会計検査院の検査で分かった。うち約830億円をかけて建設した茨城県東海村の試験施設はもんじゅの事故の影響で全く使われていないことが判明、検査院は日本原子力研究開発機構に他の活用方法などについて検討するよう求めた。

 同機構はもんじゅの総事業費について、2010年度までの総額が約9265億円に上るとホームページで公表。だが、これには人件費や固定資産税、1979年度以前の準備段階の経費が含まれず、検査院は支出総額は約1545億円上積みされると指摘した。

 このうち、同機構は東海村の「リサイクル機器試験施設(RETF)」の建設費として約830億円を支出。RETFはもんじゅの運転で発生した使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す技術を試験するための施設で、00年に地上6階、地下2階の建物部分が完成した。

 もんじゅは1995年にナトリウム漏れ事故が発生し運転を中断。運転再開直後の昨年8月にも燃料交換用の装置が原子炉容器内に落下する事故が発生、再び運転を停止している。このためRETFも建物が完成しただけで大半の試験機器が整備されておらず、内部は「がらんどうの状態」(検査院)という。

 福島第1原発事故を受けて政府が新しいエネルギー基本計画の策定に着手したことを踏まえ、検査院は「もんじゅを巡る国会などでの議論のためにも適正な支出額を公表し、RETFについては建物の暫定的な使用方法を検討すべきだ」と指摘した。

 日本原子力研究開発機構の話 今後は指摘された支出をホームページで公表し、RETFについても当面の活用方法を幅広く検討していく。


もんじゅの経費「公表漏れ」 会計検査院改善求める

(2011年11月14日19時3分 朝日新聞)

 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、会計検査院は14日、日本原子力研究開発機構が公表してきた研究開発費に関連施設の事業費や人件費などが含まれていないと指摘した。費用の規模全体を把握するのに適切でないとして、機構に開示方法の改善を求めている。

 機構が公表している額は2010年度までに9265億円。しかし、検査院の指摘に従うと、総額はそれより1500億円多い1兆810億円に膨らむ。

 ナトリウム漏れ事故(1995年)で運転を停止したもんじゅが昨年5月、試験運転を再開したことを受け、開示内容を検査した。すると機構はもんじゅの建設費と運転・維持管理費を公表していたが、多くの経費が公表から漏れていた。


もんじゅ費用、1兆810億円=830億円の試験棟未利用―適切な公表必要・検査院
(2011/11/14-18:27 時事通信)

 運転停止中の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)と関連施設の研究開発に総額約1兆810億9500万円が支出されていたことが14日、会計検査院の調査で分かった。このうち約830億8500万円を掛けて建設・維持されている関連施設は全く利用されていなかった。
 東京電力福島第1原発事故を踏まえ、政府は来年夏をめどに新しいエネルギー基本計画を策定する方針で、検査院は「計画見直し議論のためにも、もんじゅの経費は全体が把握できるように公表されるべきだ」として、日本原子力研究開発機構に対し、経費情報の適切な公表と施設の有効活用を求めた。
 検査院によると、原子力機構は2010年度までに要した研究開発費を約9265億円と公表しているが、これには人件費、施設の固定資産税、1979年度以前のもんじゅ建設準備段階の経費などが含まれていなかったという。


検査院 もんじゅ全経費の公開要求 830億円施設未活用
(2011.11.15 07:29 産経ニュース)

 会計検査院は14日、日本原子力研究開発機構(原子力機構)が建設や維持管理などに約830億円をかけた高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の関連施設が、平成12年に建設を中断したまま無駄になっていると指摘、早急に活用方法を検討すべきだとした。さらに、職員の人件費や固定資産税まで含めた22年度末までのもんじゅ総事業費が、原子力機構のこれまでの公表額より1500億円以上多い約1兆810億円になると計算。もんじゅの経費の全体像を公表し、研究開発の透明性を確保するよう求めた。

 指摘の対象となったのは、茨城県東海村の「リサイクル機器試験施設」。試験棟が完成して一部の研究機器は搬入されたが、10年以上建設が中断されたままとなっている。

 検査院は同施設に使った約830億円のほか、(1)昭和54年度以前の経費約47億円(2)もんじゅ研究開発の人件費約438億円(3)平成11年度以降、敦賀市に納付した固定資産税約358億円?などを経費に含めて公表すべきだとしている。

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