2012/07/26

鹿児島県知事の言う「脱原発」とは、何を意味するのか?

鹿児島県知事選で当選した伊藤祐一郎氏(民主、自民、公明、国民新など推薦)のマニフェストには「エネルギー政策では脱原発を鮮明にし」とある。しかし、何が「脱原発」なのか、さっぱり分からない。

かごしま知事選 伊藤氏、マニフェスト発表
(2012-06-19 南日本新聞)から抜粋
 エネルギー政策では脱原発を鮮明にし、安全性確保を前提にした川内原発1、2号機の再稼働容認姿勢や3号機増設計画の手続き凍結を明記した。再生可能エネルギーの積極的な普及・拡大へ、「産業政策の最重要セクション」として県庁内に担当課を新設する。

鹿児島知事選、川内再稼動容認の現職が3選
(2012年7月9日 読売新聞)から抜粋
 現職・伊藤祐一郎氏が、新人の反原発団体代表・向原祥隆氏を破り、3選を果たした。伊藤氏は当選後、「安全性が確保できれば再稼働させざるを得ない」

原発再稼働に期待の声…鹿児島知事選で現職3選
(2012年7月10日 読売新聞)から抜粋
 現職・伊藤祐一郎氏が3選されたことを受け、地元経済界からは「早期再稼働に弾みがつく」と歓迎する声が上がった。読売新聞社が8日、投票所88か所で投票を終えた2862人に行った出口調査では、再稼働に「反対」が36%で「賛成」の24%を上回った。

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再稼働に「反対」が36%で「賛成」が24% 再稼動反対が1.5倍多い。それでも「再稼動せざるを得ない」という鹿児島県知事。どこが「脱原発を鮮明にし」なのか、さっぱり分からない。鹿児島県知事選と同様に山口県知事選でも「脱原発」を装っている候補者が多い。

脱原発を訴える在野の論客 飯田哲也さん

フロントランナー 脱原発を訴える在野の論客
環境エネルギー政策研究所所長 飯田哲也さん(53歳)
(2012年5月19日 朝日新聞)から抜粋

昨年3・11の東日本大震災以降、原発と自然エネルギー両方の政策を最もよく知る研究者として、引っ張りだこだ。政治家らに脱原発を働きかける合間をぬって、この1年余りの間に約250回の講演をこなした。本は共著も含め約50冊。

原発や化石燃料よりも、これからは持続可能な自然エネルギーの時代と論陣を張って足かけ約20年。金もかかるし風やお日様まかせの電気なんてと、業界からどれほどけなされても、「そんなものは政策一つで変わる」と、在野きってのエネルギー問題の論客は首尾一貫、訴え続けてきた。

かたや国家と大企業、かたやボランティア含めスタッフ約50人のNPOの代表。巨像とアリの闘いにも、まったくへこたれる様子はない。自ら実践しようと、市民から出資を募り、有志と各地に風車や太陽光発電所をいくつも建てた。地球を汚さない地産地消のエネルギーだ。

7月からは自然エネを大幅に増やす制度がスタート。10年以上前からの提言の一つがようやく実を結ぶ。「長かったとは思わない。日本が変わらないなら仕方ないという割り切りもあったし」と、あっけらかんと言う。

「でも、未来は僕らの方を向いている。そのためにこの10年戦う覚悟です」

2012/07/25

エネルギー地産地消 脱原発政策 実施するドイツの村

エネルギー地産地消 脱原発政策 実施する村
(2012年7月23日 東京新聞)

 名古屋大環境学研究科の元特任准教授、杉山範子さん(42)は、1~7月にドイツのベルリン自由大で、欧州連合(EU)の環境政策を研究した。この間、メルケル政権が打ち出した脱原発政策、再生可能エネルギーの普及政策が、小さな村にまで浸透し、住民が当たり前のようにエネルギーを地産地消している現場を目の当たりにした。そんな「エネルギー自給自足の村」の一つを、杉山さんにリポートしてもらった。 
(聞き手 論説委員・飯尾歩)

 再生可能エネルギーの導入に取り組む地域は、近年珍しくなくなった。しかし、独自にエネルギー供給網までつくった村があると聞き、ぜひ訪れたいと思った。

 ブランデンブルク州フェルトハイム村は、ベルリンから南西に約60キロ。アウトバーンを走り、森を抜けると、遠くに風車群が見えてきた。

 人口約140人。一本の通り沿いに家々が立ち並ぶだけの、村というより小集落。村の入り口には「エネルギー自給自足地域」のプレートが掲げてあった。

 村の中心部に置かれた小さな貨物コンテナが、エネルギー・クエレ社(エネルギーの泉の意)の現地レクチャールーム。そこで広報担当のヴェーナー・フォーヴィッターさんから説明を受けた。

 同社は村と共同で、エネルギー自給自足システムを設置、運営する企業。1995年、当時24歳だったクエレ社創設者のミヒャエル・ラッシェルマンさんが、この村の地理的条件(標高140メートル、風速毎秒5.5メートル)に目を付け、4基の風力発電機(出力計500キロワット)を建てたのが始まりだった。

 5基目は、村人がお金を出し合ってクエレ社に建設を依頼した。村は今、43基を持ち、年間1億4000万キロワット時を発電している。

 当初、つくった電気はすべて売電していたが、住民はグリーンでクリーンな電気をつくりつつ、自分たちは原子力などでつくった電力を使っていることに疑問を抱いた。2006年ごろのことである。村の電気は風力発電機一基で賄える。ところが送配電会社に村内への供給を断られたため、独自に送電線を引くことにした。住民の意思は3回の会合でまとまった。

 州の担当者は「禁じられているわけではない」と法的手続きを進めてくれた。連邦政府や州の政策転換を背景に、むしろ積極的だった。EUと州からは十分な補助金も交付された。

 09年には各家庭につなぐ配電網が完成。風力発電機がつくった電力は、延べ2キロの地下ケーブルを経て、希望する家庭に直接供給されている。木くずや畜産ふん尿などバイオマスで沸かした温水も併給(コージェネレーション)されている。この秋には、村全体で必要な電力を約2日分賄える蓄電池も設置されるという。

 村の電気料金は、1キロワット時当たり約18セント(約18円)。ベルリンに比べ2、3割ほど安い。電気代の安さから移転してくる製造業もあり、新たに30人の雇用が生まれたという。

 フェルトハイムの成功の秘訣(ひけつ)は、熱電併給の仕組みをつくったこと。再生可能エネルギーを電力会社に売電する固定価格買い取り制度だけに頼らずに、地元で使う地産地消を考えたことだろう。これなら政府の制度が変わっても、自給自足のメリットが残る。

 クエレ社広報のヴェーナーさんは「現世代だけでなく、将来世代が使う施設。将来世代への投資、脱原発、地球温暖化、化石燃料の枯渇など、さまざまな課題がある以上、私たちの進むべき方向は明らかだ」と力を込めた。

2012/07/24

3・11後の自然エネルギー転換  飯田哲也

3・11後の自然エネルギー転換 日本の新たな百年の計
(2011年5月4日 東京新聞の記事)から抜粋

飯田 哲也氏(いいだ てつなり) 環境エネルギー政策研究所長
1959年生まれ。原子力関係の技術者をへて現職。
中央環境審議会、東京都環境審議会など歴任

 3月11日、M9という未曽有の巨大地震が東日本を襲った。この日は、明治維新、太平洋戦争終結に次ぐ、日本の第三の転換期として歴史に刻まれることだろう。

 東日本大震災の被害は、東北から北関東まで広範囲に及ぶ甚大なもので、巨大津波でいくつもの町が丸ごと消えるなど悲惨極まりない。その復興に暗い影を落としているのが、チェルノブイリ原発事故と同じ「レベル7」という世界最悪級となった福島第一原発事故である。

 原発震災の直接の原因は天災だが、既に指摘されていたことが現実になったもので、決して「想定外」でも「天災」でもない。外部からの指摘を無視し続けてきた当事者の東京電力はもとより、安全規制や原子力政策を所管する国も同程度に厳しくその責任を追及されるべき「人災」である。

 これまで日本のエネルギー・原子力政策は、エネルギー安全保障でも温暖化対策でも明らかに失敗してきたのだが、政官業の「古い構造」のために揺るがなかった。しかし、巨大地震と津波によって、それを一気に洗い流す好機ではないか。国の安全規制やエネルギー政策や電力独占体制を、体制と内容の両方で人心を一新すべきだろう。

 原子力自体は、大震災の影響を受けて、日本の電力量の2割強に落ち込んでいる。この先も、老朽化のために急速に縮小してゆくので2020年に全廃しても、電力供給の面からはほとんど問題にならない。

 代わって、地域自立型の自然エネルギーを柱に据えた新しいエネルギー政策、戦略的エネルギーシフトヘの転換を図るべきだ。自然エネルギーは人類史で農業・産業・ITに次ぐ「第四の革命」と呼ばれるほどの急成長を遂げつつある。短期間で建設できるため速効性があり、地域にエネルギーと仕事と経済をもたらすことができる。

 20年までに自然エネルギーを倍増させるドイツに倣えば、日本も電力に占める自然エネルギーの割合を現状の10%から20年までに30%に増やすことは十分に可能な目標である。日本でも自然エネルギーの導入可能性は膨大にある。最新の調査では、今の日本の電力量の何倍にも及ぶ自然エネルギーを現実的に導入できるという結果が得られている。

 にもかかわらず日本で増えなかったのは、資源の制約でも技術が未熟だったからでもない。独占を維持したい電力会社が地域分散型自然エネルギーの増大を嫌ったこと、そして原子力と化石燃料に傾斜しすぎた政治と政策の失敗がもたらしたものだ。つまり、政治と政策を変えれば、飛躍的に拡大することができる。

これに利便性を損なわない「節電発電所」を組み合わせれば、50年にすべて自然エネルギーに転換することば達成可能なピジョンである。

 明治維新は富国強兵に化け敗戦で崩れ、太平洋戦争敗戦は経済成長至上主義へと化け、原発震災で潰えた。今度こそ、3・11の悲惨極まりない出来事を、希望の未来へと活かすには、そうした地域と自然エネルギーを軸とする日本の新たな百年の計を立てることだ。それは国民に対する政治の責任である。

悪口言う人 悪い所もっていく

朝日新聞の投書欄から転載

★悪口言う人 悪い所持っていく
主婦 織戸郁子(神奈川県大和市 58)

私の兄は両手足の指が一本もない。
私も一本しか指がない、障害者手帳1級と2級の兄妹です。
私達が幼い頃は障害者が外に出るにも偏見があり、
出会う子どもたちから心ない言葉でからかわれた。

ある時、隣家のおばさんが「悪口をいう人が、
あなたの悪いところをみな持っていってくれるのよ」
とおっしゃった。

私たちは親の熱意と周囲の善意で普通小学校に入った。
いじめられるたび、私は泣きながら「ありがとう」といった。
おばさんの言葉が支えだった。
気味悪がられたのか、いつかいじめはなくなった。

成人して、ジロジロ見る人に友人が腹を立てると、私は
「美人だから見てるのよ」と笑う。
兄はパソコンで仕事をし、大学非常勤講師。
私は「楽しい人だ」と周囲に言われながら、
福祉相談員として忙しい日々を送っています。

人の痛みがわかるのはその人の使命。
今いじめられているあなた、どうか誰かに話してください。
1人ひとりは強くありませんが、味方はたくさんいます。負けないで!

2012/07/21

線量計に鉛板、東電下請けが指示 原発作業で被曝偽装

原発関係は、どうしてこんなに信じ難いことが多いのだろう。
原発は、身体だけでなく、良心をも破壊している。

線量計に鉛板、東電下請けが指示 原発作業で被曝偽装
(2012年7月21日 朝日新聞朝刊)から抜粋

 東京電力が発注した福島第一原発の復旧工事で、下請け会社の役員が昨年12月、厚さ数ミリの鉛のカバーで放射線の線量計を覆うよう作業員に指示していたことがわかった。法令で上限が決まっている作業員の被曝(ひばく)線量を少なく見せかける偽装工作とみられる。朝日新聞の取材に、複数の作業員が鉛カバーを装着して作業したことを認めた。役員は指示したことも装着したことも否定している。厚生労働省は、労働安全衛生法に違反する疑いがあるとして調査を始めた。


原発事故収束作業で被ばく隠しの疑い
(7月21日 10時2分 NHK)

東京電力福島第一原子力発電所の事故の収束作業で、工事の一部を請け負った会社の役員が作業員に対して線量計に放射線を通しにくい鉛のカバーをして被ばく線量を少なく装うよう指示していた疑いがあることが分かったとして、厚生労働省は近く会社の関係者から話を聞くなど調査を始めることにしています。

厚生労働省によりますと、被ばく線量を少なく装うよう指示していた疑いが出ているのは、福島県浪江町の設備メンテナンス会社「ビルドアップ」の役員です。
この会社は、東京電力が発注した福島第一原子力発電所の放射線が高い現場で配管が凍結しないための工事を請け負っていましたが、厚生労働省によりますと、去年12月、役員が作業員十数人に対してそれぞれが身につける線量計に放射線を通しにくい鉛のカバーをして被ばく線量を少なく装うよう指示したという情報が寄せられたということです。
原発の作業員の被ばく限度は年間50ミリシーベルトまでと決められていて、厚生労働省は作業員の安全確保のため線量計を正しく使うよう定めた労働安全衛生法の規則に違反する疑いもあるとして、近く会社の関係者から話を聞くなど調査を始める方針です。
これについてビルドアップの和田孝社長は「作業員は役員が鉛のカバーを作成したと話しているが、カバーを使ったかどうかなど詳しいことは調査中で分からない」と話しています。
東京電力は「下請け会社が線量計を覆う鉛のカバーを作ったことは事実だと確認したが、原発で実際に使ったかどうかは確認できておらず、引き続き調査を続けたい。鉛カバーを使ったという事実を確認した場合は適切に対応したい」と話しています。

これからは自然エネルギーだぜぇ 原発より雇用も増えるんだぜぇ

「これからは自然エネルギーだぜぇ ワイルドだろ~
原発より自然エネルギーの方が雇用も増えるんだぜぇ
明日、もう一人のスギちゃんが来るぜえ 本当だぜぇ 」

★LUNA SEA、X JAPANの SUGIZO(スギゾー)が下関に来ます!
 7月22日 (日)18:30~ 海峡メッセ1F アリーナ集合!
嘉田由紀子・滋賀県知事も山口県を応援するために来てくれます。

『危険な原発よりも自然エネルギーがいいだろ~』

7月22日下関に SUGIZO 滋賀県知事、飯田てつなり演説

★7月22日「原発を自然エネルギーに代えるため、山口県下関市に集まろう!
【緊急・拡散協力お願いします】 私も11:30から1日参加します。

★ X JAPANの SUGIZO が下関にやって来ます!
 7月22日 (日) 18:30~ 海峡メッセ1F アリーナ集合!
★嘉田由紀子滋賀県知事(かだゆきこ 農学博士/環境研究者)
 と二人で『飯田がイインダ!』と応援するため来山!

応援ビデオメッセージ

★この日は 11:30 にも飯田てつなり街頭演説あり!
 シーモール玄関前への集合呼びかけをお願いします!

下関は大変苦しいです。一人でも多くに声を届けたい!
選挙戦最後の日曜が盛り上がるよう協力をお願いします。

SUGIZO
http://ja.wikipedia.org/wiki/SUGIZO
http://www.sugizo.com/
http://www.facebook.com/SUGIZOofficial

嘉田由紀子
http://ja.wikipedia.org/wiki/嘉田由紀子
http://kadayukiko.net/
http://www.pref.shiga.jp/chiji/

2012/07/20

山口知事選 いつのまにか復活 利益誘導&ドーカツ選挙

山口知事選 いつのまにか復活 利益誘導&ドーカツ選挙
(2012年7月10日 掲載 日刊ゲンダイ)

県民はどっちを取る!?民・自・公VS.第三極の試金石

<地元民も呆れた>

 今月29日投開票の山口県知事選が次期衆院選の前哨戦のような形になってきた。
 自公推薦の山本繁太郎氏に対し、自然エネルギー拡大・脱原発依存派で「環境エネルギー政策研究所」所長の飯田哲也氏が挑戦状を叩き付け、事実上、一騎打ちになっている選挙である。

 民主は自主投票だが、「選挙戦は原発再稼働と消費税増税をゴリ押しする民・自・公の既成政党VS.反対する第三極・無党派という構図となっている」(現地取材しているジャーナリスト・横田一氏)からだ。

 それを象徴したのが7日、県東部の防府市内のホテルで開かれた山本氏の決起集会だ。ユニホーム姿の地元建設業者もズラリと揃った中、安倍晋三・元首相と高村正彦・元外務大臣が講演したのだが、その中身たるや、かつての利益誘導型選挙そのものだった。

 安倍は「消費増税の3党合意に『経済弾力条項』があって名目経済成長を3%にしましょうと書いてある」と指摘、公共投資の必要性を強調した。続いて、山本が挨拶に立ち、「県内の産業を再起動させるためには、港湾をはじめ道路のアクセスなど基本的なインフラ整備を最大限の努力で進めなければならない。県政に王道はない。最優先でやるべきこととして、この問題に取り組む覚悟でございます」と訴えたのだ。

 ある県民は「増税しながらバラマキか。一昔前の政策」と呆れていたが、これに民主党政権は迎合、対立候補も出せずにいる。代わりに「コンクリートから人へ」を代弁しているのは飯田氏の方なのである。

「山本氏は不況で苦しんでいる建設業者に公共事業という“ニンジン”をぶら下げれば、支持が集まると思っているのでしょう。『公共事業バラマキが地域振興につながらずに借金増大を招いた』という反省がない。古くさい選挙といえば、ドーカツも復活しています。飯田氏に好意的とみなした自営業者に対し『おまえの店ではもう買わないぞ』と脅したり、フェイスブックで飯田氏支援を表明した人をリストアップ、地域ボスに情報提供する動きなんかもある。飯田氏の集会では報道関係者に『参加者の写真は撮らないで下さい』という要請がなされた。飯田氏の支援者だと分かると、何をされるか分からないからです」(知事選事情通)

 いやはや、コテコテ自民党型選挙である。飯田氏は「私は政権交代直後、事業仕分け人のひとりとして問題点を指摘したが、ほとんど、無駄な予算は削られなかった。それなのに消費税増税は論外です」「原発や火力発電に頼らず、自然エネルギーを拡大させれば、雇用も生まれるし、地域振興が実現する。県民がエネルギーを買う1000億円が外国ではなく、地域に回るようになる」と訴える。

 この選挙で飯田氏が勝つと、民・自・公は尻に火が付くことになる。

関電、大飯再稼働なくても 【電力供給に余力】

政府は夏場の電力不足を理由に強引に大飯原発の再稼働に踏み切ったが、猛暑だった17日の最大需要でも10%以上の供給余力があった。飯田哲也氏の予想通りだった。(下写真の一番右の予想グラフ)

関電、大飯再稼働なくても電力供給に余力 
(2012年7月18日 09時49分 中日新聞)

 政府の節電要請から16日までの2週間の関西電力管内の電力需給で、最大需要は2301万キロワットにとどまり、出力118万キロワットの大飯原発3号機(福井県おおい町)が再稼働しなくても、供給力を9%下回っていたことが分かった。猛暑となり17日の最大需要はこの夏一番の2540万キロワットに達したが、10%以上の供給余力があった。政府は夏場の電力不足を理由に強引に大飯原発の再稼働に踏み切ったが、節電効果など需要の見通しの甘さが浮き彫りになった。

 関電は5月にまとめた試算で、原発ゼロのままなら7月前半は8・2%の供給力不足が生じるとし、再稼働の必要性を強調した。政府は大飯の再稼働を決めた上で、関電管内に猛暑だった2010年夏比で15%の節電を求め、3号機のフル稼働後も節電目標を10%に設定している。

 政府は2日に節電要請を開始。関電の資料などによると、16日までの2週間の最大需要は10年同時期と比べて平均で12%低下。最大需要の2301万キロワットを記録した瞬間は供給力を344万キロワット下回り、大飯3号機の118万キロワットを差し引いても余裕があった。需給が最も逼迫(ひっぱく)した時間帯でもさらに209万キロワットの供給が可能だった。

 一方、関電に平均36万キロワットを融通している中部電力も2週間の最大需要は2139万キロワットで、供給力を9%下回った。中電管内の節電目標は当初は5%で、現在、4%に設定されているが、安定した供給体制を確保している。

 関電広報室の担当者は「雨や曇りの日が多く供給が安定したが、今後は気温が平年より高くなるとの予報がある。大飯原発4号機が稼働しても需給の見通しは厳しい」とコメント。中電広報部の担当者も「火力発電所のトラブルリスクなどがあり、電力供給は厳しい」と話した。

 千葉商科大の三橋規宏名誉教授(環境経済学)は「政府や電力会社が、原発を再稼働させるため、電力需要を恣意(しい)的に過大に見積もった結果だ。今後、猛暑になっても電力は足りると思うが、脱原発の機運を高めるため、引き続き企業と家庭で節電の努力が必要」と話した。

(中日新聞)

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