2014/01/29

4号機 プールの核燃料取り出し 2ヵ月半で14.4% 

大きな地震がきて、冷却水が漏れたら大惨事になる4号機の冷却プールから核燃料を取り出す作業が続いていますが、この2ヵ月半で1533体の14.4%(220体)しか移動できていません。これまでの1日3体の移動ペースだと、残りの1313体の移動を終えるのに、あと400日以上かかります。

燃料取り出し 手順と課題
(2014年1月29日 NHK)から抜粋

東京電力福島第一原子力発電所4号機の使用済み燃料プールから燃料を取り出す作業が、去年11月から始まりました。40年にも及ぶとされる廃炉の工程の最初の大きな節目と位置づけられていますが、作業が着実に進められるかが課題となっています。

4号機燃料取り出し状況

1~4号機 今後の燃料取り出し開始スケジュール

◆小出裕章さんに聞く 
4号機 燃料プールの燃料棒取り出しは可能か!?(公開日: 2013/11/16)

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●このラジオ放送を書き起こしたもの(ラジオ放送日2013年11月8日)

(中村コメント)
4号機のプールに残っている1300体の取り出し中に大きな地震などがあって、冷却水が漏れた場合が恐ろしいのですが、そうなった場合、膨大な放射能が噴出して4号機に近づけなくなるのはもちろん、さらに心配なのは、4号機からわずか50メートルしか離れていない場所に、1号機から6号機の共用プールがあり、6375本もの使用済み燃料棒を冷やしていることです。

4号機プールに近づけなくなるときは、共用プールにも近づけなくなるため、そうなると、チェルノブイリの50倍ほどの放射性物質が放出される可能性があり、加えて1~3号機も手がつけられなくなる―という想像を絶する状況に陥ることになります。

この問題は、日本ではほとんど報道されていませんが、海外では報道しています。

◆海外の報道(TVニュース)2012/04/19 公開
フクシマ – チェルノブイリの85倍のセシウム放出も起り得る

(TheBigPictureRT さんが 2012/04/19 に公開)から抜粋
日本の破損した福島原発のもっと悪いニュースが来ました。先月(2012年)3/22の日本の参議院の予算委員会において、参考人として、元スイス大使・村田光平氏が警告しました。「福島原発4号機倒壊したら、世界が未だかつて経験したことのない地球規模の大災害になるでしょう。」

この報告については、元米国エネルギー省の関係者が、こう述べています。

4号機が倒壊した場合、その結果として、「もし地震や別の事故によって、この燃料プールから冷却水が無くなった場合、破滅的な放射能の火災と、チェルノブイリが放出した10倍の量のセシウム137が放出されるでしょう。」

そして、火災が福島原発で他の数千体の放射性の使用済み核燃料棒も燃焼した場合、その放射性物質拡散が、チェルノブイリ事故の85倍以上になる可能性があるのです。

核廃棄物の監視団体、ビヨンド・ニュークリアのケビン・カンプス氏に再びご出演頂きました。

まず最初に、使用済み核燃料についてですが、あなたは以前、未使用の核燃料は、使用済核燃料ほど危険でないとおっしゃってましたね。

そうですね。核燃料は原子炉に入りウラン原子が分裂し放射能が放出されます。
未使用の核燃料と比べ、百万倍以上の放射能があります。

放射性の未使用核燃料にもかかわらず、 それは有毒な重金属なのです。
非常に危険な物質であるが、実際は放射線スーツと手袋を付け、作業を手ですることができるのです。

炉心で放射能が出始めると、もし障壁が無く至近距離ならば、ほんの数秒でガンマ線の致死量を被曝するでしょう。ですから、非常に致命的な放射性物質が、 百万年間そこでずっと放射能を出し続けるのです。

つまり、ジェネラル・エレクトリック製の原子炉は、 すべて同様に設計され、3号機も4号機も、 最上階に使用済み核燃料を保管していますね。

はるかに致命的な使用済み核燃料が、最上階に保管され、4号機建物は爆発で吹き飛ばされ、建物は沈下し傾いています。

そこに放射性廃棄物のプールがあります。
この建物が崩壊したら、どうなるのですか?

それは間違いなく日本にとって、世界的な大惨事になります
すでに日本で起こったものよりも、更に莫大な放射能放出となり、非常に破壊的になるでしょう。

4号機核燃料プールで火災があれば、 プールの底は、完全に崩落するでしょう。
燃料プール底を崩落から維持しようとする為に、 鋼鉄のジャッキで持ち上げていますが、
核燃料火災があれば、数時間で直接、周辺にセシウム137を100パーセント放出するでしょう。

チェルノブイリと比較したら?

元米国エネルギー省のRobert Alvarez氏が述べています。
4号機の保管プール核燃料だけで、チェルノブイリが放出した10倍量のセシウム137が放出されるでしょう。」  

福島第一原発では、6つの原子炉建屋が炉心と6つの燃料プールを持ち、更に大容量の共有燃料プールもあります。7つの保管プール核燃料が燃焼したら、セシウム拡散量が、チェルノブイリの85倍になるでしょう

この共有プールには、使用済核燃料が最も多く保管されており、4号機から50メートルしか離れていません。もし、4号機プールで炎が上がる場合には、 そのエリアを放棄しなければなりません。なぜなら、致命的な放射能地区になるからです。 数秒または数分で致死量を被曝します。誰もそこに行くことができなくなり、そして、総ての燃料プールで 火災が起きるのを阻止することが出来なくなるのです。

<日本語訳:Jo2Rayden >

*関連記事:元スイス大使・村田光平氏が予算員会にて”もし核燃料保管プールに6,375体の燃料がある福島原発4号機が倒壊したら、総ての人が何世紀に渡り影響を受ける” “世界が未だかつて経験したことのない地球規模の大災害になるでしょう”

* 3.22参院予算委員会公聴会・午後 30:50ごろからの証言をご視聴ください

◆#福島 #4号機 倒壊したら日本は終焉!GE #Mark1 は時限爆弾 #Fukushim

<日本語訳↓: Jo2Rayden > (2012/05/18 に公開)から抜粋

日本の厄介なニュースです。いまだに多くの兆候がある福島原発危機は、依然として進行中です。東京湾から採取した汚泥サンプルで、放射性セシウム汚染は、昨年8月の計測値と比較し、13倍にいくつかの地域で増加していることが明らかになりました。環境省は、この放射線レベルは、人々にただちに影響はないと主張しています。しかし、汚染された魚の放射性物質は、食物連鎖していき、世界のレストランや食卓へと繋がって悪化していく可能性があるのです。一方、米国では、原子力規制当局が、原子力緊急事態に対して、それを緩和させる計画があると、 AP通信が伝えています。

原子力監視プロジェクトのビヨンド・ニュークリアー、Paul Gunter氏:
大変憂慮すべきことは、福島原発がチェルノブイリの85倍のセシウム放出の連鎖反応を-誘発することです。別の大地震があれば、それが連鎖反応を誘発する。4号機が倒壊し、136トンの核燃料が地上に落下し、火災が起るのです。それが、4号機の最上階にあるのです。つまりですね、5機の原子炉があり、とてつもない汚染となり対処不可能になる。

さらに、共有核燃料プールが有り、6つの核燃料プールも有り、それらが、4号機のすぐそばにあるのです。大量の核燃料が、いまも保管されているのです。

もし、4号機倒壊がその連鎖反応を誘発したら、文明の終焉になります。日本文明の終わりです。日本の元スイス大使・村田氏が、これについて根本的な警告をしています。国際的な努力をいま開始しなければなりません。国連の場に問題提起し、次の大地震により、4号機倒壊から始まるドミノ連鎖を防ぐことです。

<Q. どのような技術があり、彼らは何をしなければいけないのか?>
私たちは基本的に暗中模索しているのだと思いますね。
誰も実際に現時点ではわからないのです。しかし、はっきりと実証されていることは、最も関連性が高く、おそらく唯一の関連する防御策は予防であり、我々が原子力発電を終焉させなければならないという事なのです


以下は、原発事故が起こった2011年3月16日の記事

4号機、使用済み燃料損傷の恐れ 福島第1原発
(2011/03/16 01:26【共同通信】写真は西日本新聞)

西日本新聞:使用済み燃料 損傷恐れ 4号機 水位低下

 東京電力は15日午後、福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールの水が沸騰し、水位が低下している可能性があることを明らかにした。建物の壊れた穴を通じて注水することを検討している。毒性が強いプルトニウムが大量に含まれる使用済み核燃料が損傷し、極めて強い放射性物質が外に拡散する危険性があり、政府、東電は早急な対応を迫られている。

 また、1~4号機の中央制御室の放射線量が高すぎるため運転員が常駐できず、離れた緊急時対策本部に退避。電源喪失のため、必要な運転データを同本部では取得できず、定期的に制御室に戻ってデータを取得しているとしている。原発管理の中枢部に人がおらず、現状把握に困難が生じてる事態が明らかになった。

 4号機では、同日朝に使用済み核燃料に関係する水素爆発の可能性がある火災が発生し、建屋の壁に8メートル四方の穴が二つあき、爆発による被害の大きさをうかがわせた。

 東電によると、地震の影響で使用済み核燃料プールの冷却機能が停止。通常40~50度の水温が、14日午前4時すぎに84度まで上昇していた。地震発生時に4号機と同様に定期検査で停止していた5、6号機のプールの水温も若干上昇しているとしている。

 枝野幸男官房長官は、4号機について「高濃度の放射性物質は継続的に出ていない可能性がある」と述べた。東電によると、3号機付近で15日午前に測定された毎時400ミリシーベルトの高い放射線量は、15日に爆発した隣接する4号機の建物の残骸が影響した可能性があるという。

 経産省原子力安全・保安院によると、炉心の冷却機能の喪失などで緊急事態が続いている同原発1~3号機では、原子炉への海水の注入を継続。しかし約4メートルの核燃料が半分程度、水面から露出しているという。枝野長官は、1、3号機への注水は安定しているが、2号機には懸念があるとの見解を示した。

 同原発正門では、放射線量が15日午前9時に毎時1万1930マイクロシーベルトまで上昇したが、午後2時には同928マイクロシーベルトで、下降傾向となった。

写真:
福島県二本松市で、放射線量の検査を受ける赤ちゃん=15日午後1時31分

2011/03/16 01:26 【共同通信】

◆(中村コメント)
4号機プールにあった1533体が136トンだと言われていますが、日本には現在1万7285トンもの使用済み核燃料があり、4号機プールの127倍(17285÷136)の使用済み核燃料があるということになります。(ウィキペディアの「主な国の使用済み核燃料の保有量」には、日本は2007年末時点19,000トンと記載されている)

米国では、ユッカマウンテンの処分施設(2011年時点で計画凍結)の管理期間を100万年としていました。私たちは、100万年もの間、子どもたちや未来世代に大量の放射性毒物を残すことになります。
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ユッカマウンテン放射性廃棄物処分場(英版、ネバダ州)は、当初は1998年に操業開始の計画だったが、地元の強い反対などで大幅に遅れ、2002年に建設地が正式決定された。NRCは予備審査を経て、3年以上かけて正式審査に入る。廃棄物の受け入れを始めるのは早くても2020年ごろの予定であった。米国環境保護庁(EPA)は2001年6月にユッカマウンテンの処分場の管理期間を一万年とすると発表したが直後から原子力・環境団体とネバダ州政府がEPAの規定を巡り法廷闘争に入った。2004年6月に連邦高裁はEPAの基準は米国科学アカデミーの勧告と矛盾しており1万年は短すぎると判断した。2009年2月に判決に基づきEPAでは管理期間を100万年に変更した[11]。ユッカマウンテンに計画中の処分場は100万年後までの安全を考慮して審査される。

同処分場は、原子力発電所から出る使用済み核燃料などの高レベル廃棄物7万トンの容量を予定していた。2008年3月、米エネルギー省が、米原子力規制委員会(NRC)に建築認可を申請。建設予定地は、ラスベガスの北西約140キロの砂漠地帯である。しかし、2011年4月に第44代大統領バラク・オバマは施設開発予算を凍結した[12]。
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原発を再稼動させるということは、子々孫々の重荷となる毒物を更に増やすことになります

2014/01/23

原発と再処理工場は、未来世代への犯罪 セヴァン・スズキ

この2月に来日するセヴァン・スズキさんが2008年4月に来日したとき、いくつもの会場で、原発と再処理工場について、発言しました。それらをまとめると次のような内容でした。「ヒロシマ・ナガサキでおこった核の記憶を長い間意識してきました。水俣を訪問して、工場排水の中の水銀がひき起こした中毒について学びました。核燃料再処理工場がある青森県の六ヶ所村にも行きました。ここで起きている問題は、日本だけでなく世界の問題です。再処理工場から放出される放射性物質は、空と海に流れ、国境を越えて世界中に流れて行く。それは将来世代の、地球全体の問題です。それが私たちの世代で始まってしまうことを1人1人が話し合わなければなりません。原子力発電や再処理工場が未来に与える影響は、次の世代への究極の犯罪だと思います」と、現代人が未来世代に対して加害者となることを自覚すべきで、加害行為をこのまま続けるのか―と問うています。このことをセヴァンは、別の言い方で「世代間の愛を取り戻す必要がある」とも表現しています。

そして、福島の原発事故が起こる前年に封切られた映画『セヴァンの地球のなおし方』の中では、「原子力発電という悪魔との契約は人類に必要ないと思っています」とも語っています。

◆六ヶ所再処理工場営業運転の危険(3)
ストップ『ロッカショ』トーク あまりにリスキーな放射能

(2008/04/17 JANJAN桐生広人)から抜粋

ストップ『ロッカショ』トーク、春の嵐の悪天候の中、二百数十人の若い参加者で会場はほぼ埋まった。坂本龍一、セヴァン・スズキ、河野太郎、福島瑞穂、中村隆市、スギゾー(SUGIZO)、桑原茂一、シンゴツー(Shing02)、大林ミカの各氏が、リスキーな放射能について、半減期の長いプルトニウムを生産する懸念についてなど、それぞれの思いを語った。

 司会の大林ミカさん(市民エネルギー研究所・副所長)は「坂本龍一さんが2006年に立ち上げた、ストップロッカショというウエブサイトの情報などを基にアーティストの方々にメッセージをいただいて作った本なんです。今日のトークは坂本さんの提案で、出版記念をかねて原子炉や再処理だけでなく環境やエネルギーなどについて皆さんと話ができればと思っています」といい、アーティストとの声を参加者とシェアするイベントとなった。

SUGIZO、中村隆市、セヴァン・スズキ、大林ミカ
セッション1 左から、SUGIZOさん、中村隆市さん、セヴァン・スズキさん、通訳の方、大林ミカさん

NYの坂本龍一さんからメッセージ

 当日参加できなかった坂本さんはニューヨークから「Sugizoくんが中心になってまとめた本、『ロッカショ』も大きく貢献しているのでしょう。六ヶ所村再処理工場のことが次第に世の中に知られるようになってきた気がします。(略)人間には完全ということはありません。必ず失敗をします。それを考えれば、放射能を扱うのはあまりにリスキーではないでしょうか。(略)よりリスクの少ない多様な自然エネルギーに依拠した社会に速やかに移行するより他に選択肢はないように思うのですが、皆さんはどう思いますか?」というメッセージを寄せた。
 
地球サミットで「伝説のスピーチ」をした『少女』が参加
 トークセッション1では、1992年にブラジルのリオ・デジャネイロで行なわれた地球サミットに当時12歳で参加し、のちに「伝説のスピーチ」と呼ばれる演説をしたセバン・スズキさんが参加した。

 セヴァンさんは「ヒロシマ・ナガサキでおこった核の記憶を長い間意識し、水俣では排水の中の水銀が起こす中毒について学びました。六ヶ所にも行きました。ここで起きている問題は日本だけでなく世界の問題です。六ヶ所から流される核廃棄物、海に流れるものに国境はありませんから海を越えて私たちの(カナダの)家にだってやってきます。それは将来世代の、地球全体の問題です。それが私たちの世代で始まってしまうことに1人1人が話し合わなければなりません」と話した。

カナダ在住の環境活動家、セバン・スズキさん
カナダ在住の環境活動家、セバン・スズキさん。お父さんは日系3世

 スロービジネススクール校長の中村隆市さんは、いま六ヶ所で大量に作られようとしている(*)プルトニウムについて、「半減期が2万4千年もあります。40年間工場を運転すると12万年、約4千世代たってもプルトニウムが残ってしまいます。私たちは後の世代に大きな影響を残す加害者になろうとしていることが問題です。地元の人々が、核燃施設に依存しなくても生きていける持続可能な社会づくり、エコビレッジを再処理工場の近くに作ろうとしています」という。

中村隆市 福島瑞穂

 どうしてもこのトークに出たかったという福島瑞穂さん(参院議員・社民党党首)は、「超党派の議員が最近六ヶ所に視察に行きました。活断層が敷地の下まできている可能性を工場側は認めていますが、それでも安全だと言うんです。旧指針で建てられた工場は、新しい指針で耐震設計をし直すべきで、本格稼働などとんでもないことです。再処理費用が19兆円かかることを、反対されると困るとして長い間かくしてきました。工場は豆腐の上に建っているようなもので、本格稼働して事故があっても隠される可能性があります。ストップ・ロッカショ、今が正念場です」と話した。

(*)についての中村のコメント
原発で発電することによって生み出されるプルトニウムは、使用済み核燃料のさやの中に収まっているが、それを再処理することによって、「六ヶ所(再処理工場)から海と空に放出される」その結果、魚介類や海草などにプルトニウムが蓄積することを青森県も認めている。

全文 

「六ヶ所村再処理工場 ・恐るべき再処理の実態」小出裕章氏

・・・

映画「セヴァンの地球のなおし方」 
(2011/07/19 エコロジーの風)から抜粋

友人でもあるセヴァンの映画が上映されています。素晴らしい映画です。
皆さん、ぜひ見て下さい。広島に原爆が落とされた日に トークすることになりました。セヴァンは、東京電力の原発事故が起こる前からこんなふうに言っていました。「原子力発電とそれが未来に与える影響は、次の世代への究極の犯罪だと思います

◆映画『セヴァンの地球のなおし方』
原子力発電という悪魔との契約は人類に必要ないと思っています

「どうやってなおすかわからないものを、壊し続けるのはもうやめてください」。1992年、リオデジャネイロで開催された地球サミットで、12歳の少女、セヴァン・スズキは大人たちに環境破壊を止めるよう訴えかけた。

その伝説のスピーチから、来年で20年。セヴァンは「大切なのは生活の質と健康、そして子供。だから私は自己中心的に、自分たちをどう救うかを考えていきたい」と、未来の子どもたちのために発言を続けている。セヴァンが今、世界に伝えたいこと、そして彼女の声に呼応するかのように、日本とフランスで傷ついた地球と向き合い続ける人々の姿を追ったドキュメンタリー。

2009年に映画『未来の食卓』でフランス、バルジャック村の、学校給食と高齢者の宅配給食をオーガニックに変えるという挑戦をドキュメントしたジャン=ポール・ジョー監督。続編である本作の製作にあたり、ジョー監督は自分の発言に責任を持って行動に移すよう大人たちに変革を求めるセヴァンの姿に感銘を受け、彼女を中心に本作を製作することを決意した。

19年前のセヴァンのスピーチの後、地球を取り巻く状況は変わっていない。しかし29歳となったセヴァンのお腹には新しい生命が宿った。自らが子どもを守る”大人”となった今、セヴァンはカナダのハイダグワイ島で自然と共存する生活を実践し、世界中の人々に再度訴えかける。行動を起こすなら今がその時だ、と

そして歯止めの効かない環境破壊や相次ぐ原発の事故を受け、多くの人々がこれまでの自らの無関心を省みる中、セヴァンが19年前に抱いた危機感を共有し、行動を起こしてきた人々がいる。ジョー監督は、福岡県で合鴨農法によってオーガニック米を作る古野農場の百姓百作の精神、地域の子どもたちのために161人の農婦が無農薬食材を育てる福井県の池田村、『未来の食卓』の題材にもなったフランス、バルジャック村近くの原子力発電所の問題や村のその後の様子、コルシカ島のワイン農家、アレナ一家がビオワインに込めた島への思い、そして13歳にしてサメの乱獲反対を訴え組織を立ち上げた少女オンディーヌの活動を取材。彼らは地球の悲鳴を肌で感じ、セヴァンと志をひとつにする。

フランス人環境ジャーナリストのニコラ・ウロ、人間性の回復を長年説いてきた農民であり思想家のピエール・ラビ、遺伝子組み換えの危険性をいち早く唱えたエリック・セラリーニ教授もまた、セヴァンの同志であり、経済優先の社会に警鐘を鳴らす。

私たちが考えるべきことは、現実に起こっているさまざまな環境問題の先にどんな未来が待つのか、ということ。私たちの子どもの未来を守るために、生き方を変えなくては」。セヴァンは私たちに、そして自分自身にそう語りかける。

『セヴァンの地球のなおし方』(2010年/フランス/120分)
監督:ジャン=ポール・ジョー(『未来の食卓』)
プロデューサー:ベアトリス・カミュラ・ジョー
出演:セヴァン・スズキ、ハイダグワイの人びと、古野隆雄、福井県池田町の人びと、バルジャック村の人びと、ポワトゥーシャラントの人びと、コルシカ島の人びと、オンディーヌ・エリオット、ニコラ・ウロ、ピエール・ラビ、他
配給・宣伝:アップリンク

2014/01/20

12歳で「伝説のスピーチ」をしたセヴァン・スズキ 2月来日

母になった「伝説のスピーチ」のセヴァンさん来日ツアーを開催!

2014年2月11日(東京・国分寺)12日(東京・渋谷)13日(静岡・浜松)14日(愛知・名古屋)15日(東京・品川)16日(神奈川・逗子)19日(東京・渋谷)20日(滋賀)21日(滋賀・近江八幡)22日(福岡・北九州)23日(福岡市)イベント詳細

セヴァン・スズキの伝説のスピーチ 


1992年リオ環境サミット セヴァン・スズキ(12歳)のスピーチ
(2002年4月号 エコロジーの風)から抜粋

 こんにちは、セヴァン・スズキです。エコを代表してお話しします。エコというのは、子供環境運動の略です。カナダの12歳から13歳の子どもたちの集まりで、今の世界を変えるためにがんばっています。あなたがた大人たちにも、ぜひ生き方をかえていただくようお願いするために、自分たちで費用をためて、カナダからブラジルまで1万キロの旅をして来ました。

 私がここに立って話をしているのは、未来に生きる子どもたちのためです。世界中の飢えに苦しむ子どもたちのためです。そして、もう行くところもなく、死に絶えようとしている無数の動物たちのためです。

 太陽のもとにでるのが、私はこわい。オゾン層に穴があいたから。呼吸をすることさえこわい。空気にどんな毒が入っているかもしれないから。父とよくバンクーバーで釣りをしたものです。数年前に、体中ガンでおかされた魚に出会うまで。そして今、動物や植物たちが毎日のように絶滅していくのを、私たちは耳にします。それらは、もう永遠にもどってはこないんです。

 私の世代には夢があります。いつか野生の動物たちの群れや、たくさんの鳥や蝶が舞うジャングルを見ることです。でも、私の子どもたちの世代はもうそんな夢をもつこともできなくなるのではないか?あなたがたは、私ぐらいの歳の時に、そんなことを心配したことがありますか。

 こんな大変なことが、ものすごいいきおいで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。まだ子どもの私には、この危機を救うのに何をしたらいいのかはっきりわかりません。でも、あなたがた大人にも知ってほしいんです。あなたがたもよい解決法なんてもっていないっていうことを。オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたは知らないでしょう。

 死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、あなたは知らないでしょう。絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、あなたは知らないでしょう。そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのかあなたは知らないでしょう。

 どうやって直すのかわからないものを、こわし続けるのはやめてください。

 ここでは、あなたがたは政府とか企業とか団体とかの代表でしょう。あるいは、報道関係者か政治家かもしれない。でもほんとうは、あなたがたもだれかの母親であり、父親であり、姉妹であり、兄弟であり、おばであり、おじなんです。そしてあなたがたのだれもが、だれかの子どもなんです。

 私はまだ子どもですが、ここにいる私たちみんなが同じ大きな家族の一員であることを知っています。そうです50億以上の人間からなる大家族。いいえ、実は3000万種類の生物からなる大家族です。国境や各国の政府がどんなに私たちを分けへだてようとしても、このことは変えようがありません。私は子どもですが、みんながこの大家族の一員であり、ひとつの目標に向けて心をひとつにして行動しなければならないことを知っています。私は怒っています。でも、自分を見うしなってはいません。私は恐い。でも、自分の気持ちを世界中に伝えることを、私は恐れません。

 私の国でのむだ使いはたいへんなものです。買っては捨て、また買っては捨てています。それでも物を浪費しつづける北の国々は、南の国々と富を分かちあおうとはしません。物がありあまっているのに、私たちは自分の富を、そのほんの少しでも手ばなすのがこわいんです。 カナダの私たちは十分な食物と水と住まいを持つめぐまれた生活をしています。時計、自転車、コンピューター、テレビ、私たちの持っているものを数えあげたら何日もかかることでしょう。

 2日前ここブラジルで、家のないストリートチルドレンと出会い、私たちはショックを受けました。ひとりの子どもが私たちにこう言いました。

 「ぼくが金持ちだったらなぁ。もしそうなら、家のない子すべてに、食べ物と、着る物と、薬と、住む場所と、やさしさと愛情をあげるのに。」

 家もなにもないひとりの子どもが分かちあうことを考えているというのに、すべてを持っている私たちがこんなに欲が深いのは、どうしてなんでしょう。

 これらのめぐまれない子どもたちが、私と同じぐらいの年だということが、私の頭をはなれません。どこに生れついたかによって、こんなにも人生がちがってしまう。私がリオの貧民窟に住む子どものひとりだったかもしれないんです。ソマリアの飢えた子どもだったかも、中東の戦争で犠牲になるか、インドで物乞いをしてたかもしれないんです。

 もし戦争のために使われているお金をぜんぶ、貧しさと環境問題を解決するために使えばこの地球はすばらしい星になるでしょう。私はまだ子どもだけどそれを知っています。

 学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたがた大人は私たちに、世のなかでどうふるまうかを教えてくれます。たとえば、
・争いをしないこと
・話しあいで解決すること
・他人を尊重すること
・ちらかしたら自分でかたづけること
・ほかの生き物をむやみに傷つけないこと
・分かちあうこと
・欲ばらないこと

 ならばなぜ、あなたがたは、私たちにするなということをしているんですか。

 なぜあなたがたがこうした会議に出席しているのか、どうか忘れないでください。そしていったい誰のためにやっているのか。それはあなたがたの子ども、つまり私たちのためです。あなたがたはこうした会議で、私たちがどんな世界に育ち生きていくのかを決めているんです。

 親たちはよく「だいじょうぶ。すべてうまくいくよ」といって子どもたちをなぐさめるものです。あるいは、「できるだけのことはしてるから」とか、「この世の終わりじゃあるまいし」とか。しかし大人たちはもうこんななぐさめの言葉さえ使うことができなくなっているようです。お聞きしますが、私たち子どもの未来を真剣に考えたことがありますか。

 父はいつも私に不言実行、つまり、なにをいうかではなく、なにをするかでその人の値うちが決まる、といいます。しかしあなたがた大人がやっていることのせいで、私たちは泣いています。あなたがたはいつも私たちを愛しているといいます。しかし、私は言わせてもらいたい。もしそのことばが本当なら、どうか、本当だということを行動でしめしてください。最後まで私の話をきいてくださってありがとうございました。 

<翻訳 辻信一・佐藤万理>

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伝説のスピーチから10年後に初来日

2002年セヴァンと中村 京都で
(伝説のスピーチから10年後の2002年に初来日、全国22ヵ所を講演ツアー)

川口由一セヴァン中村
(2007年秋 川口由一さんの自然農の田んぼで稲刈り)

青森県六ヶ所村で植林
核燃料再処理工場がある六ヶ所村で植林 2007/10/29)

セヴァン結婚式、ジャドと中村(足カット)
(2008年、カナダ先住民族のジャドソンと結婚したセヴァン。
シンプルなウェディングドレスと笑顔が素敵だった)

赤ん坊を抱えて話をするセヴァン&
(2009年、お母さんになったセヴァン、
左にいるのはお父さんのデヴィッド・スズキ)

セヴァン一家のクリスマスカード
(先月届いたセヴァンからのクリスマスカード 2013年12月)

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6年ぶりに来日するセヴァンは、関東、東海、名古屋、関西、そして、福岡をまわります。私は、北九州でセヴァンと対談し、福岡ではコーディネーターを務めます。

セヴァン北九州ホームページ 
セヴァン福岡ホームページ 

セヴァン・スズキのLove is the Movement!ツアー2014 北九州

セヴァンからのメッセージ
愛とは行動すること世界中を愛でうめつくそう!

92年の地球環境サミットで「伝説のスピーチ」をした
セヴァン・スズキさんがお母さんになって、6年ぶりに来日します。

12 歳のとき、彼女は大人たちに言いました。
「なおし方のわからないものを、これ以上壊すのはやめてください」

母になったいま、彼女が伝えたいこと。
それは、誰もが心のなかに持っている愛で、暮らしを、社会をつくり直していくこと。

押し寄せる様々な環境危機を、どうやって「愛の物語」に変えていくか。
セヴァンと共に考える中で、きっと新たなエネルギーが湧いてくることでしょう。

セヴァン北九州チラシ(表)

(画面をクリックすると画像が拡大できます)

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母となった「伝説のスピーチの少女」、セヴァンが今年2月、家族で日本に!

セヴァン・スズキ全国ツアー2014 ― Love is the Movement!
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セヴァン北九州チラシ(裏)

(裏面)

『伝説のスピーチの少女』セヴァン・スズキが、6年ぶりに来日。原発事故の放射性物質や化学物質等による環境汚染と、かつてない環境破壊に直面した今、母なる地球に生きる「3000万種の大家族」の未来について話し合うべく、「Love is the Movement!」=「愛とは、行動すること」を掲げて、2月11日より日本を縦断します。

北九州会場の第一部では、母となったセヴァンが様々な環境問題について講演し、第二部では、社会起業家であり環境運動家でもある中村隆市さんと対談します。

福島原発事故に強い関心を持ち、東北や関東の放射能汚染地に住む子どもたちの被ばくを心配するセヴァンと、長年 チェルノブイリの子どもたちの医療支援に取り組んできた中村さんが原発事故の実態と脱被ばく、脱原発について語り合い、さまざまな環境問題を、どうやって愛の物語に変えていくかを模索します。

セヴァン・カリス=スズキ

環境・文化活動家。日系カナダ人4世。父は世界的に著名な科学者で環境活動家デヴィッド・スズキ。9歳でECO(子ども環境NGO)を立ち上げ、環境活動を開始。12歳のとき、ブラジルで開催された「地球サミット」にECOの仲間たちと旅費を集めて参加。最終日に本会議で行った6分間のスピーチが世界中に感銘を与え、セヴァンは一躍環境運動の象徴的存在となった。以後、講演・執筆など国際的に活躍、「グローバル500賞」を受賞、「地球憲章」起草メンバーを務める。2000年、「パワーシフト」キャンペーンのため、カナダを自転車で横断。米国イエール大学で進化生物学を専攻。カナダ、ヴィクトリア大学大学院で「民族植物学」修士。02年、03年、07年にナマケモノ倶楽部とともに来日ツアーを行う。2008年、先住民族ハイダの青年ジャドソン・ブラウンと結婚。現在2児の母として子育てに励む一方、夫と共に伝統文化継承のための活動や環境活動にも力を注ぐ。出演映画に『セヴァンの地球のなおし方』。著書に『あなたが世界を変える日』などがある。

2014/01/10

放射能汚染地で心臓病、甲状腺ガンなどが増加

放射能汚染地の子どもたちに病気が急増している

心疾患死亡に関する人口統計において、福島県の心疾患死亡率が2011年度の全国一位(秋田県の公開データ=福島が8位から1位に、岩手が6位から4位)になっています。

福島と周辺県の心疾患死亡率が増加

     2010年度  2011年度  増加率   
福島   197.6   226.0   14.4%  
宮城   141.3   160.0   13.2%  
茨城   150.1   165.9   10.5%  
岩手   202.6   219.3    8.2%  

全国平均 149.7  154.4    3.1% 

*2011年度は、2011年4月~2012年3月 

心疾患死亡率 2011年と2012年度の比較


児童、生徒の心電図異常増加…茨城
(2013年1月4日 読売新聞)から抜粋

 茨城県取手市の市立小中学校の学校検診で、心電図に異常がみられる児童、生徒の数が、昨年度から増加していることが、生活クラブ生協取手支部など市内3団体の調査でわかった。検査は小中学校の1年生に実施し、毎年度5月に1600~1700人が受診。精密検査が必要とされた子供は、2010年度までは最高で1・79%だったのが、11年度は2・38%12年度は5・26%になった。

 また、精密検査で疾患や異常が見つかった子供は、10年度までは最高0・71%だったが、11年度は1・28%12年度は1・45%だった。ただし、12年度は「要精密検査」とされながらも、公表時点で受診していない子供が3分の1以上おり、3団体は「受診者が増えれば数値が上がる可能性がある」とみている。

*バンダジェフスキー博士(元ゴメリ医科大学学長)は、子どもの体重1kgあたり、セシウム137が10ベクレル(5kgの子どもなら50ベクレル)蓄積するだけで、遺伝子に影響を与え、不整脈を引き起こす可能性があると警告していまます。 (不整脈は、心臓病につながります)

体重5kgの幼児が、セシウム137を毎日0.32ベクレル摂取し続けると体内10ベクレル/kgになります

ドイツ放射線防護協会「日本における放射線リスク最小化のための提言」では、『評価の根拠に不確実性があるため、乳児、子ども、青少年に対しては、1kgあたり4 ベクレル以上のセシウム137 を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。成人は、1kg あたり8Bq 以上のセシウム137 を含む飲食物を摂取しないことが推奨される』と提言している。


チェルノブイリも福島も、事故の翌年から甲状腺ガンが増加

(2012年9月11日) 1人が甲状腺がんと判明 
(2013年2月14日) 2人増え、3人が甲状腺がん+「がんの疑い」は7人
(2013年6月05日) 9人増え12人が甲状腺がん+「がんの疑い」は15人
(2013年8月20日) 6人増え18人が甲状腺がん+「がんの疑い」は25人
(2013年11月12日)8人増え26人が甲状腺がん+「がんの疑い」は32人

鈴木真一教授は、マスコミに対して毎回のように「チェルノブイリ原発事故では最短で4年後に発症が増加している」から福島の甲状腺がんは原発の影響ではないと発言し、マスコミもその言葉をそのまま記事にしていますが、ベラルーシの統計では事故の翌年から毎年増えています

ベラルーシの甲状腺がん増加データ(86?2000)

77年から97年 ベラルーシの子どもの甲状腺がんの数
(「原発危機を考える」より)

18歳以下1人が甲状腺がん 福島健康調査8万人分析 放射線の影響は否定
(2012/09/11 共同通信)から抜粋

 福島県立医大の鈴木真一教授は「チェルノブイリでも甲状腺がんは(発生まで)最短4年。福島では広島、長崎のような外部被ばくや、チェルノブイリのような内部被ばくも起きていない」と述べ、放射線の影響を否定した。

福島県の「県民健康管理調査」検討委員会は、子どもたちに甲状腺ガンが見つかり始めたときから一貫して、「被ばくの影響は考えられない」と原発事故の影響を否定し続けています。特に、甲状腺がん調査の中心人物である鈴木真一教授は、「他県に比べ異常な数値は出ていないのか」という問いに対し「他県も同じような割合だ」と答えています

2006年の統計で、甲状腺がんと診断された20歳未満の人は【全国で46人】ですが、今年2月から11月までの9ヶ月間だけで【福島県で25人】も見つかっています。(全国の54% 福島県の人口は全国の1.6%)


「福島の小児甲状腺がん多発は統計的有意」津田敏秀・岡山大学教授
(2013年7月3日 My News Japan)から抜粋

福島県避難区域の子どもたちへの甲状腺検査で38,114人中10人の甲状腺がん(3人確定7人疑い)が見つかった。「疑い」は「10%の偽陽性=確定率9割」とされ、計9.3人となる。日本での小児甲状腺がんの発生率は年間100万人中1人で、単純比較で262倍。潜伏期間7年(今回の調査で7年間分のがんを見つけた)としても37.48倍だ。疫学エキスパートの津田敏秀・岡山大学教授は、これら様々な分析を行った上で「がんの潜伏期を考慮しても顕著な多発が起きている」「原因が被曝でないとすれば、原因不明の多発が起きている」とし、極端に甘い条件を当てはめない限り、統計的有意差は消えない、と結論付けた。

津田敏秀教授「小児甲状腺がんと被ばく 因果関係を否定できず」


IPPNW(核戦争防止国際医師会議)ドイツ支部:
福島の子供たちの甲状腺癌罹患数増加
ー原子力大惨事の最初の可視的インパクトか? 2013年9月3日

(2013年9月8日 ちきゅう座)から抜粋

IPPNW医師団体は、損壊されたフクシマ原子炉で放射線被ばく線量が激烈に上昇したことを、多大な懸念をもって見守っている。

IPPNWは、福島県の18歳未満の子供たちにおける甲状腺癌罹患数の愕然とさせられるような増加に、「今後何年かの間に、異例の甲状腺癌罹患数の増加が予想される」として、危惧感を高めている。更に、癌の疑いがあると見られる25人の子供(18歳未満 )たちは、これまでのところ未だ(摘出)手術を受けていない状況である。

IPPNWは、フクシマにおける甲状腺ガンの高い罹患率を、所謂「スクリーニング効果」のせいであるとする日本の科学者たちの分析に対して異議を申し立てる。そのような(スクリーニング)効果 とは、集団スクリーニングによって発見された罹患の率が、一般住民における(病気の)症状を通して普通は明らかになる罹患率よりも高い場合のことを謂うのである。

IPPNWは、フクシマにおいて、チェルノブイリ最大想定事故後のように、多年にわたって、継続的に甲状腺ガン罹病率が増えていく可能性が強いと、みなしている。

「甲状腺ガンに罹った子供達は、甲状腺が全摘出されなければならない複雑な手術を受けなければならない。更に、摘出手術を受けた子供達は、定期的に血液検査を受ける方法によって正確に調整された甲状腺ホルモン剤を一生、服用していかなければならない。また、そればかりではなく、甲状腺ガンが再発するケースは稀でないため、アフターケア検診を定期的に受けなければならなくなる」と、小児科医であるアレックス・ローゼン博士(IPPNW)は説明する。

更に、甲状腺ガンだけが放射線被ばくによってもたらせられる健康被害ではない。それ以外にも、白血病、固形腫瘍、他種のガン、免疫システムの低下、妊娠合併症、先天性奇形、流産が、フクシマにおいて発生するものと予測されている。それ故に、緊急に、日本における健康調査範囲を他の人口グループや、(放射線被ばくによって誘発される )他の罹病可能性ある疾病検査に拡大していかなければならない

以上

1985年にノーベル平和賞を受賞したIPPNWについて
核戦争防止国際医師会議(かくせんそうぼうしこくさいいしかいぎ、International Physicians for the Prevention of Nuclear War: IPPNW)とは、核戦争を医療関係者の立場から防止する活動を行うための国際組織で、1980年に設立された。本部はマサチューセッツ州サマービル(Somerville)[1]。各国に支部があり、日本支部の事務局は広島県医師会内にある[2]。

米国のバーナード・ラウンとソ連のエーゲニィー・チャゾフが提唱した。1981年以来、現在は隔年で世界会議と地域会議を開催している[3]。83カ国、約20万の医師が参加している。1985年にノーベル平和賞を受賞。


「影響ないと約束」に批判 健康調査続く福島 「知識もないのに無責任」
 (2013年9月14日 河北新報)から抜粋

安倍晋三首相が東京五輪招致に当たり、東京電力福島第1原発事故による健康への影響について「今までも、現在も、将来も問題ないと約束する」と、ブエノスアイレスでの国際オリンピック委員会(IOC)総会で発言したことに対し、解明に取り組んでいる被ばく医療の専門家や、避難している県民から「知識もないのに無責任」と強い批判が出ている。

チェルノブイリ原発事故後に現地で医療支援に携わった医師の菅谷昭・長野県松本市長も「テレビで見て、びっくりした。被ばくの影響は未解明で、約束できる性質のものではない。世界に大きな誤解を招く。この発言で安倍首相に被ばくの知識がないことが露呈した」と話す。

安倍「健康問題は現在も将来も問題ないと約束する」


福島の帰還基準、避難者と賠償額の増加を恐れて「年5ミリ」とせず
福島の帰還基準、避難者増を恐れて強化せず 民主政権時
(2013年5月25日 朝日新聞)から抜粋

 5ミリ案が提起されたのは 11年10月、事故当初の避難基準 20ミリと 除染目標1ミリの開きが大きいことが議論となり、細野氏が「多くの医者と話をする中でも 5ミリシーベルトの上と下で感触が違う」と5ミリ案を主張した。

 チェルノブイリ事故では 5年後に 5ミリの基準で住民を移住させた。 年換算で 5.2ミリ超の地域は 放射線管理区域に指定され、原発労働者が同量の被曝で白血病の労災認定をされたこともある。 関係閣僚は「5ミリシーベルト辺りで 何らかの基準を設定して区別して取り組めないか検討にチャレンジする」方針で一致した。

 ところが、藤村修官房長官や川端達夫総務相らが加わった10月28日の会合で「住民の不安に応えるため 20ミリシーベルト以外の線引きを考えると、避難区域の設定や自主避難の扱いに影響を及ぼす」と慎重論が相次いだ。 5ミリ案では、福島市や郡山市などの一部が含まれ、避難者が増えることへの懸念が政府内に広がっていたことを示すものだ。

 11月4日の会合で「1ミリシーベルトと20ミリシーベルトの間に明確な線を引くことは困難」として 20ミリ案を内定。出席者は「20ミリ案は甘く、1ミリ案は 県民が全面撤退になるため、5ミリ案を検討したが、避難者が増えるとの議論があり、固まらなかった」と証言し、別の出席者は「賠償額の増加も見送りの背景にある」と語った。

 安倍政権もこの立場を踏襲しており、改めて 説明を迫られそうだ。


日赤、原子力災害時に救護指針「累積被曝1ミリまで」
(2013年6月16日 朝日新聞)から抜粋
救護班は線量計や安定ヨウ素剤を携行し、累積被曝線量が1ミリシーベルトを超える恐れがあれば、安全な地域に退避する


20ミリ以下、大きな影響なし 規制委、住民帰還で提言へ
 (2013/11/08 共同通信)から抜粋

 東京電力福島第1原発事故で避難している住民の帰還に向け、放射線防護対策の提言を検討している原子力規制委員会が、年間の追加被ばく線量が20ミリシーベルト以下であれば健康に大きな影響はないという見解を提言に盛り込む方針を固めたことが8日、分かった。

20ミリシーベルト以下 健康影響なし:福島民報


茨城県高萩市の甲状腺検査で、
912人中197人が経過観察、8人が精密検査が必要と判明

高萩市では、2013年5月13日から、2歳から小学6年生までの甲状腺超音波検査事業を開始し、7月5日からは中学生・高校生の検査も行っている。

茨城県高萩市の子どもの甲状腺がん検査結果

◆福島県郡山市の陸上部の高校生が「急性骨髄球性白血病」で入院

各地で心不全が増加している記事

「チェルノブイリ法」の避難基準と放射能汚染マップ

2013/12/30

藤城清治 88歳 影絵で描く福島・・・そこに刻まれた宮沢賢治の言葉

影絵創作の第一人者、藤城清治さん(88歳)は、美しいメルヘンの世界を70年近くにわたって表現し続けてきたが、2012年11月 「被災地の現状を描きたい」 と福島第一原発のある町を訪れた。町役場の人の案内で向かったのは、原発から2.1km離れた福祉施設の屋上。原発がよく見える。放射線量は、通常時のおよそ100倍。許された滞在時間は、3時間。放射能防護服を着てスケッチした。

完成した作品の題名は「福島大熊町 原子力発電所 鮭がのぼる

藤城清治 88歳 影絵で描く福島

この絵の右側の石に宮沢賢治の言葉が刻まれている。
世界がぜんたい 幸福にならないうちは 個人の幸福は あり得ない

賢治 世界全体が幸福にならないうちは個人の幸福は・・・


藤城清治 88歳 影絵で描く福島
(2013年1月10日 NHK)から抜粋

影絵を作り始めたのは、戦後まもない頃。
「絶望にうちひしがれた人々の心に明かりを灯したい」という思いからでした。

「なにかできないかなと思ったときに、そうだ自然の光だと。
光があれば、なにかできるのでは。
太陽、月、ろうそくの光があれば、なんでも表現できる。」

人々に夢や希望を。
70年にわたって、メルヘンの世界を描き続けてきました。
そんな藤城さんに大きな転機が訪れます。
東日本大震災です。
震災から5か月後、藤城さんは、宮城県の被災地を訪ねました。
目の当たりにした自然の猛威。
自分自身の作風を見つめ直すきっかけとなりました。

影絵作家 藤城清治さん
「自分は、ただ楽しいメルヘンを描いてた。 夢を描いてた。
もっと自然を見なければいけない、自然と向き合わなければいけない、
自然と闘わなければいけない。この年になって、やっと気がついた。」

東日本大震災の現実ともっと向き合いたい。
大熊町の協力をえて、原発の近くへ向かいます。
放射能に汚染され、今も住民が自由に立ち入ることのできない区域。
ススキだけが伸び放題になっていました。
町役場の人の案内で向かったのは、原発から2.1キロメートル離れた福祉施設の屋上です。

「説明しますと、三角の屋根が一号機、下の低いのが二号機…。」

初めて目にする福島第一原発。

「描こうか。」

放射線量は、通常時のおよそ100倍。
許された滞在時間は、3時間です。

「原発の場所そのものではなくて、地域全体に原発の事故がある。
何もないようなかたちが広がっている広さに驚いた。
一見、静かな風景に見えるなかに、見えない放射能が流れていることを描かなくてはいけないのでは。」

藤城さんは、ぎりぎりまで描き続けました。
帰り道。 橋の上で、突然、車を止めました。
のぞき込んだ先には…。

“さけ”がいました。

「けっこういますね、まだね。」

大熊町では、毎年、700万匹の稚魚を放流していました。
震災の3年前に放流されたさけが戻ってきていたのです。

福島訪問から3週間。
藤城さんが懸命に向き合っていたのは、あの“ススキ”です。
目に見えない放射能を刻み込む。
一本、一本に、力を込めます。

「たんなる“すすき”だろうけど、前はそこに建物があった。
全部“すすき”が伸びてきてしまっている。 人も住んでいない。
目に見えない、言うに言われないものがいっぱい美しい風景の中に含まれている。」

最後にとりかかったのは、“さけ”でした。
福島で出会った“さけ”。
その時に感じた気持ちを込めました。

「魚が生きていることのすごさ、勇気がでる。救われた。」

この度、完成した作品。
「福島原発を描く」。
奥には原発。
目に見えない放射能。
手前には、川をのぼる“さけ”。

「目をそらすのではなくて、人間はどんな時代でも、乗り越えていった。
乗り越えるときに、人間の本当の力が出る。
これ(人間の本当の力)を、いろんな意味で描ききっていければ。」


福島大熊町の作品 完成 
(2012/12/20 藤城清治ファンのページ)

藤城先生が、放射能防護服を着て描いた作品が完成しました。
題名は「福島大熊町 原子力発電所 鮭がのぼる

藤城清治 福島原発のデッサン

藤城清治が描いたドームのような建物

ドーム型の廃墟は、大熊町水産振興公社の建物で
原発から出る温排水を利用してヒラメの稚魚を養殖していた。

ドーム型の廃墟は原発の温排水でヒラメの養殖をしていた

福島で防護服姿でスケッチする藤城清治さん2

藤城清治 福島原発のデッサン

藤城清治 88歳 影絵で描く福島
(画像をクリックすると大きくなります)

2013/12/28

チェルノブイリも事故の翌年から小児甲状腺ガンが増加

(2013/2/14 共同通信)県立医大の鈴木真一教授は「甲状腺がんは最短で4~5年で発見というのがチェルノブイリの知見。今の調査はもともとあった甲状腺がんを把握している」と述べ、福島第1原発事故による放射線の影響を否定。一方で「断定はできない。これからきっちり検討していく」――放射性物質が今も放出され続ける中、放射線管理区域(年間5.2ミリシーベルト以上)の地域に子どもや妊婦さんが今も住み続け、被ばくし続けています。そのことを放置したまま「断定はできない。これからきっちり検討していく」という非人間的な発言。そして、子どもを守ろうとしない政府。これ以上彼らを「放置」してはならないと思います。

(2012年9月11日) 1人が甲状腺がんと判明 
(2013年2月14日) 2人増え、3人が甲状腺がん+「がんの疑い」は7人
(2013年6月05日) 9人増え12人が甲状腺がん+「がんの疑い」は15人
(2013年8月20日) 6人増え18人が甲状腺がん+「がんの疑い」は25人
(2013年11月12日)8人増え26人が甲状腺がん+「がんの疑い」は32人

鈴木真一教授は、マスコミに対して毎回のように「チェルノブイリ原発事故では最短で4年後に発症が増加している」から福島の甲状腺がんは原発の影響ではないと発言し、マスコミもその言葉をそのまま記事にしていますが、ベラルーシの小児甲状腺がん統計では、原発事故が起きた86年2人、87年4人、88年5人、89年7人・・・と事故の翌年から増えています。マスコミは、こうした数字も確認して報道してほしいと思います。

ベラルーシの甲状腺がん増加データ(86?2000)

77年から97年 ベラルーシの子どもの甲状腺がんの数
(「原発危機を考える」より)

18歳以下1人が甲状腺がん 福島健康調査8万人分析 放射線の影響は否定
(2012/09/11 共同通信)から抜粋

 福島県立医大の鈴木真一教授は「チェルノブイリでも甲状腺がんは(発生まで)最短4年。福島では広島、長崎のような外部被ばくや、チェルノブイリのような内部被ばくも起きていない」と述べ、放射線の影響を否定した。

福島県の「県民健康管理調査」検討委員会は、子どもたちに甲状腺ガンが見つかり始めたときから一貫して、「被ばくの影響は考えられない」と原発事故の影響を否定し続けています。特に、甲状腺がん調査の中心人物である鈴木真一教授は、「他県に比べ異常な数値は出ていないのか」という問いに対し「他県も同じような割合だ」と答えています

2006年の統計で、甲状腺がんと診断された20歳未満の人は【全国で46人】ですが、今年2月から11月までの9ヶ月間だけで【福島県で25人】も見つかっています。(全国の54% 福島県の人口は全国の1.6%)


新たに2人が甲状腺がん 18歳以下 福島、放射線の影響否定
(2013/02/14 共同通信)から抜粋

 県立医大の鈴木真一教授は「甲状腺がんは最短で4~5年で発見というのがチェルノブイリの知見。今の調査はもともとあった甲状腺がんを把握している」と述べ、福島第1原発事故による放射線の影響を否定。一方で「断定はできない。これからきっちり検討していく」とした。


「福島の小児甲状腺がん多発は統計的有意」津田敏秀・岡山大学教授
(2013年7月3日 My News Japan)から抜粋

福島県避難区域の子どもたちへの甲状腺検査で38,114人中10人の甲状腺がん(3人確定7人疑い)が見つかった。「疑い」は「10%の偽陽性=確定率9割」とされ、計9.3人となる。日本での小児甲状腺がんの発生率は年間100万人中1人で、単純比較で262倍。潜伏期間7年(今回の調査で7年間分のがんを見つけた)としても37.48倍だ。疫学エキスパートの津田敏秀・岡山大学教授は、これら様々な分析を行った上で「がんの潜伏期を考慮しても顕著な多発が起きている」「原因が被曝でないとすれば、原因不明の多発が起きている」とし、極端に甘い条件を当てはめない限り、統計的有意差は消えない、と結論付けた。

津田敏秀教授「小児甲状腺がんと被ばく 因果関係を否定できず」


IPPNW(核戦争防止国際医師会議)ドイツ支部:
福島の子供たちの甲状腺癌罹患数増加
ー原子力大惨事の最初の可視的インパクトか? 2013年9月3日

(2013年9月8日 ちきゅう座)から抜粋

IPPNW医師団体は、損壊されたフクシマ原子炉で放射線被ばく線量が激烈に上昇したことを、多大な懸念をもって見守っている。

また、健康被害を顧慮してみても警報解除への根拠がないのである。それどころか: IPPNWは、福島県の18歳未満の子どもたちにおける甲状腺がん罹患数の愕然とさせられるような増加に、「今後何年かの間に、異例の甲状腺がん罹患数の増加が予想される」として、危惧感を高めている。原子力災害が始まってから2年半後、甲状腺がん罹患数が18件に増えた。更に、がんの疑いがあると見られる25人の子ども(18歳未満 )たちは、これまでのところ未だ(摘出)手術を受けていない状況である。

IPPNWは、フクシマにおける甲状腺ガンの高い罹患率を、いわゆる「スクリーニング効果」のせいであるとする日本の科学者たちの分析に対して異議を申し立てる。そのような(スクリーニング)効果とは、集団スクリーニングによって発見された罹患の率が、一般住民における(病気の)症状を通して普通は明らかになる罹患率よりも高い場合のことを謂うのである。

IPPNWは、フクシマにおいて、チェルノブイリ最大想定事故後のように、多年にわたって、継続的に甲状腺ガン罹病率が増えていく可能性が強いと、みなしている

「甲状腺ガンに罹った子どもたちは、甲状腺が全摘出されなければならない複雑な手術を受けなければならない。更に、摘出手術を受けた子どもたちは、定期的に血液検査を受ける方法によって正確に調整された甲状腺ホルモン剤を一生、服用していかなければならない。また、そればかりではなく、甲状腺ガンが再発するケースは稀でないため、アフターケア検診を定期的に受けなければならなくなる。」と、小児科医であるアレックス・ローゼン博士(IPPNW)は説明する。

更に、甲状腺ガンだけが放射線被ばくによってもたらせられる健康被害ではない。それ以外にも、白血病、固形腫瘍、他種のガン、免疫システムの低下、妊娠合併症、先天性奇形、流産が、フクシマにおいて発生するものと予測されている。それ故に、緊急に、日本における健康調査範囲を他の人口グループや、(放射線被ばくによって誘発される )他の罹病可能性ある疾病検査に拡大していかなければならない

以上

1985年にノーベル平和賞を受賞したIPPNWについて
核戦争防止国際医師会議(かくせんそうぼうしこくさいいしかいぎ、International Physicians for the Prevention of Nuclear War: IPPNW)とは、核戦争を医療関係者の立場から防止する活動を行うための国際組織で、1980年に設立された。本部はマサチューセッツ州サマービル(Somerville)[1]。各国に支部があり、日本支部の事務局は広島県医師会内にある[2]。

米国のバーナード・ラウンとソ連のエーゲニィー・チャゾフが提唱した。1981年以来、現在は隔年で世界会議と地域会議を開催している[3]。83カ国、約20万の医師が参加している。1985年にノーベル平和賞を受賞。


放射能汚染地の子どもたちに病気が急増している(2013年5月5日)

甲状腺がんだけでなく心臓病なども増えています。原発事故の最大の責任がある東電と政府に「脱被ばく」や「補償」などのやるべきことをやらせる取り組みと平行して緊急を要する子どもたちと妊婦さんの「避難」「疎開」「移住」「保養」「留学」を進めていきたいと思います。

2013/12/25

クリスマスに思うこと ― 放射能から子どもたちを守りたい

2013年のクリスマスに思うこと

今年9月8日、安倍首相はIOC総会で、オリンピックを東京で開催したいとプレゼンテーションを行いました。「福島第一原発について。私はみなさんにお約束します。状況はコントロールされております。私たちは決して東京にダメージを与えるようなことは許しません。決してダメージを与えることはありません」と強調しました。

プレゼンの後、外国人から質問されました。
「安倍総理、福島原発についての質問です。最近は毎日のようにメディアが報道しています。どれだけひどい状況かということ。総理は「東京には影響が無い」とおっしゃいましたが、その根拠はなんでしょう? なぜそのように安心できるのでしょうか?」

安倍首相 「結論から申し上げますと、全く問題ありません。汚染水による影響は、第一原発の港湾内の0.3平方km範囲内、の中で、完全にブロックされています。福島の近海で、私たちはモニタリングを行っています。そして、わが国の食品や水の安全基準は、世界でも最も厳しい基準であります」そして、最後にこう言いました。「健康問題については、今までも現在も将来も全く問題ないと約束する

原発事故のあと、放射能汚染地の子どもたちに病気が増えている(甲状腺がんや心臓病など)にもかかわらず安倍首相は9月のIOC総会で、こう言い放ちました。―今、国家の危機を主張し、「防衛」や「国家安全」の名の下に防衛予算を増額し、武器輸出を拡大する彼らに「子どもの命を守る」という考えはないようです。


放射能汚染地の子どもたちに病気が急増している

心疾患死亡に関する人口統計において、福島県の心疾患死亡率が2011年度の全国一位(秋田県の公開データ)福島が8位から1位に、岩手が6位から4位になっています。

福島と周辺県の心疾患死亡率が増加

     2010年度  2011年度  増加率   
福島   197.6   226.0   14.4%  
宮城   141.3   160.0   13.2%  
茨城   150.1   165.9   10.5%  
岩手   202.6   219.3    8.2%  

全国平均 149.7  154.4    3.1%  

心疾患死亡率 2011年と2012年度の比較


児童、生徒の心電図異常増加…茨城
(2013年1月4日 読売新聞)から抜粋

 茨城県取手市の市立小中学校の学校検診で、心電図に異常がみられる児童、生徒の数が、昨年度から増加していることが、生活クラブ生協取手支部など市内3団体の調査でわかった。検査は小中学校の1年生に実施し、毎年度5月に1600~1700人が受診。精密検査が必要とされた子供は、2010年度までは最高で1・79%だったのが、11年度は2・38%、12年度は5・26%になった。

 また、精密検査で疾患や異常が見つかった子供は、10年度までは最高0・71%だったが、11年度は1・28%、12年度は1・45%だった。ただし、12年度は「要精密検査」とされながらも、公表時点で受診していない子供が3分の1以上おり、3団体は「受診者が増えれば数値が上がる可能性がある」とみている。

*バンダジェフスキー博士(元ゴメリ医科大学学長)は、子どもの体重1kgあたり、セシウム137が10ベクレル(5kgの子どもなら50ベクレル)蓄積するだけで、遺伝子に影響を与え、不整脈を引き起こす可能性があると警告していまます。 (不整脈は、心臓病につながります)

体重5kgの幼児が、セシウム137を毎日0.32ベクレル摂取し続けると体内10ベクレル/kgになります

ドイツ放射線防護協会「日本における放射線リスク最小化のための提言」では、『評価の根拠に不確実性があるため、乳児、子ども、青少年に対しては、1kgあたり4 ベクレル以上のセシウム137 を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。成人は、1kg あたり8Bq 以上のセシウム137 を含む飲食物を摂取しないことが推奨される』と提言している。


「福島の小児甲状腺がん多発は統計的有意」津田敏秀・岡山大学教授

子の甲状腺がん、疑い含め59人 福島県は被曝影響否定

「影響ないと約束」に批判 健康調査続く福島 「知識もないのに無責任」
 (2013年9月14日 河北新報)から抜粋

安倍晋三首相が東京五輪招致に当たり、東京電力福島第1原発事故による健康への影響について「今までも、現在も、将来も問題ないと約束する」と、ブエノスアイレスでの国際オリンピック委員会(IOC)総会で発言したことに対し、解明に取り組んでいる被ばく医療の専門家や、避難している県民から「知識もないのに無責任」と強い批判が出ている。

チェルノブイリ原発事故後に現地で医療支援に携わった医師の菅谷昭・長野県松本市長も「テレビで見て、びっくりした。被ばくの影響は未解明で、約束できる性質のものではない。世界に大きな誤解を招く。この発言で安倍首相に被ばくの知識がないことが露呈した」と話す。


福島の帰還基準、避難者と賠償額の増加を恐れて「年5ミリ」とせず

2013/10/29

放射能汚染水―海外では「世界最大のスキャンダル」

汚染水に厳しい世界の視線
(2013年9月3日 朝日新聞 声欄)

ドイツ 汚染水に厳しい世界の視線

ピアニスト デットバイラー 扶美 (ドイツ43)

 最近、ドイツでは毎日のようにトップニュースで、日本の福島第一原発の汚染水漏れが「世界最大のスキャンダル」として報道されています。日本に一時帰国していますが、日本政府の反応の鈍さに愕然(がくぜん)としています。

 2年半前の東日本大震災の時には、ドイツ人や隣国のスイス人の見知らぬ人からも、励ましの言葉をかけられ、募金をしてもらいました。そして、日本国民の震災後の対応に感動している、とニュースでも報じられました。

 ところが、今では原発再稼働、推進、諸外国への売り込みなど、被害に苦しむ国民を抱え、同原発周辺を放射能で汚染している国とは思えない無責任な決断をしている日本政府とそれを許している国民は、ドイツでは理解されません。

 日本が地球と人間、生物を放射能で汚染していることに世界中が注視し、恐怖を抱いています。日本政府は有効な対策を取り、脱原発に向け信用を取り戻さねば、世界は日本を同等の相手としては見てくれないでしょう。一日本人として、心配でたまりません。


汚染水漏れ「福島の状況は深刻」英独の専門家
(2013年9月6日 HUFF POST)から抜粋

福島第一原発事故をめぐっては、矛盾する報告書が飛び交って混乱を招いてきた。原子力の専門家たちは、「汚染水が漏れた問題の深刻度については、誰にも本当のところがわからない」と強調している。

福島第一原発は、2011年3月に発生した地震と津波によって電源を喪失して冷却が止まり、原子炉のメルトダウンが起きた。同原発を運営する東京電力は、溶けた核燃料を冷やすべく必死で注水作業を行っている。

汚染水は1日400トンの割合で増加し、発電所に設置された1000個以上のタンクには、現在合計で33万5000トンの汚染水が貯蔵されている。そして、これらのタンクのいくつかから、汚染水が地上に漏れ出している。

東京電力は先月、2011年3月の事故以来これまででもっとも深刻な状況として、敷地内にある貯蔵タンクから300トンの高濃度放射能汚染水が漏れたことを認めた。

ドイツ出身で、フランス政府やドイツ政府への助言も行ってきたエネルギー問題のコンサルタント、マイケル・シュナイダー氏は、事態は「われわれが実際に認識しているよりもはるかに悪い状態」に発展していると述べている。

シュナイダー氏はハフィントンポストUK版の取材に対して次のようにコメントしている。「現在、数百という問題が山積みになっている。温度、被ばく線量、被ばくした人数、これらすべてのデータに不備がある。われわれはまだ何も把握できていない。一般市民が理解しているよりも、はるかに悪い状態だ」

シュナイダー氏は、現在の状況を引き起こしている原因は、日本政府と東京電力が、問題の深刻さを認めることを拒否していることにあると主張する。

現在の課題は、彼らの現実逃避的な姿勢を崩すことだ。これは組織的な現実逃避だ。ここでは日本の持つプライドが問題になっているが、プライドが現実逃避の態度へと変わってしまうと、このような問題は本当に危険なものとなる。彼らは人々を、高まり続けるリスクにさらしている

日本政府は5日、原発のタンクからの漏えいを阻止し、高濃度汚染水を処理するための対策に470億円を投入すると発表した。投入資金の大部分は、摂氏マイナス40度の冷却材を入れた管を使って最深30メートルまで地盤を凍らせる「遮水壁」(日本語版記事)の建設に使用される。

理論的には、この遮水壁が汚染水の漏えいを阻止するほか、放射性物質が大量に検出されている原子炉とタービン建屋に地下水が流入するのを防ぐ役割を果たすことになる。

しかし、今回の決定は、国際オリンピック委員会(IOC)が2020年夏季オリンピックの開催地を東京、イスタンブール、マドリードの中から選定する数日前に発表されたこともあり、「原発事故による安全性の心配はない」とアピールするためのものではないかと見られている。

シュナイダー氏はこう述べている。「遮水壁のプロジェクトは、画期的な対策案が存在するとアピールするために考え出されたものだ。日本政府はオリンピック開催地決定の数日前になって、このプロジェクトに470億円もの資金投入を決定した。しかし、実用的な面から考えれば、この対策は非常に疑わしく、信頼性が高いとはいえない。長期的に持続可能とはいえず、この壁に効果があるかどうかは誰もわかっていない。パニックが引き起こした反応と言える」

氷壁の維持は非常に難しく、ひとたび停電が起きれば「すべてだめになってしまう」可能性がある、と専門家たちは指摘する。

原子力のエンジニアでコンサルタントも務める英国のジョン・ラージ氏は、この技術は小規模な汚染を管理するためにしか使用されたことがないと指摘し、今回の頼みの綱とするのはリスクが高すぎると述べる。

「彼らは放射性物質を貯蔵する巨大なタンクの建設を計画しているが、この氷壁が崩壊してしまえば汚染水は自由に動き回ることになる。氷壁は脆弱であり、ましてこの規模のものは前例がない

ラージ氏は、矛盾した報告書が「飛び交ってきた」原因について、東京電力と日本政府という2つの情報源だけに頼っていることだと指摘する。「これらの情報は矛盾を含み、混乱している。それに、信用できないと感じる。彼らの真意が何であるか、疑わざるを得ない

シュナイダー氏も、問題はもはや誰も東京電力や日本政府を信頼していないことだと話す。「日本の人々が、彼らの主張は信用できないと感じるのはもっともなことだ


汚染水漏れ 「Nature(ネイチャー)」が日本政府の福島第一原発の対応を批判
(2013年9月7日 The Huffington Post)から抜粋

科学雑誌のネイチャー(Nature)が、9月3日に掲載した福島第一原発に関する論説が話題になっている。日本政府の行動の遅さと、情報公開のおそまつさを指摘する厳しい内容だ。思想家の内田樹氏は、「自然科学のジャーナルが一国の政府の政策についてここまできびしい言葉を連ねるのは例外的なこと」と、同記事の内容を紹介している。

ネイチャーの指摘する内容はどのぐらい厳しいものなのか。

記事は「Nuclear error」と題され、「日本はもっと世界に助けを求めるべきだ」という副題がついている。福島第一原発事故の事故は東京電力の手に負えないほどのものとした上で、政府が先頭に立って対応するということを決めた時期が遅すぎると非難している。また、漏れた汚染水の放射線量が、最初に報道されていた状況よりも18倍も高かったことや、報道が遅れたこと、監視体制の甘さなどを挙げ、情報に精通した海外の専門家に助けを求めるべきと助言している。

日本が海外の力を借りるべきとする意見を出しているのは、ネイチャーだけではない。

アメリカの科学者、チャールズ・ファーガソン氏も、ロシアやノルウェーには、汚染水が海洋生物にどのように影響があるかを調べる専門家がいることなどを挙げ、日本が他の国から多くの専門家を呼び込むべきだということに同意している。

全文

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安倍首相「汚染水の影響は・・・完全にブロック」

汚染水:カリフォルニアの海岸沿いの市民は非常に不安

英エコノミスト特派員「水位計がないのは理解できない」

ドイツ新聞 汚染水反応:政府信用できない


首相「遮断」発言 汚染水 外海に流出中


流出ずっと続いていた 泥に蓄積 魚に影響


原発輸出 平和より「金もうけ」


反省なき原発輸出行脚

安倍首相、トルコに出発 原発輸出やシリア情勢など協議
(2013年10月28日12時05分 朝日新聞)

 安倍晋三首相は28日午前、トルコ・イスタンブールを訪れるため、政府専用機で羽田空港を出発した。訪問は5月に続き2回目。エルドアン首相と、前回訪問時に日本が排他的交渉権を獲得したトルコへの原発輸出を前進させるため協議をするほか、シリアやイラン情勢なども話し合う。

 イスタンブールのアジア側と欧州側をつなぐボスポラス海峡の地下鉄の開通式典にも出席し、30日に帰国する。

 国会中の平日に、首相が国際会議以外の目的で外遊するのは異例だ。首相は出発に先立ち、記者団に「先週は毎日国会に出て政府の方針・政策を説明した。安倍政権は国会での議論をたいへん重視している。一方、首脳外交で国益を確保することも大事だ」と語った。

2013/10/22

イラク戦争の犠牲者 推定50万~65万5千人 7割以上が民間人

イラク戦争の犠牲者は推定50万人(ナショナルジオグラフィック)
(2013年10月17日 headlines.yahoo)から抜粋

 2003~2011年のイラク戦争によって、イラクでは約50万人の命が直接的、間接的に奪われたことが、同国の1960世帯を対象とした画期的調査によって明らかとなった。公衆衛生専門家が行った同調査によると、戦争による暴力行為は2006年と2007年がピークだったという。

 シアトルにあるワシントン大学の公衆衛生専門家エイミー・ハゴピアン(Amy Hagopian)氏率いる国際チームは、イラク全土の世帯で家族やきょうだいに関する調査を実施した。イラク保健省の関係者も参加したこの調査は、イラク戦争に関連して、過去の調査より新しく正確な推定死者数を導きだすことを目的に行われた。

死者は約50万人と推定している。これはおそらく控えめな数字だ」とハゴピアン氏は述べる。「戦争という決断がどれほどの人的被害をもたらすのか、我々は知る必要がある」。

子どもたちの遺体を前に涙をぬぐう男性

調査によると、2003~2011年に犠牲となった男性、女性、子どもの60%以上は、銃撃や爆破、空爆といった直接的な攻撃によって命を落としたという。それ以外の人々は、ストレスによる心臓発作、衛生設備や病院の破壊といった間接的な原因によって亡くなっている。

「これは非常に重要かつ信頼性の高い調査だ」と、ニューヨークにあるコロンビア大学の疫学者レスリー・ロバーツ(Leslie Roberts)氏は述べる。ロバーツ氏自身、コンゴやジンバブエ、そしてイラクで戦時中の死者数の調査を指揮した経験をもつ。「実際に起きたことを正確に記録するのは非常に重要なことだ」とロバーツ氏は述べ、2005年に当時のジョージ・W・ブッシュ米大統領が行った、戦闘によるイラク市民の犠牲者数はわずか3万人ほどだという発言を引き合いに出した。

 戸別調査に基づく推定死者数は、おそらく控えめな数字だという点については、ロバーツ氏もハゴピアン氏と同意見だ。この数字は家族の不完全な記憶に基づいたものであり、また、難民キャンプや国外で生活していたイラク人110万人はほとんど計算に入っていないためだ。


◆イラク戦争終結を宣言=「歴史の一部に」米大統領
※記事などの内容は2011年12月掲載時のものです

【ワシントン時事】オバマ米大統領は14日、ノースカロライナ州フォートブラッグ陸軍基地で、イラク駐留米軍部隊が間もなく撤退を完了するのを前に演説し、「イラクの将来はイラク国民の手に委ねられ、イラクでの米国の戦争は終結する」と宣言した。ブッシュ前政権が2003年に国連安全保障理事会の討議を打ち切る形で開戦、「違法な戦争」と国際批判も浴びた戦争が、約9年ぶりに正式に幕を閉じる。

【ワシントン時事】オバマ米大統領は31日、イラク駐留米軍の戦闘任務が終結したことを正式に国民に宣言した。2003年3月の開戦から7年5カ月。ブッシュ前大統領が開戦の大義名分にした大量破壊兵器は見つからず、米軍死者は約4400人に達した。ブッシュ前大統領は圧倒的な軍事力を背景に、国際世論を無視してイラク戦争に突き進んだ。短期間で首都バグダッドを陥落させたものの、フセイン政権崩壊後の統治機能の確立や治安維持計画はずさんで、宗派間の抗争をあおる結果を招き、治安は悪化した。


イラク戦争で奪われた莫大な人命の犠牲- 総括をしないのは人類の汚点 
(2013年3月20日 yahooニュース)から抜粋

2003年3月20日にイラク戦争が開始されてから10年がたつが未だこの戦争の過ちについて十分な総括が国際的になされていない。イラク戦争は、国連安保理の許可を得ない武力行使であり、明らかに国連憲章違反であったし、その理由とする「大量破壊兵器」は存在しなかった。この誤った戦争により、イラクはあまりにも壊滅的な打撃を受け、人命を奪われた。

アメリカ、ジョンホプキンズ大学ブルームバーグ公共衛生大学院の研究では、2003年のイラク戦争の結果として約65万5千人のイラク人が死亡したと推定、WHOはイラクで2003年3月から2006年6月までに15万1千人が暴力によって死亡したと推定している。

2004年4月と11月の米軍によるファルージャ総攻撃では、戦争犯罪に該当する「民間人攻撃」が行われたとされ、多数の民間人が殺害されたという。白リン弾や劣化ウラン弾等残虐兵器が民間人の居住地で、市民に対する危害を最小限に抑える手段を一切講ずることな大量に使われ、おびただしい死者が出た

白リン弾使用については、イタリアのドキュメンタリーでその残虐性、極めて残酷で深刻な被害が暴露されている。アメリカ軍がアブグレイブやその他の刑務所で、拷問・非人道的取り扱いに該当する身体的虐待や侮辱などの行為をイラク人拘留者に対して行ったことは多くの証拠に裏付けられている。

こうした行為は何より戦争犯罪の可能性が高いが、きちんとした調査は行われず、ほとんど誰も責任を問われていない。訴追されるのは少数の末端の兵士だけ。意思決定に関わったトップレベルの人々、ブッシュ元大統領やラムズフェルド元国防長官、拷問を正当化した司法省、国防省関係者等の責任は全く問われていない

超大国が大規模かつ残虐な人権侵害をして幾多の罪もない人を殺害しても誰も責任を問われない、そのようなことでは、大国の都合でおびただしい虐殺が今後も果てしなく繰り返されるだろう。

イラクにおける人命の被害は決して過去のことではない。戦争後、戦争当時生まれてすらいなかった子ども、何の罪もない子どもを今も残酷に苦しめている。イラク戦争で米軍等が使った大量の有害兵器が環境汚染を引き起こし、それは特に子どもたちの生命と健康を危機にさらし続けている。

英インディペンデント紙によると、「イラクの医者たちは、2005年以来深刻な先天的障害を負った乳幼児の数の著しい増加を訴えている。先天性障害は頭が先天的に二つの頭をもった赤ちゃんから、下肢の傷害を負った赤ちゃんまで多様な症例がある。彼らは、ファルージャでのアメリカ軍と反乱軍の間の戦い後、がんの発症率が以前よりもはるかに高くなったとも話している」と述べている。

ファルージャにあるファルージャ総合病院。その関わった調査・分析によれば2003年以来ファルージャで生まれた15%の乳幼児に先天的異常があるという。

こうした先天性異常の原因の一つの可能性として考えられるのは、劣化ウラン(DU)弾である。国連環境計画(UNEP)の情報公開要請にも関わらず、アメリカ政府が2003年のイラク戦争で使用されたDU弾の具体的な量や投下位置を情報公開しないため、使用量や投下位置は今も特定されていない。2003年のイラク戦争においては約1.9トンのDU弾が使用されたと公表しているが詳細は不明である。

これ以上子どもたちを苦しめないために、なぜ先天性異常が頻発しているのか、原因を特定し、原因を除去する等効果的な予防方法を打ち立て、健康を守り治療をする政策が必要であり、被害者は補償を受けるべきだ。有害物質を大量に垂れ流したまま、環境汚染の責任を全くとらず、どんな有害物質をどの程度どこに使ったかも公開しないまま、子どもたちが死んでいくのに何の責任も取らない、これは今も続く米国等の重大な人権侵害だと思う。

伊藤 和子
弁護士、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長

2013/10/20

甲状腺被曝、公表の10倍 福島第一作業員、半数未受診

甲状腺被曝、公表の10倍 福島第一作業員、半数未受診
(2013年7月19日5時43分 朝日新聞 WEB)

作業員の甲状腺局所の線量(100mSv以上)

【大岩ゆり】東京電力福島第一原発事故で、がんが増えるとされる100ミリシーベルト以上の甲状腺被曝(ひばく)をした作業員が、推計も含め2千人いたことが分かった。対象を広げ詳しく調べ直したことで、昨年12月の公表人数より10倍以上増えた。東電は、大半の人に甲状腺の異常を調べる検査対象となったことを通知したというが、受検者は半数程度にとどまるとみられる。

 作業員の内部被曝の大部分は事故直後の甲状腺被曝だ。だが、厚生労働省も東電も、全身の線量だけで作業員の健康を管理しており、甲状腺被曝の実態把握が遅れている。国の規則が全身の被曝線量の管理しか求めていないためだ。

 東電は昨年12月、一部の作業員の甲状腺被曝線量を初めて公表した。世界保健機関(WHO)に報告していた、実測値のある522人のデータで、100ミリシーベルト以上の人は178人、最高は1万1800ミリシーベルトとしていた。

 東電はこれをきっかけに、対象を広げ、甲状腺の線量をきちんと実測しなかった作業員についても、推計した。さらに今年に入り、東電からデータの提供を受けた国連科学委員会が、作業員の甲状腺被曝線量の信頼性を疑問視していることが判明。厚労省も、東電と関連企業に内部被曝線量の見直しを指示した。

 実測値を再評価したほか、体内に入った放射性ヨウ素の量がはっきりしない場合、セシウムの摂取量をもとに、作業日の大気中のヨウ素とセシウムの比率などから推計した。この結果、100ミリシーベルトを超えた作業員は1973人と分かった。中には、線量見直しで甲状腺被曝が1千ミリ以上増えた人もいた。

 旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の経験などから、甲状腺に100ミリ以上の被曝をすると、がんのリスクが高まると考えられている。従来は、40歳以上はがんが増えにくいとされていたが、最近は40歳以上でもリスクが増えるとの報告も出ている。

 東電広報部は「甲状腺被曝線量が100ミリを超えていた作業員全員に対し、東電の負担で生涯、年1回の甲状腺の超音波検査を行う。検査対象者にはすでに通知した」としている。検査を受けた作業員の割合は確認中というが、関係者によると、甲状腺検査を受けた作業員は半数程度にとどまっている。

     ◇

 〈甲状腺被曝(ひばく)〉 主に吸入などで体内に入った放射性ヨウ素による内部被曝。100ミリシーベルト以上被曝するとがんが増えるとされるが、チェルノブイリ原発事故では50ミリシーベルト以上でがんが増えたとの報告もあり、予防目的で甲状腺被曝の防護剤を飲む国際基準は50ミリシーベルトだ。

     ◇

▽作業員の健康相談窓口

 東京電力は、作業員のための、福島第一原発事故の被曝による甲状腺をはじめとするがん検診や、健康不安に関する相談窓口を設けている。

 原子力・立地業務部 健康相談窓口(電話:03―6373―1111。受け付けは平日の就業時間帯


◆お知らせ 2013年
当社関連報道平成25年7月19日 
朝日新聞1面 「甲状腺被曝者 公表の10倍」他各社報道について

平成25年7月22日
東京電力株式会社

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