2012/11/04

セシウム アイナメ 2万5千ベクレル、アナゴ1万5千ベクレル

 大漁

朝焼け小焼けだ大漁だ
オオバいわしの大漁だ

浜は祭りのようだけど
海の中では何万の
いわしの弔いするだろう

金子みすず だったら
アイナメやアナゴや海ぜんたいの苦しみをどう表現するだろうか

マアナゴからセシウム1万5千ベクレル 福島第一の港湾
(2012年11月3日 朝日新聞)

 東京電力は2日、福島第一原発の港湾内で採ったマアナゴから放射性セシウムが1キロあたり1万5500ベクレル検出されたと発表した。10月10日に採取した。港湾内の魚介類の調査結果を公表したのは初めて。

 港湾内では、他にエゾイソアイナメが1キロあたり4200ベクレル、クロソイ2匹がそれぞれ同2230ベクレル、同1760ベクレルと、いずれも食品基準の10倍を超える高い放射能レベルだった。

 東電は8月、福島第一原発から北に約20キロ離れた沖合でとれたアイナメから、1キロあたり2万5800ベクレルの放射性セシウムが検出されたと公表。これを受け、調査範囲を拡大していた。

2012/11/01

原子力規制委員会への要請 30kmの重点防災対策区域(UPZ)は狭すぎます。年20mSv基準を撤回し、厳しい避難基準を設定して下さい

原子力災害対策指針に関する要請

原子力災害対策指針ですが、たいへん問題の多いものです。被災者や市民の声が盛り込まれていない上、福島原発事故後、大きな問題となった避難政策の実態を踏まえていません。避難基準の年20mSvに関する検討も行われていません。

さらに、核物質の拡散シミュレーションでは、7日間100mSvという異常に高い値が予測される地点しか示されていません。原発立地自治体、近隣県にも「原子力規制委員会に申し入れを!」と呼びかけたいと思います。ぜひ、署名に、拡散にご協力ください!

★要請事項★

1. 福島原発事故時の防災・避難の実態を踏まえ、自治体・市民も含めて十分に議論して下さい。

2. 避難者、被災者からのヒアリングを行ってください。また、パブリックコメントにかけて下さい。

3. 30kmの重点防災対策区域(UPZ)は狭すぎます。見直してください。

4. 年20mSv基準を撤回し、より厳しい避難基準を設定してください。避難政策を検証の上、避難政策を見直してください。福島原発事故後、避難指示の遅れにより、多くの住民が無用の被ばくを強いられました。賠償もないままの避難を強いられた方々がたくさんいます。

5. 核物質拡散シミュレーションでの7日間100mSvは異常に高い値です。実際に福島原発事故後、最終的には年20mSvを基準に政府の避難指示が出されました。この現実を踏まえ、もっと低い値でシミュレーションをやり直すべきです。

署名 一次締め切り:10月30日正午
第二次締め切り:11/8(木)正午
第三次締め切り:11/15(木)正午

呼びかけ団体
国際環境NGO FoE Japan
福島老朽原発を考える会
原発を考える品川の女たち
グリーン・アクション
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)
経産省前テントひろば
福島原発事故緊急会議
再稼働反対!全国アクション

※問い合わせ※
国際環境NGO FoE Japan tel: 03-6907-7217(平日・日中) fax: 03-6907-7219
担当:満田夏花(みつた・かんな)携帯:090-6142-1807

福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
東京都新宿区神楽坂2-19 銀鈴会館405 共同事務所AIR  TEL/FAX 03-5225-7214 
阪上武 090-8116-7155

<全文>

2012年10月  日

原子力規制委員会委員長 田中俊一 様、委員各位

審議開始から約1ヶ月、原子力災害対策指針(防災指針)の素案公表(10月24日)からわずか1週間で、10月末に指針策定はあまりにも性急すぎます。再稼働準備のために急いでいるとしか思えません。現在の指針には、被災者支援も一般市民の声も反映されていません。実際に事故が生じた場合は広く国民に影響が及ぶのにもかかわらず、パブコメも行われません。現行のあまりに高すぎる20mSv基準をもととした避難政策の検証・見直しが行われていないなど、多くの問題点が残されています。核物質の拡散シミュレーションでは、IAEAの7日間に100mSvという異常に高い値が使われていますが、実際に福島原発事故後、政府が避難指示を行ったのは年20mSvを超える区域でした。これを踏まえシミュレーションをやり直すべきです。よって、私たちは以下を要請します。

要請事項:
1. 福島原発事故時の防災・避難の実態を踏まえ、自治体・市民も含めて十分に議論して下さい。
2. 避難者、被災者からのヒアリングを行ってください。また、パブリックコメントにかけて下さい。
3. 30kmの重点防災対策区域(UPZ)は狭すぎます。見直してください。
4. 年20mSv基準を撤回し、より厳しい避難基準を設定してください。避難政策を検証の上、避難政策を見直してください。福島原発事故後、避難指示の遅れにより、多くの住民が無用の被ばくを強いられました。賠償もないままの避難を強いられた方々がたくさんいます。
5. 核物質拡散シミュレーションでの7日間100mSvは異常に高い値です。実際に福島原発事故後、最終的には年20mSvを基準に政府の避難指示が出されました。この現実を踏まえ、もっと低い値でシミュレーションをやり直すべきです。

☆自治体にも言おう!☆
全国原発立地自治体首長様 近隣県首長様
原発事故から住民を守るため、原子力規制委員会に上記を申し入れてください。

第二次締め切り:11/8(木)正午
第三次締め切り:11/15(木)正午

※署名フォーム(メイン)⇒ https://fs222.formasp.jp/k282/form1/
※署名フォーム(補助)⇒https://pro.form-mailer.jp/fms/1271d54235089
※団体賛同⇒https://pro.form-mailer.jp/fms/93e6d83635090

全文 http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/1030-6668.html

2012/10/31

震災関連死 全国の半数が福島県 心不全や狭心症が増加

以下の記事では、原発事故で避難している人々の「ストレスが死因」のように書かれていますが、チェルノブイリでは、放射性物質に汚染された地域で死亡した400人以上の遺体解剖の結果、特に心血管系疾患で死亡した患者の心臓に多くのセシウム137が蓄積されていたことがわかっています。

【震災関連死対策】遺族「遅すぎる」 定住先整備急げ 心疾患増え死者増懸念
(2012/10/31 11:31 福島民報)から抜粋

 震災関連死で復興庁が国と県による検証・対策チームを設ける方針を示した30日、認定を受けた遺族からは「今ごろになってつくっても遅すぎる」との声が上がった。東京電力福島第一原発事故で避難している高齢者らはストレスの続く生活に不安を抱き、一刻も早く定住できる環境づくりを望む。医療関係者は東日本大震災後に心不全や狭心症などの心疾患が増えていることを指摘し、関連死が今後も増える可能性を訴えている。

たまるストレス
 富岡町から大玉村の仮設住宅に避難している渡辺広勝さん(75)は「避難者が2人集まれば原発事故について話し合う。行く先の見えない将来にストレスは増すばかり」とため息をついた。

 渡辺さんは震災と原発事故以降、避難先は5カ所目となった。避難生活の長期化に伴い精神的な苦痛は増大している。国や東京電力などを信じることができず、将来を悲観する避難者もいるという。

一体で支援を
 福島市の大原綜合病院付属大原医療センターの石橋敏幸院長代理(57)は「震災関連死は今後も増える恐れがある」と警鐘を鳴らす。

 石橋氏は同センターの心疾患の入院患者の人数を分析。その結果、死に至る危険性が高い心不全と狭心症の患者数が震災後、増えていることが分かった。震災前の平成22年は心不全143人狭心症266人だったが、震災後の23年は心不全199人、狭心症285人24年は6月までの半年だけで心不全84人、狭心症212人だった。

 原発事故に伴う避難生活や放射線の影響を心配した日常の中で、偏った食生活、運動不足、ストレス、睡眠不足などによる糖尿病や高血圧の悪化から心疾患を引き起こしたケースが目立つという。

【中村コメント:チェルノブイリでも糖尿病と高血圧が増えています】


震災関連死 県内1121人 国県合同検証・対策チーム発足へ 復興相示す
(2012/10/31 08:39 福島民報)から抜粋

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に伴い体調を崩して亡くなり、「震災関連死」と県内で認定された人は、9月末までに全国の約49%に当たる1121人に上る。認定された人のうち震災から1年以上経過して死亡したのは全国で40人で、そのうち本県が35人を占めた。

 原発事故の避難区域が自治体の全域、もしくは一部に設定された双葉郡8町村と南相馬市、飯舘村、田村市の11市町村の合計は985人で、県全体の87・9%に上った。双葉郡8町村では609人に上り、全体の54・3%を占めた。市町村別では、南相馬市が336人(前回比54人増)で県内最多。浪江町が192人(101人増)、富岡町119人(44人増)だった。県によると、震災後1年以降に亡くなった35人は、ほとんどが避難区域からの住民。


心臓や甲状腺などへの蓄積を深刻視(元ゴメリ医科大学学長)

経済優先か、自然をむさぼらない暮らし方を求めるか。より幸せな生活のあり方は何かという価値観を問うのも広い意味で倫理的な問いですね・・・宗教学者・島薗進さん

特集ワイド:原発の呪縛・日本よ! 宗教学者・島薗進さん
(毎日新聞 2012年10月19日 東京夕刊)

 <この国はどこへ行こうとしているのか
 ◇倫理の目で「陰」を見よ−−宗教学者・島薗進さん(63)

 「言われてみると、そういう感じがありますね」

 東日本大震災後、社会のとげとげしさが緩んだ感じがしませんかと問うと、「そういう話はあまり聞いたことがないのですが」と前置きし、宗教学者、島薗進さんはこう続けた。「生活は悪くなり、若者の就職はますます難しく、生活保護が増え、自殺者は減らない。そこに震災、原発事故の被害者がいる。明るいニュースがないけれど、確かに、そんな感じがする」

 根にあるものを考えているのか、ゆっくりと言葉をしぼり出す。「原発について言うと、政府も霞が関も経済界もマスメディアも信用できない。そういう人がデモに行ったり、ソーシャルメディアで交流する『新しい民主化』の勢いが増している。逆に言うと、不信感を取り払う力がもはや体制側にないということ。だから散発的に創意ある反応が生まれる。日本社会のあり方を変えていくことになるかなという気がしますね」

 昨年6月、東大柏キャンパスの空間線量が毎時0・36〜0・50マイクロシーベルトで低い数値とは言い切れないのに、本部が大学の掲示サイトで「健康になんら問題ない」と発表したことに反発。同僚3人と声明を出し、約70人の教員を動かし、本部に発表を取り下げさせた。この人の思想の底流にあるものは何か。

 震災前からスピリチュアリティー(霊性)を切り口に、日本人の近代化や世界観、人間観を問い直してきた。07年の著書「スピリチュアリティの興隆−−新霊性文化とその周辺」では、70年代から00年代にかけて「精神世界」に傾倒していく社会を丹念に追った。合理主義的な官僚らエリートが支配する近代が終わり、20世紀後半、環境破壊や都市の貧困が目立つようになった。その時、カルト的な宗教や精神世界へ人びとが向かったのは「近代合理主義こそが善であるという信念が、広い層の人びとによって疑われるようになったから」だと。

 原発事故後の社会の変化がそこにぴたっと重なる。「いろいろな枠組みが崩れてきているのは確かです。自民党の支持基盤だったJAグループや宗教界が脱原発を打ち出し、かつての左右、体制・反体制と違うところで行動する組織、個人が増えている

 今年7月、大飯原発の再稼働反対の新宿デモに右翼の街宣車が横づけし「右翼だけど脱原発」と書いたプラカードを見せ走り去った。その話を紹介すると、島薗さんは笑いながら「原発問題は左右で区別できなくなった。昔、保守的で教育勅語(ちょくご)を肯定する宗教団体がもっと平和的な憲法を編めと主張するのに驚いたことがありましたが、伝統を尊ぶがゆえに、科学技術で金もうけする社会に疑問を呈している保守的心情の人もいる。生活基盤が壊されることへの反発、『いのち対カネ』、どちらを取るかみたいな発想が行き渡っていますね」。

 それでも個々の日本人にはかなり温度差がある。「原発の被害を肌で感じる地域とそうでない地域。大組織に属し経済発展で幸せを築いてきた勢力と、自然破壊にあらがう宗教や農水産業的な基盤を持つ人たち。男女では女性に脱原発派が多い。54年のビキニ(環礁での米国の核実験)の時も反対者に女性が多かった。自然を力でねじ伏せ富をもぎとる側と、自然からの恵み、いのちの循環を尊ぶ側との価値観の違い。社会のとげとげしさが薄まったとすれば、女性的な柔らかさが目立ってきた面があるのかもしれません

 当然、反動もある。

 「社会秩序の揺らぎに対し、尖閣問題などで愛国心、ナショナリズムをもり立てる、きな臭い動きがある。自民党の支持率が上がっているのを見ると、脱原発に対する巻き返しは無視できない」

 日本の原発事故に欧州諸国は即座に反応し、幾つかの国は脱原発を決めた。震災の時、たまたまイタリアにいた島薗さんは、敏感に反応したイタリア人が「大好きになった」という。「イタリア、スイス、オーストリア、ドイツ、ベルギー、スウェーデンなどキリスト教会の精神的影響力が強い国が脱原発の道を選んでいる。こうした国々はある種の精神性や価値観を尊んでいる点で共通性があり、もともとエコロジー感覚が強い。植民地主義で自然を支配し領土を広げてきた英米仏やロシアなどの核を持つ安保理常任理事国と、対する北中南欧の国々が違う方を向いている印象がある」

 また、欧州は86年のチェルノブイリ原発事故を身近で経験したのが大きい。「子供の甲状腺がんの軽視など、科学者の情報隠蔽(いんぺい)や政治のうそを目の当たりにしてきたからこそ、自分たちの倫理観で決める道を選んだ。日本の場合、健康被害が決定的な形でまだ明らかになっていないのが、国全体の反応の鈍さにつながっている

 科学の権威への不信感は大学1年、18歳の時にさかのぼる。祖父、父とも医学博士の家に生まれた島薗さんは医師になるため猛勉強し、現役で東大に受かった。「金沢大付属高校時代、自分の道を考える前に競争に乗った。現在の経済にも似て、目的を定める前に競争に勝たねばならない。そこに疑問を感じていた

 大学に入った67年、医学部闘争が始まる。「先輩たちの闘争を見ていて、医学者の権威主義、ごまかしを知った。東大医学部長を務めた祖父は水俣病の病因隠蔽に関わったし、いのちを守る学問という姿勢が欠けているように見えた。もっと科学技術の陰を直視せよと学生だった自分は感じていた。その経験が今、原発問題を考える原点になっています

 紛争後、医学に戻る気がせず、収容所文学など人間の苦悩に向き合う思想にひかれ、「人間を学ぶ場として宗教学に進路を変えた」。

 科学と人間の関係を直視するようになったのは、28歳の時の闘病も影響している。「胃腸を悪くし、病院で薬を飲み続けたがまったく治らず、最後はおきゅうで治したんです。病気をねじ伏せる西洋医学と違う方法、価値があるという考えがその時はっきり出てきました

 原発をどう見るかは「倫理の問題が関わる」と島薗さん。「人のいのちを脅かす可能性がある技術を経済的利益があるからと肯定したり、被害を軽く見ざるを得なくなるからです。現に、真実を隠しゆがめることに科学は関わってきた。どういう社会を望むかも倫理の問題と言えます。経済優先か、自然をむさぼらない暮らし方を求めるか。より幸せな生活のあり方は何かという価値観を問うのも広い意味で倫理的な問いですね

 今は脱原発の姿勢を明確にし、放射線被ばくや生命倫理の問題をツイッターで積極的に発信する。そこには、受験地獄を抜け出した時に始まった真っすぐな道筋が見える。【藤原章生】

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 ◇「特集ワイド」へご意見、ご感想を

t.yukan@mainichi.co.jp

ファクス03・3212・0279

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 ■人物略歴
 ◇しまぞの・すすむ

 東大文学部宗教学・宗教史学教授。政府の生命倫理に関する会議に参加したことから宗教と医療の関わりに関心を持ち、戦時中の人体実験などを扱った「悪夢の医療史」(08年)を編集。近著に「日本人の死生観を読む」。

2012/10/30

子どもたちを守りたい人々から福島県知事への要望書

福島県知事 佐藤 雄平 様 
                    平成24年10月25日
要 望 書
(県民健康管理調査検討委員会の不祥事について)

(要旨)
1、県民健康管理調査および同検討委員会に関する第三者調査委員会を設置し、県民健康管理調査の在り方および不祥事の事実関係を徹底究明すること。

2、県民健康管理調査検討委員会座長など責任の所在を明らかにすること。

3、県民健康管理調査検討委員会の公正性と透明性を確保するため、委員を総入れ替えし組織を改めること。

(理由)
 10月3日、東京電力福島第1原発事故を受けた福島県の県民健康管理調査の検討委員会に先立ち、福島県が事前に委員を集め秘密の「準備会」を開き、調査結果への見解のすり合わせや「がん発生と原発事故に因果関係はない」ことを共通認識とした上で、検討委員会でのやりとりを事前に打ち合わせ、出席した専門家に準備会の存在を外部に漏らさぬよう口止めもしていたと報道された。

 検討委員会は、山下俊一・福島県立医大副学長が座長となり、広島大などの放射線医学専門家、県立医大教授、国の担当者ら委員10人・オブザーバー9人の19人で構成され、県立医大が福島県から委託されている県民健康管理調査について助言するとされ、これまで計8回開催されている。

 9月の第8回検討委員会の直前にも県庁内で準備会を開いている。

 この際、子供の甲状腺検査で、原発周辺13市町村の38,114人のうち、一定以上の大きさの結節や嚢胞が見つかった2次検査対象者186人の中の1人から甲状腺がんが初めて確認されたため、準備会では「原発事故とがん発生の因果関係があるとは思われない」との見解を確認した上で、検討委員会でも委員が事故との関係を質問し、調査した県立医大が回答する「シナリオ」も話し合ったとされ、福島県が運営の誘導と意見調整をしていたとみられている。

 10月9日、福島県総務部長を委員長とする内部調査委員会は、10月5〜8日までの聞き取り調査で「事前の意見調整や誘導の事実は認められなかった」という調査結果を公表し、検討委員会前の準備会の秘密開催や「進行表」が6回分作成されたこと、2回の進行表で誘導疑惑の記述があったことなど、運営について「県民に疑念を抱かせかねない行為があった」と不適切な対応を認めて今後の検討委員会の運営見直し策を示した。

 10月10日、佐藤雄平知事は県議会で、この問題について「疑念を抱かせかねない行為があったことは県民の皆さんに大変申し訳なく思う」と陳謝し、今後の検討委員に外部委員を追加して客観性を高めたり、検討委員会を定期的に開催することなどの改善策を表明したという。

 福島県は、問題の幕引きに懸命であるが、現状が改善されるのか、福島県民は大いに疑問を持っている。

 翻って、福島県は、福島第一原発事故直後の緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)情報を県民に知らせず避難を誤らせ無用の被曝を拡大した上、受信した予測結果の電子メールを削除した問題はじめ、事故以来あまりにも県民を無視した対応をとり続けてきている。

 また、法的根拠のない県民健康管理調査自体が問題となっている事実をみなければならない。

 平成23年度の子ども38,114人の甲状腺検査では、13,459人の子どもに結節や嚢胞が認められたが、5?以下の結節・20?以下の嚢胞は2年半、経過観察なしで放置される。セカンド・オピニオンを封じるような通知が、検討委員会座長の山下・福島医大副学長から発せられ、セカンド・オピニオンを得る機会を奪うような行為したり、画像や医師の所見などが患者にわたされない等、検査結果に対する情報提供のあり方にも重大な問題がある。

 政府と東京電力、福島県が適切な避難措置をとらず住民が多量の放射線被曝をこうむり、特に子どもたちへの健康影響が懸念されるなかで、チェルノブイリ原発事故後の子どもの甲状腺がんの多発報告の教訓に学び、甲状腺がんの未然防止のため、国・県が必要な検査・医療措置を講じて「早期発見」「早期治療」に努めることが肝要であることから、健康影響がないことを前提とした県民健康管理調査では、子どもたちの健康は守れない。

 このため、福島県のこれまでの対応と体質を看過できないと憤っている県民は多い

 わたしたちは、放射線被曝からほんとうに子どもたちをはじめ県民のいのちと健康を守るため、第三者委員会を設置し、「健康不安の解消」という県民健康管理調査の目的を「がん等疾病の未然防止」に抜本的に変更するとともに、不適切な運営をしている県民健康管理調査検討委員会の責任の所在を明らかにし、委員の総入れ替えと改組を求めるものである。

以上

<要望団体・個人>
 脱原発福島ネットワーク(福島県) 
 ハイロアクション福島原発40年実行委員会(福島県) 
 子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク(福島県)ほか129団体、278個人

2012/10/28

レゲエの神様の孫娘「原発反対」 日本政府が原発導入支援

レゲエの神様の孫娘「原発反対」 ジャマイカの建設計画
(2012年10月20日 朝日新聞)

 【ロサンゼルス=藤えりか】カリブの島国ジャマイカで初の商業用原発をつくる計画が持ち上がり、首都キングストンで19日夜、レゲエの神様ボブ・マーリーの孫娘らが反対の記者会見を開いた。日本政府が原発導入への支援を表明したとの地元報道もあり、駆けつけた女優の松田美由紀さんも「日本と同じ過ちを繰り返さないで」と訴えた。

 孫娘で女優のドニーシャ・プレンダーガストさんは、マーリーの「ゲット・アップ・スタンド・アップ」などを組み合わせた脱原発の替え歌を紹介。この夏、福島などを訪ねた経験を踏まえ、ツイッターの呼びかけで集まった市民らに「原発に依存しない社会を」と呼びかけた。

 国際交流NGOピースボートの船旅で松田さんに出会ったプレンダーガストさんが、「ジャマイカが日本から原発技術を導入しようとしている」と相談を持ちかけ実現した。地元メディアによると、燃料資源を海外に依存するジャマイカでは原油高騰のあおりで電気料金が上昇。商業原発の導入を検討しているという。

山下俊一氏の発言記録―福島での血液検査は「必要がない」

JCF・信大病院 福島の子130人調査
甲状腺機能に変化10人「経過観察で再検査を」

(2011年10月4日 信濃毎日新聞)

 認定NPO法人日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)と信大病院(ともに松本市)が、福島県内の子ども130人を対象に今夏行った健康調査で、10人(7.7%)の甲状腺機能に変化が3日、分かった。福島第1原発事故との関連性は明確でない。旧ソ連チェルノブイリ原発事故(1986年)の被災地では事故から数年後に小児甲状腺がんが急増しており、JCFは今後も継続的に検査が受けられるよう支援していく方針だ。

 調査は原発事故から逃れて茅野市に短期滞在していた子どものうち希望者を対象に7月28日、8月4、18、25日に実施。130人は73家族で生後6カ月~16歳(平均年齢7.2歳)。医師の問診と血液検査、尿検査を受けた。
甲状腺は成長に関するホルモンをつくる。今回の調査で1人が甲状腺ホルモンが基準値を下回り、7人が甲状腺刺激ホルモンが基準値を上回った。甲状腺機能低下症と診断された例はなかった。信大病院の中山佳子小児科外来医局長は「現時点では病気とは言えないが、経過観察の必要があるので、再検査を受けるように伝えた」としている。

 ほかに、2人の男児(3歳と8歳)が、甲状腺がんを発症した人の腫瘍マーカーにも使われる「サイログロブリン」の血中濃度が基準値をやや上回った。サイログロブリンは甲状腺ホルモンの合成に必要なタンパク質。甲状腺の腫瘍が産出したり、甲状腺の炎症で甲状腺組織が破壊されたりすることで血中濃度が高くなるが、健康な人の血液中にも微量存在する。

 原発事故で放出された放射性物質のうち、放射性ヨウ素は、甲状腺が甲状腺ホルモンを合成する際にヨウ素を使うため、人体に取り込まれると甲状腺に蓄積、甲状腺がんや機能低下症を引き起こす。

 JCFの鎌田實理事長(諏訪中央病院名誉医院長)は「いろいろ意見はあるが、被ばくの可能性は捨てきれないと思う。継続してフォローしていくのはもちろん、福島の新たな希望者がいれば、健康調査の枠を広げるつもりだ」と話している。

福島の子 健康不安切実
松本のJCF信大病院調査

 日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)と信大病院が福島の子どもたちを対象に今夏実施した健康調査。チェルノブイリ原発事故で急増した小児甲状腺がんに直接結び付くデータはなかったが、経過観察が必要と診断された子供が10人いた。福島県では超音波検査による健康調査が10月から始ったばかりで、放射線物質の影響を心配する保護者らの不安を解消するため、よりきめ細かな検査を求める声が出ている。JCF側の取り組みや結果を生かせるように継続的に支えて行く事も必要になりそうだ。

 継続的な支え必要 
 きめ細かな検査求める声

 「毎日が不安との戦い」。長女(6)が信大病院で今回の健康調査を受けた福島県いわき市の栗田明美さん(34)同市は県内他地域より線量が低いとされているが、自前の線量計で計ると、子供たちが遊ぶ鉄棒の下や芝生などの局所的に線量が高い場所が見つかったという。

 市や県の健康調査はまだなく、子供の健康状態を「数値として知りたい」との思いで信大病院の調査を受けた。

 福島県は県民健康管理調査の一環として今月から、原発事故発生時0~18歳の子ども全員を対象に甲状腺超音波検査を2年ごとに実施。超音波検査でしこりなどの病気が見つかった場合のみ、細胞診採血、尿検査を行う。対象者全員の検査を終えるのは2014年3月の予定だ。

 超音波検査は5ミリ以下の小さなしこりも発見できる。ただ、放射能のヨウ素131は甲状腺ガンだけでなく、甲状腺低下症も引き起こす。「甲状腺機能低下症は血液検査でしか分からない」と信大医学部小児科医学講座の小池健一教授。血液検査ですべての甲状腺疾患を見つけられるわけではないが、小池教授は継続的な調査が早期発見につながる可能性を指摘する。

 ベラルーシ甲状腺がんの治療に当たった医師の菅谷昭松本市長も「血液検査による甲状腺がんのスクリーニングは難しいが、被ばくによる甲状腺機能の低下などの変化を調べるためには血液検査は有効だ。もともと内在していた疾患によるものか、被ばくの影響かは、経過観察する必要がある」としている。

 一方、福島の県民健康管理調査の検討委員会座長の山下俊一福島県立医大副学長は、血液検査については「必要がない」との立場。検査すれば一定の頻度で基準値から外れる値が出るが、比較対象となる健康な子どものデータがないことなどを理由に挙げる。

 双方とも医学的には根拠のある主張だ。ただ、平行線をたどったままでは不安を抱える福島の保護者や子どもたちが置き去りにされかねない。原発災害では、あらかじめ非放射性のヨウ素剤を服用しておくと、甲状腺への放射性ヨウ素の沈着を防ぐ効果があるが、福島原発の事故直後にヨウ素剤を服用した子どもたちは限定的だった。
そんな経験を踏まえればなおのこと不安を軽減する努力は欠かせない。

 JCFは、福島県内で甲状腺機能を含む血液検査に協力的な病院もあるため、経過観察が必要とした子どもらにはそうした病院で検査を継続するよう紹介する考え。費用負担も検討している。

 いわき市の栗田さんは長女に再検査の必要はないとの結果を受け取り、ひとまず気持ちを落ち着けた。JCFの紹介で長男(9)も近く、協力的な病院で血液検査を受ける事にしている。こうした動きは広がる可能性があり、対応は課題として残りそうだ。

チェルノブイリ公表遅れで被害深刻
福島被ばくの実態不透明

 1986年4月に発生したチェルノブイリ原発事故では、被ばくした15歳以下の子どもに、甲状腺がんが急増した。事故を過少評価しているとの批判があるチェルノブイリフォーラム(国際原子力機関=IAEA、世界保健機関=WHOなどで構成)の報告書も、これを認めている。

 ベラルーシ・ミンクス医科大のユーリー・デミッチク教授(甲状腺外科)がまとめたデータによると、ベラルーシの15歳以下の甲状腺がんは、1975~85年までの11年間は7人だったが、事故があった86年以降の11年間は508人と、70倍に急増している。

 子どもの発症は、事故後4年たった90年から増え始め、95年の91人をピークに減少に転じているのが大きな特徴。これに比べ、青年や若者たちの発症は遅れ、46歳以上はさらに遅い=グラフ。

 チェルノブイリでは、旧ソ連の秘密体質で事故の公表が遅れ、屋外で放射能を浴びた子どもが多かった。まだ、内陸国であり、ヨウ素を含む海藻類の摂取が少ないため、慢性的なヨウ素不足の状態にあり、放射性ヨウ素が甲状腺により集中した。

 一方の福島県でも、政府が原発事故時の放射性物質の拡散状況を予測するため整備した「緊急時敏迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」が活用されないなど、原発事故への危機管理が十分とはいえなかった。実際にどの程度の被ばくがあったかは不透明だ。


福島県 子どもの放射能 尿検査せず  秘密裏に「困難」結論?
(2012年10月25日 東京新聞 こちら特報部)から抜粋

福島県、尿検査せず

福島原発事故を受けた県民健康管理調査で、子どもの内部被ばくを把握できる尿検査が行われていない。専門家でつくる公開の検討委員会でも検査の是非がほとんど議論されてこなかった。ところが今月に入り事前の「秘密会」の開催が公となり、尿検査をめぐる議論の不透明さも判明。検査を求めてきた保護者らは不信を募らせている。

第3回の検討委で山下俊一座長が「今後、尿検査をする意味はあるのか」と発言


山下俊一氏は、福島県民の健康より 国家財政を重視
(2012/09/05 風の便り)から抜粋

「日本という国が崩壊しないよう導きたい。チェルノブイリ事故後、ウクライナでは健康影響を巡る訴訟が多発し、補償費用が国家予算を圧迫した。そうなった時の最終的な被害者は国民だ。」

2012/10/27

福島県 子どもの放射能 尿検査せず  秘密裏に「困難」結論?

福島県 子どもの放射能 尿検査せず
 秘密裏に「困難」結論?

(2012年10月25日 東京新聞 こちら特報部)から抜粋

福島原発事故を受けた県民健康管理調査で、子どもの内部被ばくを把握できる尿検査が行われていない。専門家でつくる公開の検討委員会でも検査の是非がほとんど議論されてこなかった。

ところが今月に入り事前の「秘密会」の開催が公となり、尿検査をめぐる議論の不透明さも判明。検査を求めてきた保護者らは不信を募らせている。 (中山洋子、林啓太)

「また、だまされたんだ」。伊達市の菅野美成子さん(40)が諦めきった様子でつぶやいた。今月初めに新聞報道で検討委の委員と県側が、開催前に議論をすり合わせる「秘密会」を開いていたことが発覚。事前に会議の「進行表」が配られ、検討委に”出来レース”の疑いが浮上した。

県側は秘密会について調査し、8日にまとめた報告書で、議論を深めるための「準備会」だったと強調。内密の開催が不信感を招き不適切としながらも、「発言の抑制や議論の誘導などはなく、個人情報保護などが目的だった」と結論づけた。

だが、その説明に納得する県民は少ない。事故後、内部被ばく検査を求める声に、国や県の対応は後手に回り、今回明るみに出た進行表は、公開の検討委をないがしろにして、十分な議論や説明もないままに、検査を切り捨てた姿を浮き彫りにしたからだ。

健康調査の検討委「議論ない」 親ら不信

昨年7月の第3回検討委の事前の進行表では、浪江町、飯舘村、川俣町、山木屋地区で計120人に行った内部被ばく調査の結果について、検討前から「相当に低い」とする発言予定が記載。

さらに「WBCの今後の普及とGe半導体の逼迫(ひっぱく)状況(牛肉等)を考えると、尿検査でWBCを代替えするのは困難ではないか」とあった。

WBCはホールボディーカウンターの略で、体内にある放射性セシウムから発せられるガンマ線を測る装置。じっとできない幼児は受けられず、体が小さい子どもの検査には不向きとされる。

尿検査の方が子供の被ばくを正確に測ることができるが、検査できる精度の高いGe(ゲルマニウム)半導体検出器が、牛肉などの食品検査を優先して不足しており、尿を検査するのは無理という意味だ。

当初公開されていた議事録では、第3回の検討委で山下俊一座長が「今後、尿検査をする意味はあるのか」と発言。これに答えて、放射線医学総合研究所(放医研)理事の明石真言委員が「今回の尿検査では極めて微量しか検出されなかった。検証にもう少し時間をいただきたい」と話したとされている。

第3回から検討委は公開されているが、県の調査でメモをまとめた議事録も「不適切」とされ、現在、作り直している。

明石委員の発言も修正される可能性はあるが、明石委員は取材に「1回分の尿から体内のセシウム濃度を推定すると、濃淡の差があり科学的な数値とは言えない。(尿検査は)どう転んでもあいまい。それならばWBCでいい」と説明する。

だが内部被ばくに詳しい矢ケ崎克馬琉球大名誉教授は「WBCはガンマ線のみなど内部被ばくを正しくつかむことはできない。尿検査を導入するべきだ」と異を唱える。

被ばくの切り捨て
尿検査なら検出人数は大幅増

矢ケ崎氏によると、1リットルあたりの尿からセシウムが検出された場合、体内には約150倍のセシウムがあると推定され、「尿に混じって排出されるほかに、セシウムは臓器や筋肉に蓄積される」と言う。

不透明な経緯そのものが不信感を広げている

尿検査の導入を訴えてきた「福島老朽原発を考える会(フクロウの会)」の青木一政事務局長は「この第3回検討委の後、尿検査が議論された形跡はない。ろくな議論もないままに秘密裏に『尿検査は困難』という合意が形成されたとしたら問題。現に進行表が疑問視した尿検査は実施されていない」と批判する。

同会は昨年5月、福島市内の子ども10人から採取した尿をフランスの民間検査機関「アクロ」に送り分析。全員からセシウムが検出され、保護者らの危機感が高まった。

その後も県内外の子ども102人を検査。これまでに岩手、宮城、千葉県など幅広い範囲でセシウムが検出されている。

全身測定器不検出「でも安心できない」

前出の菅野さんも、昨年9月に当時4歳の長女の尿検査を受けた。自宅は特定避難勧奨地点に指定され、同7月に家族で同じ伊達市内の低線量地区に避難した。小学3年生の長男(9つ)を頭に子どもは3人いる。

心配でいてもたってもいられないのに、行政は全く検査してくれなかった」と憤る。父母のネットワークに登録して駆け込んだ同会の調査で、1リットル当たり1.1~0.42ベクレルが検出された。

「事故後から4月まで横浜に避難し、食べ物にも気をつけた。たとえ放射能を吸い込んでいても、もう残っていないだろうと期待もあった。ショックで眠れなかった」

その後、長男が通う小学校でWBC検査があったが、11月に渡された結果は「検出せず」。だが「WBCでは子どもの被ばくが分からない。とても安心できる結果ではない」 尿検査の結果については「ここから歩き出せた。親が声を上げなければ、学校も行政も動いてくれない」と話す。

県内の保護者の疲弊は増す一方だという。「子どもの食べ物の心配をして、週末には他県に避難して、仕事でも抱えていたらもういっぱいいっぱい。きちんと検査をしてほしいのはどの親も同じのはず

同会ではほかの団体と共同でゲルマニウム半導体検出器の購入を予定。来年の指導を目指す。

検出器の大半が輸入品で、1台2千万円近くに高騰するなか、安価で実用化する動きもある。放射線測定器メーカー「シンメトリックス」(茨城県つくば市)が350万円で11月にも商品化する

ゲルマニウム半導体検出器は1~2リットルの尿を半日以上かけて計測するのに対し、同社の測定器は放射線の検出にヨウ化セシウムの結晶を使用。100ccと少ない尿を、数時間でセシウム1ベクレル単位で測定する。

野中修二社長は「被災者の方々のためにも、何としても商品化にこぎつけたい」と語る。

矢ケ崎氏は「内部被ばくの検査で一番大切なのは、たとえ少量でも被ばくしたかどうかを確認すること」と続ける。

「WBCは検出に限界があり、尿検査はWBCの40倍から50倍精度が良く、確認される人数で2桁も3桁も多い」と指摘して、こう訴える。

より多くに、早期の予防や治療を施せる体制が大事。WBCにこだわる国や県は、潜在的な被ばく者の大半を切り捨てようとしているとしか思えない


山下俊一氏は、福島県民の健康より 国家財政を重視から抜粋

福島県放射線健康リスク管理アドバイザーを務める山下俊一氏の発言
「100ミリシーベルト以下の健康リスクは明らかには証明されていない、または非常に小さいというのが科学者の国際的合意だ」「日本という国が崩壊しないよう導きたい。チェルノブイリ事故後、ウクライナでは健康影響を巡る訴訟が多発し、補償費用が国家予算を圧迫した。そうなった時の最終的な被害者は国民だ」

ノーベル平和賞の「社会的責任を果たすための医師団」が警告
米国科学アカデミーによれば、安全な放射能の線量というものはない。過去数十年にわたる研究から、放射線はどんなに少ない線量でも、個々人の発がんリスクを高めることがはっきりと示されている。

日本で危機が続く中、人に発がんの危険が生じるのは最低100ミリシーベルト被曝したときだという報道が様々なメディアでますます多くなされるようになっている。これまでの研究で確立された知見に照らしてみると、この主張は誤りであることがわかる。100ミリシーベルトの線量を受けたときの発がんリスクは100人に1人、10ミリシーベルトでは1000人に1人、そして1ミリシーベルトでも1万人に1人である。

来日したチェルノブイリの放射能専門家が発した重い警告

来日したチェルノブイリの放射能専門家が福島市民の前で発した重い警告
(2012年10月26日 週プレNEWS)から抜粋

この1年半、福島第一原子力発電所から飛散した放射性物質をめぐってさまざまな情報が飛び交い、今なお「心配ない、安全だ」という人と、「危険だ」という人の間には大きな溝が存在する。なぜなら、誰も福島、いや日本の将来に放射能がどのような影響を及ぼすかを断定することができないからだ―。

10月16日、今、日本が置かれている状況を冷静に見ることができる人物が緊急来日した。

チェルノブイリ原発事故で、国土の広い範囲が汚染されたベラルーシにある民間の研究施設「ベルラド放射能安全研究所」のアレクセイ・ネステレンコ所長である。

ベルラド研究所では、チェルノブイリ事故以来、これまでにホールボディカウンターで45万人以上の子供たちの体内被曝量を測定し、39万件に及ぶ食品の放射能検査を行なってきた。

今回、ネステレンコ氏はそうした多くの実績と分析結果を背景に、10月17日、福島市内で「チェルノブイリから福島に伝えたいこと」と題した講演を行なうために来日。いったい何を語るのか。

まず、ネステレンコ氏はベラルーシで事故後にどのような活動をしてきたのかを振り返った。

「ベラルーシでは国の発表したデータは誰も信用していませんでしたから、最初にすべきこととして、個人が使える線量計を作らねばなりませんでした」

国の言うことは信用できないという構図は、日本と一緒だ。

「次に行なったことは、食品を測定できる『放射能地域センター』を学校などに設置し、各家庭から食品を持っていって測定できる体制をつくりました。また、測定だけでなく、どう調理すればいいかを指導するようにしました」

日本では、個人が自由に食品検査をするまでには至っていない。

子供の被曝を避けながら、住民が放射能汚染のなかで生活していくためのこうした活動だが、ベラルーシ政府はまったく協力的ではなかったという。そうした経験からか、ネステレンコ氏は日本政府についても痛烈に批判する。

「日本は(避難区域の放射線量基準を)年間20ミリシーベルトとしていますが、これは国家による自国民に対する犯罪行為だと思います。20ミリシーベルトであれば国家にとって都合がいい。なぜなら、『20ミリシーベルトまでは安全』と言っておけば、対策をしなくて済むからです」

そして、彼は今、福島が置かれた状況について語り出した。

「将来、福島でどのような病気が増えるのか、また病気の子供が増えるのかといえば、残念ですが、病気の人が増えると思います。ベラルーシでは低量の汚染地域でも重病の患者が多く出ています。子供の甲状腺がんについて、ベラルーシは悲劇的な状況だというしかありません。低量であっても、放射能は体内に入ると遺伝子に大きな影響を与え、精子の一部や生殖器の一部が壊れると、それが子供にも遺伝し、さらには孫に影響が出る場合もある。しかし、このような予測を言うことは、『大丈夫ですよ、何も危険なことは起こりませんよ』と言うよりはいいのではないでしょうか」

福島県内では「放射能は安全だ」と声を上げる人たちも大勢いる。講演の会場に来ていた福島市内在住の主婦もこう語る。

「福島では『放射能は安全』『ここに住んでも大丈夫です』と言われているので、たまにこういう厳しいお話を聞かないと、自分がどう思っていいのか不明確になってしまうんですね。今日は、放射能は人体へ悪影響を及ぼすということの確認のためにも来ています」

ネステレンコ氏はチェルノブイリで得た経験をすべて投入し、福島の未来のために協力したいと語るが、そこには壁があるという。

「現在、福島原発事故について明らかになっている情報が、言ってみれば氷山の一角で、真実が水の中に隠れているからです」

福島は真実を待っている。

反原発の島で棚田を守る老人の写真絵本 『平さんの天空の棚田』

「いじめられている子らが、この石垣を見れば、人間も捨てたもんじゃないと思うよ」・・・人間の凄さ、素晴らしさを感じる石垣です。初めて、この棚田の石垣を見たとき、私は「反原発の砦」のように感じました。

反原発の島で棚田を守る老人の姿を写真絵本にまとめた
那須圭子さん
(2012年10月27日 西日本新聞)から抜粋

山口県・祝島。瀬戸内海に浮かぶこの小さな島の南端に、巨大な城のような石垣がそびえ立つ。平萬次さん(79)が祖父らと石を積み上げ、30年かけてつくった棚田だ。 「見に行くたびに、すごいと思って撮っていましたが、もともと本にするつもりはなかったんです」。

対岸に計画された上関原発建設に反対する島民の姿を撮影していたある日、中国電力の社員が島民に投げかけた言葉が胸に突き刺さった。

「『農業、漁業の第一次産業だけで、やっていけると本当に思っているのですか?』と言ったんです。『金にならない。海と山さえあれば生きていける』と思っている祝島の人たちをばかにしているようで、悔しくて・・・」

島の「揺るがぬ暮らし」を記録することが、電力会社の言葉に対する答えになると気づき、本腰で撮影を始めた。

棚田は6段、高さは30メートル超。平さんの父は若くして亡くなり、平さんと祖父、飼っていた牛とで、大きな石を一つ一つ運び、積み上げていった。

撮影中、平さんがぽつりと言った。「いじめられている子らが、この石垣を見れば、人間も捨てたもんじゃないと思うよ」。その言葉が心に残り、刊行した「平さんの天空の棚田」(みずのわ出版)は、子どもも読めるよう漢字に総ルビを振り、写真絵本と名付けた。

早稲田大を卒業後、結婚を機に山口県に住み、祝島の反原発運動を20年近く撮影している。「趣味は旅行ですが、上関原発建設計画が白紙撤回されるまでは山口を離れられません」

・・・記事抜粋は以上・・・

以下の写真は「反骨の写真家」福島菊次郎氏が撮影したもの(『瀬戸内・離島物語』/社会評論社)

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