2012/07/18

「再稼働反対デモは、愚者の行進」? 本当の愚者は誰か

「再稼働反対デモは、愚者の行進」? 本当の愚者は誰なのか

原発の再稼働反対デモを「愚者の行進」だと、池田信夫という人が書いています。
この人は人気ブロガーらしいので、特に若い人たちへの影響を考えて、ちゃんと「批判」しておきたいと思います。

まず、「原発の健康リスクは火力より小さく、運転を止めることで安全にもならない」と書いてあります。福島原発事故という世界史的な悲惨な事故を経験しても尚、こんなことを書く大学教授がいることが信じがたいことです。

この人には、福島県民をはじめとする原発事故で、今も被害を受け続けている人々の苦しみや、原発事故で犠牲になられた(亡くなられた)方々の無念の思いは、伝わらないのだろうと思います。

チェルノブイリで子どもを亡くした親たちの思いも理解することはできないでしょう。

原発事故による「被害の全貌」が明らかになってくるには(チェルノブイリでも25年程度では被害の一部しか分かっていないように)半世紀から一世紀以上の時間がかかるでしょう。それほどに原発事故の被害は、長期間続きます。

池田氏は、「(再稼動反対デモが)他の原発を動かすなという示威だとすれば、それはすでに5兆円に達している原発停止による損失をさらに拡大するだろう」と書いています。「原発停止による損失」は書いていますが、「原発事故による損失」にはふれていません。

放射線というものは、人間だけでなく「生きとし生けるもの」全てに被害を与えます。また、今、生きている世代だけでなく、これから生まれてくる世代にも被害を与えます。

一般にいう「損失」とか「被害額」というものは、被害全体の一部を計算したものでしかありません。仮に、現時点で分かっている福島原発事故による被害の一部だけを計算したとしても、「損失」は、数百兆円以上になるでしょう。

     日本が直面している最大の危機は何か

池田氏は、「日本がいま直面している最大の危機は、明日は今日より貧しくなるということである」と書いています。私は、今の日本の危機はそんな生やさしいものではないと思います。生態系の破壊や汚染という「生存基盤の危機」であり、人間も含めた「いのちの危機」です。

池田氏は、経済学者でもあるらしいのですが、経済という言葉の語源を知らないのではないかと思います。知っていたとしても、それを理解しているとは思えません。

江戸時代の医者であり、哲学者であり、経済学者でもあった三浦梅園は、「経済には、2種類の経済がある」と言いました。「独り占めの経済(乾没)」と「分かち合いの経済(経世済民)」です。

本来の経済の意味は、「経世済民」から来ています。「経世」というのは世の中を治めること。「済民」は民を救うという意味です。平たく言えば、「世の中を平和にして人々を幸せにすること」。それが、経済の本来の役割です。

今の「経済」は、経済の名に値しません。三浦梅園が、こうなってはいけないと言った「独り占めの経済」です。自分だけが良ければいい、という「乾没の経済」です。いずれは「乾いて没する」経済です。

原発事故を起こし、事故原因の調査も終えていない中で、原発を東南アジアに売りつけています。世界のウラン鉱山の周辺では、病気で苦しんでいる人たちがたくさんいます。原発は、事故を起こさなくても原発の周辺にガンや白血病を増やしています。原発で働く人もガンや白血病になる人がいます。温排水の吸排水で、海の生態系も破壊しています。それに加えて、使用済核燃料などの「放射性廃棄物」は、100万年も毒性が続き、未来世代の重荷になります。
https://www.windfarm.co.jp/blog/blog_kaze/post-6956

今の財界や政界の主流は、こうした問題を無視しています。
「自分たちの損得」でしか動いていないと私には見えます。
「自分の会社さえよければいい」「日本さえ儲かればいい」
「自分たちが生きている時代さえよければいい」

こんな考え方が、子どもたちが生きていくのに困難な世界をつくっているのです。私たちは、政治も経済も、つくり直す必要があります。

今、世の中に、「これではいけない」という思いがあふれてきています。

宗教界を例にとれば、初めは、一部の宗教者だけが「脱原発」を言っていただけでしたが、その後、全日本仏教会が、「原子力発電によらない生き方を求めて」を宣言し、ついには、仏教、キリスト教、新宗教などの宗教・宗派を超えた宗教者が一堂に会し、「原発の廃止を求める声明」を7月13日に発表しました。

世界で唯一、原爆と原発の被害の両方を経験した日本人が、脱原発を選択して、「核のない世界をつくろう」と世界に宣言することができれば、その影響はとても大きなものになるでしょう。

これから原発を増設したり、新設を考えている国々に対して、見直しを迫ることにもなるでしょう。

最後に、昨年の9月19日の「さようなら原発5万人集会」での、福島の武藤類子さんのスピーチをご紹介します。
http://hairoaction.com/?p=774

経産省、電力会社の関与調査へ 原発聴取会での社員発言

経産省、電力会社の関与調査へ 原発聴取会での社員発言
(2012年7月17日18時3分 朝日新聞)

 枝野幸男経済産業相は17日の記者会見で、エネルギー政策について政府が国民の意見を聞く意見聴取会で、発言者に電力会社の幹部らが含まれていたことについて、「組織的に対応していたとすれば許されない」と述べ、電力会社に対し、経緯を調査する考えを示した。

 藤村修官房長官と「エネルギー・環境会議」を担当する古川元久国家戦略相も、聴取会の運営方法を見直すことを明らかにした。17日中に改善策をまとめるという。

 聴取会では、15日の仙台市で東北電力幹部が、16日の名古屋市で中部電力社員が、将来の原発依存度の3選択肢のうち「20?25%」を支持する発言をした。聴取会は8月上旬まで計11都市で開くが、意見表明は希望者から無作為、抽選で選んでいる。

 枝野氏は「電力会社の代表として発言すれば、どのように受け止められるか。感度のなさには非常に疑問を持っている」と述べた。


電力社員参加問題で古川担当相「極めて遺憾」 意見聴取会、改善策を検討
2012.7.17 12:10 産経

 政府が開催する将来のエネルギー・環境政策に関する国民からの意見聴取会で、電力会社の社員が相次いで原発推進の意見を述べた問題で、古川元久国家戦略担当相は17日、閣議後の記者会見で「聴取会の趣旨から大きくそれるもので、極めて遺憾」としたうえで、「どう改善するか検討して17日中に改善策を公表したい」と述べた。

 意見聴取会をめぐっては、16日に名古屋市で開かれた第3回の意見聴取会で中部電力の男性社員が原発を推進する立場から意見を述べた。15日に仙台市で開かれた意見聴取会では、東北電力幹部が発言者となったことが批判され、初日のさいたま市でも発言できなかった傍聴者から不満が噴出していた。


電力社員の意見表明認めず=「疑念生じさせるな」と首相指示―エネ政策の聴取会

2012年 7月 17日 21:26 JST

 政府が主催する将来のエネルギー政策に関する意見聴取会で電力会社社員が原発推進の意見を述べた問題で、政府は17日、電力会社や関連会社の社員による意見表明を認めない方針を決めた。野田佳彦首相が、首相官邸を訪ねた古川元久国家戦略担当相に「聴取会に対するいささかの疑念も生じさせてはいけない」と指示した。

 聴取会で意見表明する人は、申込者からコンピューターで抽選している。22日に札幌、大阪両市で開く次回聴取会からは、当選段階で確認し、電力会社などの社員の場合は参加を断る。参加を受け付けるホームページなどで、団体組織ではなく個人として意見を述べるよう要請する。

 また、枝野幸男経済産業相は18日、インターネットなどを通じたパブリックコメント(意見募集)への組織的対応を自粛するよう、電力各社を指導する。

 その一方で、聴取会で意見表明する人数を現在の1会場当たり9人から12人に増やす。政府は2030年の原発比率を0%、15%、20〜25%とする三つの選択肢を示しているが、傍聴者に対するアンケート調査では、0%について意見表明を希望する回答が多い。このため札幌、大阪両市の聴取会では、増やす3人をすべて0%への意見表明に充てる。

 三つの選択肢以外について意見表明を望む声もあり、28日の富山市での聴取会以降は、そうした声に対応する枠も設ける。

 聴取会は来月4日まで全11市で開催予定。しかし、15日の仙台市で東北電力執行役員、16日の名古屋市では中部電力課長が原発推進の意見を表明し、批判が出ていた。 

[時事通信社]


原発依存度意見聴取会、中電社員出席に批判
(2012年7月18日 日テレNEWS24)
■ 動画をみる
 どれだけ原発に依存するか、国民の意見を聴く聴取会が16日、名古屋市で開かれた。抽選で選ばれた出席者の中に、中部電力の社員らが含まれていたことに会場から批判の声があがった。意見聴取会は、福島の原発事故を受け、今後、原発への依存度をどの程度下げていくか、政府が国民の意見を聴くため開いたもの。抽選で選ばれた9人が、政府が提示した原発依存度、ゼロ、15%、20から25%の3つの立場に分かれ、意見を述べた。最も高い原発依存度を支持した3人のうち、1人は中部電力の男性社員、もう1人は日本原子力研究開発機構の職員だった。中電社員が「(福島の原発事故は)放射能の直接影響で亡くなった方は1人もいない。今後、5年10年たってもこの状況は変わらないと思う」などと意見を述べると、会場からは「うそだろ、回しものか」の声が。意見聴取会をめぐっては、15日の仙台市会場でも、電力会社幹部が参加していたが、主催者側は「抽選で無作為に選んだ」としている。政府は、国民の意見を踏まえ、8月中に方針を決める。


中電課長「個人として」訴え…意見聴取会が紛糾

(読売新聞 7月16日(月)21時23分配信)

 中長期的なエネルギー政策に関する政府主催の意見聴取会が16日、名古屋市で開かれ、2030年の原発依存度として政府が示した「0%」「15%」「20?25%」の3案に対し、それぞれを支持する立場の計9人が意見表明した。

 ただ、発言者の中に中部電力社員らが含まれていたことから、一部の参加者が反発、議事が中断する場面もあった。

 聴取会はさいたま、仙台両市に次ぐ3回目。応募者計352人の中で意見表明を希望した161人から、抽選で120人が選ばれ、このうち86人が実際に参加。意見表明の希望者の内訳は、0%案106人、15%案18人、20?25%案37人。各案の支持者から3人ずつがさらに抽選で選ばれたが、20?25%案の3人のうち、1人は中電原子力部の男性課長(46)、もう1人は日本原子力研究開発機構東濃地科学センターの男性職員だった。

 中電の課長は「中部電力社員です。個人として意見を述べたい」とした上で、「福島原発事故では放射能の直接的な影響で死亡した人はいない。5年、10年たっても状況は変わらない」と原発の必要性を訴えた。


原発比率の「意見聴取会」発言者に中部電力社員 批判の声上がる

将来の原発の比率についての「意見聴取会」が16日に愛知・名古屋市で開かれ、15日の宮城・仙台市に引き続き、発言者の中に電力会社社員が含まれていたことに批判が上がった。
政府は、2030年時点のエネルギー全体の原発比率を「0%」、「15%」、「20?25%」とする3つの選択肢を示した。
発言者は抽選で選ばれたが、中には中部電力の現役社員が含まれ、原発推進を訴えた。
参加した中部電力社員は「原子力のリスクを過大に評価していると思います。このままでは、日本は衰退の一途をたどると思います。国民の皆様の冷静なご判断を望みたいと思います」と述べた。
この社員は、会社からの指示を否定したが、会場からは批判の声が上がった。
15日、仙台市で開かれた意見聴取会でも、発言者の中に東北電力の社員が含まれていたため、会場は一時騒然となった。

(07/17 06:32 東海テレビ)

2012/07/16

政府原発聴取会の意見表明者に、東北電力社員が選ばれていた

政府原発聴取会に東北電力社員
(7月15日 22時16分 NHK)

原発に依存する割合をどこまで減らすのかなどについて、政府が市民の意見を聞く聴取会が仙台市で開かれましたが、意見を表明した9人の中に東北電力の社員が選ばれていたことから、会場から反発の声があがり、細野原発事故担当大臣は、来月、福島市で行われる聴取会の運営方法を見直す考えを示しました。

聴取会は、14日、初めてさいたま市で開かれたのに続き、15日は東北で初めてとなる仙台市で開かれ、希望者の中から抽選で選ばれた9人が意見を発表する形式で進められました。

この中では、原発ゼロを目指すとする人や、原発の比率を15%程度に減らすとする人、それに今後も原発を新設して20%から25%程度に維持するとする人から意見が述べられました。

しかし、20%から25%程度にするとした意見を述べた人が東北電力の社員であることが分かり、会場から反発の声があがりました。

これについて、出席した細野原発事故担当大臣は「全くランダムな抽選なので仕方がないが、福島では県民のみなさんの声を出していただける工夫が必要ではないか」と述べ、来月、福島市で行われる聴取会の運営方法を見直す考えを示しました。

原発の呪縛 「棄民」の結末、忘れるな−嘉田由紀子・滋賀県知事

特集ワイド:原発の呪縛・日本よ! 滋賀県知事・嘉田由紀子さん
(毎日新聞 2012年07月13日 東京夕刊)

 <この国はどこへ行こうとしているのか>

 ◇「棄民」の結末、忘れるな−−嘉田由紀子さん(62)

 「計画停電の危機があおられて、経済界が私の言うことに聞く耳を持たなくなりました。県に代わりの電力があるかといったら、ない……」

 滋賀県知事の嘉田由紀子さんは、苦渋の表情を浮かべた。それまでは穏やかな語り口ながら力強く、中長期的に原発依存から脱するという持論の「卒原発」について語っていた。だが、5月30日に関西広域連合が関西電力大飯原発の再稼働を容認したことに話が及ぶと、調子が変わった。近畿・中四国の7府県と大阪市、堺市で構成する同連合は、嘉田さんらの主張を受けて再稼働に慎重だったが、その日、容認に転じたのだった。

 「批判は甘んじて受けます。私の元には『裏切り者』などという、かなりきつい言葉も寄せられました」

 原発なしでも、なんとか夏を乗り切れる態勢づくりを進めていた。停電が患者や入所者に影響することが懸念された病院や福祉関係施設には、代替電源となる蓄電池の設置を支援。中小企業の省エネ設備導入に補助金を出し、昨夏以上の節電が可能となる状況を整えようとした。

 「ところが、5月に入って関西電力が大きな事業所を個別訪問し、計画停電になったらどうするのか、と触れ回ったのです。これで、一斉に経済界から悲鳴が上がった。再稼働戦略だったんじゃないでしょうか。本当にむなしかったですよ」。嘉田さんはきっとした目で宙を見据えた。

 国への不信感も隠さない。日本海の風は、秋冬春と福井県を抜けて滋賀県に吹きつける。つまり、滋賀県は高速増殖原型炉「もんじゅ」を含む原発14基が居並ぶ若狭湾の風下に位置し、万一の時は重大な被害が予想される。ところが、原発事故時の放射性物質の拡散予測を求めても国は出し渋った。「本来は国のデータをもらうだけでいいのに、県独自でやりましたよ」。被害を抑えるための防災計画を再稼働前に用意するのは当然だが、「国はいまだに防災指針さえ示していません」

 嘉田さんは3・11後、原発事故で被害を受ける可能性が大きい「被害地元」と滋賀県を位置づけ、原発問題でものを言える立場の獲得を目指した。福井県などの原発立地自治体は、再稼働はその了解を必要とするなどの「原子力安全協定」を電力会社と結んでおり、滋賀県も同様の協定を関西電力に求めた。しかし3月16日、藤村修官房長官は大飯原発再稼働で、滋賀県は同意が必要な地元に含まれないとの認識を示した。

 「『えー、国は何を見てるの。電力会社の顔しか見ていないのですか』と怒りが込み上げました。被害を受けるのは周辺住民です。こちらの努力を無視する、国や霞が関の姿勢はずっと変わりません」

 嘉田さんは電力を供給する力のない現実と、原発に対する地方の「無権利状態」に直面し、挫折を味わった。このため地産地消エネルギーの増加を掲げて「地域エネルギー振興室」を発足させ、再生可能エネルギーの普及や、地域で運営する市民共同発電所の振興などに取り組む。

 無権利状態からの脱却では、山田啓二京都府知事との共同提言がもととなり、原子力規制委員会設置法の付則に、「国と地方の協力体制を整備するための法体系の検討」という文言が盛り込まれた。原発立地自治体の安全協定に法的根拠はなく、電力会社との紳士協定に過ぎないという見方がある。現在、原子力施設の安全確保を巡る法的権限は国にしかなく、嘉田さんは「声を上げてきた成果です」と声を弾ませた。

 嘉田さんは埼玉県本庄市出身だが、中学校の修学旅行で琵琶湖と出合い、美しさのとりこになった。京都大を卒業して滋賀県立琵琶湖博物館総括学芸員となり、その後をこの湖とともに過ごすことになった。06年の知事選出馬では「琵琶湖との共生の暮らしを」と掲げ、大型公共事業中心の県政の変革を訴え、初当選した。5月に新著「知事は何ができるのか」(風媒社)を出版し、日本の政治や行政に責任感、正義感、倫理感が欠如した「日本病」がまん延していると批判した。原発を巡っての日本病とは何か?

 「国、電力会社、研究者などで構成する均質集団(原子力ムラ)の内部論理で意思決定し、異質な意見に耳を傾けないことが、福島原発事故を招いた。万一の被害を受ける住民のことには全く想像力も働かなければ、感情もなかった」と、嘉田さんは評した。

 嘉田さんはいつも胸につけている福島県製作の「ふくしまからはじめよう」と書かれたバッジに手を当てた。「福島の人たちの犠牲を絶対に忘れてはいけないのです」

 70年代の中ごろから取り組んだ琵琶湖研究は、環境社会学の立場からだった。水と環境を考えるにあたって、歴史の教訓としなければならないと考えてきた公害問題がある。

 「私は二度と水俣病のようなことが起きてはならないと思ってきた。ところが、政府、企業の中枢を担う人が内部論理に走り、その末に起きた被害として、フクシマは水俣と一緒です。きつい言い方ですが、弱い立場の人間には目を向けない棄民政治です」

 嘉田さんのとなえる「卒原発」には、「脱原発」と比べて穏当な響きがある。原子力ムラに対する強烈な不信感とのずれを感じる。

 「電気なしでは暮らせないのですから、一定の現実的な判断は必要と思います。しかし、地震大国で津波が多い日本に、原発は不似合いな技術ではないでしょうか。だから、中長期的に日本は原子力から卒業すべきだと考えています」。その期間は10年を期待し、最長でも20年と考えているという。

 日本病全般に共通する病理として、日本人の問題先送り体質があると考えている。「まあまあ、なあなあで手を打たず、気がつくと手遅れになっているのが、日本の政治なのです」。実例として、巨額の財政赤字や人口減少問題を挙げた。原発問題では、2030年の原発全廃を目標として、具体的に削減を進めるべきだと主張する。

 原発の即時全廃を求める声もある。どう答えるのか。原発からの撤退を求める人の中でも、意見の対立が生じ始めている。

 「ともかく今、みんなが不安なのですよ。背景には、国や行政がなあなあを繰り返し、結局は3・11前と何も変わらないのではないかとの政治不信がある。ですから、新しい未来を目標に掲げ、その工程を示して不安を和らげ、ともに歩んでいくべきだというのが私の政策論です」

 難問だったはずだが、即答した。知事として、どう原発と向き合うかを考え抜いている。【戸田栄】

==============
 ◇「特集ワイド」へご意見、ご感想を

t.yukan@mainichi.co.jp

ファクス03・3212・0279

==============

 ■人物略歴
 ◇かだ・ゆきこ

 1950年生まれ。前職は、京都精華大人文学部教授。現在2期目。アフリカ・マラウイ湖など世界各地の湖沼地域も訪問し、湖と地域社会などの研究をする。著書に「環境社会学」(岩波書店)など。

2012/07/15

NHK「ネットワークでつくる放射能汚染地図」への注意処分を考える

「厳重注意」を受けるべきは誰か
(月刊マスコミ市民「放送を語る会 談話室」)から転載

NHK「ETV特集」スタッフへの「注意処分」を考える

戸崎 賢二(放送を語る会会員)

 大震災後のテレビ報道の中で、NHK「ETV特集」の「ネットワークでつくる放射能汚染地図」シリーズは、原発事故による放射能汚染の実態と、被害を受けた人びとの悲劇を、地を這うような調査取材で伝え続け、わが国原発事故報道の高い峰を形成してきた。シリーズ第一回にあたる昨年5月15日の番組は、文化庁芸術祭大賞、日本ジャーナリスト会議大賞などを受賞している。
 ところが、今年4月、NHKで、この優れた番組群を主導したETV特集班のプロデューサーとディレクターが、口頭での「厳重注意」、もう1人のディレクターが「注意」を受けていたことが明らかになった。

 問題とされたのは、取材班が番組の制作記録として刊行した単行本「ホットスポット」(講談社)の内容である。この「厳重注意」については、NHKの公式サイトで見当たらず、当事者も沈黙しているので、詳細はよくわからない。局内で伝えられているところを総合すると、「厳重注意」の理由は、前記の書籍の中で、執筆者が、NHKが禁じていた30キロ圏内の取材を行った事実を公表したこと、原発報道についてNHKの他部局を批判したこと、などだったとされる。

 書籍「ホットスポット」によれば、震災4日後の3月15日、取材班は放射線衛生学の研究者である木村真三博士とともに福島へ向かい、翌16日から、原発から30キロ圏内で、移動しながら放射線量を測定した。各地でチェルノブイリに匹敵する高い線量を記録する中で、研究者のネットワークで、原発事故による汚染地図をつくるドキュメンタリーの企画の着想が生まれた。

 この企画は、ETV特集新年度第1回の4月3日の放送分として提案されたが、ネットワークに参加する研究者に反原発の立場の研究者がいることなどを理由に、制作局幹部によって却下される。このころすでに、政府の屋内退避区域の設定を理由に、NHKは30キロ圏内の取材を禁じていた。3月下旬、再度現地に入ったクルーが、幹部からの命令で現地から撤退する直前、浪江町赤宇木(あこうぎ)で、高線量を知らず取り残されている住民を発見した。住民はのちに取材クルーと木村博士の説得でこの地域を脱出することになる。

 「注意処分」の理由とされたのは、このように30キロ圏内で取材した事実を書籍で公表したことだった。しかし、その記述があることによって、当時の原発事故報道の問題点が鮮明に浮かび上がることとなった。

 赤宇木のある地域の放射線量の高さは、文科省は把握していたが、地名を公表しなかった。枝野官房長官はこの報告を受けた後の記者会見で、「直ちに人体に影響を与えるような数値ではない」と説明し、テレビ報道はこの会見を垂れ流した。

 取材班は「ホットスポット」の中で、「当時の報道は大本営発表に終始し、取材によって得られた「事実」がなかった」と指摘、30キロ圏内の取材規制も、「納得できるものではない、そこにはまだ人間が暮らしているのだ」と書いている。ジャーナリストとしてまっとうな感覚である。

 赤宇木の状況は4月3日のETV特集で紹介され大きな反響を呼んだが、3月に測定した汚染の広がりの公表は、5月15日の「汚染地図」第1回の放送まで待たなければならなかった。もし、幹部が遅くとも4月3日に「汚染地図」の放送を許していたら、番組は大きな警告となって、高線量の中で被曝する住民が少しは減らせたかもしれない。

 こうしてみると、「厳重注意」を受けるべきは、本来誰なのかを問い直さざるをえない。それは被災地に入り込んで取材し、住民を救った取材班というよりは、むしろ政府発表を垂れ流した報道や、早期に放射能被害を伝えることを制約した幹部のほうではないか。

 番組を牽引した七沢潔氏は、本書の「あとがき」の中で、「あれだけの事故が起こっても、慣性の法則に従うかのように「原子村」に配慮した報道スタイルにこだわる局幹部」と、NHK内部に向けて厳しい批判を加え、「取材規制を遵守するあまり違反者に対して容赦ないバッシングをする他部局のディレクターや記者たち」の存在を告発している。

 現役のNHK職員のこの異例の記述には、組織の論理よりも民衆を襲った悲劇の側に立つことを優先し、自局の原発報道を問い直す不退転の決意が読み取れる。

 このあたりの記述が「厳重注意」の理由とされたのだった。しかし、ここに表明された個々の制作者の精神の自由を「厳重注意」によって抑圧するようでは、企業としてのNHKの「自主自律」は実体を持たない空疎なものとなる。 「ホットスポット」は一方で、NHKは決して一枚岩の存在ではなく、良心的な番組でもNHK内においてはさまざまな圧力の中にあり、視聴者の支持がなければ潰されかねないことをも示唆した。今回の「厳重注意」の動きは、視聴者にそのような重大なメッセージを伝えている。

2012年7月号より


生涯100ミリシーベルトの基準で、本当に健康への影響はないのか?
追跡!真相ファイル(NHK 12月28日放映)から抜粋

低線量被ばく 揺らぐ国際基準
NHK 追跡!真相ファイル(2011.12.28放送 動画28分)

★上記番組のプロデューサー、ディレクターを「原子力ムラ」が批判
NHK番組への原子力推進者の抗議に関して(東京新聞)2/1

被ばく基準緩和 NHK番組「論拠不明確」
原発推進団体が抗議

(2012年2月1日 東京新聞朝刊)

NHKが昨年末、国際的な低線量被ばくのリスク基準が政治的な判断で低く設定されたという内容の番組を放映したことに対し、原子力発電推進を訴える複数団体のメンバーらが「(番組内容には)誤りや論拠が不明な点、不都合な事実の隠蔽(いんぺい)がある」として、NHKに抗議文を送っていたことが分かった。 

団体側はNHKに先月末までの回答を求めていた。NHKの広報担当は「番組内容に問題はないと考えているが、(抗議には)誠実に対応させていただく」としている。

抗議文は外務省の初代原子力課長、金子熊夫氏が会長を務める「エネルギー戦略研究会」、東京電力出身の宅間正夫氏が会長の「日本原子力学会シニア・ネットワーク連絡会」、元日立製作所社員の林勉氏が代表幹事の「エネルギー問題に発言する会」の三団体が作成、提出した。

番組は昨年十二月二十八日に放送された「追跡!真相ファイル 低線量被ばく 揺れる国際基準」。国際放射線防護委員会(ICRP)が被ばくによる発がんリスクの基準設定を政治的な判断で低くしたという趣旨を同委員会メンバーへの取材を交えて報じた。

これに対し、団体側は「インタビューの日本語訳が意図的にすり替えられている」「政治的圧力で(被ばく)規制値を緩和したかのような論旨だが、論拠が不明確」などと指摘し、調査を求めた。

三団体は過去にも報道機関に「原子力は危ないという前提で、編集している」といった抗議活動をしてきたが、東京電力福島第一原発事故後では今回が初めての行動だという。

原爆の影響調査に携わってきた沢田昭二名古屋大名誉教授は「番組の内容は正確。日本語訳もおおむね問題はなかった。重要な情報を伝える良い番組だった」と話している。


NHK職員の皆さんに お願いしたいこと 


NHKスペシャル 「がれき”2000万トン”の衝撃」の嘘

原発に対して、意思表示をすることの大切さ

「ぼくは げんぱつじこまえの ふくしまに かえりたい!」

「政府の人が心から 『福島の子は大丈夫』 と思っているのか 知りたいです」


(2011年9月20日 東京新聞「こちら特報部」)

原発問題 神様知恵をください (2012 7/14朝日新聞 投稿欄)
小学生 藤澤 凛々子 (東京都武蔵村山市 9 )

この前、ギリシャ神話を読みました。人間に火を与えた神プロメテウスに、全能の神ゼウスは言いました。「人間は無知で、何が幸せで何が不幸かわからないからだめだ」私はずっと人間は他の動物よりかしこいと思っていました。火を使い、便利で幸せな生活を送っているのは人間だけだからです。

でも、大い原発が再稼働したというニュースに、ゼウスの言う通り人間は無知なのかもと思いました。福島第一原発事こは、まだ終わっていません。放しゃ能で大変な事になってしまうのに、この夏の電力や快てきな生活を優先したのです。大い原発は幸せな未来につながるのでしょうか。私が大人になるまでに日本も地球もだめになってしまうのではないかと心配です。

神様、どうか私に目先の事だけでなく未来のことまで考えて何が幸せで何が不幸かわかる知恵をください。その知恵で人も他の動物も幸せにくらせるようにしたいです。

原発問題 神様知恵をください (朝日新聞 投稿欄 小学生 9歳)

原発問題 神様知恵をください (2012年7月14日 朝日新聞 投稿欄)
小学生 藤澤 凛々子 (東京都武蔵村山市 9 )

この前、ギリシャ神話を読みました。人間に火を与えた神プロメテウスに、全能の神ゼウスは言いました。「人間は無知で、何が幸せで何が不幸かわからないからだめだ」

私はずっと人間は他の動物よりかしこいと思っていました。火を使い、便利で幸せな生活を送っているのは人間だけだからです。

でも、大い原発が再稼働したというニュースに、ゼウスの言う通り人間は無知なのかもと思いました。福島第一原発事こは、まだ終わっていません。放しゃ能で大変な事になってしまうのに、この夏の電力や快てきな生活を優先したのです。大い原発は幸せな未来につながるのでしょうか。私が大人になるまでに日本も地球もだめになってしまうのではないかと心配です。

神様、どうか私に目先の事だけでなく未来のことまで考えて何が幸せで何が不幸かわかる知恵をください。その知恵で人も他の動物も幸せにくらせるようにしたいです。

http://www.facebook.com/ryuuichi.nakamura.3/posts/501917916491090?notif_t=like

2012/07/14

「いのち を犠牲にする発電はやめよう」全日本仏教会会長 

「”いのち”を犠牲にする発電はやめよう」 
全日本仏教会・河野太通会長インタビュー「3.11」

(2012年3月 ガジェット通信)から抜粋

 「原子力発電によらない生き方を求めて」。昨年の12月1日、財団法人全日本仏教会が出した「異例の宣言」が注目を集めた。全日本仏教会と言えば、高野山真言宗や天台宗など伝統仏教の主要59宗派を中心に構成され、全国寺院の9割以上が加盟する日本唯一の連合体だ。その全日本仏教会が原発依存を警鐘する声明を発表したのだ。

 現代の日本人、特に若い世代にとって仏教は身近な存在とは言いがたくなってきている。一方で日本では古来、東日本大震災のような「天変地異」の際に、人々の「こころ」に向き合ってきたのが仏教であり、その教えを伝える僧侶たちだった。仏教は日本人にとって精神的な救いの一つだったはずだ。

 なぜ、いま全日本仏教会は「脱原発依存」を打ち出すことになったのか。そして、これからの日本社会に対してどのように向き合おうとしているのだろうか。「インターネットはほとんど使わない」と話す全日本仏教会の河野太通会長(81)は、臨済宗妙心寺派の管長。ネットメディアとしての取材も初めてとなった。河野会長は、飾らない笑顔と小気味のよい関西弁を交えつつ、”仏教者として今こそ言葉を発しなければいけない”という決意を強く語った。

全日本仏教会・河野太通会長

■「本当はもっと『反原発』を明確にしたかった」

――昨年12月1日、全日本仏教会は「脱原発依存」を打ち出した宣言文を発表しました。新聞などでは「異例の宣言」とも報じられましたが、反響はいかがでしたか?

 「よく出してくれた」というものがほとんどで、反対する声は一つもなかったですね。むしろ、「遅すぎる」「具体案を示せ」という指摘もあったくらいです。

――宣言文を出すに至るまでにハードルはあったのでしょうか?

 宣言文を出すこと自体は難しく感じませんでした。私は、全日本仏教会として声明を出すべきだと考えていましたので、全日本仏教会事務総長の戸松義晴(浄土宗僧侶)と相談して発表に至りました。個人的に言えば、本当はもっと「反原発」を明確にして発表したかった(笑)。しかし、政治的中立性の観点を慮った上で、私の最大限のメッセージを伝えさせていただく形となりました。

――震災直後にも被災者の方々へメッセージを発表されていますが、宣言文の執筆に至るまでの間に、より明確なメッセージを伝えたいという思いが強くなっていったのでしょうか?

 いえ、私には最初からメッセージを発したいという思いがあったんです。というのも、2010年の臓器移植法改正によって、本人の臓器提供の意思が不明の場合であっても遺族が了承すれば臓器摘出が可能になりましたね。そのとき、私はこういう「いのち」に関わる問題に全日本仏教会は発言すべきだと思いました。

 しかし、会長就任直後のことで、すぐに対応することができなかった。そのため当時の会報に「忸怩(じくじ)たる思いがする」ということを述べました。それから、全日本仏教会は「重要ないのちに関わる社会問題について発言しなければいけない」と思い続けていました。

 そして、もう一つ大変重要なことがあります。仏教の戦争責任です。かつて、仏教者は宗門の論理を歪めて、第二次世界大戦に加担してしまったという経緯があります。本来ならば、仏教の教えに照らして社会を見つめ、超然とした姿勢から「平和」と「いのち」について発言すべきでした。私には仏教者として懺悔(さんげ)の思いがあります。その悲劇を当然繰り返してはならないのです。

■「『いのち』を犠牲にする発電はやめよう」

全日本仏教会の河野太通会長――宣言文では、9回にもわたって「いのち」という言葉が使われています。それには、どのような思いが込められているのでしょうか?

 全日本仏教会が原発を問題にしているのは、ただ物理的な被害で人々が苦しんでいるからという理由に留まらず、仏教者として「いのちを大切にしましょう」というところが原点です。仏教は、人権の平等、生命の尊厳を教えの根本理念としています。原子力発電がいかに「人間の『いのち』を粗末にすることになるか」という点から、これに反対せざるを得ませんでした。原発に対しては、それぞれの立場や理由から反対される方がいらっしゃいますが、私たちは「人間の根本である『いのち』を犠牲にする発電はやめよう」という立場です。

――これまで原発に携わってきた人々に対しては、どのような思いを持っていらっしゃいますか?

 日本は原子爆弾を2度も落とされた国ですから、原子力というエネルギーについては神経質なほど十分な安全対策をするべきでした。しかし、原子力の開発には日本の優秀な頭脳が関わってきながらも、一般には「危険である」と国民には知らされてきませんでした。

 なぜかと言えば、その職業に携わる人々のいろいろな「ご都合」があったからです。その「ご都合」とは、社会全体の福祉と調和しない利潤の追求だったのです。科学技術の発展に病んだ「こころ」が関わっていたと思います。地震や大津波は不可抗力の天災ですよね。では「原発の事故が不可抗力なのか」、そこには人間の「こころの貧しさ」があったと思います。

 だから、これまで原発に携わってきた方々には、原子力発電に頼らない社会を作るために、再生可能なエネルギーの開発の研究と「こころを豊かにすること」に力を注いでもらいたいと思っています。

■科学技術による繁栄の裏で抱える「こころの病」

福島第1原発4号機の様子(2012年2月20日)――東日本大震災が起き、これに伴う大津波で多くの方が亡くなりました。さらに、東京電力福島第1原発で事故があり、放射能に対する不安・不満を抱いている人々もいます。そのような中で、改めて仏教が果たすべき役割は何だとお考えでしょうか?

 現代の私たちは、科学技術の発達でたくさんの恩恵を受けており、電気はその最たるものです。恩恵は恩恵として感謝しなければいけませんが、一方で被害をもたらしている。私たちは肉体的にも精神的にも、今日的な「こころの病」を抱えている。これは、科学技術による繁栄の恩恵の裏側にあるものです。

 その点を反省しながら、私たちは豊かな世界を築かなければいけません。その豊かさとは単に経済的・物質的な豊かさだけではなく、「こころの豊かさ」が重要なのです。人間が幸福であるためには、「健康」と「ある程度のお金」、そして「こころが安定」していなければいけません。しかし、この3拍子すべてが揃う人生はなかなかない。

 お金があり過ぎることによる不幸があります。あるいは、自らの肉体を満足させることを求め過ぎて間違いを犯すこともあります。しかし、「こころが豊か」であれば、たとえ病気でお金がなくても、幸福になることはできますし、現にそういう人たちがいるわけです。

 被災した方々には、物質的・経済的な支援とともに、「こころの支援」をする必要があります。「こころの支援」に一番関心を持って、お手伝いしなければいけないのは、私たち仏教者だと思います。

■「電気を消すときは、『原発反対』『反原発』と言ってから消す」

全日本仏教会の河野太通会長――河野会長は「こころを豊かにすること」の重要性を説かれるわけですが、そのために今、仏教者として伝えなければいけない言葉や祈りはどういったものでしょうか?

 祈り。その問題は大事なことですね。一般的に、仏教は「自覚の宗教」で、キリスト教などは「祈りの宗教」だという区分があります。これは私は間違いだと思います。仏教は「自覚の宗教」であると同時に「祈りの宗教」なのです。お経を唱えたあとで回向(えこう)という祈りの言葉を必ず唱えることになっています。仏教にとっても、祈りはとても大切なんです。人間には全く不可能なことが沢山あります。祈らざるを得ません。祈ることによって安らぎを得ることができる。

 私たちは、大自然の恵み・社会の恵み・人々の恵みに対して感謝するとともに、「その恩恵の下できちんと生きているか」と懺悔をし、恩恵へのお返しを祈るわけです。それは、互いの「いのち」を大事にするということを意味します。

 私が今一番大切に思っている祈りは「一大事とは、今日、只今のことなり」です。一大事と言えば、勤めている会社が倒産することなどもありますが、やはり自分自身の「いのちを失うこと」ですよね。死ぬのは何年先になるか分かりませんが、「今だよ」と教えてくれる。私たちは今生きている一瞬一瞬、実は「いのち」を失っているわけで、だから今このときの「いのち」を大切にしなきゃいかんということの連続なんです。

 自然・社会・人々それぞれの「いのち」を大事にしながら、今この時を生きる。そのようなとき、放射能の影響は「いのち」を阻害するものだと思うんです。私たちは原子力発電による電気の恩恵を当然のことのように享受してきた姿勢を反省し、それに頼らない社会を目指さなければなりません。

 だから私は弟子たちに言うんです。「電気を消すときは、『原発反対』『反原発』と言って消せ」とね(笑)。そうすれば、電気を消すことにも意義が生まれるでしょう。無反省に恩恵を受けてはいけない。原発に依存しない社会こそが、次の世代に贈るべき社会です。

■「頑張れ」ではなく「頑張ろう」

全日本仏教会の河野太通会長――河野会長は1995年の阪神淡路大震災で被災されています。その際、周囲が「頑張れ」という言葉を発したことに対し「半ば腹立たしい思いを感じた」とおっしゃっています。東日本大震災以降、会長が「頑張ろう」という言葉を口にされているのはなぜでしょうか?

 今回、被災地の現場に立ったとき、私は「頑張ろう」と言いました。それは私にとって祈りの言葉なんです。「頑張れ」は一人に向けた言葉ですが、「頑張ろう」は「私も一緒に頑張る」ということです。「私はあなたとともに生きる」。つまり、共生するという思いが込められているんです。

 阪神淡路大震災で、私は自分のお寺が大きな被害を受けただけでなく、親しくしていた後輩の命を失いました。彼だけでなく、奥さんと息子3人が建物の下敷きになって亡くなり、高校生の娘さんだけが生き残りました。そのとき、娘さんが家族の棺桶が並ぶ部屋で3日3晩過ごす様子を見守りました。彼女は涙一つ見せませんでしたね。歯を食いしばって頑張っているんです。でも、そんな彼女に周囲は「頑張れ」と言う。それ以上に「頑張れ」と言うのは過酷でした。「頑張れと言うのはもういい」という思いでした。

 私は、気丈に耐える彼女をしっかりした子だと思っていました。でも、家族の遺体が火葬場に出棺されるとき、棺にしがみついて慟哭したんです。私は言葉を失いました。「頑張って」などとは、とても言えなかった。

 先日、宮城県気仙沼市にある地福寺を訪ねました。本堂の柱と屋根以外、すべて津波で流されてしまったところです。「何か言葉を書いてほしい」とお願いされました。和尚からは「『頑張れ』と書いてほしい」と言われましたけれど、私は「地福寺さん頑張ろう」と書きました。

■「己自身をいかに豊かな人間に仕立てるかを心がけて」

全日本仏教会の河野太通会長――「こころの豊かさ」や「いのちの大切さ」を忘れないために、個人は内面において何を意識する必要があるでしょうか?

 「忍辱(にんにく)」ですね。昔からある言葉で、「我慢するという功徳(くどく)を知らなければいけない」という意味です。お釈迦様は、理想的な社会に到達するために必要な6つの方法があるとおっしゃった。その6つを「六波羅蜜」と言いますが、私はこの中の一つ「忍辱」に解決の道を探るんです。

 人は生きている中で、常に何かを我慢をしている。もちろん、ここで意味しているのは単に我慢することではありません。「忍辱によって己の人格を完成させよ」ということです。現代は、そうした鍛錬に対する意識が希薄な時代になってしまっています。

 人間はもともと欲望を持った弱い存在です。しかし、その欲望ある自己を見つめ、磨き、充実した立派な人間になっていくことを、誰も勧めることが少なくなりました。産業革命以来、欲望をどんどん満足させることを追求した結果が、原子力発電に行き着いたと私は思っています。その反省をしなければいけません。

――最後に、時代を担う若者たちに期待することをお聞かせ下さい。

 特に若い人たちは、物質的・経済的に豊かな生活だけを求めるのではなく、「己れ自身をいかに人格的に豊かな人間に仕立てていくか」ということを心がけてほしい。それが幸福になるコツだと思うんです。自分自身を完成させようという思いなしに、社会を良くしようとしても、それは叶わないことだと思います。

 いま私はボランティア活動もしていますが、理想論を言えば、自己を完成させた立派な人々が増えることで、いずれはボランティアさえいらなくなるような、そんな社会になればいいと思います。

(了)

■河野太通(こうの・たいつう)

 1930年、大分県生まれ。花園大学卒業。花園大学学長などを経て、臨済宗妙心寺派第33代管長、財団法人全日本仏教会会長。著作に『”無常のいのち”を生きる』『禅力』、共著に『闘う仏教』『覚悟の決め方』など多数。

財団法人 全日本仏教会(全仏) Japan Buddhist Federation – 公式サイト


宗教・宗派を超えた宗教者が原発の廃止を求める声明
(2012/07/14 風の便り)から抜粋

原発廃止し命の尊厳を 京で宗教者ら声明
(2012年07月13日 14時00分 京都新聞)

 仏教やキリスト教、新宗教など宗教・宗派を超えた宗教者が13日、原子力発電所の廃止を求める声明を京都市で発表した。東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発事故は「原発と人間とが共存できないことを証明した」などと訴えた。

 臨済宗妙心寺派の河野太通管長、本山修験宗の宮城泰年管長、天台寺門宗の福家英明管長をはじめ、キリスト教や天理教などの51人が呼び掛け人となった。

 声明文は「事故原因未解明のまま、原発推進者は再稼働に固執し、輸出まで企てている」と政府を非難し、「原発を廃止し、命の尊厳が重んじられる世を望む」としている。

 記者会見で、河野管長は「福島の事故で、原発が命を脅かすもととなることが分かった。(原発廃止への)賛同を呼び掛けたい」と話した。


宗派を超えて訴え原発廃止 宗教者が声明
(2012年7月13日 朝日新聞)

 宗派や教団の違いを超え宗教者約50人が13日、原発廃止を求める声明を発表した。関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働について「いのちより儲(もう)けを優先するもの、といわざるをえない」と批判した。

 声明の呼びかけ人に名を連ねたのは、河野太通(たい・つう)・前全日本仏教会会長や有馬頼底・臨済宗相国寺派管長、岡田武夫・カトリック東京大司教区大司教、佐々木孝一・曹洞宗宗務総長ら。13日、京都市内で会見した河野氏は「教団が個別に脱原発の声明を出してきたが、大飯原発は再稼働された。広く一般に原発廃止を訴えていきたい」と語った。

全文

電力業界、発送電分離を容認へ 「地域独占に限界」 強い批判を意識

電力業界、発送電分離を容認へ 「地域独占に限界」 強い批判を意識
(2012/7/13 14:40 日本経済新聞)

 電力各社でつくる電気事業連合会は13日、発電事業と送配電事業を分ける「発送電分離」を容認する方針を固めた。経済産業省が同日開く「電力システム改革専門委員会」で表明する。電事連は「電力の安定供給を損ないかねない」と発送電分離に強く反対していたが方針を転換する。

 専門委は13日の会合で電力システム改革の基本方針案をまとめる。電事連は専門委に方針案への対処方針を盛り込んだ文書を提出する。

 文書によると「電力の送配電部門の広域化・中立性確保を進めていくことが重要」と表明。電力自由化で今後、新電力(特定規模電気事業者)のシェアが拡大した場合に「現行の体制のままでは電力供給の安定性や品質の維持が困難になるおそれがある」として、現在の「地域独占」体制の限界を認めている。

 専門委は発送電分離について送配電網の運用を外部に任せる「機能分離」か、送配電部門を分社化する「法的分離」のいずれかの形態にする方針で年内に詳細を詰める。電事連は「機能分離型または法的分離型についても、広域化とあわせて詳細検討する」として、発送電分離を事実上、容認する方針を打ち出す。

 電事連はこれまで「電力の安定供給を損ないかねない」として発送電分離に強く反対してきた。方針転換は、東京電力福島第1原発事故後の電力業界への強い批判を意識した可能性がある。発送電分離の類型のなかでも、送配電部門の資本関係までなくす「所有権分離」を避ける思惑もあるとみられる。


経産省委、家庭向け電力自由化を容認 
(2012年7月13日 21時57分 中日新聞)

 電力改革に関する経済産業省の専門委員会は13日、電力小売りを全面自由化する基本方針を決め、大手10社が独占している家庭向け市場への新規参入を容認した。必要経費を電気料金に上乗せできる「総括原価方式」や料金の認可制も競争の進展に応じて撤廃。電力会社から送配電部門を切り離して中立性を高める「発送電分離」の実施に向け2案を明記した。

 一般の家庭でも契約する電力会社を自由に選べるようにして業界の競争や料金引き下げを促す狙い。コストの高い離島やへき地で料金が高騰しないよう全国の利用者に負担金を求め全国サービスを提供する電力会社などを支援する制度も盛り込んだ。
(共同)


発送電分離、電力会社は反発も 「安定供給は一貫体制で」
(2012.7.13 22:11 産経ニュース)

 電力市場の自由化を検討している経済産業省の有識者会議の報告書は、発電事業と送電事業を分ける「発送電分離」を促し、電力会社の地域独占からの脱却を求めた。発送電分離によって発電事業の競争を促し、低料金で安定的な電力を供給することが狙いだ。ただ、すでに自由化を進めた国では必ずしも低料金化や安定供給にはつながっておらず、新たな仕組みづくりには課題が残されている。

 有識者会議が発送電分離を促したのは、電気料金の引き下げにつながるとの期待があるからだ。電力会社から送電網を切り離し、誰でも公平に使えるようにすれば、新規事業者も電力会社と対等の条件で発電事業で競争できる。

 これに対して、電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は「電力の安定供給を長期的に果たすためには発送電の一貫体制が必要」との立場だ。

 日本は欧米に比べ、季節や時間帯で電力需要変動が起きやすい。このため、電力各社は、発送電分離で多種多様な発電事業者が送電線に接続すれば、送電に技術的なトラブルが増え、安定供給に支障をきたす恐れがあると主張する。

 実際、発送電分離で先行する英国や米国の一部では、低料金競争が激化。このため、事業者は設備投資を抑え、大規模停電が頻発した。送電事業では、トラブルを防ぐためのコストが膨らみ、結果として電気料金が下がらないケースも見受けられる。

 経産省は秋以降、具体的な仕組みづくりに着手するが、実効性を高めるには緻密(ちみつ)な制度設計が不可欠だ。

宗教・宗派を超えた宗教者が原発の廃止を求める声明


原発廃止し命の尊厳を 京で宗教者ら声明

(2012年07月13日 14時00分 京都新聞)

 仏教やキリスト教、新宗教など宗教・宗派を超えた宗教者が13日、原子力発電所の廃止を求める声明を京都市で発表した。東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発事故は「原発と人間とが共存できないことを証明した」などと訴えた。

 臨済宗妙心寺派の河野太通管長、本山修験宗の宮城泰年管長、天台寺門宗の福家英明管長をはじめ、キリスト教や天理教などの51人が呼び掛け人となった。

 声明文は「事故原因未解明のまま、原発推進者は再稼働に固執し、輸出まで企てている」と政府を非難し、「原発を廃止し、命の尊厳が重んじられる世を望む」としている。

 記者会見で、河野管長は「福島の事故で、原発が命を脅かすもととなることが分かった。(原発廃止への)賛同を呼び掛けたい」と話した。


宗派を超えて訴え原発廃止 宗教者が声明
(2012年7月13日 朝日新聞)

 宗派や教団の違いを超え宗教者約50人が13日、原発廃止を求める声明を発表した。関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働について「いのちより儲(もう)けを優先するもの、といわざるをえない」と批判した。

 声明の呼びかけ人に名を連ねたのは、河野太通(たい・つう)・前全日本仏教会会長や有馬頼底・臨済宗相国寺派管長、岡田武夫・カトリック東京大司教区大司教、佐々木孝一・曹洞宗宗務総長ら。13日、京都市内で会見した河野氏は「教団が個別に脱原発の声明を出してきたが、大飯原発は再稼働された。広く一般に原発廃止を訴えていきたい」と語った。


宗教者が共同声明/原発の廃止求めます/51氏呼びかけ
宗教・宗派の違い超え

(2012年07月14日09時47分 しんぶん赤旗)

「宗教者は原子力発電所の廃止を求めます」。仏教、キリスト教はじめ宗教・宗派の違いを超えて宗教者51氏が呼びかけ人になった声明が13日、京都市内で発表されました。東電福島原発事故以来、原発廃止を求める声明や決議が各宗教団体から出るなか、広範な宗教・宗派の共同の声明は初めて。広く賛同を呼びかけています。

 発表の会見には、呼びかけ人の河野太通・全日本仏教会前会長・臨済宗妙心寺派管長、宮城泰年・本山修験宗管長、大江真道・日本聖公会司祭らが出席。

 「命を大切にする宗教者として何か言わなければならない」(河野氏)、「危険な放射性廃棄物を埋めてしまうのは未来の地球に大変な罪を犯すことになる」(宮城氏)などと語りました。福島県から早川篤雄・浄土宗宝鏡寺住職がかけつけ、「再び原発事故を許してはならない。この声明に光明を見いだした」と語りました。

 呼びかけ人には、各宗教団体の代表的宗教家や草の根で原発の危険性を訴えてきた宗教者が、立場の違いを超えて名を連ねています。

 声明は、福島の原発事故は「原発と生きとし生けるものとは共存できないことを立証しました」と指摘。「放射性廃棄物を必然的に蓄積させ、将来にわたって『いのち』を危機にさらし、子孫に負の遺産となる」とのべています。

 また、原発推進者と政府にたいし、一刻も早い除染、被災者への長期の健康管理、誠意ある賠償の重い責任を果たすよう要求。事故原因も未解明のまま再稼働に固執し輸出まで企てるのは、「『いのち』より『儲(もう)け』を優先するものといわざるをえません」と強い口調で批判しています。
「宗教者は原子力発電所の廃止を求めます」 呼びかけ人(敬称略・五十音順)

有馬  頼底(臨済宗相国寺派管長)

五十嵐 隆明(浄土宗西山禅林寺派元管長)

池迫  直人(日本基督教団藤沢大庭教会牧師)

池住  義憲(立教大学大学院教授・日本聖公会信徒)

井桁  雄弘(浄土宗大圓寺住職)

池長   潤(カトリック大阪大司教区大司教)

植田  義弘(天理教教会長)

後宮  俊夫(元日本基督教団議長・甲西伝道所牧師)

梅森  寛誠(宮城・日蓮宗法運寺住職)

大江  真道(日本聖公会司祭)

大高  全洋(山形大学名誉教授・日本基督教団信徒)

大下  正人(南相馬・日本基督教団小?教会牧師)

小笠原 公子(日本キリスト教協議会平和・核問題委員)

岡田  武夫(カトリック東京大司教区大司教)

岡山   巧(真宗大谷派僧侶)

加藤  俊生(豊山派一番札所 石手寺住職)

加藤  順教(浄土真宗本願寺派布教使・自然寺前住職)

片岡  輝美(日本基督教団会津放射能情報センター主事)

上山  修平(日本キリスト教会牧師)

河崎  俊栄(能登・日蓮宗本延寺住職)

川端 純四郎(元日本キリスト教協議会中央委員)

菊地   功(カトリック新潟司教区司教)

木村  公一(日本バプテスト連盟福岡国際教会牧師)

河野  太通(臨済宗妙心寺派管長)

郡山 健次郎(カトリック鹿児島司教区司教)

佐伯  快勝(浄瑠璃寺住職)

信楽  香仁(鞍馬寺管長)

東海林  勤(日本基督教団牧師)

白戸   清(日本基督教団野辺地教会牧師)

鈴木  章方(山梨大名誉教授・日蓮宗隆泉寺住職)

鈴木  伶子(平和を実現するキリスト者ネット事務局代表)

旦保  立子(真宗大谷派宗議会議員)

内藤  新吾(日本福音ルーテル稔台教会牧師)

中嶌  哲演(若狭・明通寺住職)

仲秋  喜道(玄海・曹洞宗東光寺前住職)

永江  雅俊(浄土真宗本願寺派天寧寺住職)

野中  宏樹(日本バプテスト連盟鳥栖教会牧師)

野村  純一(カトリック名古屋司教区司教)

橋本  直行(日本基督教団牧師)

早川  篤雄(福島・浄土宗宝鏡寺住職)

平賀  徹夫(カトリック仙台司教区司教)

福家  英明(天台寺門宗園城寺長吏)

藤井  学昭(東海・真宗大谷派願船寺住職)

溝部   修(元カトリック司教)

宮城  泰年(本山修験宗管長)

守中  高明(早稲田大教授・浄土宗専念寺住職)

安田  暎胤(薬師寺長老)

山崎  龍明(武蔵野大教授・浄土真宗本願寺派住職)

山本  光一(日本基督教団牧師)

弓矢  健児(日本キリスト教改革派千里山教会牧師)

渡辺  順一(金光教羽曳野教会長)


宗教者が「原発廃止を」 51人が共同声明
(2012年7月13日 共同通信)

 仏教やキリスト教などの国内の宗教者51人が13日、「放射性廃棄物を蓄積させ『いのち』を危機にさらし、子孫に負の遺産となる原発の廃止を求める」との共同声明を発表した。河野太通前全日本仏教会会長らが同日、京都市で記者会見した。今後、さらに賛同者を募っていくという。

 山梨大名誉教授の鈴木章方・隆泉寺住職=甲府市=らが中心となって、全国から主に学識経験を持つ宗教者に賛同を呼び掛けた。金閣寺と銀閣寺の住職を兼ねる有馬頼底臨済宗相国寺派管長らが名を連ねた。

 声明は東京電力福島第1原発事故によって「原発と生命は共存できないことが証明された」と指摘。政府や原発推進者に対し「事故原因未解明のまま再稼働に固執し、輸出まで企てるとは、『いのち』より『もうけ』を優先するものだ」と批判した。

 福島県楢葉町から同県いわき市に避難し、記者会見に参加した早川篤雄・宝鏡寺住職は「福島第1原発事故は語り尽くせない悲惨なものだった。何としても次の『フクシマ』を出してはならない」と語った。

(2012年7月13日)

Copyright © 2009 株式会社ウインドファーム.  

中村隆市ブログ「風の便り」 コーヒー関連ブログ「豆の便り」 スタッフブログ「土の便り」 /abbr/li