「川辺川を守りたい女性たちの会」(熊本市)

 "「ちょっと待って川辺川ダム!」清流川辺川を子どもたちに手渡すため女性たちも立ち上がろう!"
 その呼びかけに県の内外から700人以上の賛同者を得、2001年2月18日に開催した緊急県民大集会を契機に、私たちの会は発足しました。
 環境庁から水質日本一(1998年)との折り紙を付けられた"清流川辺川"にダム建設計画が持ち上がったのは1966年、36年も前のことです。この間、受益農家の半数以上の2000人が、ダムの水はいらんと裁判を起こしたり、地域住民の多くがダム建設中止を訴えてきましたが、2001年冬の有明海の異変を目の当たりにして、大型公共物による生態系への破壊に対する恐れは熊本県民の間に一気に広がりをみせたのです。
 しかし、ダム本体着工を急ぐ国土交通省は、漁業権の強制収用という強権的な手法を取りながら、一方では球磨川漁協に対し16億5千万円の漁業補償案を提示し、漁民は大変な苦境に立たされていました。球磨川漁協総代会を数日後に控え、なんとか漁師を支えたいと、私たちは、尺鮎トラスト運動を立ち上げたのです。「私たちが鮎を買います。だから川を売リ渡さないで!」と。 2日後の総代会で補償案は見事否決されました。この呼びかけはネットを通じて瞬く間に全国に広がりました。6月の鮎解禁と同時に事業は本格スタート! 姿、形、香りの三拍子が揃った川辺川の天然鮎は、全国の人々を魅了し「こんな美味しい鮎は初めて、これ程の鮎を育てる川を是非守って」と賞賛と支援の声が寄せられました。初年度は1500口(1口1kg)の実績をあげ、漁師さんを経済的にも支援できました。
 私たちは、今、強制収用されようとしている川辺川のダム事業を止めて、次世代に清流川辺川を残し、持続可能な地域経済の再生を訴えていきたいと思っています。詳細はホームページをご覧下さい。

http://ww71.tiki.ne.jp/~ayutra/
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