精製方法が生み出すコーヒーの風味の違い

収穫したコーヒーの実がコーヒー生豆になるまで

 ブラジルで私が訪れたコーヒー農園には必ず「天日乾燥場」いう設備があり、収穫されたコーヒーの赤い実に太陽の光りを満遍なく当てるため、一面に敷き詰めた実を切り返す作業をよく見かけた。コーヒーの実をしっかりと乾燥させた後、果皮や果肉を脱穀し、コーヒー生豆を取り出すこの方法は「ナチュラル製法」と呼ばれ、果肉の成分が乾燥の過程でコーヒー生豆に成熟感をもたらすと言われている。初めて訪れたコーヒー産地がブラジルだったこともあり、私は収穫されたコーヒーはすべて天日で干されるのが当たり前だと思っていた。

 けれど数年後、メキシコのトセパン協同組合を訪れたとき、それが単なる私の思い込みであったことに気付いた。収穫したばかりのコーヒーの実が、そのまま手動の脱穀機に投入されていく。「えっ、いきなり?」と、驚きながらハンドルをぐるぐる回すと、果皮と果肉を取り除かれ、粘液質をまとったコーヒー豆が現れる。??その後、コーヒー豆を水槽に漬けて発酵させ、大量の水で粘液質を洗い流して完成させるこの精製方法は、「ウォッシュド」と呼ばれており?その味わいはクリアで爽やかな風味が特徴で、スッキリとした酸味が楽しめるという。

 それまで有機栽培、そして森林農法などコーヒーの栽培方法に関心を寄せていた私にとって、コーヒーの実の精製方法によってコーヒーの風味が変化していくという発見は、コーヒーの楽しみ方の幅を広げてくれた。??

 ちなみに、この頒布会でもお馴染みのブラジル産「カルロスさんのコーヒー」はナチュラル製法で、今回お届けしているメキシコ産「トセパンコーヒー」はウォッシュド製法。みなさんの身近にあるコーヒーについても、産地や焙煎具合だけでなく、その精製方法についても調べてみるとより楽しいコーヒータイムを過ごせるかもしれませんね。

ウインドファームスタッフ 矢野宏和

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