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ある参加者から寄せられた手紙

ブラジル国際会議の後、会議の参加者から一枚の手紙が届きました。
その手紙には、代表の中村やカルロスさんの講演への感想が書かれていました。
ここでは、その一部を抜粋してご紹介させていただきます。

 私は、この国際会議のテーマを知った時、とても感心をもちました。
 何故かと言いますと、実は私2年前まで日本の大学で留学生として経営戦略と貿易の勉強をしていて、6ヶ月程実務研修として、ある商社でコーヒーの輸入・販売事業に携わったことがあったからです。
 私が社会人となって早くも2年が過ぎようとしています。この2年間私が絶えなく悩まされたことがあります。それは社会人となって、はじめて社会が実は弱肉強食の考え方に支配されていることが分かったからです。「思いやり」や「優しさ」といった気持ちは、学生が社会人となったらあってはいけない「病」のように見られること。また組織単位でも個人単位でも目先の利益、出世が何よりも優先されるこの世の中を知って私は絶望していました。
 私はクリスチャンですが、この世の中で生きていくことに嫌気がさしてきていましたところ、国際会議で中村さんや他の講演者方の話を聞きまして、とても感動しました。
 それはこれまでに聞いたことも無かった「フェアトレード」という言葉を初めて耳にしたからです。また、消費者と生産者を大事にし、敬意、ふれ合い、優しさ、フェア等といった概念を取入れることの出来る商売も可能であると初めって知ったからです。
 私はこの国際会議に参加して、人を騙したり、人を犠牲にして会社の利益の為に働くことではなく、パートナーを思いやる会社、また儲かったお金は人を助ける為に使うような会社で仕事をしたいと思いました。

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