インタグの森に関する記述2(エドワード・O・ウイルソ ンより)

コンセルバシオン・インテルナショナルに手伝ってもらいながら、エクアドル西部の森林(インタグはその中の重要な地域です)の状態をより詳しく調査 するのに時間がかかってしまいました。三菱マテリアルがエクアドル政府の同意の元に進めている鉱山プロジェクトを妨害したとしてあなたが訴えられている ケースで、以下の私の文章を喜んで法廷に提出致します。
1992年発行の私の本「生命の多様性」の中で指摘している様に、西エクアドルの森林は世界の中でも最高のホット・スポットです。すなわち最も危機に瀕 している生態系(主にここ40年の間に破壊され、元の広さの10%も残っていない)のひとつであり、また、世界の他の場所では見ることのできない種類の植 物や動物が、 非常に数多く存在しています。
インタグのある最も大きな森を含む、エクアドル西部の森林が持つ途方もない価値は、世界の生物学者の中では有名で、しばしば科学的な文学作品の舞台にも なり ます。1992年のフィールド・ワークから得られたデータをコンセルバシオン・インテルナショナルから提供してもらい、それを分析した結果、私は残された 森林の独自性と豊かな生物学的多様性、そして、そこにある植物・動物が、エクアドルそして世界の中でどれだけ大きな潜在的な価値を持っているかに、いまさ らながらに感銘を受けています。この危機に瀕している環境は、世界の中でも特別に最優先の保護を与えられるべきであると私はかつても信じていましたし、い まやますます固い信念でもって言いきることができます。将来、そこから新しい医薬品や他の産物が取れる可能性、科学的な重要性、そして自然の源としての象 徴的な価値など、その重要性ははかりしれません。
また、私は三菱マテリアルが無責任なやり方で、自然の資源を搾取しているという芳しくない風評を聞いて、危機感を抱いております。木材産業において三菱 は乱伐を行い、またそれに対する批判も無視し続けています。それに対して1989年以来、世界規模のボイコット運動が起こっています。
これら全ての理由に基づき、私は断固、インタグの森林を守ったことによるカルロス・ソリージャ氏の訴訟を支援します。
敬具

比較動物学博物館
アガシズ・ミュージアム
1997年10月10日
エドワード・O・ウイルソン
デコイン

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