2005/02/21

サンパウロ新聞より 「有機コーヒー・キャピタル宣言(1) 二人三脚で無農薬に挑む・MG州マッシャード市篤農家・中村隆市」

以下はサンパウロ新聞に掲載された記事です。

***

ブラジルのコーヒー生産地の一つミナス・ジェライス州マッシャード市。昨年五月、同市は世界で初めての「有機コーヒー・キャピタル宣言」が施行された。その背景には、日本とブラジルをフェア・トレード(公正な貿易)で結ぶ人たちの地道な活動がある。同市管内にある「ジャカランダ農場」では、スタッフの協同作業のもと有機無農薬コーヒーが生産され、日本でその輸入販売を行う(有)有機コーヒー社代表取締役の中村隆市氏(四九、福岡県出身)は、同農場との人間関係を何よりも重要視している。日伯間を結ぶ新たな活動が始められている。(松本浩治記者)

《従業員全て家族の一員・熱い思いで土づくり環境づくり》

(有)有機コーヒー社の出版部門である(株)ウインドファームが九七年に発行した「ジャカランダコーヒー物語」によると、中村氏とジャカランダ農場主だったカルロス・フランコ氏の出会いは、九三年。それまで九州で有機農業をはじめ、生活協同組合の活動などを実践してきた中村氏は、八六年四月二十六日に発生したチェルノブイリ原発事故をきっかけに、被災者への支援活動など、自らの仕事としての取り組みを始めたという。

八七年から有機コーヒーの販売を行なってきた中村氏だが、当初はまだ現地の栽培内容がよく分からなかった。八九年から実際にブラジルに足を運び、本当のフェアトレードの意味を分かち合い協力し合える生産者を探し回った。ところが、ほとんどの生産者は「農薬なしにコーヒーが生産できるはずがない」といった反応だったという。

そうした中村氏の姿を見ていたのが、カルロス氏。「一度、会いたい」と声をかけ、農場に案内した。中村氏がブラジルを初訪問してからすでに四年が経っていた。

中村氏はカルロス氏から商談そのものよりもまず、同農場で働く様々な人たちを紹介された。ブラジルでは、収穫時期にのみ労働者を雇う「使い捨て」が多い。また、雇用者が労働者の税金・保険などの支払い義務が生じるため、正規の職員として登録することは少ない。カルロス氏は、当時十家族ほどの労働者に対し自分の家族の一員のように接し、自給自足の生活をさせていた。

その後、二人は一日がかりで、それぞれが辿って来た自分の人生のことを互いに話し合った。話が一段落した際に、カルロス氏に誘われて家の外に出た中村氏は、農場のスタッフからジャカランダの苗木をプレゼントされた。

その苗木を植樹した後、カルロス氏から「これであなたは、この農場に根を下ろしました。末永いお付き合いをお願いします。できれば、私だけでなく、私の次の後継者とも仕事をするつもりで太い絆を築いてほしい」との言葉を贈られた。

中村氏にとって、忘れられない一日だった。こうして、中村氏とジャカランダ農場との関係は生まれ、現在も継続されている。

そのカルロス氏は昨年七月、結婚五十二周年を迎えたその日に息を引き取った。享年七十五歳だった。

カルロス氏の死は、家族や農場関係者、中村氏をはじめ、同農場の有機無農薬コーヒーを愛飲している日本の消費者の心をも痛めた。

しかし、カルロス氏が伝えたものは数多い。

「自分たちにできることをやればいい、その結果がどうなったとしても、それはそれで仕方がない」―。

何事においても表面的な目に見える現象そのものよりも、現象が起こる背景に目を向けてきた。その熱い思いが、農場の土づくり、環境づくりへとつながった。

氏の教えを胸に、農場を背負う次世代のスタッフと中村氏たちは、新たな動きに向って歩みだした。(つづく)

サンパウロ新聞より 「有機農業で市発展に貢献・マッシャード市中村隆市氏に名誉市民権」

以下はサンパウロ新聞に掲載された記事です。

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ミナス・ジェライス州マッシャード市の有機無農薬コーヒーをはじめとする中南米の生産農場とのフェア・トレード(公正な貿易)を実施し、日本での輸入販売や環境保護活動などを行なっている(有)有機コーヒー社代表取締役の中村隆市さん(四九、福岡県出身)がこのほど、同市の名誉市民権を贈られた。去る十二月二十二日午後六時から同市議会で市議、農場関係者など約二百人が出席して授与式が行われた。中村さんの授与は外国人としては二人目。

この日、中村さんは同市に貢献した他の七人の授与者とともに会場前列に座り、日本人としては唯一の授与となった。

中村さんの授与は、今年五月に同市が世界で初めて指定された「有機コーヒー・キャピタル(首都)宣言」実現に尽力し、有機無農薬コーヒー生産地である「ジャカランダ農場」を通じたフェア・トレードの実施・貢献が認められたもの。

名誉市民に推薦したジョゼ・カルロス・ジニス市議会議長、ファビアーノ・シグノレッチ・レイテ市議の二人から記念プレートを手渡された中村さんは、昨年七月に惜しまれながら他界した農場主・故カルロス・フランコさん(享年七十五歳)のトレードマークだった帽子を手に登壇。「本来なら名誉市民権は私ではなく、カルロスさんやジャカランダ農場の人々が受けるべきもの。カルロスさんとの出会いは、私にとって宝物のような出来事でした。今年五月にオルガニック(有機)コーヒーのキャピタル宣言を行なったマッシャード市の名誉市民になることほど、嬉しいことはありません」と満面の笑みを浮かべ、世界にマッシャード市のことを広めていく考えを示した。

謝辞の最後で中村さんは、有機コーヒー社ブラジル側スタッフの牛渡クラウジオ氏と農場関係者たちへの感謝の意味を込めて「オブリガード」とあいさつし、会場から大きな拍手を浴びていた。

2005/01/17

サンパウロ新聞より「有機コーヒー・キャピタル宣言1・二人三脚で無農薬に挑む・MG州マッシャード市篤農家・中村隆市」

サンパウロ新聞
 ブラジルのコーヒー生産地の一つミナス・ジェライス州マッシャード市。昨年五月、同市は世界で初めての「有機コーヒー・キャピタル宣言」が施行された。その背景には、日本とブラジルをフェア・トレード(公正な貿易)で結ぶ人たちの地道な活動がある。同市管内にある「ジャカランダ農場」では、スタッフの協同作業のもと有機無農薬コーヒーが生産され、日本でその輸入販売を行う(有)有機コーヒー社代表取締役の中村隆市氏(四九、福岡県出身)は、同農場との人間関係を何よりも重要視している。日伯間を結ぶ新たな活動が始められている。(松本浩治記者)
《従業員全て家族の一員・熱い思いで土づくり環境づくり》 
 (有)有機コーヒー社の出版部門である(株)ウインドファームが九七年に発行した「ジャカランダコーヒー物語」によると、中村氏とジャカランダ農場主だったカルロス・フランコ氏の出会いは、九四年。それまで九州で有機農業をはじめ、生活協同組合の活動などを実践してきた中村氏は、八六年四月二十六日に発生したチェルノブイリ原発事故をきっかけに、被災者への支援活動など、自らの仕事としての取り組みを始めたという。
 八七年から有機コーヒーの販売を行なってきた中村氏だが、当初はまだ現地の栽培内容がよく分からなかった。八九年から実際にブラジルに足を運び、本当のフェアトレードの意味を分かち合い協力し合える生産者を探し回った。ところが、ほとんどの生産者は「農薬なしにコーヒーが生産できるはずがない」といった反応だったという。
 そうした中村氏の姿を見ていたのが、カルロス氏。「一度、会いたい」と声をかけ、農場に案内した。中村氏がブラジルを初訪問してからすでに五年が経っていた。
 中村氏はカルロス氏から商談そのものよりもまず、同農場で働く様々な人たちを紹介された。ブラジルでは、収穫時期にのみ労働者を雇う「使い捨て」が多い。また、雇用者が労働者の税金・保険などの支払い義務が生じるため、正規の職員として登録することは少ない。カルロス氏は、当時十家族ほどの労働者に対し自分の家族の一員のように接し、自給自足の生活をさせていた。
 その後、二人は一日がかりで、それぞれが辿って来た自分の人生のことを互いに話し合った。話が一段落した際に、カルロス氏に誘われて家の外に出た中村氏は、農場のスタッフからジャカランダの苗木をプレゼントされた。
 その苗木を植樹した後、カルロス氏から「これであなたは、この農場に根を下ろしました。末永いお付き合いをお願いします。できれば、私だけでなく、私の次の後継者とも仕事をするつもりで太い絆を築いてほしい」との言葉を贈られた。
 中村氏にとって、忘れられない一日だった。こうして、中村氏とジャカランダ農場との関係は生まれ、現在も継続されている。
 そのカルロス氏は昨年七月、結婚五十二周年を向えたその日に息を引き取った。享年七十五歳だった。
 カルロス氏の死は、家族や農場関係者、中村氏をはじめ、同農場の有機無農薬コーヒーを愛飲している日本の消費者の心をも痛めた。
 しかし、カルロス氏が伝えたものは数多い。
 「自分たちにできることをやればいい、その結果がどうなったとしても、それはそれで仕方がない」―。
 何事においても表面的な目に見える現象そのものよりも、現象が起こる背景に目を向けてきた。その熱い思いが、農場の土づくり、環境づくりへとつながった。
 氏の教えを胸に、農場を背負う次世代のスタッフと中村氏たちは、新たな動きに向って歩みだした。(つづく)

2005/01/14

サンパウロ新聞より「有機農業で市発展に貢献・マッシャード市 中村隆市氏に名誉市民権」

有機農業で市発展に貢献 マッシャード市 中村隆市氏に名誉市民権
サンパウロ新聞 2005年1月5日掲載)

 ミナス・ジェライス州マッシャード市の有機無農薬コーヒーをはじめとする中南米の生産農場とのフェア・トレード(公正な貿易)を実施し、日本での輸入販売や環境保護活動などを行なっている(有)有機コーヒー社代表取締役の中村隆市さん(四九、福岡県出身)がこのほど、同市の名誉市民章を贈られた。去る十二月二十二日午後六時から同市議会で市議、農場関係者など約二百人が出席して授与式が行われた。中村さんの受章は外国人としては二人目。

 この日、中村さんは同市に貢献した他の七人の受章者とともに会場前列に座り、日本人としては唯一の受章となった。
 中村さんの受章は、今年五月に同市が世界で初めて指定された「有機コーヒー・キャピタル(首都)宣言」実現に尽力し、有機無農薬コーヒー生産地である「ジャカランダ農場」を通じたフェア・トレードの実施・貢献が認められたもの。

 名誉市民に推薦したジョゼ・カルロス・ジニス市議会議長、ファビアーノ・シグノレッチ・レイテ市議の二人から記念プレートを手渡された中村さんは、昨年七月に惜しまれながら他界した農場主・故カルロス・フランコさん(享年七十五歳)のトレードマークだった帽子を手に登壇。「本来なら名誉市民章は私ではなく、カルロスさんやジャカランダ農場の人々が受けるべきもの。カルロスさんとの出会いは、私にとって宝物のような出来事でした。今年五月にオルガニック(有機)コーヒーのキャピタル宣言を行なったマッシャード市の名誉市民になることほど、嬉しいことはありません」と満面の笑みを浮かべ、世界にマッシャード市のことを広めていく考えを示した。

 謝辞の最後で中村さんは、有機コーヒー社ブラジル側スタッフの牛渡クラウジオ氏と農場関係者たちへの感謝の意味を込めて「オブリガード」とあいさつし、会場から大きな拍手を浴びていた。

サンパウロ新聞:2005年1月5日 マッシャード市 中村隆市氏に名誉市民権

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※サンパウロ新聞 1998年11月
有機農法に携わる人々(前篇)
有機農法に携わる人々(後篇)

2004/09/08

<イベント案内> 9/23(祝)シンポジウム 「スロービジネスという快楽 〜アウトドア・非電化・フェアトレード〜」

9月23日(祝)に「RORキャンペーン2004」のイベントとして、「”スロービジネス”という快楽〜非電化・アウトドア・フェアトレード」が行われ、ウインドファームの中村隆市もパネリストとして、これに参加します。
 
スロービジネス。
それは、いのちを大切にする仕事。
スロービジネス。それは 、美しさ・安らぎ・たのしさを追求する仕事。
そう、スローなビジネスを営むことは、自身の「快楽」をつきつめること。
 
 スロービジネスというコトバができる前から先駆的な事業に取り組んできた3人の起業家を迎え、「スロービジネス」の可能性についてみなさんと一緒に探っていきます。
「新」快楽の世界をおすそわけします!

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インタグ地方フニン村の人々が、「スロー大賞」を受賞しました!!

 エクアドル、インタグ地方にあるフニン村では、鉱山開発から熱帯雲霧林を守り、持続可能な発展を求めた取り組みが行われています。この度、その取り組みにたいして感謝と敬意のしるしとして、ナマケモノ倶楽部からフニン村の人々へ、「スロー大賞」が贈られることになりました。
 スロー大賞とは、国内と海外でスローな世界のために尽力している人各1人(団体)を、表彰しようというものです。 

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<イベント案内>アンニャ・ライトさん For Life ツアー  〜エクアドルのフェアトレードストーリー&究極のスローライフ〜

 アンニャ・ライトさん For Life ツアー  For Life For Peace 〜いのちのために 平和のために
 ?アンニャが語るエクアドル「エル・ミラグロ(奇跡の森)」でのスローライフ?
歌手として、環境活動家として、そして母として・・・。
多様な顔を持つアンニャ・ライトは、森を守ることに人生を捧げ、常に希望の思いを音楽に託しながら、さまざまな活動と経験を経てきました。
そのアンニャが、地上の楽園エクアドルでの真のスローライフ、そして究極のスローライフを語ります。
スローでいること。それは、ゆっくりと大地や森とのつながりを取り戻し、自分を取り囲むあらゆる世界とつながること・・・。そして、そこから生まれるライフスタイルは、本当の安らぎや平和をもたらしてくれます。
 アンニャの心地よい音楽とトークは、私たちに、そんなスローライフの原点を教えてくれるはず。

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2004/06/18

暗闇に灯るピースローソクのなかで

6月14日に福岡で、100万人のキャンドルナイトの一環として「ピースローソクふくおか」というイベントを開催した。
初めに参加者が皆でミツロウのローソクをつくった。それを灯した会場で、エクアドルの先住民(キチュア族)であるルイス・タビさんが日本国憲法第9条からインスピレーションを得て、故郷の美しい自然のなかで創った曲「この地球(ほし)に平和を!」を演奏した。

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2004/05/19

「国際有機コーヒー・フェアトレードデー」に寄せて

5月22日は「国際有機コーヒー・フェアトレードデー」です。
この日はウインドファームにとって、とても重要な日です。

 国際有機コーヒー・フェアトレードデーは、「スロ−カフェ宣言」とともに、ナマケモノ倶楽部が、2002年に呼びかけました。坂本龍一さんは、呼びかけに応えて次のメッセージを送ってくれました。

「国際有機コーヒーデー」「スローカフェ宣言」の趣旨を全面的に支持します。グローバリゼーションは、人から食物の生産現場へのアクセスを絶つことで、「食」を完全支配しようとします。 生産者は、奴隷状態におかれます。 消費者は、「消費の奴隷」と化します。 ですから、消費者と生産者がダイレクトな結びつきをもつことは、大変に重要なことです。

今年の5月22日を私はブラジルで迎えます。その理由をスローカフェの発祥地であるカフェスローの仲間たちに伝えました。

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2004/05/17

ガンジーの言葉とクラーク元米司法長官からの手紙

かつて、ガンジーはこう言いました。
「世界の運命を暴力によって蹂躙させない唯一の方法は、私たち一人ひとりがあらゆる暴力を肯定しないことにある。」
かみしめたい言葉です。
近年、暴力の連鎖が拡大し、人権が軽視され、人間が残虐になってきています。殺人が日常的に行われ、いのちを大切にしない世界が広がっています。
違法な武力攻撃と占領が続くなかで、子どもや女性までが無差別に殺され、拘束者の虐待、拷問、殺人が行われ、イラク民衆の米軍に対する敵意は、ますます強まっています。私は、イラクで行われていることは侵略戦争だと思っています。アメリカの元司法長官も同じように考えています。
イラクに対する武力攻撃と占領を支持している日本政府は、侵略を支持していることになります。小泉政権を支持している人たちにも読んでほしい手紙を掲載します。

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