鉱山開発問題を世界に知らしめ、地元で持続可能な発展を呼びかける、インタグの森を守る環境保護団体。
参考:インタグーヒー物語 第4回 インタグコーヒーの芽生え
<環境保護団体DECOINの設立>
豊かな生態系を誇るインタグの熱帯霧雲林を鉱山開発から守るためには、巨大な力を持つ開発勢力に対抗するためには、住民が力を合わせて立ち向かわなければなりません。そこで提案されたのが、 「インタグの生態系の防衛と保護」という名の環境保護団体DECOIN(以下、デコイン)です。1995年1月、この団体は、インタグの住民によって結成されます。
デコインの最初の仕事は、鉱山開発に関する情報収集と発信でした。この取り組みには、エクアドルの首都キトで活動する環境保護団体の協力もあり、インタグの森の重要性を証明する手紙などが世界各地に届けられました。
こうしてデコインは欧米の森林保護団の支持を得ていきます。また、デコインは海外だけでなく、地元の住民にもこうした情報を提供していきました。この鉱山プロジェクトにより、4地域100世帯の住民が退去させられること、鉱山開発に利用される4000ヘクタールの森が伐採されること、そして生活のあらゆることに利用される重要な河川が汚染されること。それらの情報は、デコインを通して知ったフニン村の住人に伝わり、そこからさらにインタグ地方全域へと広まっていきました。
デコインの結成から10ヶ月後、コタカチ郡で最初の環境保護会議が、インタグ地方のフニンで開催されました。この会議には、インタグの20のコミュニテイ(村や集落)から200人以上の参加者が集まり、エクアドルの政府高官や日本のM社、鉱山会社の代表も出席していました。デコインの活動が、世界の環境保護団体やエクアドル国内での関心を高めたことにより、開発側も地域住民の声を無視することができなくなったのです。
この環境保護会議において、「鉱山開発問題」は初めて正面から取り上げられ、インタグの住民の問題として広く認知されました。また、この場において、デコインは鉱山開発に反対の意を表明し、持続可能な発展に向けての大きな一歩を踏み出したのです。