森に生息するカブヤを用いて
民芸品創作による女性たちの活動
<2002年にエクアドルコタカチ郡で開催された第3回有機コーヒーフェアトレード国際会議におけるシルビア・ペタンコートの発言より>
「女性と生活環境の会」 シルビア・ベタンコート
このグループは、エクアドルのサンタロサ地区プラサグティエレスの雲霧林保護区ラフロリダにあります。
日々の家計の補助を目的に、このグループは1995年に結成されました。当時、 女性には収入を得る方法は他には無く、農業で稼げる収入は日当で約2ドルでした。 こうした状況のなか、都市への移住を防ぐため15名の女性が集まり、常に自然保護を 念頭に置く「女性と生活環境の会」を結成しました。
私たちの主な活動は、インタグの森に生息する天然繊維カブヤを原料とする民芸品の創作です。
染色し、紡がれたカブヤ1袋(45キロ)を、通常、仲介業者は15ドルの値を付けていますが、これでは、生産者が費やした投資額にも及びません。
しかし、そこに民芸品制作という付加価値を加えると、200ドルの価格に上昇 し、制作前の繊維の20倍以上の収入をもたらします。
民芸品制作は新たな職を生み出し、しかも、それぞれの家庭内で営むことができます。民芸品制作に携わるグループは、1袋(45キロ)のカブヤ繊維から、大きさやデザインにもよりますが、フレームや鉤針を利用して20個から40個の民芸品を作りま す。
最初15名でスタートしたこの「女性と生活環境の会」は、独身や既婚のあらゆる地域の女性が参加するようになり、現在では、22名のグループになり、月に1度、会合を行っています。中には、1、2時間、歩いて来る参加者もいます。毎月開かれる会合では、注文の引渡し、作業、連帯を維持するための社会活動など、会の方針について話し合われます。
貴重な雲霧林が広がるラフロリダ地区には、観光客が訪れます。女性は、観光客の思い出となるよう、適正な対価を支払ってもらえるよう、そしてこの会の利益のために、インタグの鳥をデザインとした刺繍をシャツに縫い付けています。また、3年前 から各会員はそれぞれ1年に2回、2日づつSIT(School for International Trainning)の学生を受け入れています。学生らは会員に幾ばくかの費用を支払い、農村での家庭生活を体験します。
年月が過ぎ、女性達は作品の質も向上させていきました。新しいデザインや地域の植物での染色を試み、素晴らしい成果を出しています。
希望の色をしっかりと出すには、葉、茎、樹木の実、潅木などをカブヤと共に1日煮込みます。この色を利用して、バッグ、ベルト、財布、帽子、網などを個々にデザインするのです。
この会はDECOINの協力を得て、女性グループの視察、エキスポフェアーへの出展、 集会や研修への参加を果たしました。また、雲霧林保護区を訪れる学生グループから、寄付も頂いています。
今後は、女性の連携を深め生産量を増やせる市場を、時間をかけて獲得したいと思います。そして、インタグ地域におけてこの会を、「組織」の水準にまで高めたいと考えています。