2012/04/26

チェルノブイリ原発事故から14年後の被害報道

今から26年前の今日、チェルノブイリ原発で爆発事故が起こった。それから14年後の2000年に私は「21世紀を迎えるにあたって 環境汚染と環境破壊の20世紀を終えて」という文章を書いた。それから11年後、福島の原発でまた爆発事故が起こった。事故から1年以上が過ぎた今も、放射能汚染がひどい地域に子どもたちが住み続けている。そのことの危険性を再認識するためにも、チェルノブイリ事故から14年後の記事をもう一度、読み直してみたい。

21世紀を迎えるにあたって
環境汚染と環境破壊の20世紀を終えて

(2000年11月 エコロジーの風6号)から抜粋

 ウインドファーム代表 中村隆市

 10年ほど前に、友人にさそわれて原爆の記録映画を見に行きました。その映画の中で、全身に被ばくした中学生くらいの少年が怒りを込めてこう言ったのです。「なぜ、大人は戦争に反対しなかったのか!」と。映画を見終わった会場で、そのことが話題になり、あるおばあちゃんがこう答えました。「あの時代は、戦争に反対できる時代ではなかった」と。

 5年ほど前に亡くなったドイツの作家ミヒャエル・エンデが生前、こんな内容のことを言っていました。「第三次世界大戦はとっくに始まっている。それは今までのような同じ時代に生きる者同士の戦争ではなく、いま生きている人間たちが自分たちの利益のために、これから生れてくる世代の環境を破壊し汚染していくような戦争である」と。

 第二次世界大戦当時、戦争に反対することは大変難しかった。では、「第三次世界大戦」である環境戦争に対して、子どもたちから「なぜ、大人は環境を汚染し破壊し続けたのか!」と問われたとき、私たちはどう答えればいいのでしょう。

 チェルノブイリ原発事故の被害にあった子どもたちの医療支援のためにチェルノブイリ支援コーヒーの販売を始めて、今年で10年になります。この10年の間にウインドファームのスタッフは、毎年のように現地医療施設を訪問し、医薬品や医療器具を届けてきました。私自身が放射能汚染地を6回ほど訪問して、いつも感じてきたのは「原発に対して何の責任も無い子どもたちの世代が、なぜこんなに苦しめられなければならないのか」ということです。

 放射線被曝を恐れて病院の医師さえ去っていくような放射能汚染地区に未だに多くの子どもたちが移住できずに取り残されています。事故から14年たった今年の4月、ウクライナ共和国の被曝者342万7千人のうち、病気にかかっている人の割合は、10歳以上で82.7%、10歳未満で73.1%と報告されており、隣国ベラルーシにおいても同様の状態です。

 放射能だけでなく、ダイオキシン、農薬などの環境ホルモン、遺伝子組換、オゾン層の破壊、地球温暖化、森林減少・・・環境の悪化は進んでいます。エネルギーの使い過ぎ、化学物質の使い過ぎ、自然環境の破壊し過ぎであることは多くの人が感じていると思います。その思いをどうしたら政策や暮らしに生かせるのでしょう。

 わずかな希望の灯りが、北欧を中心に見えはじめています。デンマークやスウェーデン、ドイツなどでは、後世代に配慮した政策がとられはじめました。デンマークでは、スチールやアルミ缶の飲み物は法律で禁止され、飲み物はすべて再使用を前提としたビンで売られており、デポジット制によって、返却するとビン代が戻ってきます。ビン一本の平均使用回数50回、回収率99%。さらに使用不能になったものは新しいビンの原料となります。

 後世代に放射性廃棄物を残す原発を持たず風力などの自然エネルギーの普及に力を入れ、(スウェーデン、ドイツでも、近い将来、原発を全廃することを決めています)モノを作ると原料税、モノを捨てると廃棄税がかかり、リサイクルした方が安くなる経済システムを導入。環境教育も含め、社会システム全体を改革して、環境保護に国をあげて取り組んでいます。

 そうした環境先進国の政策に影響を与えたといわれている1992年のリオサミット。その国連環境会議において、最も人々のこころを動かしたといわれている伝説のスピーチを全文掲載し、21世紀をむかえるにあたってウインドファーム社自身の「座右の銘」にしたいと思います。

12歳少女の伝説のスピーチ
(1992年 セヴァン・スズキ リオサミット)


ウクライナ犠牲150万か チェルノブイリ原発事故
(2005/04/24 12:49 共同通信)

 【モスクワ24日共同】23日のタス通信によると、1986年に旧ソ連ウクライナ共和国で起きたチェルノブイリ原発事故の被害者でつくるウクライナの「チェルノブイリ身体障害者同盟」は、事故に関連する同国内の死者が150万人以上に上ったとの調査結果をまとめた。事故発生から19周年となる今月26日を前に公表した。  調査によると、事故で被ばくした人はウクライナ国内で約350万人で、うち120万人が子供だという。  ロシア政府によると、同事故による隣国ロシアでの被ばく者は145万人に上っている。
2005/04/24 12:49 【共同通信】

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