2012/04/24

福島原発事故後に、心不全、心筋梗塞など心臓病が増加

学会ダイジェスト:第76回日本循環器学会
2012年3月16日~18日 福岡

東日本大震災後に心不全が有意に増加、ACS、脳卒中も
(2012. 3. 20 日経メディカル)

 東日本大震災では発災以降、心不全をはじめ、ACS、脳卒中などの循環器疾患が有意に増加していた。特に心不全の増加は、過去の大震災疫学調査では報告例がなく、東日本大震災の特徴の1つであることも浮かび上がった。東北大学循環器内科学の下川宏明氏が、3月18日まで福岡で開催されていた第76回日本循環器学会(JCS2012)のLate Breaking Clinical Trialsセッションで発表した。

 下川氏らは、宮城県で救急車で搬送されたすべての患者記録を調査し、東日本大震災の発災前後における循環器疾患の変動を明らかにした。加えて東北大学循環器内科におけるデバイス植え込み患者および冠攣縮性狭心症患者も対象に、震災の影響を検討した。

 救急車搬送の調査は、2008年から2011年6月30日までを対象とした。対象地域は宮城県全域だった。県医師会の全面的な協力が得られたこともあり、宮城県内12消防本部すべてが協力に応じてくれたという。

 調査期間中の救急車の出動件数は、合計で12万4152件だった(救急搬送例の初診時診断率は56.2%)。この全例を対象に、心不全、ACS(急性心筋梗塞と狭心症)、脳卒中(脳出血、脳梗塞)、心肺停止、肺炎の症例を調べた。その上で、発災前後および同時期の過去3年間について、各疾患の発生件数を比較検討した。

 下川氏らはまた、今回の震災では津波による甚大な被害を受けた沿岸部と津波の被害を免れた内陸部では事情が大きく違うと考え、沿岸部と内陸部に分けた解析も行った。

 解析ではまず、各年ごとに2月11日~3月10日と3月11日~4月7日の2期間で各疾患の発生数を比較した。その結果、2011年だけが、3月11日~4月7日の期間の方が2月11日~3月10日の期間より、心不全、ACS、脳卒中、心配停止、肺炎のすべてが有意に多かった。例えば心不全は、2011年の2月11日~3月10日では123件だったが、同年3月11日~4月7日には220件と有意に増加していた(P<0.001)。また、2008~2010年の各年の3月11日~4月7日の発生数は、それぞれ101件、100件、126件であり、2011年の方が有意に高かった(P<0.001)。

震災後 心不全の患者3倍超
(2011/6/29 5:07 NHK)から抜粋

東北大学病院で、東日本大震災後の1か月間に受け入れた心不全の患者が震災直前の3倍を超え、そのほとんどが震災による精神的なショックや避難所や仮設住宅での不自由な生活が原因とみられることが分かりました。

東北大学病院によりますと、震災直後の1か月間に受け入れた心不全の患者は29人に上り、震災直前の1か月の3倍以上に上っていました。このうち28人について病院は震災の影響で発症したと診断しました。その後も震災の影響で心不全を発症したみられる人は増えていて、震災後の3か月間で合わせて38人となりました。

東北大学病院では、地震や津波で精神的ショックを受けたことや、避難所や仮設住宅でプライバシーや睡眠が十分に確保できなかったことなどで、被災者が強いストレスを感じたことが原因の1つだとしています。

また、避難所などで塩分の多い食事を取ったことや、運動不足になったことも影響しているとみています。東北大学医学部の下川宏明教授は「被災地全体を見ても心臓病を発症する人が増えている。震災以降は、体は安静にしていても、心臓は強いストレスで運動しているときのような状態になっているため、心臓に余力のない高齢者は特に注意してほしい」と話しています。


福島原発事故 作業員の労災、過労死で初認定
横浜南労基署「短時間の過重業務」認める

(『原子力資料情報室通信』第454号 2012/4/1)から抜粋

 昨年5月、福島第一原発で作業中に心筋梗塞で死亡した大角信勝さんの遺族の労災申請に対し、横浜南労働基準監督署は2月24日、「過労が原因の心筋梗塞」として労災を認定した。

 大角さんが体調不良を訴えてから病院に着くまで2時間以上かかっている。大角さんの死をもって、救急体制の不備が指摘され、東京電力はようやく現場に常時医師を配置する措置をとった。大角さんの被曝線量は計0.68ミリシーベルト。報道によれば、ご遺族が労災申請したとき、東京電力は「(大角さんの死と)業務との関連性は高くないと考えている」、東芝は「労働と心筋梗塞との因果関係は不明で、いまの段階では労災だったかどうかは判断できない」とコメントを出した。東電、東芝から見舞金や補償は支払われていない。

 福島第一原発での作業中の死亡は、大角さんの他にもこれまでに3人確認されている。昨年8月上旬に7日間、休憩所を出入りする作業員の被曝管理をしていた男性が白血病で死亡

除染作業でも2人死亡

 各地で除染が活発に行なわれているが、作業に携わった2人の死亡者が出ている。昨年12月12日、伊達市霊山町下小国のモデル地区で除染作業をしていた男性作業員は休憩中のトラック内で心肺停止状態で見つかり、約1時間後に病院で死亡。死因は非公表。

 内閣府原子力災害対策本部と日本原子力研究開発機構は1月17日、福島県広野町の除染モデル実証事業で、除染に携わっていた男性作業員が倒れ、搬送先の病院で亡くなったと発表。死因は心筋梗塞であった。


「放射能と妊婦・乳児・幼児」その危険性について 母乳からも放射性物質発がんリスクが高まるだけでなく、学力・IQの低下、成人後の不妊・流産も
(2011年05月18日 週刊現代)から抜粋

 チェルノブイリ原発から西へ約70km離れたウクライナ・ナロジチ地区—。この地域への支援を長年行ってきたNPO法人「チェルノブイリ救援・中部」理事の河田昌東氏が言う。

「ナロジチ地区中央病院から提供してもらった、子どもたちの健康状態に関する実数データがあります。これを見ると、大人と子どもでは病気の発症率に数十倍から100倍近い差があるのです」

「甲状腺がんは事故から10年後が発生のピークでしたが、それ以降は減っています。そのかわり、それ以外のがんを含む全体のがん発生率は事故後から10倍以上に増えているのです。ナロジチ地区中央病院における児童1000人あたりの人口罹病率では、’08年で新生物(がん)は12・3人。じつに100人に一人以上の子どもが何らかのがんに罹っている計算になります」

 がん以外の多くの疾患でも、この20年あまりで子どもたちの罹病率は驚くほど増加している。

呼吸器系疾患は’88年に1000人あたり116人だった罹病率が、’08年には603・6人になっています。これには風邪も含まれているので数が非常に増えていますが、放射線被曝によって免疫力が低下したことが原因です。

 心臓血管系疾患は、およそ2倍に増えている。この多くは放射性セシウムの内部被曝による影響です。最近の研究で、セシウムは体内に入ると心臓にもっとも濃縮されることがわかっています。心臓は鼓動することによってエネルギーを消費するわけですが、その細胞の中にはエネルギーを生み出すミトコンドリアという細胞内構造物がたくさんあります。セシウムはこのミトコンドリアの機能を破壊することがわかっている。その結果、子どもだけでなく大人にも心臓血管系の病気が増えているのです


気になる「乳児で突然起きる心不全」が増えているというニュース
原発は事故を起こさなくても日常的に放射能を放出しており、原発の周辺ではガンや白血病が多いことがドイツ政府や諸外国の調査で分かっていますが、「乳児で突然起きる心不全」が日本で増えてきています。原発事故以後の発生数がいずれ分かってくるので注目したいと思います。

乳児で突然起きる心不全 国立循環器病研究センターが調査
(2012年04月20日 西日本新聞 全国の医療・健康ニュース)
 
 生後数カ月の乳児で、心臓の弁を支える筋が突然切れ、血液が逆流し心不全となる「乳児特発性僧帽弁腱索断裂」について、国立循環器病研究センター(大阪府)が実態調査し、臨床的な特徴などをまとめて20日、発表した。

 同センターによると、健康な乳児でも風邪のような症状から突然起こり、肺炎と診断されて手遅れとなっているケースもあるとみられる。小児科医の認知度も低く、注意を呼び掛けている。調査は世界初という。

 この病気は日本人に多く欧米での報告はほとんどない。全国の医療機関を調査し、1995~2010年で88人を確認。


福島原発事故後に急増する突然死、急死、心不全、心筋梗塞、心疾患、脳梗塞に関するツイートまとめ
(2012年04月23日 NAVERまとめ)

心臓や甲状腺などへの蓄積を深刻視(元ゴメリ医科大学学長)
(2012/04/21 風の便り)

チェルノブイリ事故による放射性物質で汚染されたベラルーシの諸地域における非ガン性疾患 Y・バンダシェフスキー教授―2
(2011/9/29 春夏秋冬)
ベラルーシの死因構成、2008年>によれば、事故死も含めたベラルーシの住民の死因のうち主なものは、心臓病(52.7%)と悪性腫瘍(13.8%)である。

【重要】福島の子どもの心臓病について クリス・バズビー博士
(2011/09/13 風の便り)

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