古川知事「表に出たら辞任必至」郷原氏が証言 知事反論「明言していない」

西日本新聞10月8日朝刊 トップニュース
古川佐賀知事「表に出たら辞任必至」
やらせ発言メモ 県議会原子力委 郷原氏が証言
知事反論「明言していない」
郷原氏指摘 九電は否定

九電やらせメール:古川知事 進退問題発展の可能性を認識
(毎日新聞 2011年10月18日)

 佐賀県議会の原子力安全対策等特別委員会は17日午後も、参考人として出席した元九州電力第三者委員会委員長、郷原信郎弁護士への質疑が続いた。やらせメールを誘発した古川康・佐賀県知事の発言内容を記した九電幹部作成のメモについて、郷原氏は、知事自身が8月4日に「このような発言の内容が表に出ると、どんな説明をしても辞任は避けられませんね」と郷原氏に話したことを明らかにした。

 古川知事は特別委の終了後、報道陣に対し「県民の反発が想定されるという趣旨のことは申し上げたと思う。私が辞めますと明言したとは思っていないが、そういう流れになれば辞任もあるんですかねえみたいな感じのやり取りはあったかもしれない」と述べ、メモが公表されれば自身の進退問題に発展する可能性があると認識していたことを認めた。

 郷原氏によると、第三者委が発足する前日の7月26日、九電側から古川知事がやらせメールに関与した疑いがあるメモが存在することを聞き、知事と旧知の間柄だったことから福岡市内のホテルで会った。その際「県政への混乱が生じる前に、早期に辞任した方が政治的なダメージは少なくて済む」と伝えると、知事は「仮に辞任するとしても、理由をどう説明するのか。支持者とも話し合わないといけない」などと答えたという。

 辞任の進言については、事前に九電の眞部利應(まなべとしお)社長とも相談し、了解を得ていた。

 さらに8月4日に郷原氏が知事に電話し、知事発言のメモの全文を伝えると、知事は落胆した様子で「辞任は避けられない」と話したという。特別委はこうした郷原氏と知事とのやり取りについて確認するため、知事に臨時の出席を求めたが、知事は拒否した。【福永方人、竹花周】

毎日新聞 2011年10月18日 0時28分(最終更新 10月18日 1時03分)

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