原発支持、3分の1以下に 欧州主要国調査  仏英も支持は30%  

原発推進の仏英 支持は30%(NHK)
7月9日 7時44分

ヨーロッパの主要5か国で、原発を巡る世論調査を行ったところ、政府が原発推進の立場をとるフランスやイギリスでも、原発を支持する人が30パーセント余りにとどまり、東京電力福島第一原発の事故のあと、ヨーロッパ全体で反原発の機運が高まっていることが浮き彫りにされました。

この世論調査は、フランスの新聞ルモンドが民間の調査会社に委託して、フランス、イギリス、ドイツなどヨーロッパの主要5か国で行い、9日付けの紙面で発表したものです。それによりますと、原発を支持すると答えた人が最も多かったのは、政府が原発推進の立場をとるフランスとイギリスでしたが、いずれも32パーセントと、全体の3分の1以下にとどまりました。また、政府が脱原発の方針に転じたドイツでは17パーセント、イタリアでは20パーセントと、原発への支持はさらに低くなっています。これに対して原発を支持しないと答えた人の割合は、イタリアで58パーセント、ドイツで55パーセントと最も高く、イギリスで21パーセント、フランスでも20パーセントに上りました。今回の調査結果は、福島第一原発の事故処理のメドが立たないなか、ヨーロッパの脱原発国だけでなく、原発推進国でも、市民の間に急速に反原発の機運が高まっていることを、改めて浮き彫りにしています。

原発支持、3分の1以下に 仏紙、欧州主要国調査
2011.7.8 23:06

 欧州主要5カ国で、原発への支持が最高でも32%にとどまっていることが9日付フランス紙ルモンドが掲載した世論調査で明らかになった。同紙は、福島第1原発事故の影響で、原発は西欧で人気を失ったと分析している。

 調査を行ったのは、世界第2の原発大国フランス(対象者1006人)と、英国(604人)、ドイツ(603人)、イタリア(605人)、スペイン(600人)。

 原発への支持はフランスと英国で32%になったものの、スペインでは27%。脱原発にかじを切ったドイツは17%、イタリアは20%にとどまった。不支持はドイツ(55%)とイタリア(58%)が高く、スペイン(28%)が続いた。英国での不支持は21%、フランスは20%だった。

 調査は6月21日から27日に実施された。(共同)

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