母乳から放射性物質を検出 妊婦さんは食べ物、飲み物に要注意

5月17日に発表された政府の調査では、母乳から放射性物質が検出されなかったとされていたが、市民団体の調査では放射性ヨウ素、セシウム134、セシウム137が検出された。

「食べ物、飲み物が原因と考えられる。今後広い範囲で母乳の放射線汚染が出てくる可能性もある。さらに多くの調査を国や地方自治体が実施する必要がある」

日本の食品の暫定基準は、飲料水/牛乳・乳製品が、ヨウ素で1リットル300ベクレル以下
セシウムでは1リットル200ベクレル以下と定められているが、1リットル、ヨウ素、セシウムともに1リットル10ベクレル以下としているWHOの基準より、20倍から30倍緩い基準となっている。
 
また野菜に関しても、日本では1キロあたりヨウ素は2000ベクレル以下、セシウムが500ベクレル以下とされているが、欧米の基準は1キロあたりセシウムは370ベクレレル以下とされている。日本が食品を輸入する際の基準値も同じ370ベクレルとなっている。

東京でも母乳から放射性物質が検出〜茨城、福島、千葉でも

市民団体「母乳調査・母子支援ネットワーク」は5月18日、厚生労働省で記者会見をし、独自に母乳を民間放射線測定会社に送り分析した結果、福島県3名、茨城県1名、東京都1名の合計5名から放射性ヨウ素やセシウム134、セシウム137を検出したと発表。国や自治体に対し、全数調査を行うように訴えた。
 
母乳の検査は、前回4月21日に公表した9人に加え、新たに福島県、茨城県、千葉県、栃木県、東京都在住の母親計40名から母乳の提供を受け検査をした。
 
検査の結果、茨城県土浦市在住の母親からは、1キログラムあたり、セシウム137が8ベクレル。福島県福島市の母親の母乳からは、セシウム134が5.1ベクレル、福島県西白河郡の母親からは、セシウム134が4.8ベクレル、セシウム137が5.7ベクレル。福島県いわき市の母親からは、ヨウ素131が5.5ベクレル。東京都三鷹の母親から、セシウム137を4.8ベクレル検出した。
 
17日発表された政府の調査では、母乳から放射性物質が検出されなかったとされているが、5月になってもヨウ素が検出されていることから、福島第一原発の放射性物質の流出?が止まらない限り、母親が新たに放射性物質を摂取する可能性は否めない。東京在住の母親からもセシウムが検出されていることから、母乳調査・母子支援ネットワークの発起人?で四日市大非常勤講師の河田 昌東さんは「特定はできないが、食べ物、飲み物が原因と考えられる。今後広い範囲で母乳の放射線汚染が出てくる可能性もある。さらに多くの調査を国や地方自治体が実施する必要がある」と訴えた。

日本の食品の暫定基準は、飲料水/牛乳・乳製品が、ヨウ素で1リットル300ベクレル以下
セシウムでは1リットル200ベクレル以下と定められているが、1リットル、ヨウ素、セシウムともに1リットル10ベクレル以下としているWHOの基準より、20倍から30倍緩い基準となっている。
 
また野菜に関しても、日本では1キロあたりヨウ素は2000ベクレル以下、セシウムが500ベクレル以下とされているが、欧米の基準は1キロあたりセシウムは370ベクレル以下とされている。日本が食品を輸入する際の基準値も同じ370ベクレルとなっている。
 
記者会見で配布された資料
「母乳の放射能汚染に関する調査結果」

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