2011/04/07

「20ミリシーベルトで避難」 それでも安全ではありません。

このブログを私は、家族や友人に伝えるつもりで書いています。

原子力安全委員会は6日、「1年間積算の被ばく放射線量が20ミリシーベルト」を超える可能性がある場合、住民に避難指示などの対策を取るよう政府に伝えました。これまで「数日間の積算で50ミリシーベルト」だった避難指示の基準を厳格化したように見えます。

しかし、『数日間で50ミリシーベルト』というこれまでの基準があまりにも酷い、市民の生命を軽視した基準だったのです。

そのことを踏まえた上で、『1年間で20ミリシーベルト』という基準がどういうものかを確認してみましょう。

4月5日に書いたブログ「避難エリア以外は、放射能は微量で安全です」 本当ですか?から関係する部分を要約します。

中部大学の武田邦彦教授は、こう書いています。
一般人が1年間に被曝しても大丈夫な量は
(法律と私) 1ミリシーベルト
(解説者) 100ミリシーベルト
参考;(政府)「直ちに健康に影響はない」
と大きく違いました. これでは普通の人が迷うので、「違いの原因」だけ解説をしておきます
.・・・・・・・

「100ミリシーベルトの放射線を浴びると100人に1人がガンになるわけですから、約1億人の日本人を考えれば、100万人がガンになるということになります。

現在では福島市の約半分がかなり危険な状態にありますから。放射線を浴びている人たちの数は100万人程度です。従って、福島県だけを考えても、1万人の人が放射線の被曝でガンになる・・・」

もう一人、私が注目している九州大学副学長の吉岡斉教授も武田教授と同じく、『年間1ミリシーベルト』までが被曝限度と考えています。そして、こう指摘しています。

「現行の基準では屋内退避の目安が累積10ミリシーベルト、避難の目安が累積50ミリシーベルトとなっていること。さらに国際機関のICRP2007年勧告で示された緊急時の公衆被曝の「参考レベル」として、年間20~100ミリシーベルトの導入が検討されていることを指摘した上で、ICRPが想定している事態は、原子炉など核施設周辺の少人数の被曝を事実上の前提としたものであって、大都市に、この基準を適用すると、大量死を容認することになる

もし、首都圏の人口3500万人が一様に10ミリシーベルトを浴びると、計算上ではガンによる死者が17500名増える可能性があり、50ミリシーベルトでは、87500名の増加の可能性があり、このような大量死を容認するような基準の適用は妥当ではないとして、平時と同じ年間1ミリシーベルトの目安が望ましいと吉岡教授は考えています。

このような良心的な科学者が言うように、これまでの基準『年間1ミリシーベルト』を変えるべきではないのです。しかし、政府は補償金の問題などがあって、それを守ろうとはしないでしょう。原子力安全委員会のいう『20ミリシーベルトは本来の基準の20倍』ということになります。

原子力安全委員会や政府が「原発は安全です。どんな地震や津波が来ても大丈夫です」といって原発事故が起こったように、彼らが決めたことは「安全ではない」ということを覚えておいて下さい。


20ミリシーベルトで避難指示を 原子力安全委が政府に (共同通信)

 原子力安全委員会は6日、1年間積算の被ばく放射線量が20ミリシーベルトを超える可能性がある場合、住民に避難指示などの対策を取るよう政府に伝えたことを明らかにした。事態の長期化に伴う住民の健康影響を重く見た形で、これまで数日間で50ミリシーベルトだった避難指示の基準を事実上、厳格化する。被災住民の今後の生活にも大きな影響を与えそうだ。

 代谷誠治委員は記者会見で、20ミリシーベルトを超える場合に避難区域とするか屋内退避区域とするかは「行政側の判断」と説明。屋内退避している人に避難を求めるケースがあり得ることを示唆した。

 一方で長期にわたる屋内退避は現実的ではないとし、新たな屋内退避区域の設定には否定的な見方を示した。

 原子力安全委は、外部被ばくが10~50ミリシーベルトになると予測される場合を屋内退避、50ミリシーベルト以上を避難の基準としているが、代谷委員は「事故発生後の短期間を想定しており、実情に合わなくなった」としている。

 国際放射線防護委員会(ICRP)は、緊急時の被ばくについて20~100ミリシーベルトの範囲を超えないよう勧告。代谷委員は20ミリシーベルトの根拠にICRPの基準を挙げた。
2011/04/06 20:42 【共同通信】

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