2012/05/09

大飯原発再稼働を認めた原子力委員の6人に「原発マネー」

原発業界寄付 福島事故後も福井県安全専門委員2人に3社 大飯再稼働検証
(2012年5月4日 しんぶん赤旗)

 福井県原子力安全専門委員会(委員長、中川英之福井大学名誉教授)の委員のうち少なくとも4人が三菱重工業や日本原子力発電(日本原電)などの原子力業界から寄付をうけ、このうち2人は、昨年3月の福島第1原発事故後も3社から寄付を受けていたことが3日、本紙の調べでわかりました。福井県が設置する同委員会は、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働の可否を検証します。3社はいずれも福井県内に原発を持つなど、委員会から検証を受ける側であり、委員の公平性に疑問が生じます。

 情報公開資料によると委員4人は2006年度以降、「原発利益共同体」の中核である日本原子力産業協会(原産協会)の会員企業から「研究助成」名目で少なくとも1270万円の寄付を受けていました。(表)

 このうち、飯井俊行委員(福井大学大学院教授)は、福島第1原発事故から間もない昨年5月に三菱重工業から100万円、今年2月に日本原電から50万円の寄付を受けていました。

 三菱重工業は、大飯原発3、4号機の原子炉を製造。日本原電は敦賀発電所(同敦賀市)に二つの原発を持つなど、福井県とは強い関係があります。

 山本章夫委員(名古屋大学大学院教授)は昨年7月に敦賀原発1号機の核燃料を製造する「グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン」から60万円の寄付を受けています。

 関西電力が出資し、同社副社長が前会長だった関西原子力懇談会(関原懇)は三島嘉一郎委員(元京都大学教授)に300万円を寄付。三島委員は現在、関電が100%出資する原子力安全システム研究所の技術システム研究所長です。

 委員への寄付をめぐっては、関原懇が山本委員、泉佳伸委員(福井大学教授)、西本和俊委員(福井工業大学教授)に計490万円(2006年度からの5年分)を寄付していたことが、すでに判明しており、委員6人が原発マネーを受けとったことになります。

 大飯原発3、4号機の再稼働について中川委員長は「委員からの質問が出そろえば、集約は早い。意見集約後の報告書の素案作成にも、さほど時間は要さない」(「産経」4月21日付)と述べるなど、早期に結論を出す見通しを示しています。


<大飯再稼働>福井県原子力専門委が、政府の「安全」追認へ
(毎日新聞 5月9日2時31分配信)

 福井県おおい町の関西電力大飯原発3、4号機の再稼働問題で、県原子力安全専門委員会(委員長、中川英之・福井大名誉教授)は8日、3回目の会合を開き、安全性に関する議論を終えた。今後、西川一誠知事に提出する報告書の作成作業に入り、月内にもまとめるという。過去2回は、安全対策について厳しい注文や指摘もあったが、これらは政府や関電への「要望事項」として盛り込む方針で、報告書の原案は、2基を「安全」とした政府判断を追認する内容になる見通しだ。

 8日は、経済産業省原子力安全・保安院の担当者が大飯原発周辺活断層について説明。また、全電源喪失時に炉心に直接水を入れる方法について、関電が「18人で実行できることを訓練で確認した」と報告した。中川委員長は「これまでの質問事項に回答は大体得られた。今後、委員会として結果を整理していきたい」と総括した。

 同委員会は東京電力福島第1原発事故後、原発の安全対策に関し独自に議論を重ねてきた。委員会関係者によると、報告書にはこれらの議論を記したうえで、政府が先月決定した「安全性の判断基準」や、政府による安全性確認について委員会の検証結果を盛り込む方針だ。また、要望事項として、海外の原発規制の状況を政府が調査し、今後の日本の規制に反映させていくことなどを併記する。

 これまでの会合で「見切り発車で再稼働するのは問題だ」など厳しい意見も出たが、その後、関電が安全対策を示し、今回の会合では新たな論点や反対意見は出なかった。また、中川委員長は先月の現地視察で、委員会が求める安全対策がほぼ満たされているとの見方を示していた。

 同委員会は原子力工学や地震などの専門家12人で構成。西川知事やおおい町の時岡忍町長は再稼働の判断に際し、同委員会の意見を重視する方針だ。国内では現在、原発全50基が停止しており、大飯の2基が動けば全基停止後初の再稼働となる。【畠山哲郎、佐藤慶】

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