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2012/01/25

東京の皆さんへ 「原発住民投票―都民の関心、示すとき」

東京の皆さん、子どもたちと、これから生まれてくる未来世代のために力を貸してください。

原発住民投票―都民の関心、示すとき
(2012年1月22日付 朝日新聞社説

 原発に、イエスかノーか。

 東京で住民投票をしよう。

 この署名活動が、いまひとつ盛り上がらない。

 呼びかけているのは、市民グループ「みんなで決めよう『原発』国民投票」。東京電力の大株主の東京都と、関西電力株を持つ大阪市に、住民投票を実施するための条例づくりを直接請求しようという活動だ。

 すでに1カ月間の署名期間を終えた大阪市では、請求に必要な「有権者の2%」を上回る、6万人あまりを集め、選管の審査を待っている。

 だが、東京では期間2カ月の3分の2が過ぎても、まだ必要な21万余の半分に届かない。

 この少なさは、どうしたことなのか。

 署名の趣旨は「原発反対」でも「推進」でもない。

 原発の是非を自分たちで決めるために、住民投票をしようというのだ。

 つまり署名の数は、関心の強さをはかる物差しになる。

 首都圏の電力は原発事故前、3割近くが原子力で賄われていた。その消費者の都民が、わずか2%の関心すら示せなかったら、福島県をはじめ原発の地元住民はどう思うだろう。

 一方では、関心はあるのに、どこで署名できるのかがわからないという人も多いようだ

 東京の有権者は1千万人を超える。新宿駅前などに常設の署名場所があるが、隅々までは行き届かない。

 しかも、署名集めを担う「受任者」は、自分の住む市区町村の有権者からしか署名を集められない。こんな地方自治法の規定も、活動の壁になっているのは確かだ。

 リーダーの発信ぶりの違いも大きい。

 大阪の橋下徹市長は、住民投票そのものには懐疑的だが、市長選で「脱原発依存」を掲げていた。それで関心を持った市民も多かったろう。

 これに対して、東京の石原慎太郎都知事は「エネルギーをどうやって補給するかの設計図もない時点で、センチメンタルともヒステリックとも思える」と突き放すだけだ。

 だが、住民投票こそが、この「設計図」を市民がみずからの問題としてとらえ、考えていくきっかけになるはずだ。

 原発の行く末をみんなで考える。そのための住民投票をするには、もっと署名が要る。

 大震災を機に、エネルギー政策が根幹から問い直されているいまこそ、都民は消費者としてもの申そう。そのために、首都で住民投票を実現させよう。

 市民グループ【みんなで決めよう「原発」国民投票】の賛同人や署名
者・サポーターのみなさんへ

◆解説・議論の場を各地で設けます。

 大阪が直接請求に必要な法定数を大きく突破する6万1千筆余りの署
名を獲得したことを契機に、本会の活動に関心を持つ市民がぐんと増え
ました。その中には、私たちが活動開始直後から、東京、名古屋、大阪、
福岡などで議論を重ねて固めた現在の「原発」国民投票法市民案(第3
次)の投票選択肢について、疑問や批判を寄せる人が一定数おられます。
 そこで、3月末までの2か月の間に、下記の通り、全国各地で「原発」
国民投票についての説明・解説や議論の場を設けますので、意見や質問
のある人はぜひお越しください。もちろん、会場に直接来ずに、メール
やFAXなどで御自身の考えを述べていただいてもけっこうです。

≪1月27日(金)18:30~20:30≫
<東京早稲田でシンポジウム 「げんぱつ 日本の未来 誰が決める?」>
ゲスト:
◇山本太郎(俳優:原発東京都民投票、請求代表者)
◇今井一(ジャーナリスト:原発大阪市民投票、請求代表者)
◇上原公子(元国立市長:原発東京都民投票、請求代表者)
◇レーナ・リンダル(持続可能なスウェーデン協会 理事)
司会:山本雅昭(獨協大学・学生)
場所:早稲田大学早稲田キャンパス14号館201教室(742席)
主催:浜研究室
共催:早稲田メディアシティズンシップ研究所
    市民グループ【みんなで決めよう「原発」国民投票】
?僕らの未来は、僕らで決める。
その前に知ること。聞くこと。
山本太郎さん、「原発」について語るのはなぜ?
原発国民投票・発起人の今井一
東京で始めての女性市長になった上原公子
スウェーデンで国民投票を経験したレーナ・リンダル
4人が早稲田大学でフリートーク。
どんな質問も答えます!
どなたでも参加できます!

<埼玉で説明会開催 「『原発』国民投票を実現させるってどういうこと?」>
日時/1月27日(金) 18:30~21:00
会場/さいたま市南浦和文化センター  第3集会室
【プログラム】
 第一部 18:30~19:50 「原発」国民投票・説明会
・「原発」国民投票を実現させるってどういうこと?
 第二部 20:00~21:00 埼玉賛同人会議
・これまでの埼玉の活動・これからの埼玉の活動
・ラストスパート!「原発」都民投票署名集めの応援
【アクセス】
 さいたま市南区根岸1-7-1
 JR京浜東北線・武蔵野線 南浦和駅西口より徒歩7分
 http://www.saitama-culture.jp/bunka/index.html
 参加費/500円(会場費・資料代)
 主催/埼玉賛同人会
どなたでも参加できます。お友達を誘ってお出で下さい。
前日までに参加人数のご連絡をお願いします。
連絡先・鈴木 syuko7290★yahoo.co.jp
 ★を@に変えてください。

<神奈川で初めてのイベント 「『原発』国民投票・神奈川の集い」>
日時/1月27日(金) 18:30~20:50(会場18:15)
会場/横浜市 野毛地区センター 会議室
【プログラム】
 第一部:18:30~19:20 「原発」国民投票説明会
  ・「原発」国民投票を実現させるってどういうこと?
  ・「原発」都民投票/市民投票って何?
 第二部:19:30?20:50 神奈川県賛同人会議
  ・活動報告 ・これからの神奈川の活動について
【アクセス】
  神奈川県横浜市中区野毛町3-160-4 TEL 045-241-4535
(JR桜木町駅から徒歩5分/京急日ノ出町駅から徒歩5分)
   http://www.nogechikusen.com/map.htm
主催/神奈川賛同人有志、(呼びかけ 森下、鹿野)   
参加費/無料
*神奈川グループとしては、当面2月9日が期限の「都民投票」の署名集
めに全力で協力するとともに、神奈川県内で「国民投票」の署名を集め
ていく予定です。原発国民投票に興味のある方、原発都民投票に興味の
ある方、どなたでもご参加ください。途中参加も大歓迎です。
第二部終了後は、希望者がいれば、近所のレストランか居酒屋で引き続
き交流会を行う予定です。
前日までに参加のご連絡を下記メールアドレスまでお願い致します。
連絡先・鹿野 peinyo★hotmail.com
 ★を@に変えてください。

≪2月4日(土)13:30~15:30≫
☆上越市民プラザ2階第4会議室 
受講料無料 定員20名 要予約
連絡先:矢代090-3403-5416

≪2月5日(日)13:00~17:00≫
☆新潟市クロスパル403号室 
連絡先:武田(ささえあい生協)025-378-6181

≪2月5日(日)18:00?20:00≫
☆村上市朝日文化会館 
参加費200円
連絡先:村上エコネット
菅井 090-5758-9260
斉藤 090-7410-4916

≪2月6日(月)13:00~15:00≫
☆新発田市 長徳寺 
参加費300円(要予約で)テキスト予約の方は参加費込みで800円
連絡先:八幡(からころや)0254-26-2051 携帯 090-2980-8854

≪2月6日(月)18:00~20:00≫
☆関川村公民館 
連絡先:石井0254-64-3021

≪2月18日(土)19時~≫
☆福岡市中央市民センター
参加費500円
連絡先:090-3602-3842(荒木)

≪2月25日(土)18時?≫
☆郡山市
※詳細は後日

≪3月31日(土)16時~19時≫
場所:YMCAアジア青少年センター(Yスペースホール)
参加費:一般700円 学生300円
(参加自由、完全公開、定員150人。メールかFaxによる事前予約が必要)
*「市民案(第3次)」の策定過程を報告・解説したあと、参加者同士
で意見を交換し議論を深めます。議論のための基本資料として、各国の
実施事例などが紹介されている『「原発」国民投票』(集英社新書)を
使います。時間を有効に使うために、参加者は必ず事前に読んでおいて
ください。
★このほかにも3月中に大阪市内で説明と議論の場を設けます。
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TEL 03-3200-9115
MOB 080-3866-3037
FAX 03-3200-9274
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 ★を@に変えてください。
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2012/01/24

「大人の人に伝えたいこと」  小学6年生 鷲野天音

福岡市のオーガニックカフェで毎週月曜午後に、原発の勉強会を始めました。その勉強会の中で、紹介された小学6年生の鷲野天音(あまと)君の「大人の人に伝えたいこと」(原発事故前の2010年に書かれた文章)を転載します。

「大人の人に伝えたいこと」
                  愛媛県・小学6年生 鷲野天音

 僕が住んでいる愛媛県には原子力発電所があります
 去年、ぼくが5年生の時、その原子力発電所に、フランスからMOX燃料が来ました。プルサーマル発電のためです。プルサーマル発電というのは、広島の原ばくウラン(一般の原子力発電所の燃料)と長崎の原ばくプルトニウム(高速増殖炉の燃料)をいっしょに核分れつさせて、タービンをまわす発電です。ウランもプルトニウムも危険な放射能を持っています。放射線というものは細胞の中の遺伝子をばらばらにしてしまうもので、ガンや白血病の原因となります。広島や長崎には、まだ今も後遺症で苦しんでいる人たちがいます。それなのに日本は世界第3位の原子力発電の国です。しかも、日本は世界第3位の火山国です。火山国だということは、地かく変動もよく起こります。もし、地しんが起きたらどうなるのでしょう。日本に原子力発電所は望ましいのでしょうか?

 もしなにも起こらなかったとしても、未来に、核のゴミとして残ってしまいます

 CO2を出さないという理由で、原子力発電がさらに新しく建とうとしています。新しく作ると、きれいな海を埋め立てて、たくさんの命をうばい、住む所をなくします。それに原子炉を冷ますために、1秒で70トンの海水を、7度上げて、海に戻すことになります。もうこれ以上ぼくたちの環境をこわすのはやめてください。ぼくたちこどもも、あと何年かすれば、大人になります。ぼくたちの未来に汚れた海や山、空気や水、核のゴミを残さないでください。

 ぼくたちの未来に残してほしいのは、生き物のくらせる森、川、命、希望、そして大きくなったら、こんなことがしたいという夢が叶えられる社会です。

 地球の体積の99%は1000度以上あります。発電でいえば、この地球の熱を使う、地熱発電がいいとぼくは思っています。

 ぼくたちも一緒にやるので、大人の人も、勉強してほしいです。

 大人の人にやってほしいのは
●やりはじめたことの責任をとること。
●前のひとのやった無責任を、解決するようにがんばること。
●こわれてしまった自然を、元に戻す努力をすること。
●それから、これ以上自然をこわさないこと、です。

 未来に続く命のために美しい地球を創りましょう。
 よろしくおねがいします。

***********

はじめよう!地熱発電 子ども署名から未来への提案

情報を発信するにあたって

この度は、息子天音の行動にご協力いただきありがとうございます。

彼がMOX燃料(プルトニウム・ウラン混合燃料)のことに関心を持ち、感じ、調べ始めて請願にいたるまで本当にあっという間でした。

普段は本当に普通の小学5年生ですが、ことMOX燃料を使うプルサーマル計画については納得がいかず、何とかしたいと思う非常に強い意志が、私たち両親を巻き込みながら展開していきました。

彼が今回の行動を起こしたことについては、ことのはじめから彼の気持ちに寄り添ってきた家族でも正確に説明するのは難しく、そしてなお、文章で簡単に説明できるものではないと感じています。本人はあくまでも、感じたことを純粋に行動に移しただけなのですから。

そこで父親の立場から、今回のことを振り返って整理したいと思います。

私たちは四国の山の中に住んでおり、「自然と人の相互依存・共生関係の本来の姿を求め」、仲間と共に里山づくりをしています。私たちが生活しているこのスペースを「人を含めた生き物が安心して暮らせる場所を目指している」と訪問者に説明していることを、天音はよく知っています。このことと、伊方に原爆の材料のプルトニウムがやってきたということが大いに矛盾していると感じたようで、彼はこのことに納得しませんでした。

「世界は良くなって行っていると思っていた」と彼が言ったとき、

「お父さんに任せとけ!」と言えなかった自分は困り果てていました。

核の問題にまったくの無知ではないつもりでいましたが、原子力発電の問題に関しては、あまり知りたくないし、自分は関わりたくないとも思っていました。電気を使っているのだから、この事はなんとも言えないと考えていたのです。

そこで息子の「世界は良くなって行っていると思った」発言です。

私たちは原子力発電やプルサーマル計画について正確な情報を持っておらず、

妻とも相談し、MOX燃料を怖がっている彼に、できるだけ考えが偏らないように天音が欲しがる情報を集める手伝いをしていきました。図書館ではエネルギー関係や原子力の本、原発反対派の方が出しているブックレット、インターネットの情報。賛成派の人の意見、反対派の人の意見など…。

同時に、私たち両親も彼に続いてプルサーマル問題の学習を始めました。

本人が納得するまで、彼に寄り添いながら家族の問題として取り組みました。

ここではっきりしておきたい事があります。11歳の息子の署名活動や請願といった行動は、彼自身がプルサーマル問題についてのいろいろな考え・情報・選択肢の中から、彼の純粋な思考・判断において、責任を持って今回の行動にいたる選択していったということです。数日前に兄弟のように共に生活をしていた子ヤギが、病気で苦しみながら息を引き取った時に立ち会ったことも、彼の中の何かに影響したようです。

その時我々夫婦は、恥ずかしながら彼に代わって事を進めていける知識や意志・勇気・強さを持ち合わせていませんでした。

彼は本当にたくさんの思いを「言葉」にして我々に伝えましたし、私たち家族はそれについて話し合いをしました。彼の言葉と純粋さに何度も涙したことを覚えています。

彼の決断と普段には見られない非常に強い意志・使命めいた眼差しに、夫婦そろって困惑しました。そして夫婦で話し合った結果、このことに関しては、彼の踏み台になり、盾になり、彼の思いを遂げさせようと決断しました。

今回,開設したこのページは、「大人たち、ことに親や周囲の原発反対派と呼ばれる人が子どもを使ったのではないか・・」という憶測や、さまざまな意見が交錯する中、「プルサーマルはやめてください」といった、小学5年生の子どもとその家族として、私たちに起こった事実と、その経緯。 それから、未来につなぐ今後の展望をささやかながら、当事者としてきちんと記しておこうと考えたからです。彼の思いはあくまでも、今も変わっていません。「伊方のプルサーマルは何としても止めたい」ということです。彼の請願提出後、多くの大人たちが動き始めてくれたことを知って心強く感じています。一緒に学習をしてきた私たちも、今はプルサーマルについて知り、現時点での装荷、プルサーマル発電の開始は中止すべきだと思っています。

6月議会以降、プルサーマルに変わるエネルギーを家族で考え、学習しています。署名を集めているときに、たまたま、NHKの放送で知った地熱発電を中心としたクリーンエネルギーが基幹電力供給に繋がるのではないか、と今考えています。我々大人がプルサーマル発電に代わるものとして提案しながら、行動をしていこうと思っています。

子どもに教えられました。正しいと思うことに臆病にならず、勇気を持って安心して暮らせる未来のために考え、行動していきたいと思います。

電力需給:政府今夏試算「6%余裕」伏せる 電力会社の言いなり

電力需給:政府今夏試算「6%余裕」伏せる
(毎日新聞 2012年1月23日 2時30分)

 今夏の電力需給について「全国で約1割の不足に陥る」と公表した昨夏の政府試算について「供給不足にはならない」という別の未公表のシナリオが政府内に存在したことが、分かった。公表した試算は、再生可能エネルギーをほとんど計上しないなど実態を無視した部分が目立つ。現在、原発は54基中49基が停止し、残りの5基も定期検査が控えているため、再稼働がなければ原発ゼロで夏を迎える。関係者からは「供給力を過小評価し、原発再稼働の必要性を強調している」と批判の声が上がっている。

 ◇再生エネ除外、「不足」のみ公表

 公表された試算は、東京電力福島第1原発事故を受け、エネルギー戦略を見直している政府のエネルギー・環境会議が昨年7月にまとめた。過去最高の猛暑だった10年夏の需要と全原発停止という想定で、需要ピーク時に9.2%の供給不足になると試算した。

 この試算とは別に、菅直人首相(当時)が昨年6月下旬、国家戦略室に置いた総理補佐チームに、電力需給の実態把握を指示。経済産業省に対して、発電所ごとの設備容量・稼働可能性、地域ごとの再生可能エネルギーの稼働状況など、試算の根拠データの提出を求め、再試算させた。

 その結果、現在の法律に基づいて電力会社が調達できる再生可能エネルギー容量は759万キロワット(原発約7基分)あったのに、公表された試算は供給ゼロだった。また、一部火力発電所で定期検査による稼働停止時期を猛暑の8月に設定したり、大口契約者への格安電気料金と引き換えに需給逼迫(ひっぱく)時の利用削減を義務づける「需給調整契約」による削減見込みもゼロとしていた。夜間の余剰電力を昼間に利用する「揚水発電」の供給力も低めに設定されていた。

 再生可能エネルギーによる電力供給などを盛り込むシナリオで計算し直すと、電力使用制限令を発動しなくても最大6.0%の余裕があった。再試算は昨年8月にまとまり、菅首相に報告されたが、公開されなかった。

 国家戦略室で同会議を担当する日下部聡・内閣審議官は「国の政策を決定する過程で、後になって『足りませんでした』とは言えない。慎重に堅い数値をまとめた。供給不足を導く意図はなく、昨年11月に公表した対応策で、再生可能エネルギーや火力発電の増強を必要な取り組みに挙げた」と説明する。一方、国家戦略室の総理補佐チームで再試算に携わった梶山恵司・富士通総研主任研究員は「電力会社の言い分をまとめた極端な前提に基づく試算。その数字が、原発再稼働を容認する政治家らの発言にもつながった。再試算は菅政権末期の混乱で公表できなかったのではないか」と問題視している。【永山悦子】

毎日新聞 2012年1月23日 2時30分

2012/01/23

福島の食事(平均値) 1日4ベクレル 被曝  17ベクレルの家庭も

表現の仕方で、こうも意味合いが変わるものか。
1日あたり17.30ベクレルでも問題ない?!

朝日新聞の記事「福島の食事、1日4ベクレル 被曝、国基準の40分の1」には、京大教授の「福島のセシウム量でも十分低く、健康影響を心配するほどのレベルではなかった」との「安心コメント」だけが紹介されている。内部被ばくを軽視しない専門家のコメントが必要

<ある方のコメント>
セシウム137を一日1ベクレルで連続的に摂取したときの全身の蓄積量と平衡状態での値。によれば、平衡状態における値は

 成人: 143Bq
 青年: 117Bq
 子供: 53Bq
 幼児: 30Bq

であるから、一日4ベクレルの経口摂取なら、平衡状態における値は

 成人: 572Bq
 青年: 468Bq
 子供: 212Bq
 幼児: 120Bq

となるが、バンダジェフスキー(元ゴメリ医科大学学長)によると、「小児の臓器と臓器系統では、50Bq/kg以上の取りこみによって著しい病理学的変化が起きる。10Bq/kg程度の蓄積でも、特に心筋における代謝異常が起きる。」との事なので、一日4ベクレルの経口摂取により、心筋における代謝異常が起きる子供の体重は21.2kg以下 となる。子供の場合、心筋における代謝異常が起きる体重は 5.3 × 1日当たりの経口摂取量[Bq]で、計算する。

・・・コメントは以上・・・

4ベクレルでも安心できる数字ではない
                

福島の食事、1日4ベクレル 被曝、国基準の40分の1
(2012年1月19日3時0分 朝日新聞)

 家庭で1日の食事に含まれる放射性セシウムの量について、福島、関東、西日本の53家族を対象に、朝日新聞社と京都大学・環境衛生研究室が共同で調査した。福島県では3食で4.01ベクレル、関東地方で0.35ベクレル、西日本でほとんど検出されないなど、東京電力福島第一原発からの距離で差があった。福島の水準の食事を1年間食べた場合、人体の内部被曝(ひばく)線量は、4月から適用される国の新基準で超えないよう定められた年間被曝線量の40分の1にとどまっていた。

 調査は昨年12月4日、全国53家族から家族1人が1日に食べた食事や飲んだものをすべて提供してもらい行った。協力家族の居住地は、福島県が26、関東地方(群馬・栃木・茨城・千葉・埼玉・東京・神奈川)が16、中部(長野・愛知・岐阜・三重)、関西(大阪・京都)、九州(福岡)など西日本が11。普段通りの食材で料理してもらった。福島では、地元産の野菜などを使う人が多かった。

 1日の食事から取り込むセシウムの量は、福島県内に住む26家族で中央値は4.01ベクレルだった。この検査法で確認できる値(検出限界)以下の正確な値がわからないため、平均値ではなく、検出値を順に並べて真ん中に当たる中央値で分析した。

 この食事を毎日1年間、食べた場合の被曝線量は0.023ミリシーベルトで、国が4月から適用する食品の新基準で、超えないよう定めた1ミリシーベルトを大きく下回っていた。福島でもっとも多かったのは、1日あたり17.30ベクレル。この水準でも年間の推定被曝線量は0.1ミリシーベルトで、新基準の10分の1になる。原発事故前から食品には、放射性のカリウム40が含まれており、その自然放射線による年間被曝線量は0.2ミリシーベルト(日本人平均)ある。セシウムによる被曝線量はこれを下回った。

 調査した京都大医学研究科の小泉昭夫教授は「福島のセシウム量でも十分低く、健康影響を心配するほどのレベルではなかった」と話している。


食事からセシウム、福島は東京の8倍 厚労省調査
(2011年12月22日15時0分 朝日新聞)

 平均的な1日の食生活から摂取される放射性セシウムの量が、福島県では東京都の約8倍とする調査結果を厚生労働省の研究班がまとめた。ただ福島県で1年間食べ続けた場合の人体への被曝(ひばく)線量は0.0193ミリシーベルトと推計され、食品の新基準をつくる際に設定している年間の許容線量1ミリシーベルトを大幅に下回っている。

 調査は国立医薬品食品衛生研究所が行った。2007年度の国民健康・栄養調査の食品ごとの平均摂取量をふまえて今年9月と11月に福島県、宮城県、東京都で流通している食品を購入して調理。原発事故の影響とみられる放射性ヨウ素と放射性セシウム、そして自然から取り込まれる放射性カリウムの1日の摂取量を調べた。1年間食べ続けた場合の被曝線量も出した。

 その結果、1日の食生活から摂取される放射性セシウムは東京都では0.45ベクレル、福島県で3.39ベクレル、宮城県は3.11ベクレルだった。

 1年間の被曝線量は東京都で0.0026ミリシーベルト、福島県0.0193ミリシーベルト、宮城県は0.0178ミリシーベルトとなった。

 自然から取り込まれる放射性カリウムは東京都78.92ベクレル、福島県83.77ベクレル、宮城県92.04ベクレル。放射性ヨウ素は3都県とも約0.1ベクレルでほぼ同じだった。(沢伸也)


一般食品の放射能、100ベクレル 新基準案を了承
(2011年12月23日2時18分 朝日新聞)

 食品に含まれる放射性物質の新たな基準案が22日、厚生労働省の審議会で了承された。「一般食品」は1キロ当たり100ベクレル、「乳児用食品」と「牛乳」は50ベクレル、「飲料水」は10ベクレル。新基準は原則、来年4月1日から適用される予定だ。

 今後、文部科学省の放射線審議会へ諮問するほか、国民から意見を聞いたうえで正式に決める。

 厚労省は、食品による放射性セシウムの許容被曝(ひばく)線量を、暫定基準の年間5ミリシーベルトから1ミリシーベルトに厳しくした。

 新基準案の設定では、まず、すべての人が摂取し、代替が難しい「飲料水」について、世界保健機関(WHO)の水道水の基準に合わせて10ベクレルとした。6~8月に福島県内の河川水や井戸水のセシウムを調べたところ1ベクレル以下だったため、可能と判断した。

 10ベクレルの水を1日2リットル、1年間飲み続けると、被曝線量は0.1ミリシーベルトになる。許容される線量の1ミリシーベルトから飲料水による0.1ミリシーベルトを除いた0.9ミリシーベルトを一般食品に割り振った。

 流通する食品の50%が汚染されていると仮定して、「1歳未満」から「19歳以上」まで5区分の年代のほか、男女別ごとに平均的な食品の摂取量や放射性物質による影響度を考え、それぞれ許容される値を計算。影響度は大きいが、食べる量が少ない「1歳未満」は460ベクレルまでは許容される一方で、食べ盛りの「13~18歳」の男性が最も厳しい120ベクレルになった。全体の基準値では、より安全を見込んで100ベクレルにした。


乳児用は50ベクレルに 食品中の放射能で新基準案
(朝日新聞 2011年12月20日22時26分)

 厚生労働省は、食品に含まれる放射性物質の新たな基準案をまとめた。子どもが放射性物質の影響を受けやすいことに配慮して、「乳児用食品」と「牛乳」は1キロ当たり50ベクレルとしたほか、「飲料水」は10ベクレル、「一般食品」は100ベクレルにした。来年4月からの適用を予定している。

 この案は22日に開かれる厚労省の薬事・食品衛生審議会に提案される。

 放射性セシウムの暫定基準は「牛乳・乳製品」「飲料水」が200ベクレル、「野菜類」「穀類」「肉、卵、魚、その他」が500ベクレルになっている。新基準は暫定基準より「飲料水」が20倍、「牛乳」は4倍、「一般食品」は5倍厳しくなる。


給食に放射能基準 1キロ40ベクレル 東日本17都県
(2011年12月1日3時1分 朝日新聞)

 文部科学省は30日、小中学校の給食に含まれる放射性物質を「1キログラムあたり40ベクレル以下」とする安全の目安を定め、東日本の17都県の教育委員会に通知した。給食について文科省が目安を示すのは初めて。国費の補助で測定機器を購入して検査結果を公表することを求めており、事実上の基準となる。

 食品の放射性セシウムによる内部被曝(ひばく)の許容線量については、厚生労働省が現行の年間5ミリシーベルトから1ミリシーベルトへ5倍厳しくする方向で検討している。文科省が今回給食の目安を決めたのは、この基準見直しを見越した措置だ。

 現行の暫定基準は、飲料水や牛乳・乳製品で1キロあたり200ベクレル、野菜や肉、魚、穀類は500ベクレルだが、文科省は「安全サイドに立ち、厳しい方(200ベクレル)の5分の1の数値を採用した」と説明している。調理前の食材を品目ごとに検査することを想定している。

ドキュメンタリー映画「第4の革命 エネルギー・デモクラシー」

「第4の革命」を観た。世界史に残る福島原発事故を今、現在進行形で経験している日本。ほとんどの日本人ができれば原発は止めた方がいいと思っている。しかし「原発に代わるエネルギーをどうするのか」と考えている。その答えがこの映画にある。

特に、政府が導入しようとした原発を市民が「必要ない」と拒絶したデンマークのデモクラシーが素晴らしい。そのデモクラシーの中心に「フォルケセンター(民衆のエネルギーセンター)」があった。小さな国でありながら世界一の風力発電システムをつくり出した謎を解く鍵がここにある。

ウラン採掘とその被害を描いたドキュメンタリー映画『イエロー・ケーキ クリーンなエネルギーという嘘』と共に、今、日本の市民に最も観てほしい映画である。

フォルケセンター設立者 プレベン・メゴー, Preben Maegaard(デンマーク)
デンマークの自然エネルギー活用の中心的役割を果たすコミュニティ、フォルケセンター(Nordic Folkecenter)を1983 年に設立。彼が住む世界最大のエネルギー自治区では、住人50,000人がすべての電気を風力かでまかなっている。有名な著者であり、政府のアドバイザーである彼は、世界に多くのエネルギー自治区を作るため、彼の知識と経験を広めながら精力的に活動している。

「私は、エネルギーの自立が現実的に可能であると明言できます。なぜなら私たちが実現出来たからです。私たちが出来たことが、他の世界各地で出来ない理由はありません」


ドキュメンタリー映画「第4の革命 エネルギー・デモクラシー」について

爆発的な風力発電導入を実現した、ドイツの1990年の電力買い取り法、そして2000年にドイツで制定され、その後太陽光発電の導入の起爆剤となった「再生可能エネルギー法」。これら2つの法律を制定させた中心人物こそ『第4の革命 エネルギー・デモクラシー』のメイン出演者である、ヘルマン・シェーア氏である。この映画はシェーア氏の提案により4年がかりで完成。2010年、ドイツで最も観られ、その後のドイツのエネルギー政策に影響を与えたドキュメンタリー映画である。

太陽エネルギー、風力、水力、地熱エネルギーは、世界中の誰でも平等に利用できる自然エネルギー源だ。そしてこれらのエネルギーは持続可能で、お金もかからず、尽きることなく長い間利用することができる。国際的なムーブメントを起こし、世界をエネルギーシフトしていくためには、再生可能エネルギーの可能性についての知識を広めることが必要不可欠だ。この知識を人々に分かりやすく伝えるために、このドキュメンタリー「第4の革命  エネルギー・デモクラシー」は製作された。

この映画では、著名な環境活動家やノーベル賞受賞者、政治家らによって、これから30年以内に100 %再生可能エネルギーへのエネルギーシフトが可能だということを、様々な角度から分析し、紹介する。 この映画は、再生可能エネルギーへの認識を高め、新しいエネルギー時代への夜明けへと人々を導くだろう。「新しいエネルギー時代」へようこそ!

★ ドキュメンタリー映画「第4の革命 エネルギー・デモクラシー」は、個人、団体、そして企業が映画製作に加われる機会を提供してきました。1,000ユーロ以上を協賛するサポーターが160団体、2万ユーロが20スポンサー、15万ユーロ以上を協賛するメインスポンサーが1社、そして50万ユーロ以上を提供したインベスターが1社から資金が集まり、総額150万ユーロの資金を得て製作しました。

 2010年ドイツで13万人を動員。ドイツで2010年最も観られたドキュメンタリー映画となりました。この結果、数々の国際映画祭で上映されることとなり、コスタリカ、リオ・デ・ジャネイロ、トリノ、ロンドン、ケンブリッジ、バンクーバー、トロントといった都市で上映されました。

 マスメディアからは非常に高評価を受けています。例えばKino-Zeit.de(映画ポータルサイト)では最高6星のところ6星の評価を得ています。ARD(ドイツ公共放送連盟)は、「ついに情緒的な感情に訴えるのではなく、誰にでもエネルギーが充分にあり、安価に安全に得らるということを観させてくれるドキュメンタリー映画が登場した」と評価しています。

 ドイツではエネルギー自立のためのイベントキャンペーンを草の根で展開しました。映画をエネルギーの自立のための道具として使い、様々な運営主体が映画上映と共に、講演会、パネルディスカッション、ワークショップ等を企画。結果、180都市で4000にも及ぶ上映イベントが展開されました。

 3.11東日本大震災以後、 5月3日にアルテ(ドイツ・フランス共同テレビチャンネル)、5月19日にARDで放映され、200万人以上が視聴。ドイツの脱原発に一定の影響を与えた映画となりました。6月6日、ドイツ・メルケル首相は2022年までの「脱原発」を閣議決定しています。

2012/01/22

映画 『イエロー・ケーキ クリーンなエネルギーという嘘』

原発は事故を起こさなくてもやめなければならない理由がよくわかる映画だ。世界史に残る「レベル7」の原発大事故を現在進行形で経験している日本人、それでも原発をやめる姿勢がない政府や電力会社、できるだけ多くの人々に観てほしい。

ドキュメンタリー映画『イエロー・ケーキ クリーンなエネルギーという嘘』

イエロー・ケーキ 解説

母なる大地から心臓をえぐり出してはならない
それは灰の詰まった瓢箪と化し
やがては世界を破滅に導く(ホピ族の予言より)


3・11後 原発廃止を決めたドイツ発!大きな第一歩を踏み出すために

『イエロー・ケーキ クリーンなエネルギーという嘘』は原子力発電サイクルの“川上”=ウラン採掘の裏に隠された真実を明らかにした作品である。オーストラリア・カナダ・アフリカのナミビア・旧東ドイツ等世界各地の採掘所を5年間に渡り丁寧に取材。処理不可能な放射性廃棄物の現状は見るものを驚愕させる。大ヒットした『100,000年後の安全』は放射性廃棄物の未来、いわば川下を取り上げたが、本作では、原発の燃料という最も川上の実態にメスを入れた。世界が隠ぺいし続けているウラン鉱採掘に潜む真実は、いかなる映画やテレビも凌駕する衝撃である。ウランが人と自然にもたらすものの実態を知って初めて、我々は新たなエネルギー創出への第一歩を踏み出せるのだ!

●日本におけるウラン採掘事情
鉄腕アトムの妹の名前に採用されたほど馴染み深い元素であるウラン。国内で発見されたウラン鉱床のうち、岡山県と鳥取県の県境の人形峠の鉱床では、実際に採掘されウラン濃縮プラントも建設されたが、採算に合わないために採掘中止。2001年にはプラントも閉鎖。だが、ウラン残土が民家近くで放置されその処理を巡って最高裁まで争われたことはあまり知られていない。また東電をはじめとする日本企業は世界各地のウラン鉱山開発に出資し、国内の原発稼働用にウランを輸入し続けている。

この国と原発 抜け出せない構図 政官業学結ぶ原子力マネー

この国と原発:第4部・抜け出せない構図 政官業学結ぶ原子力マネー(その1)
(毎日新聞 2012年1月22日 東京朝刊)

 日本の原子力開発は、政・官・業・学が密接に連携して進められてきた。源泉となっているのは、世界的にも突出した巨額の原子力関係予算だ。長年にわたって、原発立地対策や核燃料サイクルをはじめとする研究開発に潤沢な資金を提供し、電力会社や原子力関連企業、大学の活動を支えてきた。一方、「政」には電力会社や労働組合側からの献金が流れ込む。「原発推進体制」を構成する4者の間の「原子力マネー」の流れをまとめた。

 ◆12年度予算案

 ◇事故前と変わらず

 政府は12年度予算案に、原子力関係分として4188億円を盛り込んでいる。原子力政策見直しの結果が出ていないという事情はあるものの、11年度(4236億円)に比べ1・1%減と、東京電力福島第1原発事故を経てもほとんど変わっていない=図<上>。従来の研究開発費は圧縮されたが、原発の安全や事故対策名目で研究費が増額されたためだ。

 研究開発費は前年度比13・5%の減。中でも、昨年11月に行われた提言型政策仕分けで「存続の是非を含め抜本的に見直すべきだ」とされた「もんじゅ」を中心とする高速増殖炉サイクル研究関連予算は25・4%減となった。だが、それでも300億円が計上された。

 一方、安全・事故対策予算は前年度比2・6倍と大幅増の783億円。重大事故を防ぐ研究や、最長40年かかるとされる廃炉のための技術開発費用などが盛り込まれた。4月に環境省の外局として新設される原子力安全庁(仮称)の予算は504億円だ。

 12年度の原子力関係予算について、NPO法人「原子力資料情報室」の西尾漠・共同代表は「高速増殖炉の予算減で『今までいかに無駄遣いしてきたか』は浮き上がった。しかし、野田政権が原子力政策を変えていこうという姿勢は見えてこない」と話す。

 原子力関係予算は最終的にどこに流れるのか。例の一つが、経済産業省資源エネルギー庁の「使用済燃料再処理事業高度化補助金」だ。
多額の予算がつぎ込まれてきた高速増殖原型炉「もんじゅ」=福井県敦賀市で昨年11月17日、本社ヘリから望月亮一撮影
多額の予算がつぎ込まれてきた高速増殖原型炉「もんじゅ」=福井県敦賀市で昨年11月17日、本社ヘリから望月亮一撮影

 使用済み核燃料の再処理時に出る高レベル放射性廃液をガラスに固める「ガラス溶融炉」の新型を開発するため、日本原燃(青森県六ケ所村)に事業費の半額を補助するもので、09?11年度で約70億円が交付された。

 日本原燃によると、既存のガラス溶融炉は設計寿命が5年。二つある炉のうち、既に試験を始めている炉はあと2年で寿命を迎える。再処理工場は2兆1930億円をかけて建設中だが、廃液に含まれる金属の影響で溶けたガラスがうまく流れずに詰まるトラブルが相次いでおり、新型炉に置き換えるべく技術開発を進めているという。

 この補助金は10年度を例に取ると、まず経産省が日本原燃に15億4700万円を交付する。

 日本原燃はさらに、プラントメーカーのIHI、日揮、独立行政法人・日本原子力研究開発機構に計14億1200万円で開発を外注。また、東京工業大や、電力業界が設立した電力中央研究所など五つの大学・団体には計1億100万円で基礎データの収集などを委託している。いずれも随意契約で、原子力予算が政府系研究機関、大学、プラントメーカーなど、関係者にまんべんなく配分されている形だ。

 意外だが、原子力関係予算が太陽光発電関連に使われるケースもある。

 エネ庁が09?11年度に計68億6000万円を計上した「分散型新エネルギー大量導入促進系統安定対策事業費補助金」は、沖縄電力を含む10電力会社が対象。電力各社が全国300カ所に太陽光パネルや日射量計を設置して、出力の変動などのデータを収集する。
各国のエネルギー開発費の内訳※国際エネルギー機関の統計データから作成。国によってはデータのない年度がある。フランスは09年が最新データ。
各国のエネルギー開発費の内訳※国際エネルギー機関の統計データから作成。国によってはデータのない年度がある。フランスは09年が最新データ。

 なぜ原子力関係予算で太陽光発電なのか。同庁は「再生可能エネルギーが大量に電力系統に接続されると、余剰電力発生などで系統安定上の問題が生じる可能性がある」と懸念する。この施策は「原子力の推進・電力基盤の高度化」という項目に分類されており、施策目的は「原子力は供給安定性と経済性に優れた準国産エネルギー。中長期的な基幹エネルギーとして原発を推進する」。あくまでも原発を基幹とする政策の中に太陽光を位置づけようとしている。

 ◆主要国のエネルギー開発費

 ◇日本の「偏重」突出

 原発を持つ主要国のエネルギー研究開発予算を比較すると、日本の突出した「原子力偏重」が鮮明になる。

 国際エネルギー機関(IEA、28カ国加盟)の統計によると、日本は10年度、エネルギー研究開発に総額3550億円(10年平均レートで米ドルから円に換算、以下同)を計上した。うち69%にあたる2481億円は原子力関連が占める。大半は文部科学省所管の高速増殖原型炉「もんじゅ」や核燃料サイクル関連に投じられ、残りは経済産業省が新型原子炉開発の補助金などに支出している。

 一方、総額4200億円で日本とほぼ同規模の米国では10年度、原子力は18%(782億円)に過ぎない。最も多いのは省エネルギーの1226億円(29%)で、再生可能エネルギーが1153億円(27%)と続く。電力の75%を原発でまかなうフランスは09年度、534億円を原子力開発に投じたが、それでも全体の44%だ。

 予算額全体に占める原子力の割合の推移をみても、多くの国では70?80年代に比べ大幅に減少している。一方、日本は75年度56%、85年度77%、95年度75%、05年度65%と、ほぼ横ばい。米国が10年度に再生可能エネルギーへの支出を大幅に増やすなど、年によって予算配分を変える国が多い中、日本は予算の硬直性も際立っている。

 日本の原子力研究開発予算の原資のほとんどは、電気料金に上乗せして徴収する電源開発促進税だ。原子力に偏重した予算配分が長年続いてきた原因について、昨年11月に衆院で行われた「国会版事業仕分け」で、参考人の元経産官僚、古賀茂明氏は「原子力を何が何でも造るというのが自民党の政策だった。その政策に公益法人や関連企業、役所と族議員による利権構造がくっつき、一度できると壊せない」と述べている。

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 この特集は、青島顕、日下部聡、袴田貴行、池田知広が担当しました。(グラフィック 勝又雄三、編集・レイアウト 野村房代)

毎日新聞 2012年1月22日 東京朝刊

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この国と原発:第4部・抜け出せない構図 政官業学結ぶ原子力マネー(その2止)
(毎日新聞 2012年1月22日 東京朝刊)

 ◆電力業界の政治献金

 ◇経営陣は自民、労組は民主へ

 経営陣は自民へ、労働組合側は民主へ。電力業界は労使双方が2大政党に資金を提供し続けてきた。原発を持つ電力9社やその子会社の経営陣らは09?10年に、個人献金の形で自民党側へ約8000万円を提供したとみられる。電力各社の労組と労組を母体とする政治団体計21団体が、09?10年に民主党の総支部や党所属国会議員へ提供した資金も少なくとも6876万円に上る。

 電力9社は74年以降、「公益事業を行う企業にふさわしくない」として企業献金廃止を掲げる一方で、自民党を中心とする国会議員のパーティー券購入を続けてきた。さらに役員や幹部、OB、子会社役員が、自民党の政治資金団体「国民政治協会」に個人献金をしてきた。

 電力会社の名簿と氏名が一致する個人献金を国民政治協会の政治資金収支報告書から拾うと、09年分約4500万円、10年分約3500万円に達する。同姓同名の別人分が交じっている可能性はあるものの、拾い上げた献金は会社の役職のランクに応じた定額になっており、そろって12月に行われるなど組織性をうかがわせる。

 各社は「献金は個人の意思で行われた」と会社の関与を否定している。一方、自民党関係者によると、電力各社の対象者には、振り込みで献金するよう依頼してきたという。ただ、「必ずしも幹部全員に応じてもらっているわけではない」ともいう。

 10年の東京電力の場合、勝俣恒久会長と清水正孝社長(当時)は30万円だった。役員は社外取締役・社外監査役を除く21人全員の氏名が収支報告書にあった。執行役員は5万円、本社の部長や子会社役員は3万円、本社の部長代理クラスや支社長の一部も1万円を献金していたとみられる。東電とその子会社で、名簿と氏名が一致する献金者は300人を超え、総額は約1000万円だった。

 10年分を見ると、中部電力関係者が約500万円、四国電力関係者も約400万円の献金をしていたとみられる。

 電力各社の労組とその上部団体である電力総連、労組を母体とする政治団体は、民主党国会議員や党総支部に献金したり、パーティー券を購入するなどした。総額は少なくとも09年に3591万円、10年3285万円。資金提供を受けた民主党国会議員は2年間で少なくとも30人に上る。

 10年分でみると、電力総連の政治団体「電力総連政治活動委員会」が、東電労組出身の組織内議員、小林正夫参院議員(比例)の同年の選挙支援に計2650万円を拠出した。同政治活動委員会など電力総連関連の13政治団体が、民主党原子力政策・立地政策プロジェクトチーム座長だった川端達夫総務相関連の政治団体のパーティー券を166万円分購入。川端氏は電力総連と同じ旧民社系の東レ労組出身で、事務所は「長い付き合いで頼んだ」と説明した。

 「中部電力労組政治連盟」は、岡田克也副総理のパーティー券を09年、10年ともに26万円分購入した。

 電力総連の内田厚事務局長は「数万円のパーティー券購入で政策を左右できない。(議員側からの依頼を受け)応分の役割を果たした」と話している。

 ◆外郭39団体

 ◇補助金3600億円、天下り60人

 原子力発電に関連する事業を実施している国と自治体の外郭団体39団体に対し、年間約3600億円の補助金などが支払われていることが毎日新聞のまとめで分かった。延べ60人の元官僚が団体の役員として天下っており、原子力関係予算の一部が「官」の内部で再配分されている実態が浮かぶ。

 今回まとめたのは、39団体の09年度決算データ。うち28団体に国と自治体から拠出された補助金、交付金、委託料は合わせて約3669億円に達し、ほとんどは国からだった。国からの収入が最も多かったのは、「もんじゅ」を運営するなど多数の原子力関連研究を展開する日本原子力研究開発機構で、約2004億円。39団体には原子力関連事業が主要事業ではない団体なども含まれる。

 国家公務員の天下りは20団体、60人に上り、経済産業省原子力安全・保安院や旧科学技術庁の出身者が、役員報酬のある団体の会長や理事に就いているケースが多かった。複数の団体の役員を「掛け持ち」している元官僚もいる。原子力安全委員会の元委員が役員に迎えられているケースもあった。

 都道府県が所管する外郭団体の多くは、原子力発電の安全性を地元にアピールする広報事業を実施している。福島第1原発事故で警戒区域に指定されている福島県大熊町にある「福島県原子力広報協会」には、県と原発周辺の6市町から委託料として年間約1億円が支払われていたが、現在は休眠状態となっている。

 ◆関連研究へ巨額資金

 ◇大学の「依存」鮮明に

 大学の原子力関連研究は、国や原子力関連企業から受け取る巨額の研究資金に強く依存している。毎日新聞の集計では、11国立大学の関連研究に対し、06?10年度の5年間に、少なくとも104億8764万円の資金が提供された。

 ほとんどを占める受託研究で目立つのは、文部科学省からの資金提供が高額であることだ。高速増殖原型炉「もんじゅ」開発をはじめ、「軽水冷却スーパー高速炉に関する研究開発」(2億1781万円、東京大、09年度)▽「原子力システム高効率化に向けた高耐食性スーパーODS鋼の開発」(2億1244万円、京都大、同)??など億単位が目立ち、期間が数年にわたるケースもある。

 一方、企業からの受託研究は、「放射性廃棄物地層処分等のための基盤技術の研究開発」(西松建設→東大、105万円、10年度)など、数十万円から数百万円規模がほとんど。「原発推進」の国策の下、毎年巨額が計上される原子力研究開発予算が、大学の研究を支えている構図がくっきりと浮かぶ。

 共同研究の相手は日本原子力研究開発機構や、電力業界が設立した電力中央研究所などの研究機関が目立つ。

 奨学寄付金の多くは1件あたり数十万円から100万円前後。受け取った寄付金は大学が管理するが、ほとんどは研究者個人あてで、使途にも制限がないことが多い。

 東京工業大の有冨正憲教授は5年間に、使用済み核燃料の輸送などに使う容器「キャスク」の設計・製造会社「オー・シー・エル」などから1885万円の寄付を受け取った。学会出席の旅費や7人いる研究員の人件費、学生への学費援助などに使ったという。有冨氏は「共同研究費や受託研究費と違い、残金を翌年度に持ち越せるので、途切れることなく人件費や学費援助を支払えるのがメリット」と話す。

 東工大出身の研究者は「研究者の評価は1年に何本の論文を出したかで決まる。いい論文を出すには、金をかけて実験をしなければいけない」と言う。

 班目春樹・原子力安全委員長(東大教授)も委員長就任前、06?09年度の4年間で原子炉メーカーの三菱重工業から計400万円の寄付を受けている。

 最も多く奨学寄付金を支出したのは、原子力関連企業を中心とした任意団体「関西原子力懇談会」(5155万円)。京大など関西の大学を中心に寄付した。同会によると、09年度以降は公募制で、研究者が提出した研究計画を選考して1件に年間50万円を支出したが、「協賛企業名や資金は明らかにできない」(広報担当者)という。

 2位は三菱重工業の2957万円。大学に資金を提供する理由について、「研究成果が当社の技術開発につなげられる。また、我が国の原子力産業の技術力の向上につながると考えられる」(広報・IR部)と回答した。

 しかし、国や企業から資金を提供してもらえるのは、原発推進の側に身を置いている研究者だけだ。原発批判の論客として知られる京大原子炉実験所の小出裕章、今中哲二の両助教には06?10年度、「原子力マネー」の提供はゼロ。両氏への唯一の外部資金は今中氏が10年度に広島市から受託した「広島原爆による黒い雨放射能に関する研究」(42万円)だった。

 一方、大学の情報公開の問題点も浮かび上がった。今回の集計は情報公開請求で開示された資料に基づいたが、大学によって公開度にばらつきがある。特に九州大は、受託研究が全て非公開で、共同研究も受け取った金額を明らかにしない。寄付を受けた研究者名も示さず不透明さが際立つ。大阪大は契約の相手や研究テーマが黒塗りで判別不能の共同研究と受託研究が計2億8134万円に上る。東北大は10月に行った情報公開請求に対し、いまだに公開していない。

毎日新聞 2012年1月22日 東京朝刊

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この国と原発:第4部・抜け出せない構図/1(その1) 重鎮学者が会社設立
(毎日新聞 2012年1月22日 東京朝刊)

 ◇資金調達、直弟子に寄付

 06?10年度、東京大で原子力を専攻する研究者が受け取った奨学寄付金を集計すると、意外な結果が出た。最も多額の寄付をしたのは、「IIU」という無名の株式会社で計600万円。三菱重工業(計567万円)やIHI(計400万円)などを上回る額だ。寄付額6位にも、NPO法人「日本保全学会」(計327万円)という耳慣れない組織が顔を出している。

 背景を探ると、学者自身が企業や学会を作り研究資金を調達している構図が浮かんだ。

 IIUと保全学会には共通点があった。ともに03年、宮健三・東大名誉教授が設立し、トップを務める。IIU本社は東大本郷キャンパスから100メートルほどのビルの一室にあり、保全学会事務局も同居する。宮氏は東大で原子炉機器工学を研究。01年の退職後も原発老朽化対策を検討する国の委員会の委員長などを歴任し、学界の重鎮として知られる。

 両組織からの東大への寄付は、ほぼ全てが大学院原子力専攻長を務める上坂充教授と、同じ研究室の出町和之准教授あてだ。両氏とも宮氏の教授時代、研究室に助教授や大学院生として所属した「直弟子」にあたる。

 IIUの登記簿などによれば、原発の維持管理技術開発などが主な業務で、電力会社からも仕事を受託。独立行政法人・原子力安全基盤機構から助成金を受けたこともある。

 保全学会も原発の維持管理技術がメーンテーマ。法人会員には電力各社や三菱重工業、東芝など67社が名を連ね、役員は研究者や電力会社幹部が務める。10年度収支計算書によると、2049万円の会費収入のほか、講演会の事業収入などが4628万円あった。

 上坂氏らに集中して寄付するのはなぜか。宮氏は取材に当初、保全学会の寄付について「上坂先生らが参加する保全学会の分科会で、軸受けの損傷を測定する技術を研究している。その研究への助成金」と説明した。支出の手続きについては「分科会には主査や幹事もいて、参加者の合意で審査している。メンバーは個人情報なので言えない」と答えた。IIUについては「私企業なので」と説明を避けた。

 ところが、保全学会が発行する学会誌の記事から「審査」の状況が判明する。

    ◇

 東京電力福島第1原発事故を経験しても、この国の「原発推進」体制は変わっていないように見える。なぜ抜け出せないのか。構図を追う。

毎日新聞 2012年1月22日 東京朝刊

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この国と原発:第4部・抜け出せない構図/1(その2止) 資金支出、自ら審査
(毎日新聞 2012年1月22日 東京朝刊)

 <1面からつづく>
 ◇学会分科会参加、事業者から年1500万円

 日本保全学会(会長、宮健三・東京大名誉教授)の学会誌「保全学」10年7月号に、「『状態監視技術の高度化』に関する調査検討分科会」の活動報告が掲載されていた。まさに宮氏が挙げた、軸受けの劣化を監視する技術の研究などがテーマの分科会だ。

 実は、分科会全体の主査は宮氏本人だった。「技術」と「調査」のワーキンググループ(WG)があり、技術WGの主査は上坂充・東大教授。調査WGの主査は、保全学会副会長で、財団法人発電設備技術検査協会の山口篤憲氏が務めた。同協会の理事には宮氏が名を連ねる。

 自分たちで審査し自分たちに支出する「お手盛り」だったのではないか。改めて宮氏に取材すると、「他の参加者にも諮って民主的に決めている」と説明する。上坂氏は東大広報課を通じて「多忙のため取材に応じられない」と回答した。

 この分科会には、原子力を巡る「業」と「学」の関係も如実に投影されている。

 学会ホームページによると、分科会には大学などの研究者のほか、原子力関連の企業22社、化学プラント事業者など原子力以外の10社が参加。研究者は無料だが、原子力関連事業者は年50万円、それ以外の事業者は年40万円の参加料が必要だ。この分科会だけで電力会社などから年1500万円の研究資金が集まることになる。

 電力各社はこれ以外に、年15万円(1口)の法人会員費も払う。複数の社が電気料金への上乗せを認め、最終的に負担するのは国民だ。

 なぜ、企業側は協力するのか。電力各社は「学会の活動の成果を当社の原子力プラントの保全業務に反映させることが安全を確保するという観点から、法人会員として参加している」(東京電力)などと説明する。

 だが、技術評論家で元日本原子力研究所研究員の桜井淳氏は別の見方をする。

 「東大の先生に自由に電話でき、訪問できるパイプを作るためだろう。例えば、電力会社が経済産業省へ許認可を申請し、審査担当者から『この結論の根拠は』と聞かれた時、『東大の先生に助言をいただきました』と言える。審査側からみれば大変なお墨付きで、それだけで『それでよろしいでしょう』というくらいの意味を持つ」

 ◇処分場、故郷誘致図る イベント主催「安全と説明を」

 宮氏の活動はこれだけにとどまらない。

 05年8月6日、長崎県・五島列島の小さな集落、新上五島町奈良尾地区で「科学まつり」が開かれた。放射線測定などの実験ブースが並び、「NUMO」(原子力発電環境整備機構)とロゴの入ったトラックも到着。荷台を改造した展示スペースには、高レベル放射性廃棄物最終処分場の安全性をPRする模型や図表が並んでいた。

 主催したのは「日本の将来を考える会」(IOJ)というNPO。代表は宮氏だ。宮氏は奈良尾集落の出身。「理解を深めてもらうための活動」と言うが、実態は故郷への最終処分場誘致活動だった。

 登記簿によれば、IOJの活動は「エネルギー問題などの解決に貢献するための啓蒙(けいもう)及び実践活動」。所在地もIIUや日本保全学会と同じ東京都内のビルの一室だ。役員は大学の研究者や電力会社幹部などで、保全学会役員との兼務も少なくない。

 反対運動を始めようとしていた同町の自営業、歌野敬氏(60)が会場を訪れると、リハーサルの最中だった。歌野氏によると、宮氏は説明担当者に「専門的な説明をしても一般の人には分からない。『絶対安全』と言いなさい」と指導していたという。宮氏は「7年も前のことだから記憶にないが、そんなことを言うはずがない」と反論する。

 誘致活動は05年春ごろ、宮氏から建設業者の町議に連絡があったのが発端だった。「島の振興策になる。まずは勉強してみたらどうかという趣旨だった」と町議は振り返る。宮氏に資料を送ってもらい、建設業者や地域活性化の活動をしていた町民ら数人で勉強会を始めた。

 同年6月には宮氏の勧めを受け計2回、NUMOの費用負担で町議や町民計29人が青森県六ケ所村の核燃料再処理施設を視察した。こうした動きが7月に新聞報道で表面化。住民の反発が高まり、誘致活動は立ち消えとなった。

 今、町議は「国内に処分場をつくるのは、国民感情からいって無理だろう」と話す。その後、宮氏と連絡は取っていないという。

 宮氏は「原子力なしでこの国はやっていけないという信念を持っている」と話す。昨年11月、IOJのホームページに掲載した論文で、東京電力福島第1原発事故後の「脱原発」の動きを批判した。

 「原子力は電力を30年以上にわたって安定供給する貢献をしてきた。それにもかかわらず国民に正当に評価されていない。評価されていないどころか『放射能』を放出するものとして負の面だけが強調されており、今では反対派とこれに同調するマスコミは原発廃止を訴え続けている」
 ◇大学内の異論、「ムラ」が圧力 東電社員「留学して。費用は出す」

 東京大を頂点とする「原子力ムラ」には、異論を唱える人を排除してきた歴史がある。東大工学部原子力工学科1期生の安斎育郎・立命館大名誉教授(71)は、東大助手時代から、さまざまな圧力や嫌がらせを受けた。

 「江戸時代の村八分は葬式と火事は別だったが、(福島第1原発事故という)火事が起きているのに手伝わせてもらえない僕は『村九分』かもしれない」

 安斎氏が原子力工学科に入ったのは1962年。次代を担うエネルギーに魅力を感じたからだ。「放射線の安全管理が鍵」と考え放射線防護学を専攻。医学部に移って助手となり、「科学者の社会的責任」を掲げる日本科学者会議に加わった。

 会議の一員として呼ばれた原発立地予定地の勉強会で、原発の安全性を巡って住民の質問攻めに遭った。政治や経済まで必死に勉強した結果、次第に疑問が膨らんだ。そして32歳だった72年、日本学術会議で国の原子力政策を批判したのが転機となった。

 研究費が回されなくなり、研究発表は教授の許可制となった。大学院生を教えることも禁じられた。

 地方に講演に出かけると、「安斎番」と呼ばれる東京電力社員が後をつけてきた。研究室の隣の席は東電から派遣された研修医。「安斎さんが次に何をやろうとしているか探るのが任務だった」と後に告白された。東電社員に飲みに誘われ、「3年ばかり米国に留学してくれないか。費用は全部持つ」と持ちかけられたこともある。「ここからいなくなってくれ、という意味ですがね」(安斎氏)。

 86年に立命館大に移るまでの17年間、安斎氏は助手のままだった。「安全性は、自由な批判精神の上で一歩一歩培われる。自由にものを言わせないこの国の原発開発が、安全であるはずがない」

 特殊法人「日本原子力研究所(原研)」(現・独立行政法人日本原子力研究開発機構)も同様だった。

 原研の元研究員で技術評論家の桜井淳氏(65)によると、原発建設が相次いだ60年代後半から70年代、軽水炉の安全性に疑問を呈した研究員が左遷されたり、昇任できないなどの例が相次いだ。67年には旧科学技術庁の指示で、研究発表が許可制になった。桜井氏は「見せしめ的な人事で反体制的な人間が出ないようにした。その体質は今日まで続いている」と話す。

 日本原子力研究開発機構によると、現在も研究員が学会などで発表する際には機構の許可が必要だ。=つづく

毎日新聞 2012年1月22日 東京朝刊

原発推進:東大や京大など11大学に104億円 国と企業が提供

原発推進:11大学に104億円 国と企業が提供
(毎日新聞 2012年1月22日) 

 東京大や京都大など11国立大学の原子力関連研究に対し、06?10年度、国や原子力関連企業などから少なくとも104億8764万円の資金が提供されたことが、毎日新聞の集計で分かった。規模の大きな大学は毎年、数億円規模で受け取っている。「原子力推進」に沿う限り、研究資金を安定的に得られる仕組みで、大学が国策に組み込まれている構図が鮮明になった。

 各大学への情報公開請求で得た資料を分析した。原子力関連の研究室や研究者が、受託研究▽共同研究▽奨学寄付金▽寄付講座――の形で、国、日本原子力研究開発機構などの政府系団体、電力会社や原子力関連企業から受け取った金額を集計した。未公開部分もあるため、実際にはもっと多いとみられる

 ほとんどは受託研究が占め93億円。特に国からの委託は高額で、文部科学省が福井大に委託した「『もんじゅ』における高速増殖炉の実用化のための中核的研究開発」(5億1463万円、10年度)など億単位も目立つ。

 共同研究は総額4億1083万円。企業側が数十万?数百万円を負担することが多い。

 奨学寄付金は総額2億1822万円で、研究者が自由に使えるケースも多い。

 個人別で最多だったのは、福島第1原発事故直後、当時の菅直人首相から内閣官房参与に任命された有冨正憲・東京工業大教授で1885万円。有冨氏は「持病があり、学会などで海外渡航する際にエコノミークラスが使えず、旅費がかさむ。その点を配慮してくれているからでは」と話す。

 企業からの寄付が研究結果をゆがめる恐れについては、「気をつけている。私は安全評価より開発研究が中心で、問題は生じないと思う」と話した。

 一方、原発の危険性に警鐘を鳴らし続けてきた京都大の小出裕章、今中哲二の両助教には、「原子力マネー」の提供はなかった。

 寄付講座は4大学が電力会社などの寄付で開設し、総額4億9100万円だった。

 大学別では、京都大33億640万円、東京大25億5895万円、東京工業大16億7481万円の順だった。【日下部聡】

(最終更新 1月22日 17時08分)

原発事故 最悪想定(大量放出1年)を封印していた 

【最悪シナリオを封印】 菅政権「なかったことに」  大量放出1年と想定  民間原発事故調が追及
(2012/01/21 22:00 47ニュース 共同通信)

 公文書として扱われず

 東京電力福島第1原発事故で作業員全員が退避せざるを得なくなった場合、放射性物質の断続的な大量放出が約1年続くとする「最悪シナリオ」を記した文書が昨年3月下旬、当時の菅直人首相ら一握りの政権幹部に首相執務室で示された後、「なかったこと」として封印され、昨年末まで公文書として扱われていなかったことが21日分かった。複数の政府関係者が明らかにした。

 民間の立場で事故を調べている福島原発事故独立検証委員会(委員長・北沢宏一(きたざわ・こういち)前科学技術振興機構理事長)も、菅氏や当時の首相補佐官だった細野豪志原発事故担当相らの聞き取りを進め経緯を究明。危機時の情報管理として問題があり、情報操作の事実がなかったか追及する方針だ。

 文書は菅氏の要請で内閣府の原子力委員会の近藤駿介(こんどう・しゅんすけ)委員長が作成した昨年3月25日付の「福島第1原子力発電所の不測事態シナリオの素描」。水素爆発で1号機の原子炉格納容器が壊れ、放射線量が上昇して作業員全員が撤退したと想定。注水による冷却ができなくなった2号機、3号機の原子炉や1~4号機の使用済み燃料プールから放射性物質が放出され、強制移転区域は半径170キロ以上、希望者の移転を認める区域が東京都を含む半径250キロに及ぶ可能性があるとしている。

 政府高官の一人は「ものすごい内容だったので、文書はなかったことにした」と言明。別の政府関係者は「文書が示された際、文書の存在自体を秘匿する選択肢が論じられた」と語った。

 最悪シナリオの存在は昨年9月に菅氏が認めたほか、12月に一部内容が報じられたのを受け、初めて内閣府の公文書として扱うことにした。情報公開請求にも応じることに決めたという。

 細野氏は今月6日の会見で「(シナリオ通りになっても)十分に避難する時間があるということだったので、公表することで必要のない心配を及ぼす可能性があり、公表を控えた」と説明した。

 政府の事故調査・検証委員会が昨年12月に公表した中間報告は、この文書に一切触れていない。

 
 【解説】検証阻む行為許されず

 東京電力福島第1原発事故の「最悪シナリオ」が政権中枢のみで閲覧され、最近まで公文書扱いされていなかった。危機の最中に公開できない最高機密でも、公文書として記録しなければ、次代への教訓を残すことはできない。民主的な検証を阻む行為とも言え、許されるものではない。

 民主党は2年半前、政策決定の透明性確保や情報公開の促進を訴えて、国民の信を得たはずだ。日米密約の解明も「開かれた政治」を求める国民の期待に応えるための作業だった。

 しかし、今回明らかになった「最悪シナリオ」をめぐる一連の対応は、そうした国民の期待を裏切る行為だ。

 シナリオ文書を「なかったこと」にしていた事実は、「情報操作」と非難されても仕方なく、虚偽の大量破壊兵器(WMD)情報をかざしながらイラク戦争に突き進んだブッシュ前米政権の大失態をも想起させる。

 民間の立場で調査を進める福島原発事故独立検証委員会が文書の取り扱いをめぐる経緯を調べているのも、そうした民主的な視点に根差しているからだ。ある委員会関係者は「不都合な情報を握りつぶしていたのではないか」と指摘する。

 昨年末に中間報告をまとめた政府の事故調査・検証委員会が「最悪シナリオ」に切り込めていないのも問題だ。政府は民間の事故調査を待つことなく、自らが経緯を明らかにすべきだ。 

  (共同通信)
2012/01/21 22:00

東海村議選 「脱原発」論戦なく 有権者に失望も 22日投開票

選挙:東海村議選 告示 「脱原発」論戦なく 争点化回避大勢、有権者に失望も /茨城
(毎日新聞 2012年1月18日 地方版)

 任期満了に伴う東海村議選(定数20)が17日告示され、現職15人、新人6人の計21人が立候補を届け出た。村内に立地する日本原子力発電東海第2原子力発電所の再稼働問題や、東京電力福島第1原発事故を受けて「脱原発」に踏み切るかどうかなど踏み込んだ論戦が期待されていたが、「推進」「反対」の主張を明確にした候補はごく一部。「推進・反対ではない」「時間をかけて議論」など争点化を避ける陣営が大勢で、有権者からは失望の声も聞かれた。【大久保陽一、山崎明子、杣谷健太】

 この日行われた出陣式で、原発推進の会派に所属する現職候補は「(争点は)推進・反対ではない。8月までは止まっており、その間に福島の調査も進む。それを受けて考えれば間に合う。(原発で)利益を受けている方もいるので、それを頭から駄目だとは言いづらい」と述べた。村上達也村長に近いとみられる新人候補も「東海第2原発の再開は難しいが、今脱原発を表明するかというとそうではない。東海第2がなくなった時、予算措置をどうするかという問題がある」と述べ、長期的課題だと強調した。

 一方、「脱原発」を唱えてきた現職候補は「東日本大震災で痛めつけられた東海第2原発は危機一髪だった。廃炉にするしかない」と主張。原子力関係の仕事に携わる新人候補は「原子力との共存共栄」を訴えた。

 候補者の訴えに、有権者はさまざまな反応を示した。

 「態度を明確にしない候補者はずるい」。新人候補の演説に耳を傾けていた主婦(78)は、候補が原発問題への態度をあいまいにしたことに、失望をあらわにした。主婦は「原発問題で投票先を決める」と断言。「福島第1原発のようになったらと考えると不安。脱原発しかない」と話した。また、現職候補の出陣式に出席した無職男性(67)も「最も重要なことを黙っていてもしようがない。原発が争点にならなければ選挙をやる意味がない」と語った。

 一方、白方公園付近で現職候補の演説を聴いていた主婦(52)は、「雇用問題もあり、廃炉と言って解決できることじゃない」と「脱原発」に慎重な姿勢を示し、「原発の安心・安全のために情報公開をしてくれる人がいい」と話した。

 投票は22日午前7時?午後8時、村内14カ所で行われ、午後9時から村総合体育館(同村船場)で即日開票される。16日現在の有権者数は3万134人(男1万5203人、女1万4931人)。

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東海村議選あす投票 一部候補が脱原発表明
(2012年1月21日 茨城新聞ニュース)

任期満了に伴う東海村議選(定数20)は22日、村内14カ所で投票が行われ、同日午後9時から船場の村総合体育館で即日開票される。有権者数は3万134人(16日現在)。大勢判明は同10時40分ごろの見通し。争点に挙げられた定期検査中の東海第2原発の再稼働問題については、一部の候補者が脱原発を推進する態度を表明。一方、安全面の強化を強調した上で「原子力との共存共栄」を呼び掛ける候補者もあり、有権者の判断が注目される。

立候補したのは現職15、新人6の計21人で、1人オーバーの少数激戦が展開されている。党派別では民主1、公明2、共産2、無所属16。

これまで村議会の過半数を占めてきた原子力推進派の多くは、選挙戦で「安全の確保が前提」「原子力関連施設の安全性向上」などと強調し、安全を重視した姿勢を訴える。

選挙公報などで東海第2原発の「廃炉」に言及しているのは数人で、国の方針が明確に定まらない中、有権者は難しい判断を迫られそうだ。


原発めぐり悩む村民…東海村議選、22日投開票
(2012年1月21日17時40分 読売新聞)

 日本原子力発電東海第二発電所が立地する茨城県東海村で22日投開票される村議選(定数20)は、原発との共存共栄、反対、態度未定に分かれた計21人の少数激戦となっている。

 福島第一原発事故を受け、東海第二原発の再稼働の是非が争点に浮上する中、人口約3万7000人の3分の1が仕事などで原子力施設に関係しているだけに、三者三様の対応となっている。

 住宅街で19日、マイクを握った現職女性は「原子力問題は簡単に解決できない。住民の一人として悩んでいる」と訴えた。「事故が起きれば村外にも影響を及ぼす」と廃炉が本音だが、「原子力で生活している人がたくさんいる」と村財政や雇用への影響を懸念する。村は、原子力研究炉が1957年に国内で初めて臨界に達した原子力発祥の地。75年度から電源三法交付金が2010年度までに約217億円支払われ、11年度予算のうち原子力関連の歳入は32%にあたる約58億円。小学校の建設、病院や消防署の運営、中学生までの医療費無料化など様々な恩恵を受けてきた。

 だが、村上達也村長は昨年10月、細野原発相に同発電所の廃炉を提案、「脱原発」で選挙戦に一石を投じた。


選挙:茨城・東海村議選 脱原発焦点に ――告示

 日本原子力発電東海第2原子力発電所がある茨城県東海村で任期満了に伴う村議選(定数20)が17日告示された。受け付け開始とともに現職15人、新人6人の計21人が立候補を届け出た。村上達也村長(67)は「脱原発」を打ち出すが、改選前の議会は原発推進派が過半数。福島第1原発事故を受け、議会の構成が変わるかどうかが、焦点となっている。有権者数は16日現在3万134人。

 改選前は原発に前向きな姿勢を取る2会派が11人を占めていた。村上村長は昨年10月、細野豪志原発事故担当相に東海第2原発の「廃炉」を提案。「候補者にも声を上げてほしい」と発言し、争点化に期待を寄せた。

 ただ、論争は低調だ。現職候補の一人は「争点は原発推進、反対ではない」。新人候補も「廃炉になったときの財政措置をどうするか、協議する必要がある」と述べ、廃炉は長期的課題だと強調した。

 有権者には原発関連企業の従業員も多く、原発に慎重な現職候補の陣営幹部は「脱原発は強くアピールしにくい」と説明した。【大久保陽一】

毎日新聞 2012年1月17日 東京夕刊

2012/01/17

新潟知事「福島原発事故の検証をせずストレステストに意味あるのか」

【柏崎刈羽】ストレステスト、新潟知事「意味あるのか」
(2012年1月17日 読売新聞)

 東京電力が16日、経済産業省原子力安全・保安院に提出した柏崎刈羽原子力発電所1、7号機のストレステスト(耐性検査)の1次評価結果。新潟県の泉田知事などは「福島第一原発で起きた事故の検証をせずに、コンピューターでシミュレーションしてどういう意味があるのか」と評価しておらず、再稼働への道のりは険しいといえそうだ。

 ストレステストの結果、1号機と7号機で想定の1・29~1・47倍の揺れに耐えることができるほか、津波は想定(3・3メートル)を大幅に超える15メートルの津波が襲ったとしても原子炉や使用済み燃料プールは使用できるとし、「十分な安全は確保できた」(新井史朗副所長)と評価した。全交流電源がなくなっても12日間まで炉心の冷却機能があり、除熱機能を失っても、原子炉は約200日間耐えることができるとしている。

 ストレステストは昨年9月から始まり、原子炉が大きな揺れと高い津波に襲われたという60通りの事態を想定。原子炉などで使われている1基あたり1000個の機器がどこまで耐えられるか、コンピューターを使って調べた。

 ストレステストの結果提出を受けて、泉田知事は16日、「(ストレステストの提出は)再稼働とは関係ない。まずは福島で何があったかの検証をやってほしい」と疑問を投げかけ、柏崎刈羽原発のある柏崎市の会田洋市長も「福島の事故の検証、安全対策の結果を待ってから」と慎重な姿勢を示した。一方、品田宏夫・刈羽村長は「手順に沿って粛々と進んでいる。原発の安全性が国で科学的に確保されれば止めておく理由はない」と再稼働を容認する構えを見せた。

 県内30市町村で構成し、原発事故時の防災などを考える「市町村による原子力安全対策に関する研究会」の代表幹事の森民夫・長岡市長は「福島第一原発事故の検証が終わらない限り、再稼働につながるか判断できない」とコメントした。

規制強化と丁寧な説明を

 ストレステストの1次評価の提出は、1、7号機の再稼働へ向けて、ようやくスタートラインに立ったものだと言える。

 今後は保安院と原子力安全委員会が数か月をかけて、結果を審査し、野田首相ら関係閣僚が政治判断を下す。地元自治体はいずれかのタイミングで判断が迫られることになる。

 現在、柏崎刈羽原発で稼働中は5、6号機のみ。1、7号機が再稼働しなければ、3月下旬にも2007年の中越沖地震以来、全基が停止する可能性が高い。首都圏への電力供給への影響は大きいはずだ。全国的にも原発が次々に定期検査に入って停止すると、4月下旬には国内の全基が停止することになる。

 ストレステストについて、泉田知事や会田市長は一貫して効果に疑問を投げかけ、福島第一原発事故の検証を進めることを求めており、再稼働に向けては高いハードルが存在する。

 こうした不安を払拭するため、国は、新たに発足する原子力安全庁(仮称)での規制強化をした上で、東電とともに原発事故への抜本的な対策などを地元自治体により丁寧に説明していくことが求められている。(出川智史)
(2012年1月17日 読売新聞)

<緊急声明> 経済産業大臣 枝野幸男様  保安院長 深野弘行様

<緊急声明>

経済産業大臣 枝野幸男 様
原子力安全・保安院長 深野弘行 様

「ストレステスト意見聴取会」について
傍聴者締め出しの撤回と「利益相反」委員の解任を求めます

 東電福島原発事故により、地球上の大地も川も海も空も食物も放射性物
質で汚染され、世界中の人々が影響を受けています。今、世界中が福島事
故の収束と日本の今後の脱原発政策の早急な実施に注目しています。
 私たちは、福島のような事故を二度と繰り返さないために、1月14日か
ら15日まで横浜で開催された「脱原発世界会議」に出席するために集まり
ました。日本側登壇者の責任において、以下を緊急に要請します。
 枝野経産大臣は、就任時に情報公開を強く指示されたと聞いています。
即時に善処してください。

1 傍聴者を会議会場から締めださないで

 次回1月18日のストレステスト意見聴取会には、会議室での傍聴が許可さ
れないと発表されました。定期点検中の原発の再稼働問題が緊急の重要課
題である現在、それに緊密に関わるストレステスト意見聴取会は、密室で
議論されるべきではなく、会議室での傍聴を許可することが民主主義の原
則に従うものです。
 是非とも同室で傍聴できるように善処願います。

2 利益相反行為を許さず、原発業界から寄付を受けている委員を解任して

 司会役の岡本孝司委員を含め、原発業界から寄付を受けている委員たち
が3人もこの会の進行を主導していることは、許されません。原発大事故
のあとの原発の再稼動にかかわる重要事項の決定に、利益相反行為の可能
性のある者たちを起用することは、言語同断です。即刻、岡本孝司、山口
彰、阿部豊の3委員を解任して下さい。

以上、強く要請します。

2012年1月15日 

脱原発世界会議 登壇者有志

雨宮処凛 作家・活動家
飯田哲也 環境エネルギー政策研究所(ISEP)所長
岩上安身 ジャーナリスト・IWJ 代表
金子勝  慶應義塾大学経済学部教授
鎌田慧 ジャーナリスト
河合弘之 弁護士・脱原発弁護団全国連絡会代表・浜岡原発差止訴訟弁護団長
川崎哲 ピースボート共同代表
阪上武 福島老朽原発を考える会代表
鈴木かずえ 国際環境NGO グリーンピース・ジャパン
アイリーン・美緒子・スミス 環境ジャーナリスト、グリーン・アクション代表
豊田直巳 フォトジャーナリスト
伴英幸 原子力資料情報室共同代表
マエキタミヤコ 広告メディアクリエイティブ(サステナ)代表
松田美由紀 女優・写真家
満田夏花 国際環境NGO FoE Japan 理事
山本太郎 タレント・俳優
(アイウエオ順)

連絡先:「脱原発世界会議」実行委員会
(この件問い合わせ:グリーン・アクション 090-3620-9251 スミス)

………………………………………………………………………………

★傍聴締め出しの撤回と岡本孝司、山口彰、阿部豊の3委員の辞任、
そして、大飯3、4号機の評価案提出を強行しないよう、緊急に要請して
下さい。短いもので構いません。新聞等への投書も有効です。

【経産省】
広報 (FAX)03-3501-6942

【原子力安全・保安院】
代表 (TEL)03-3501-1511
広報課 (TEL)03-3501-5890
原子力安全技術基盤課(ストレステストを担当)
(FAX)03-3580-5971 (TEL)03-3501-0621
メールによるお問い合わせ:ご質問・ご意見(保安院HP)

https://wwws.meti.go.jp/nisa/index.html

【枝野幸男経産相】
[国会事務所]
(FAX)03-3591-2249 (TEL)03-3508-7448
[地元・大宮事務所]
(FAX)048-648-9125  (TEL)048-648-9124

2012/01/15

中学生、高校生からの原発事故に関する「質問」への返答

中学生、高校生からの質問に対する返答

2ヶ月以上も前にもらった質問に対して、ちゃんとした返信をするのが遅くなってゴメンネ。ようやく返信が書けたので、送ります。

じつは、福島で原発事故が起きて、私はかつてないほどの大きなショックを受けました。20年前からチェルノブイリ原発事故の放射能で最も汚染されたベラルーシやウクライナを何度も訪れ、たくさんの病院に医薬品や医療機器を届けてきた経験があるため、原発事故で最悪の「レベル7」という大事故の被害がある程度予想できるからです。

ベラルーシで私が会ったお医者さんや研究者は誰もが、様々な病気が増えていると言っていました。特に、放射能汚染地の子どもたちに病気が増えているというデータの一部をもらいました。その地域では、原発事故前年と9年後を比べると、急性白血病が2.4倍、ぜんそく2.7倍、糖尿病2.9倍、血液の病気3.0倍、先天性障害5.7倍、ガンが11.7倍、そして、消化器系の病気が20.9倍にも増えていました。

私個人は、アメリカのスリーマイル原発で1979年に事故があって以来、原発は危険なものだと感じ、原発に反対してきました。その思いは、1986年のチェルノブイリ原発事故で、より強いものとなりました。それで、原発は早くやめた方がいいと思い、多くの人に原発の危険性を伝えるために、原発の勉強をしました。そして、映画の上映会や講演会などを開催したり、自分が講演したりして、原発をやめるための活動に取り組んできました。(例えば、号外新聞の配布)

しかし、日本の多くの人は、原発を推進する人たちの「ウソ」にだまされて、日本の原発は安全であり、絶対に事故は起こさないと信じ込んでしまいました。「ウソ」を信じさせたのは、大学教授などの「専門家」と言われている人たちや経済産業省の官僚や政治家、そして、電力会社の人たちです。また、原発は危険だと指摘する声を多くのマスコミは、ほとんど取り上げませんでした。

電力会社は、たくさんお金を持っているので、新聞やテレビに莫大な広告料金を支払い、「原発は安全です。二酸化炭素を出さないのでクリーンなエネルギーです」などと宣伝して、この狭い日本に54基もの原発を建ててしまいました。

特に「地震が多発する日本では、原発は危険すぎる」という地震学者もいて警鐘をならしていた(2005年に国会でも警告した)のですが、その意見が受け入れられることはありませんでした。そして、地震によって、ついに日本でも原発事故が起きてしまったのです。

以下の質問は、単なる質問ではなくて、「ひどい大人たち」に対する「抗議」の意味も含まれていると感じました。

この質問に答える前に、私は、取り返しがつかない原発事故をひき起こしてしまった大人の一人として、子どもたちや若い人たちに謝らなければいけないと思っています。

その上で、私たち大人が今、やるべきことは、放射能に弱い子どもたち(胎児、乳幼児、児童、生徒)を放射能から守ることだと思っています。 

そのための基本は「外部被ばく」と「内部被ばく」をできるだけ避けることです。
1、できるだけ、放射能汚染地から胎児、乳幼児、児童、生徒を遠ざけること
2、できるだけ、子どもと若い人は放射能汚染食品や飲み物を体内に入れないこと

この2つが放射能対策で最も重要なことだと思います。

それでは、質問に答えていきたいと思います。

Q,震災直後に、他の国や機関から、危ない、避難させたほうがいいという意見があったのに何故しなかったのですか?
Q,どうして、危ないとわかっていたのに何もしなかったの?

A,原発を推進してきた電力会社や政府は、「できるだけ事故を小さく見せたい」とか、「事故による被害者に対する補償金を少なくしたい」といった考えがあるのだと思います。そのため、多くの人が避けることができた放射線被ばくを受けてしまったり、今も放射能汚染地で「外部被曝」を受けたり、飲食による「内部被曝」を受けている人がたくさんいます。

それで、私たちは、そうした被曝を受け続けている人たちに早く気づいてもらって、避難したり、食べ物や飲み物に気をつけてもらおうと情報を発信しています。しかし、「被害を小さく見せよう」としたり、「補償を少なくしよう」としている人たちが強力な「安全キャンペーン」をやっているため、多くの人が被曝しているにもかかわらず、「避難しなくて大丈夫」とか、「食品の基準値以内だから大丈夫」だと思い込んでいるのです。

チェルノブイリでは、何年も放射能汚染地に住み続けて病気になった子どもたちがたくさんいます。私たちは、そのことから学ぶ必要があります。放射能汚染地から避難するのに「いまさら避難しても遅すぎる」ということはないのです。たとえ1年後でも2年後でも避難した方がいいのです。その方が長く住み続けるよりもずっと健康への悪影響が少ないのです。


Q,放射能は、味もしないし見えないし臭いもしなくてわからない。だから、怖さの実感はあまりないけど、どうやって子ども達を守ろうとしているのかわからない。

A,チェルノブイリ原発事故で最も被害を受けたと言われているベラルーシで聞いた言葉を今も覚えています。「放射能というものは、その被害がすぐに現れないということ。見えない、臭わない、触れない、人間の五感で感じられないということ。そのため、放射能を軽く考えてしまって、被ばく量を多くしてしまった。
放射能の本当の怖さは、数年たってから分かってくる」・・・残念ながら、今の政府には、子どもたちを守ろうとする姿勢がないので、この言葉を私たち自身が肝に銘じておく必要があると思います。

Q,おとなは、子どもを守る気があるの?
Q,おとなは、子どもの将来をなんだと思ってるの?
Q,なんで、子ども達には嘘をついてはいけないと教えるのに、
原発のことや放射能のことで、おとなは嘘をついたり誤摩化したりするの?

A,今の政府の応対を見ていると、そう感じるのも仕方がないですね。子どもたちの生命よりも大事なものなど何もないと私は思っていますが、この世の中には、「他人の生命や健康よりもお金」を重視している人たちがいるのです。

原発というものは、その始まりから終わりまで、差別の上に成り立っています。

3月11日の地震によって原発事故が起こり、私たち日本人の多くは原発の恐ろしさを知ったのですが、じつは原発は事故を起こさなくても様々な問題を引き起こしています。

★まず最初に、原発はウラン燃料を掘る段階から「環境破壊」と「放射能汚染」をひき起こしています。しかも、ウラン鉱山の75%以上は先住民が住む地域にあり、多くの住民が放射能の被害に苦しんでいます。

アメリカのアコマ という地域には1,000を超えるウラン鉱山があって、さらにウランを原発の燃料として使えるように加工する工場もあり、60年間も放射能汚染による被害 を受け続けて、様々な健康障害に苦しんでいます。脳腫瘍や肺ガン、胃ガン、大腸ガン、骨のガン、皮膚ガン、そして女性は、乳ガンや子宮ガンも増えていま す。

★2つ目に原発は、事故を起こさなくても周辺住民の病気を増やしています
ドイツ政府の調査では、原発から5km圏内の小児ガンは全国平均の1.61倍、小児白血病は2.19倍となっています。

佐賀県の玄海原発を1998年~2007年まで10年間の数値を調べて分かったことは、玄海原発に近いエリアほど白血病が多く、年毎にだんだん増えてきていることです。この5年では、原発がある玄海町の白血病による死亡者は全国平均の6~7倍(厚生労働省の人口動態統計より)となっています。

泊原発がある泊村は、北海道で一番ガンの死亡率が高く千歳市の4倍もガンが多くなっています。

イギリスの核燃料再処理工場の周辺地域では、小児がん発生率が全国平均より2~15倍も高くなっており、地元テレビ局もこれを報道しています。

★3つ目に、原発の定期点検などで働く人たちの被曝労働の問題もあります。これまで、なかなか認められなかった労災(原発での作業で、ガンや白血病になったこと)がだんだん認められるようになりつつあります。(原発労働者のガン 5ミリシーベルトで労災認定

★4つ目に、原発稼動中に海に温排水を捨てる問題があります。原発は、過熱した炉心を冷やすために大量の海水を吸いあげて、7℃熱くなった海水(温排水)を海に放出しますが、その量が恐ろしく多量です。

平均的な規模(100万キロワット)の原発1基で1秒間に70トンも温排水を海に放出します。現在、日本にある54基の原発全体から1年間に放出される温排水の量は1000億トン。日本全土に降る雨の量が年間6500億トンで、そのうち河川に流れるのは4000億トン。つまり原発は、日本全国の川を流れている水の25%に相当する量を7℃温めて海に戻していることになります。

さらに問題なのが、海水を吸い上げる際にプランクトンや魚卵、そして、稚魚などを大量に吸い込み、炉心近くの高熱でその多くが死んでしまうことです。問題はこれだけでなく、吸排水パイプにフジツボなどが付かないよう殺生物剤(次亜塩素酸ソーダ)が使用され、海洋を汚染しています。

海の小さないのちを吸い上げて殺し、殺生物剤で殺し、膨大な温排水を海に捨てながら「地球温暖化防止のために」などと言いながら私たちは原発を増やしてきたわけです。

★そして究極の問題として、100万年後まで毒性が消えない「放射性廃棄物」の問題があります。 京都大学原子炉実験所の小出裕章さんは、「放射性廃棄物」という言い方はせず、「放射性廃物」とか「放射性毒物」と表現します。なぜ「廃棄物」と言わないの か。それは、これらの放射性毒物は、「廃棄することができないもの」「捨ててはいけないもの」だからです。

『「原子力発電がとまる日」脱原発化を選んだ、ドイツからのメッセージ』という冊子にドイツ政府の見解が出ていますが、100万年以上の管理が必要だと書いてあります。 私たち現代人は、未来世代に重荷を負わせることをやっている自覚がありませんが、千年後、万年後、未来世代の人たちは現代人をどう思うでしょう・・・

このように、原発は様々な問題を抱え、福島第一原発の取り返しのつかない大事故を起こしながら「経済のためには、原発をやめるわけにはいかない」と発言する財界の幹部や政治家がたくさんいます。外国に原発を売っていく姿勢も変わっていません。彼らを見ていて、世の中の2つの流れがハッキリ見えてきました。

ひとつの流れは、今まで通りに「自分たちの利益」だけを求め続ける人々。
もう一つの流れは、「みんなの幸せ」を考える人々です。

自分の会社や日本だけよければいいとか、人間だけよければいい、あるいは、自分の時代さえよければいい、という考えではなく、みんなにとっていい社会を考える人たちです。

「お金に支配されてしまった人々」を変えるのは、とても難しいと思いますが、若い人たちは、まだお金に支配されていないと思います。

これからの時代を担っていく若い人たちが、「みんなの幸せ」を考えて、新しい社会をつくるという大きな夢にチャレンジしてほしいと思います。そんな若い人たちの仲間に私も加わりたいと思っています。

いい質問をしてくれて、ありがとう。私からの返答を読んで(難しいところも多いと思いますが)もっと聞きたいことや感想などあれば、連絡してください。

来年がよい年になりますように

2011年12月28日
中村隆市

追記 このブログを読まれた大人の皆さんに知っておいてほしいこと
<放射能の影響は、年齢によってまったく違うということ>

ジョン.W.ゴフマン教授の「年齢別に見た1万人・シーベルト当たり発生するガン死者数」というグラフがありますが、「1万人・シーベルト」を説明すると、「1万人が1シーベルト被ばくする」あるいは、「10万人が0.1シーベルト(100ミリシーベルト)」あるいは、「100万人が0.01シーベルト(10ミリシーベルト)」被ばくすると何人がガンで死ぬかというグラフです。ビックリするほど年齢によって違いがあります。

例えば、30歳が0.1シーベルト(100ミリシーベルト)被ばくすると10万人のうち389人がガンで死ぬのに比べて、55歳では4.9人しか死なない。そして、0歳では、なんと1517人も亡くなる。つまり、0歳は55歳の309倍も多く亡くなることになります。

10ミリシーベルトだと150人くらい(1万人で15人くらい)ガンで亡くなるということです。
そして、忘れてはいけないことは、免疫力の低下によりガン以外の病気も大幅に増えるということです。

ですから、幼い子どもたちほど、できるだけ早く被曝を少なくしないといけないし、若い人たちにもなるべく被曝を少なくするようにしてほしいと願っています。

私は、10月22日のブログに以下のような記事を書きました。

ウクライナ「年間1ミリシーベルト以下」 山下教授「100ミリまで安全」

ウクライナでの事故への法的取り組み から抜粋

オレグ・ナスビット(ウクライナ科学アカデミー) 
今中哲二(京都大学原子炉実験所)

チェルノブイリ事故に関する基本法 基本概念(要約)

この文書は,チェルノブイリ事故が人々の健康にもたらす影響を軽減するための基本概念として,1991年2月27日,ウクライナSSR最高会議によって採択された.

この概念の基本目標は,最も影響をうけやすい人々,つまり1986年に生まれた子供たちに対するチェルノブイリ事故による被曝量を,どのような環境のもとでも年間1ミリシーベルト以下に,言い換えれば一生の被曝量を70ミリシーベルト以下に抑える,というものである.

基本概念文書によると,「放射能汚染地域の現状は,人々への健康影響を軽減するためにとられている対策の有効性が小さいことを示している.」それゆえ,「これらの汚染地域から人々を移住させることが最も重要である.」

事故にともなう被曝量が年間1ミリシーベルト以下という条件で居住が認められる.この条件が充たされなければ,住民に“クリーン”地域への移住の権利が認められる.

この記事でも分かるように、原発事故を経験したウクライナが「年間1ミリシーベルト以上は避難した方がいい」と公式に表明しています。子どもさんの避難を迷っている方は、この年間1ミリシーベルトを参考にされるといいと思います。(もちろん、避難先でも飲食による内部被曝に注意する必要があります)

脱原発世界会議 賛同者の声

「脱原発世界会議 賛同者の声」から一部抜粋

セヴァン=カリス・スズキさん (環境活動家)
Severn Suzuki

セヴァン=カリス・スズキです。カナダの西海岸からメッセージを送ります。
私が暮らす場所は遠く離れていますが、皆さんとはしっかりとつながり、たくさんの大切なものを分かち合っています。

私たちは広大な、素晴らしい太平洋を分かち合っています。
気候を安定させているのも、その恵みで私たちに海産物を与えてくれるのも、同じこの海です。
私たちは、大気だって分かち合っています。
私たちを、この星に住むすべての生き物と結び付けてくれているのは、同じこの大気です。

3月11日の震災と津波から1カ月たった頃、私が住む、地球上でもっとも手つかずな自然が残っている地域で、放射能が観測されました。

今日、私は皆さんと一緒に横浜にいることができません。
バンクーバーで、1月27日に生まれる予定の2人目の赤ちゃんを待っているからです。
私は親として、皆さんと、子どもたちの夢と未来を分かち合っています。

私たちはともに未来をつくり、未来のために発信を続け、未来を応援しています。
今まさに子育て中の世代として、私たちは、未来を養うという神聖な仕事を担っています。
安全で揺らぎない未来を、子どもたちに手渡さなくてはなりません。

この1年間、日本は恐ろしい自然災害、そして人災を体験しました。
世界中が日本を見守っていました。皆さんの苦しさは、私たちの苦しさでもありました。
世界中が、日本の人々がいかに強く、柔軟でしなやかで、あきらめることなく、思いやりを持って、そして勇敢に苦しい状況に向き合っているかを報じました。

日本に住む一人ひとりが持っていた、人としてのありかたを、私たちは心から誇りに思いました。

いま、私たちはこの惑星全体のために、恐ろしい出来事を前向きに転化しなくてはなりません。
なにか、意味のある、力強いものへと。
起こった出来事すべてから、学ばなければなりません。
今回起こったことは警告であったと、真摯に受け止めなければなりません。
私たちの現在のエネルギー消費と使い方が、大きなリスクと代償をはらむものであると認識しなければなりません。

旧体制への復興ではなく、新しい変化にむけて、立ち上がらなければなりません。
3月11日以降起こったすべてのことに「何の意味もなかった」、なんてことにならないように。
自分たちが選んできたものから教訓を得ましょう。そして、変わりましょう。

私たちは、ともに未来をつくっています。
皆さんが脱原発世界会議を開催していることに大きな希望を感じています。
自分も、動かなくてはならないと勇気をもらいました。
希望ある、核のない世界のために。
そして、これから生まれる私の子どもの未来のために。

藤波心さん (タレント)

日本は地震の多い国です。このような国で、これからも原子力発電を続けていくというのは、ハッキリ言って無神経すぎるし、自殺行為に等しいと思う。今度日本のどこかで、また大地震が起きて原発が事故ってしまえば、もう日本は2度と立ち上がれなくなることでしょう。

そう考えていくと、選択肢は「脱原発」以外ありえないはずなのです!
次の世代に、負の遺産を残すなんて最低。
自分がギャンブルで作った借金を子供や孫に返済させるようなものです。
こんな状況なのに、日本は海外にも原発を輸出すると聞きました。

いまだに福島原発を止めれないのに、他国に原発を売りつけるなんて、ブレーキの効かない自動車を、良く走りますよ!といって、売りつけているようなものだと思います。。

日本は、この事故を教訓として、脱原発、自然エネルギーに舵をきって「脱原発」を海外に輸出するべきだと思う。

経済の発展も大切ですが、大人の皆さんは今一度、立ち止まって、何のための誰のための経済発展なのか?

豊かさとは何か、本当の幸せとは何か?
初心にかえって考え直してほしいと思います。

坂本龍一さん (音楽家)

やまをかえせ
かわをかえせ
うみをかえせ
ふくしまをかえせ
にほんをかえせ
こどもたちのみらいをかえせ
ほうしゃのうのないせかいをかえせ

加藤登紀子さん (歌手)14日参加決定

2012年を何とかして、日本から世界にも
脱原発を発信して、日本を変える年に
したいと感じています。
脱原発世界会議に是非とも出席して下さい!

吉原 毅さん (城南信用金庫理事長)

脱原発世界会議2012の成功をお祈りいたします。福島第一原発の事故を通じて、私たちは、原子力エネルギーが一歩間違えば取り返しのつかない危険性を持っていることを学びました。

「社会貢献企業」として、何ができるかを考え、ホームページ上に「原発に頼らない安心できる社会へ」というメッセージを掲げ、自ら省電力と省エネルギーのための様々な取組みに努めるとともに、金融を通じて地域の皆様の省電力、省エネルギーのための設備投資を積極的に支援、推進してまいりました。

2012年1月からは、本支店の電力契約を、原発に依存する東京電力から、自然エネルギーや民間の余剰電力を使用しているPPSに切換えました。

取引先中小企業の有志の方が、家庭の節電を応援する商品を共同開発して下さいました。涙が出るほど嬉しかったです。

一人一人が、理想や志を持って、できることをできる範囲で着実にやることで、原発は止められるのではないでしょうか。皆で力を合わせて、原発に頼らない安心して生活できる社会をつくっていきましょう!

辻信一さん (ナマケモノ倶楽部世話人、明治学院大学教員)

別れの時だ。

自販機や温水トイレや電気ポットなしでは生きていけないと思っていた自分と。原発がクリーンエネルギーだと思っていた自分と。人間のことばかり思って、他の生きものを忘れていた自分と。陸ばかり見て、海のことを見ずにいた自分と。国益ばかり思って、他国の人たちを無視していた自分と。都市のことばかり思って、田舎のことを忘れていた自分と。自分たちのことばかりで、未来の世代のことを考えずにいた自分と。経済のためにはもっともっと石油と原発が必要だと思っていた自分と。チェルノブイリも水俣もどこか遠くのことだと思っていた自分と。自然より、愛より、大切なのはお金だと思っていた自分と。何があっても自分だけは大丈夫だと思っていた自分と。無力な自分に社会を変えることなどできないと思っていた自分と。

そんな自分よ、これまでありがとう。そして、さようなら。

新しい自分と歩きはじめよう。

2012/01/14

「脱原発世界会議 」に 「原発」国民投票がブース出展

全国の仲間の皆さん、ぜひお友達をお誘いして足をお運びください。

1/14(土)15(日)「脱原発世界会議 2012 YOKOHAMA」

 このビッグイベントに、みんなで決めよう「原発」国民投票がブース出展します!!
 著名な賛同人の方々が、今寄せる「原発」国民投票へのメッセージ公開。
 「原発」国民投票、「原発」都民投票について、ブーススタッフが質問をお受けします。
 もちろん、その場で署名もできます。
 藤波心ちゃんもブースに応援に来てくれます!

 さらに、15日(日)16:45開始の特別セッションとして
 『首長会議:地域発・原発に頼らない社会のつくりかた』に、
 都民投票・請求代表人の上原公子 元国立市長が登壇します!!

世界会議の詳細はこちら→http://npfree.jp/
世界会議のチケット購入はこちら→http://npfree.jp/ticket.html

1/14(土)「脱原発世界大行進in横浜」

 「脱原発世界会議」に連帯して会場の外でデモがあります。
 このデモに参加しながら、「原発」国民投票のチラシを配ってくれる
人、「原発」国民投票の横断幕を持って歩いてくれる人を募集します!

 当日、集合場所にて、「原発」国民投票のノボリ旗を見つけてくださ
い。お待ちしています!

デモ詳細→http://coalitionagainstnukes.jp/
集会15:00  デモスタート15:45
集合場所 ポートサイド公園http://bit.ly/tSAXO7
(最寄り駅:横浜駅/徒歩約12分・「脱原発世界会議」会場のパシフィ
コ横浜からも徒歩圏内)
流れ解散場所 山下公園
デモコース→http://g.co/maps/jn483

※このメールに返信される場合は、直接返信されるのではなく、
info★kokumintohyo.com (★を@に変えて下さい)までお送りいただくと助かります。
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市民グループ
みんなで決めよう「原発」国民投票 連絡先
〒160-0021
東京都新宿区歌舞伎町2-19-13
ASKビル5階 市民活動共同事務所 内
TEL 03-3200-9115
MOB 080-3866-3037
FAX 03-3200-9274
info★kokumintohyo.com (★を@に変えて下さい)

http://kokumintohyo.com/

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