2010/02/23

鉱山開発から森を守るコーヒー

ウィンドファームがフェアトレードで提携している森林農法のコーヒーについて

「インタグコーヒーと鉱山開発」

インタグコーヒーの故郷は、南米エクアドルのアンデス山脈の亜熱帯地域にあります。このインタグ地方は、世界の環境ホットスポットに指定されるほど生態系が豊かで、未だ手つかずの原生雲霧林やあらゆる動植物の生命と住民の生活を支える清冽な分水嶺が存在しています。

しかしこの地方は、鉱山開発という問題を抱えています。
それは90年代初頭のエクアドル・日本の両政府による「鉱山開発プロジェクト」から始まりました。このプロジェクトは試掘段階で止まっていますが、鉱物サンプルを採取した際の300mほどの深さの穴からは化学物質が染み出ており、水を汚染しています。

2008年に水質検査をしたところ、ヒ素は、世界保健機関(WHO)の基準値の4倍、カドミウムは7倍、そして鉛は9倍もの量が検出されました。

これが本格的な採掘となると、最低直径2km、深さ1kmほどの穴が開けられることになり、コーヒーを栽培している地域にも影響を及ぼします。

大規模な森林伐採、天候の変化・砂漠化、絶滅危惧種の動植物への影響、廃棄物による基準値の100倍を超えるリード、カドミウム、クロム、銅および硝酸塩による土壌・水質汚染(電池酸よりも高い酸度になる)、土壌流出、大気汚染など、環境への影響は枚挙に暇がありません。さらに舞い上がる粉塵や、鉱物をろ過するために使われるシアン化合物による健康被害なども無視できません。

そんな鉱山開発を阻止するために、住民たちはインタグ地方を守るための草の根団体、
DECOIN(Defensa y Conservacion Ecologica de Intag:インタグの生態系の防御と保全)を設立し、反対運動を行ってきました。(http://www.decoin.org/
環境・社会への影響、特に原生林は一度壊したら二度と元に戻らないこと、鉱物は再生可能でない資源である以上、持続可能な産業にはなりえないことなどを、住民たちにわかりやすい言葉で語りかけてきました。

しかし、反対運動だけでは生活を保つことができません。
そんな中で、鉱山開発などの自然破壊型の産業に代わるものとして、有機栽培コーヒープロジェクトとAACRI(Asociacion Agroartesanal deCaficultores Rio Intag:インタグコーヒー生産者組合)が生まれました。

元来、この地方は、野生のコーヒーが育つ地域で、コーヒー栽培に好条件が揃っていますが、森林農法は、質の高い安全なコーヒーを換金作物としてつくると同時に食物の自給率を高め、森林を守り、環境保全への理解を深めるものでした。

またフェアトレードのシステムに則って取引を行うことで、コストが保証される上に、このような開発問題を引き起こしている先進国の消費者にメッセージを発信することが可能となります。

その間、2004年にカナダ系企業のコパー・メサー・コーポレーション(以下CMC)が、インタグの鉱山採掘権を入手してから、反対派住民のリーダーや活動家は、殺害脅迫、買収・暴力行為の被害に数限りなく遭ってきました。

しかしそれに屈せず、それまで以上に反対運動やオルタナティブ活動に取り組み、国際世論を動かし、CMCやトロント証券取引所を相手に人権侵害に対する訴えなども起こしました。

そしてついに2007年10月3日、政府よりCMCへのインタグにおけるすべての活動の正式な停止命令が出ました。さらに、2009年1月28日、鉱山と石油開発省は、587もの鉱山開発の採掘権を政府に返還させるという、エクアドルにおける歴史的な一歩を踏み出しました。

その3ヶ月後、追加で4274もの採掘権を無効にすることも承認されました。そして2010年1月19日、このCMCのトロント証券取引所での上場廃止が決定されました。
これで株価は6割近く下落し、企業としての信用は大きく失墜し、資金源は断たれたと言ってもよいと思います。住民たちの地道な努力が実ったのです。

ただ、エクアドルの現大統領は、社会的、経済的、政治的条件を整えた上で、鉱山開発は「あり」と述べています。また地下資源が眠っている以上、必ずその資源を利用しようとする者は現れます。だから「これで終わり」というわけではありません。

そして、これらの問題はインタグ地方だけが抱えるべき問題ではありません。この鉱物を欲しているのは、特に日本を含む先進諸国の人間なのです。ラテンアメリカで産出される鉱物の75%は、先進国で消費されているのです。インタグ地方で起こっている問題と使い捨ての暮らしが密接につながっていることを知り、私たちの生活スタイルをよりエコロジカルにしていくことが、私たちにできることの第一歩なのではないでしょうか。

2010/02/19

瀬戸内海の生物多様性保全のための第2回三学会合同シンポジウム

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● 瀬戸内海の生物多様性保全のための第2回三学会合同シンポジウム ●
     上関 瀬戸内海の豊かさが残る最後の場所
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豊かな生物相と高い生産力に恵まれた瀬戸内海。
その豊かさがほとんどの場所で失われた今も、上関のまわりには、
驚くほど多様な生物が残っています。
ここでの原子力発電所建設計画について、生物学研究者の三学会
(日本生態学会、日本鳥学会、日本ベントス学会)は、もっと慎重な
環境アセスメントを求める要望書を提出しました。
その内容を一般に紹介します。

日時:2010年3月14日(日) 13:30?16:30

会場:明治大学駿河台校舎 リバティホール
   東京都千代田区神田駿河台1-1(JR「御茶ノ水駅」から徒歩3分)
   http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html

●参加費:500円(資料代)

●プログラム(13:00会場/13:30開会)

「上関原子力発電所建設計画のあらまし」
  佐藤正典(鹿児島大学)

講演1 「周防灘に残されている瀬戸内海の原風景」
  加藤 真(京都大学)

講演2 「上関に生息する希少な鳥類に ついて」
  飯田知彦(九州大学大学院)

三学会の要望書の説明
  安渓遊地(日本生態学会上関問題要望書アフターケア委員会委員長)
  佐藤重穂(日本鳥学会鳥類保護委員会副委員長)
  逸見泰久(日本ベントス学会自然環境保全委員会委員長)

コメント1 「陸上生物、里山の観点から」
  野間直彦(滋賀県立大学)

コメント2 「スナメリについて」
  ※調整中

コメント3 「生物多様性条約に基づく国の政策」
  国会議員(調整中)

主催/日本生態学会 自然保護専門委員会
   日本鳥学会 鳥類保護委員会
   日本ベントス学会 自然環境保全委員会

後援/(財)日本自然保護協会
   (財)世界自然保護基金(WWF)ジャパン
   ラムサール・ネットワーク日本

問い合わせ先/
083-928-5496(安渓)
099-285-8169(佐藤)
e-mail: sato@sci.kagoshima-u.ac.jp

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2010/02/18

世界の風力発電が31%増 09年新設は原発25基分超

世界の風力発電が31%増 09年新設は原発25基分超

http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010021601000158.html

 昨年1年間に世界で新たに建設された風力発電施設の規模は、大型原発25基分超に相当する3750万キロワット、総発電容量は2008年から31%増えたとの調査結果を、業界関係者らでつくる世界風力エネルギー協会(GWEC、本部・ベルギー)が16日までにまとめた。

 地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量が少なく低コストの石油代替エネルギーとして、各国で関心が高まっていることが背景で、米国と中国での建設ラッシュが目立つ。

 一方で日本での新設は、17万8千キロワットと08年比で半減、順位も13位から18位に大きく後退した。国内の関係者からは、新たな拡大政策の実行を求める声が強まっている。

 GWECによると、昨年、風力発電施設の新設が最も多かったのは中国の1300万キロワットで、2年連続で倍増した。以下、米国の992万キロワット、スペインの246万キロワットがこれに次いだ。

 国別の総発電容量では、米国の3516万キロワットがトップ。
2010/02/16 09:13 【共同通信】

2010/02/17

鳩山内閣総理大臣施政方針演説

第174回国会における鳩山内閣総理大臣施政方針演説

http://www.kantei.go.jp/jp/hatoyama/statement/201001/29siseihousin.html#top

平成22年1月29日

一 はじめに

 いのちを、守りたい。

 いのちを守りたいと、願うのです。
 生まれくるいのち、そして、育ちゆくいのちを守りたい。
 若い夫婦が、経済的な負担を不安に思い、子どもを持つことをあきらめてしまう、そんな社会を変えていきたい。未来を担う子どもたちが、自らの無限の可能性を自由に追求していける、そんな社会を築いていかなければなりません。

 働くいのちを守りたい。
 雇用の確保は、緊急の課題です。しかし、それに加えて、職を失った方々や、様々な理由で求職活動を続けている方々が、人との接点を失わず、共同体の一員として活動していける社会をつくっていきたい。経済活動はもとより、文化、スポーツ、ボランティア活動などを通じて、すべての人が社会との接点を持っている、そんな居場所と出番のある、新しい共同体のあり方を考えていきたいと願います。
 いつ、いかなるときも、人間を孤立させてはなりません。
 一人暮らしのお年寄りが、誰にも看取られず孤独な死を迎える、そんな事件をなくしていかなければなりません。誰もが、地域で孤立することなく暮らしていける社会をつくっていかなければなりません。

 世界のいのちを守りたい。
 これから生まれくる子どもたちが成人になったとき、核の脅威が歴史の教科書の中で過去の教訓と化している、そんな未来をつくりたいと願います。
 世界中の子どもたちが、飢餓や感染症、紛争や地雷によっていのちを奪われることのない社会をつくっていこうではありませんか。誰もが衛生的な水を飲むことができ、差別や偏見とは無縁に、人権が守られ基礎的な教育が受けられる、そんな暮らしを、国際社会の責任として、すべての子どもたちに保障していかなければなりません。
 今回のハイチ地震のような被害の拡大を国際的な協力で最小限に食い止め、新たな感染症の大流行を可能な限り抑え込むため、いのちを守るネットワークを、アジア、そして世界全体に張り巡らせていきたいと思います。

 地球のいのちを守りたい。
 この宇宙が生成して百三十七億年、地球が誕生して四十六億年。その長い時間軸から見れば、人類が生まれ、そして文明生活をおくれるようになった、いわゆる「人間圏」ができたこの一万年は、ごく短い時間に過ぎません。しかし、この「短時間」の中で、私たちは、地球の時間を驚くべき速度で早送りして、資源を浪費し、地球環境を大きく破壊し、生態系にかつてない激変を加えています。約三千万とも言われる地球上の生物種のうち、現在年間約四万の種が絶滅していると推測されています。現代の産業活動や生活スタイルは、豊かさをもたらす一方で、確実に、人類が現在のような文明生活をおくることができる「残り時間」を短くしていることに、私たち自身が気づかなければなりません。
 私たちの叡智を総動員し、地球というシステムと調和した「人間圏」はいかにあるべきか、具体策を講じていくことが必要です。少しでも地球の「残り時間」の減少を緩やかにするよう、社会を挙げて取り組むこと。それが、今を生きる私たちの未来への責任です。本年、わが国は生物多様性条約締約国会議の議長国を務めます。かけがえのない地球を子どもや孫たちの世代に引き継ぐために、国境を越えて力を合わせなければなりません。

 私は、このような思いから、平成二十二年度予算を「いのちを守る予算」と名付け、これを日本の新しいあり方への第一歩として、国会議員の皆さん、そして、すべての国民の皆さまに提示し、活発なご議論をいただきたいと願っています。

二 目指すべき日本のあり方

 私は、昨年末、インドを訪問した際、希望して、尊敬するマハトマ・ガンジー師の慰霊碑に献花させていただきました。慰霊碑には、ガンジー師が、八十数年前に記した「七つの社会的大罪」が刻まれています。

 「理念なき政治」
 「労働なき富」
 「良心なき快楽」
 「人格なき教育」
 「道徳なき商業」
 「人間性なき科学」、そして
 「犠牲なき宗教」です。

 まさに、今の日本と世界が抱える諸問題を、鋭く言い当てているのではないでしょうか。
 二十世紀の物質的な豊かさを支えてきた経済が、本当の意味で人を豊かにし、幸せをもたらしてきたのか。資本主義社会を維持しつつ、行き過ぎた「道徳なき商業」、「労働なき富」を、どのように制御していくべきなのか。人間が人間らしく幸福に生きていくために、どのような経済が、政治が、社会が、教育が望ましいのか。今、その理念が、哲学が問われています。
 さらに、日本は、アジアの中で、世界の中で、国際社会の一員として、どのような国として歩んでいくべきなのか。
 政権交代を果たし、民主党、社会民主党、国民新党による連立内閣として初めての予算を提出するこの国会であるからこそ、あえて、私の政治理念を、国会議員の皆さんと、国民の皆さまに提起することから、この演説を始めたいと、ガンジー廟を前に私は決意いたしました。

(人間のための経済、再び)
 経済のグローバル化や情報通信の高度化とともに、私たちの生活は日々便利になり、物質的には驚くほど豊かになりました。一方、一昨年の金融危機で直面したように、私たちが自らつくり出した経済システムを制御できない事態が発生しています。
 経済のしもべとして人間が存在するのではなく、人間の幸福を実現するための経済をつくり上げるのがこの内閣の使命です。
 かつて、日本の企業風土には、社会への貢献を重視する伝統が色濃くありました。働く人々、得意先や取引先、地域との長期的な信頼関係に支えられ、百年以上の歴史を誇る「長寿企業」が約二万社を数えるのは、日本の企業が社会の中の「共同体」として確固たる地位を占めてきたことの証しです。今こそ、国際競争を生き抜きつつも、社会的存在として地域社会にも貢献する日本型企業モデルを提案していかなければなりません。ガンジー師の言葉を借りれば、「商業の道徳」を育み、「労働をともなう富」を取り戻すための挑戦です。

(「新しい公共」によって支えられる日本)
 人の幸福や地域の豊かさは、企業による社会的な貢献や政治の力だけで実現できるものではありません。
 今、市民やNPOが、教育や子育て、街づくり、介護や福祉など身近な課題を解決するために活躍しています。昨年の所信表明演説でご紹介したチョーク工場の事例が多くの方々の共感を呼んだように、人を支えること、人の役に立つことは、それ自体が歓びとなり、生きがいともなります。こうした人々の力を、私たちは「新しい公共」と呼び、この力を支援することによって、自立と共生を基本とする人間らしい社会を築き、地域の絆を再生するとともに、肥大化した「官」をスリムにすることにつなげていきたいと考えます。
 一昨日、「新しい公共」円卓会議の初会合を開催しました。この会合を通じて、「新しい公共」の考え方をより多くの方と共有するための対話を深めます。こうした活動を担う組織のあり方や活動を支援するための寄付税制の拡充を含め、これまで「官」が独占してきた領域を「公(おおやけ)」に開き、「新しい公共」の担い手を拡大する社会制度のあり方について、五月を目途に具体的な提案をまとめてまいります。

(文化立国としての日本)
 「新しい公共」によって、いかなる国をつくろうとしているのか。
 私は、日本を世界に誇る文化の国にしていきたいと考えます。ここで言う文化とは、狭く芸術その他の文化活動だけを指すのではなく、国民の生活・行動様式や経済のあり方、さらには価値観を含む概念です。
 厳しい環境・エネルギー・食料制約、人類史上例のない少子高齢化などの問題に直面する中で、様々な文化の架け橋として、また、唯一の被爆国として、さらには、伝統文化と現代文明の融和を最も進めている国のひとつとして、日本は、世界に対して、この困難な課題が山積する時代に適合した、独自の生活・行動様式や経済制度を提示していくべきだと考えます。
 多くの国の人々が、一度でよいから日本を訪ねたい、できることなら暮らしたいと憧れる、愛され、輝きのある国となること。異なる文化を理解し、尊重することを大切にしながら、国際社会から信頼され、国民が日本に生まれたことに誇りを感ずるような文化を育んでいきたいのです。

(人材と知恵で世界に貢献する日本)
 新しい未来を切り拓くとき、基本となるのは、人を育てる教育であり、人間の可能性を創造する科学です。
 文化の国、人間のための経済にとって必要なのは、単に数字で評価される「人格なき教育」や、結果的に人類の生存を脅かすような「人間性なき科学」ではありません。一人ひとりが地域という共同体、日本という国家、地球という生命体の一員として、より大きなものに貢献する、そんな「人格」を養う教育を目指すべきなのです。
 科学もまた、人間の叡智を結集し、人類の生存にかかわる深刻な問題の解決や、人間のための経済に大きく貢献する、そんな「人間性」ある科学でなければなりません。疾病、環境・エネルギー、食料、水といった分野では、かつての産業革命にも匹敵する、しかし全く位相の異なる革新的な技術が必要です。その母となるのが科学です。
 こうした教育や科学の役割をしっかりと見据え、真の教育者、科学者をさらに増やし、また社会全体として教育と科学に大きな資源を振り向けてまいります。それこそが、私が申し上げ続けてきた「コンクリートから人へ」という言葉の意味するところです。

三 人のいのちを守るために

 私は、来年度予算を「いのちを守る予算」に転換しました。公共事業予算を十八・三パーセント削減すると同時に、社会保障費は九・八パーセント増、
 文教科学費は五・二パーセント増と大きくメリハリをつけた予算編成ができたことは、国民の皆さまが選択された政権交代の成果です。

(子どものいのちを守る)
 所得制限を設けず、月額一万三千円の子ども手当を創設します。
 子育てを社会全体で応援するための大きな第一歩です。また、すべての意志ある若者が教育を受けられるよう、高校の実質無償化を開始します。国際人権規約における高等教育の段階的な無償化条項についても、その留保撤回を具体的な目標とし、教育の格差をなくすための検討を進めます。さらに、「子ども・子育てビジョン」に基づき、新たな目標のもと、待機児童の解消や幼保一体化による保育サービスの充実、放課後児童対策の拡充など、子どもの成長を担うご家族の負担を、社会全体で分かち合う環境づくりに取り組みます。

(いのちを守る医療と年金の再生)
 社会保障費の抑制や地域の医療現場の軽視によって、国民医療は崩壊寸前です。
 これを立て直し、健康な暮らしを支える医療へと再生するため、医師養成数を増やし、診療報酬を十年ぶりにプラス改定します。乳幼児からお年寄りまで、誰もが安心して医療を受けられるよう、その配分も大胆に見直し、救急・産科・小児科などの充実を図ります。患者の皆さんのご負担が重い肝炎治療については、助成対象を拡大し、自己負担限度額を引き下げます。健康寿命を伸ばすとの観点から、統合医療の積極的な推進について検討を進めます。
 お年寄りが、ご自身の歩まれた人生を振り返りながら、やすらぎの時間を過ごせる環境を整備することも重要です。年金をより確かなものとするため、来年度から二年間を集中対応期間として、紙台帳とコンピューター記録との突き合わせを開始するなど、年金記録問題に「国家プロジェクト」として取り組みます。

(働くいのちを守り、人間を孤立させない)
 働く人々のいのちを守り、人間を孤立させないために、まずは雇用を守ることが必要です。雇用調整助成金の支給要件を大幅に緩和し、雇用の維持に努力している企業への支援を強化しました。また、非正規雇用の方々のセーフティネットを強化するため、雇用保険の対象を抜本的に拡充します。
 労働をコストや効率で、あるいは生産過程の歯車としか捉えず、日本の高い技術力の伝承をも損ないかねない派遣労働を抜本的に見直し、いわゆる登録型派遣や製造業への派遣を原則禁止します。さらに、働く意欲のある方々が、新規産業にも活かせる新たな技術や能力を身につけることを応援するため、生活費支援を含む恒久的な求職者支援制度を平成二十三年度に創設すべく準備を進めます。
 若者、女性、高齢者、チャレンジドの方々など、すべての人が、孤立することなく、能力を活かし、生きがいや誇りを持って社会に参加できる環境を整えるため、就業の実態を丁寧に把握し、妨げとなっている制度や慣行の是正に取り組みます。社会のあらゆる面で男女共同参画を推進し、チャレンジドの方々が、共同体の一員として生き生きと暮らせるよう、障害者自立支援法の廃止や障害者権利条約の批准などに向けた、改革の基本方針を策定します。
 また、いのちを守る社会の基盤として、自殺対策を強化するとともに、消防と医療の連携などにより、救急救命体制を充実させます。住民の皆さまと一緒に、犯罪が起こりにくい社会をつくり、犯罪捜査の高度化にも取り組んでいきます。

四 危機を好機に  –フロンティアを切り拓く–

(いのちのための成長を担う新産業の創造)
 ピンチをチャンスと捉えるということがよく言われます。では、私たちが今直面している危機の本質は何であり、それをどう変革していけばよいのでしょうか。
 昨年末、私たちは、新たな成長戦略の基本方針を発表いたしました。
 鳩山内閣における「成長」は、従来型の規模の成長だけを意味しません。
 人間は、成人して身体の成長が止まっても、様々な苦難や逆境を乗り越えながら、人格的に成長を遂げていきます。私たちが目指す新たな「成長」も、日本経済の質的脱皮による、人間のための、いのちのための成長でなくてはなりません。この成長を誘発する原動力が、環境・エネルギー分野と医療・介護・健康分野における「危機」なのです。
 私は、すべての主要国による公平かつ実効性ある国際的枠組みの構築や意欲的な目標の合意を前提として、二〇二〇年に、温室効果ガスを一九九〇年比で二十五パーセント削減するとの目標を掲げました。大胆すぎる目標だというご指摘もあります。しかし、この変革こそが、必ずや日本の経済の体質を変え、新しい需要を生み出すチャンスとなるのです。日本の誇る世界最高水準の環境技術を最大限に活用した「グリーン・イノベーション」を推進します。地球温暖化対策基本法を策定し、環境・エネルギー関連規制の改革と新制度の導入を加速するとともに、「チャレンジ25」によって、低炭素型社会の実現に向けたあらゆる政策を総動員します。
 医療・介護・健康産業の質的充実は、いのちを守る社会をつくる一方、新たな雇用も創造します。医療・介護技術の研究開発や事業創造を「ライフ・イノベーション」として促進し、利用者が求める多様なサービスを提供するなど、健康長寿社会の実現に貢献します。

(成長のフロンティアとしてのアジア)
 今後の世界経済におけるわが国の活動の場として、さらに切り拓いていくべきフロンティアはアジアです。環境問題、都市化、少子高齢化など、日本と共通の深刻な課題を抱えるアジア諸国と、日本の知識や経験を共有し、ともに成長することを目指します。
 アジアを単なる製品の輸出先と捉えるのではありません。環境を守り、安全を担保しつつ、高度な技術やサービスをパッケージにした新たなシステム、例えば、スマートグリッドや大量輸送、高度情報通信システムを共有し、地域全体で繁栄を分かち合います。それが、この地域に新たな需要を創出し、自律的な経済成長に貢献するのです。
 アジアの方々を中心に、もっと多くの外国人の皆さんに日本を訪問していただくことは、経済成長のみならず、幅広い文化交流や友好関係の土台を築くためにも重要です。日本の魅力を磨き上げ、訪日外国人を二〇二〇年までに二千五百万人、さらに三千万人まで増やすことを目標に、総合的な観光政策を推進します。
 アジア、さらには世界との交流の拠点となる空港、港湾、道路など、真に必要なインフラ整備については、厳しい財政事情を踏まえ、民間の知恵と資金も活用し、戦略的に進めてまいります。

(地域経済を成長の源に)
 もうひとつの成長の新たな地平は、国内それぞれの地域です。
 その潜在力にもかかわらず、長年にわたる地域の切り捨て、さらに最近の不況の直撃にさらされた地域経済の疲弊は極限に達しています。まずは景気対策に万全を期し、今後の経済の変化にも臨機応変に対応できるよう、十一年ぶりに地方交付税を一・一兆円増と大幅に増額するほか、地域経済の活性化や雇用機会の創出などを目的とした二兆円規模の景気対策枠を新たに設けます。
 その上で、地域における成長のフロンティア拡大に向けた支援を行います。
 わが国の農林水産業を、生産から加工、流通まで一体的に捉え、新たな価値を創出する「六次産業化」を進めることにより再生します。農家の方々、新たに農業に参入する方々には、戸別所得補償制度をひとつの飛躍のバネとして、農業の再生に果敢に挑戦していただきたい。世界に冠たる日本の食文化と高度な農林水産技術を組み合わせ、森林や農山漁村の魅力を活かした新たな観光資源・産業資源をつくり出すのです。政府としてそれをしっかりと応援しながら、食料自給率の五十パーセントまでの引上げを目指します。
 地域経済を支える中小企業は日本経済の活力の源です。その資金繰り対策に万全を期するほか、「中小企業憲章」を策定し、意欲ある中小企業が日本経済の成長を支える展望を切り拓いてまいります。
 さらに、地域間の活発な交流に向け、高速道路の無料化については、来年度から社会実験を実施し、その影響を確認しながら段階的に進めてまいります。
 地域の住民の生活を支える郵便局の基本的なサービスが、地域を問わず一体的に利用できるようユニバーサルサービスを法的に担保するとともに、現在の持株会社・四分社化体制の経営形態を再編するなど、郵政事業の抜本的な見直しを行ってまいります。

(地域主権の確立)
 地域のことは、その地域に住む住民が責任をもって決める。この地域主権の実現は、単なる制度の改革ではありません。
 今日の中央集権的な体質は、明治の富国強兵の国是のもとに導入され、戦時体制の中で盤石に強化され、戦後の復興と高度成長期において因習化されたものです。地域主権の実現は、この中央政府と関連公的法人のピラミッド体系を、自律的でフラットな地域主権型の構造に変革する、国のかたちの一大改革であり、鳩山内閣の改革の一丁目一番地です。
 今後、地域主権戦略の工程表に従い、政治主導で集中的かつ迅速に改革を進めます。その第一弾として、地方に対する不必要な義務付けや枠付けを、地方分権改革推進計画に沿って一切廃止するとともに、道路や河川等の維持管理費に係る直轄事業負担金制度を廃止します。また、国と地方の関係を、上下関係ではなく対等なものとするため、国と地方との協議の場を新たな法律によって設置します。地域主権を支える財源についても、今後、ひも付き補助金の一括交付金化、出先機関の抜本的な改革などを含めた地域主権戦略大綱を策定します。
 あわせて、「緑の分権改革」を推進するとともに、情報通信技術の徹底的な利活用による「コンクリートの道」から「光の道」への発想転換を図り、新しい時代にふさわしい地域の絆の再生や成長の基盤づくりに取り組みます。本年を地域主権革命元年とすべく、内閣の総力を挙げて改革を断行してまいります。

(責任ある経済財政運営)
 当面の経済財政運営の最大の課題は、日本経済を確かな回復軌道に乗せることです。決して景気の二番底には陥らせないとの決意のもと、この度成立した、事業規模で約二十四兆円となる第二次補正予算とともに、当初予算としては過去最大規模となる平成二十二年度予算を編成いたしました。この二つの予算により、切れ目ない景気対策を実行するとともに、特にデフレの克服に向け、日本銀行と一体となって、より強力かつ総合的な経済政策を進めてまいります。
 財政の規律も政治が果たすべき重要な責任です。今回の予算においては、目標としていた新規国債発行額約四十四兆円以下という水準を概ね達成することができました。政権政策を実行するために必要な約三兆円の財源も、事業仕分けを反映した既存予算の削減や公益法人の基金返納などにより捻出できました。さらに将来を見据え、本年前半には、複数年度を視野に入れた中期財政フレームを策定するとともに、中長期的な財政規律のあり方を含む財政運営戦略を策定し、財政健全化に向けた長く大きな道筋をお示しします。

五 課題解決に向けた責任ある政治

 以上のような政策を実行するのが政治であり、行政です。政府が旧態依然たる分配型の政治を行う限り、ガンジー師のいう「理念なき政治」のままです。新たな国づくりに向け、「責任ある政治」を実践していかなければなりません。

(「戦後行政の大掃除」の本格実施)
 事業仕分けや子育て支援のあり方については、ご家庭や職場でも大きな話題となり、様々な議論がなされたことと思います。私たちは、これまで財務省主計局の一室で官僚たちの手によって行われてきた予算編成過程の議論を、民間の第一線の専門家の参加を得て、事業仕分けという公開の場で行いました。上から目線の発想で、つい身内をかばいがちだった従来型の予算編成を、国民の主体的参加と監視のもとで抜本的に変更できたのも、ひとえに政権交代のたまものです。
 「戦後行政の大掃除」は、しかし、まだ始まったばかりです。
 今後も、様々な規制や制度のあり方を抜本的に見直し、独立行政法人や公益法人が本当に必要なのか、「中抜き」の構造で無駄遣いの温床となっていないか、監視が行き届かないまま垂れ流されてきた特別会計の整理統合も含め、事業仕分け第二弾を実施します。これらすべてを、聖域なく、国民目線で検証し、一般会計と特別会計を合わせた総予算を全面的に組み替えていきます。行政刷新会議は法定化し、より強固な権限と組織によって改革を断行していきます。

(政治主導による行政体制の見直し)
 同時に、行政組織や国家公務員のあり方を見直し、その意識を変えていくことも不可欠です。
 省庁の縦割りを排し、国家的な視点から予算や税制の骨格などを編成する国家戦略局を設置するほか、幹部人事の内閣一元管理を実現するために内閣人事局を設置し、官邸主導で適材適所の人材を登用します。
 こうした改革を断行するため、政府と与党が密接な連携と役割分担のもと、政府部内における国会議員の占める職を充実強化するための関連法案を今国会に提案いたします。
 さらに、今後、国民の視点に立って、いかなる府省編成が望ましいのか、その設置のあり方も含め、本年夏以降、私自身が主導して、抜本的な見直しに着手します。
 税金の無駄遣いの最大の要因である天下りあっせんを根絶することはもちろん、「裏下り」と揶揄される事実上の天下りあっせん慣行にも監視の目を光らせて国民の疑念を解消します。同時に、国家公務員の労働基本権のあり方や、定年まで勤務できる環境の整備、給与体系を含めた人件費の見直しなど、新たな国家公務員制度改革にも速やかに着手します。

(政治家自ら襟を正す)
 こうした改革を行う上で、まず国会議員が自ら範を垂れる必要があります。国会における議員定数や歳費のあり方について、会派を超えて積極的な見直しの議論が行われることを強く期待します。
 政治資金の問題については、私自身の問題に関して、国民の皆さまに多大のご迷惑とご心配をおかけしたことをあらためてお詫び申し上げます。ご批判を真摯に受け止め、今後、政治資金のあり方が、国民の皆さまから見て、より透明で信頼できるものとなるよう、企業・団体献金の取扱いを含め、開かれた議論を行ってまいります。

六 世界に新たな価値を発信する日本

(文化融合の国、日本)
 日本は四方を豊かな実りの海に囲まれた海洋国家です。
 古来より、日本は、大陸や朝鮮半島からこの海を渡った人々を通じて多様な文化や技術を吸収し、独自の文化と融合させて豊かな文化を育んできました。漢字と仮名、公家と武家、神道と仏教、あるいは江戸と上方、東国の金貨制と西国の銀貨制というように、複合的な伝統と慣習、経済社会制度を併存させてきたことは日本の文化の一つの特長です。近現代の日本も和魂洋才という言葉のとおり、東洋と西洋の文化を融合させ、欧米先進諸国へのキャッチアップを実現しました。こうした文化の共存と融合こそが、新たな価値を生み出す源泉であり、それを可能にする柔軟性こそが日本の強さです。自然環境との共生の思想や、木石にも魂が宿るといった伝統的な価値観は大切にしつつも、新たな文化交流、その根幹となる人的交流に積極的に取り組み、架け橋としての日本、新しい価値や文化を生み出し、世界に発信する日本を目指していこうではありませんか。

(東アジア共同体のあり方)
 昨年の所信表明演説で、私は、東アジア共同体構想を提唱いたしました。アジアにおいて、数千年にわたる文化交流の歴史を発展させ、いのちを守るための協力を深化させる、「いのちと文化」の共同体を築き上げたい。そのような思いで提案したものです。
 この構想の実現のためには、様々な分野で国と国との信頼関係を積み重ねていくことが必要です。断じて、一部の国だけが集まった排他的な共同体や、他の地域と対抗するための経済圏にしてはなりません。その意味で、揺るぎない日米同盟は、その重要性に変わりがないどころか、東アジア共同体の形成の前提条件として欠くことができないものです。北米や欧州との、そして域内の自由な貿易を拡大して急速な発展を遂げてきた東アジア地域です。多角的な自由貿易体制の強化が第一の利益であることを確認しつつ地域の経済協力を進める必要があります。初代常任議長を選出し、ますます統合を深化させる欧州連合とは、開かれた共同体のあり方を、ともに追求していきたいと思います。

(いのちと文化の共同体)
 東アジア共同体の実現に向けての具体策として、特に強調したいのは、いのちを守るための協力、そして、文化面での交流の強化です。
 地震、台風、津波などの自然災害は、アジアの人々が直面している最大の脅威のひとつです。過去の教訓を正しく伝え、次の災害に備える防災文化を日本は培ってきました。これをアジア全域に普及させるため、日本の経験や知識を活用した人材育成に力を入れてまいります。
 感染症や疾病からいのちを守るためには、機敏な対応と協力が鍵となります。新型インフルエンザをはじめとする様々な情報を各国が共有し、協力しながら対応できる体制を構築していきます。また、人道支援のため米国が中心となって実施している「パシフィック・パートナーシップ」に、今年から海上自衛隊の輸送艦を派遣し、太平洋・東南アジア地域における医療支援や人材交流に貢献してまいります。

(人的交流の飛躍的充実)
 昨年の十二月、私はインドネシアとインドを訪問いたしました。
 いずれの国でも、国民間での文化交流事業を活性化させ、特に次世代を担う若者が、国境を越えて、教育・文化、ボランティアなどの面で交流を深めることに極めて大きな期待がありました。この期待に応えるために、今後五年間で、アジア各国を中心に十万人を超える青少年を日本に招くなど、アジアにおける人的交流を大幅に拡充するとともに、域内の各国言語・文化の専門家を、相互に飛躍的に増加させることにより、東アジア共同体の中核を担える人材を育成してまいります。
 APECの枠組みも、今年の議長として、充実強化に努めてまいります。経済発展を基盤として、文化・社会の面でもお互いを尊重できる関係を築いていくため、新たな成長戦略の策定に向けて積極的な議論を導きます。

(日米同盟の深化)
 今年、日米安保条約の改定から五十年の節目を迎えました。この間、世界は、冷戦による東西の対立とその終焉、テロや地域紛争といった新たな脅威の顕在化など大きく変化しました。激動の半世紀にあって、日米安全保障体制は、質的には変化を遂げつつも、わが国の国防のみならず、アジア、そして世界の平和と繁栄にとって欠くことのできない存在でありました。今後もその重要性が変わることはありません。
 私とオバマ大統領は、日米安保条約改定五十周年を機に、日米同盟を二十一世紀にふさわしい形で深化させることを表明しました。今後、これまでの日米同盟の成果や課題を率直に語り合うとともに、幅広い協力を進め、重層的な同盟関係へと深化・発展させていきたいと思います。
 わが国が提出し、昨年十二月の国連総会において採択された「核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意」には、米国が初めて共同提案国として名を連ねました。本年は、核セキュリティ・サミットや核拡散防止条約運用検討会議が相次いで開催されます。「核のない世界」の実現に向け、日米が協調して取り組む意義は極めて大きいと考えます。
 普天間基地移設問題については、米国との同盟関係を基軸として、わが国、そしてアジアの平和を確保しながら、沖縄に暮らす方々の長年にわたる大変なご負担を少しでも軽くしていくためにどのような解決策が最善か、沖縄基地問題検討委員会で精力的に議論し、政府として本年五月末までに具体的な移設先を決定することといたします。
 気候変動の問題については、地球環境問題とエネルギー安全保障とを一体的に解決するための技術協力や共同実証実験、研究者交流を日米で行うことを合意しています。活動の成果は、当然世界に及びます。この分野の同盟を、そして日米同盟全体を、両国のみならずアジア太平洋地域、さらには世界の平和と繁栄に資するものとしてさらに発展させてまいります。

(アジア太平洋地域における二国間関係)
 アジア太平洋地域における信頼関係の輪を広げるため、日中間の戦略的互恵関係をより充実させてまいります。
 日韓関係の、世紀をまたいだ大きな節目の今年、過去の負の歴史に目を背けることなく、これからの百年を見据え、真に未来志向の友好関係を強化してまいります。ロシアとは、北方領土問題を解決すべく取り組むとともに、アジア太平洋地域におけるパートナーとして協力を強化します。
 北朝鮮の拉致、核、ミサイルといった諸問題を包括的に解決した上で、不幸な過去を清算し、日朝国交正常化を実現する。これは、アジア太平洋地域の平和と安定のためにも重要な課題です。具体的な行動を北朝鮮から引き出すべく、六者会合をはじめ関係国と一層緊密に連携してまいります。拉致問題については、新たに設置した拉致問題対策本部のもと、すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、政府の総力を挙げて最大限の努力を尽くしてまいります。

(貧困や紛争、災害からいのちを救う支援)
 アフリカをはじめとする発展途上国で飢餓や貧困にあえぐ人々。イラクやアフガニスタンで故郷に戻れない生活を余儀なくされる難民の人々。国際的テロで犠牲になった人々。自然災害で住む家を失った人々。こうした人々のいのちを救うために、日本に何ができるのか、そして何が求められているのか。今回のハイチ地震の惨禍に対し、わが国は、国連ハイチ安定化ミッションへの自衛隊の派遣と約七千万ドルにのぼる緊急・復興支援を表明しました。国際社会の声なき声にも耳を澄まし、国連をはじめとする国際機関や主要国と密接に連携し、困難の克服と復興を支援してまいります。

七 むすび

 いのちを守りたい。

 私の友愛政治の中核をなす理念として、政権を担ってから、かたときも忘れることなく思い、益々強くしている決意です。
 今月十七日、私は、阪神・淡路大震災の追悼式典に参列いたしました。十五年前の同じ日にこの地域を襲った地震は、尊いいのち、平穏な暮らし、美しい街並みを一瞬のうちに奪いました。
 式典で、十六歳の息子さんを亡くされたお父様のお話を伺いました。

 地震で、家が倒壊し、二階に寝ていた息子が瓦礫の下敷きになった。
 積み重なった瓦礫の下から、息子の足だけが見えていて、助けてくれというように、ベッドの横板を
 とん、とん、とんと叩く音がする。
 何度も何度も助け出そうと両足を引っ張るが、瓦礫の重さに動かせない。やがて、三十分ほどすると、音が聞こえなくなり、次第に足も冷たくなっていくわが子をどうすることもできなかった。
 「ごめんな。助けてやれなかったな。痛かったやろ、苦しかったやろな。ほんまにごめんな。」
 これが現実なのか、夢なのか、時間が止まりました。身体中の涙を全部流すかのように、毎日涙し、どこにも持って行きようのない怒りに、まるで胃液が身体を溶かしていくかのような、苦しい毎日が続きました。

 息子さんが目の前で息絶えていくのを、ただ見ていることしかできない無念さや悲しみ。人の親なら、いや、人間なら、誰でも分かります。災害列島といわれる日本の安全を確保する責任を負う者として、防災、そして少しでも被害を減らしていく「減災」に万全を期さねばならないとあらためて痛感しました。
 今、神戸の街には、あの悲しみ、苦しみを懸命に乗り越えて取り戻した活気が溢れています。大惨事を克服するための活動は地震の直後から始められました。警察、消防、自衛隊による救助・救援活動に加え、家族や隣人と励ましあい、困難な避難生活を送りながら復興に取り組む住民の姿がありました。全国から多くのボランティアがリュックサックを背負って駆け付けました。復旧に向けた機材や義捐金が寄せられました。慈善のための文化活動が人々を勇気づけました。混乱した状況にあっても、略奪行為といったものは殆どなかったと伺います。みんなで力を合わせ、人のため、社会のために努力したのです。
 あの十五年前の、不幸な震災が、しかし、日本の「新しい公共」の出発点だったのかもしれません。
 今、災害の中心地であった長田の街の一画には、地域のNPO法人の尽力で建てられた「鉄人28号」のモニュメントが、その勇姿を見せ、観光名所、集客の拠点にさえなっています。
 いのちを守るための「新しい公共」は、この国だからこそ、世界に向けて、誇りを持って発信できる。私はそう確信しています。
 人のいのちを守る政治、この理念を実行に移すときです。子どもたちに幸福な社会を、未来にかけがえのない地球を引き継いでいかねばなりません。
 国民の皆さま、議員の皆さん、輝く日本を取り戻すため、ともに努力してまいりましょう。
 この平成二十二年を、日本の再出発の年にしていこうではありませんか。

2010/02/09

怒りは反原発派に限らない。地元住民に再び不信(新潟日報)

「言ってることと、やってることが違うじゃないか」「いい加減にしてくれ」。怒りは反原発派に限らない。地元住民に再び不信と不安の種をまいてしまった

http://www.niigata-nippo.co.jp/nipposho/173.html

▼東京電力柏崎刈羽、福島第1、第2原発で計30カ所の配管接続ミスが見つかり、放射性物質を含む水が18カ所で放出されていた。経産省原子力安全・保安院は東電に厳重注意し、原因究明を指示した
▼東電は「環境に影響はない」とし、保安院も追認したが、それで済ませていい話だろうか。問題は犯したミスを見逃し、長期間放置していたことにある。東電は管理体制をあらためて見直してほしい
▼柏崎刈羽原発についていえば、中越沖地震の被災後、運転再開に向かう中で構内火災が相次いだ。体内への放射性物質の取り込みにつながるために法律で喫煙が禁止されている放射線管理区域で、多数のたばこの吸い殻が発見された
▼千丈の堤もアリの一穴から崩れる―のことわざもある。ささいな油断、組織の緩みが、とんでもない厄災を招く。茨城県東海村の臨界事故は記憶に新しい。掛け声だけの「安全」ならかえって有害だ
▼折しも、国から柏崎市と刈羽村に約36億円の原発立地特別交付金が出ることになった。原発でプルトニウムを燃やす「プルサーマル」を推進する交付金制度も復活する。脱原発を掲げる社民党との調整を経ずに、鳩山政権は原発・核燃サイクル推進に向かっている。旧政権の「アメとムチ」路線も引き継がれたようだ。ただし、アメでは決して「安心」や「信頼」はあがなえない。

新潟日報2010年2月7日

2010/02/08

再処理工場:「寒さ想定外」配水管凍結し冷却水供給停止

核燃工場:「寒さ想定外」配水管凍結し冷却水供給停止 (毎日新聞)

http://mainichi.jp/select/today/news/20100209k0000m040095000c.html

2010年2月8日 21時9分

 日本原燃(青森県六ケ所村)は8日、使用済み核燃料再処理工場で燃料貯蔵プール用の配水管が凍結し、冷却水の供給がストップするトラブルがあったと発表した。凍結前日、同村は観測史上最低の氷点下12.3度を記録。原燃は「厳しい冷え込みは想定外だった」としている。

 原燃によると、貯蔵プールでは、屋外タンクからの冷却水で燃料を冷却保管している。6日午前7時25分ごろ、タンクの水位低下を知らせる警報が鳴り、冷却水の供給ポンプが停止。タンクの水位計につながる配管(内径15ミリ、長さ約1メートル)が凍っていた。【矢澤秀範】

2010/02/03

東電の3原発で放射性物質を放出 配水管を誤接続

東電の3原発、30か所で排水管誤接続

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100202-OYT1T01106.htm

 東京電力は2日、福島第2原子力発電所(福島県)など3か所の原発で、放射性廃棄物を処理する排水管を誤ってつないだ部分が30か所見つかり、うち17か所で、放射性物質のトリチウムを含む水を放水していたと発表した。

 放水に含まれる放射性物質の濃度は、最大でも国の基準値の4000分の1。報告を受けた原子力安全・保安院は「周囲の環境への影響はない」としているが、同日、東電を厳重注意し、他の電力会社に対し、同じような誤接続がないか、調査を指示した。

 誤接続が見つかったのは福島第2原発21か所、福島第1原発(同)5か所、柏崎刈羽原発(新潟県)4か所。放水をしていた17か所のうち、福島第2原発の2か所を除く15か所は、検出限界以下の微量だった。

 東電は、昨年10月に福島第2原発で誤接続が見つかり、調査をしていた。
(2010年2月2日21時28分 読売新聞)

2010/01/30

未来を築けるか:再生可能エネルギー 識者に聞く

日本環境学会会長が脱原発と再生可能エネルギーの重要性について、わかりやすく語っています。多くの人に読んでほしい記事です。(毎日新聞)

・・・・・・

未来を築けるか:再生可能エネルギー 識者に聞く/上 /京都

http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20100122ddlk26040390000c.html

◆日本環境学会会長、和田武・元立命館大教授
 ◇脱原発の姿勢、明確に ドイツの市民参加に学ぶ

 日本は再生可能エネルギーで未来を築けるのか。ドイツの先進事例に詳しく「飛躍するドイツの再生可能エネルギー」(世界思想社)の著書がある日本環境学会会長の和田武・元立命館大教授(環境保全論・資源エネルギー論)に聞いた。2回に分けて紹介する。【太田裕之】

 ??まずドイツの現状から。

 ◆注目されるのは非常に効果的な普及政策を採用していることだ。91年制定の電力供給法で風力発電を中心に普及を促進し、00年制定の再生可能エネルギー法であらゆる種類の電力に対象を広げた。核となるのが電力会社に再生可能エネルギーの電力の固定価格での買い取りを長期間義務づける買取補償制度(FIT)で、費用は電気料金に組み込み社会全体でまかなう。採算が取れて初期投資資金を金融機関が融資するようになり、市民による導入が進んだ。

 住民が共同出資で有限会社を作り、風力発電所を建設・運営するケースも多い。再生可能エネルギーは地域資源で、地域密着型の開発に適し、トラブルも起きにくい。住民が自らの資金を投じて取り組み、経済的、精神的な豊かさを得て、地域社会を健全に発展させていると思う。

 ??それに比べ日本の状況は?

 ◆日本はFITではなく、電力会社に一定量以上の利用を義務づけるRPS制度を02年に採用したが、目標義務量があまりに低く(10年で1・35%。英国は10%)、再生可能エネルギー全般を大幅に増やす政策とは言えない。風力資源の豊かな北海道、東北、九州では風力発電の申請が多いにもかかわらず、電力会社はごくわずかしか採用していない。

 日本のエネルギー政策は原発中心で、原発と競合する再生可能エネルギーはむしろ抑制されてきたと思える。長期エネルギー需給見通しでも、30年までに電源構成の49%を原発にする一方、再生可能エネルギーは4%で、水力を入れても14%だ。他の国の目標が20年で20%くらいなのに比べ、余りに低い。

 ??日本の原発推進施策をどう思う?

 ◆今まで電力・エネルギー政策やエネルギー基本計画は経済産業省主導で決めてきた。原発などの重要課題は多くの国では国民的議論や投票で決めるが、日本では国会での議論もほとんどない。法律さえ決めれば後は運用で、省庁の範囲内、つまり官僚の意向で自由に動かせる状況が続いてきた。天下り先も原子力関係には多い。原発推進のため再生可能エネルギー普及政策が阻まれてきたと言えるのではないか。

 だが、原発の見通しは非常に不透明だ。事故が起きたらストップがかかる。そもそも地震国の日本に安全なところはない。原子炉が破壊されれば100?200年のスパンで相当広範囲な地域が住めなくなり、通過もできなくなる。また、原発は立地経過においても地域社会を破壊する。ある町では賛成派と反対派に分かれて親戚同士がいがみあい、結婚式や葬式にも呼ばないとか、嫌がらせなど人間関係が破壊された。さらに放射性廃棄物の問題を考えれば持続可能とは言えない。

 ドイツで再生可能エネルギー導入が進んだのは脱原発の姿勢を明確にしたからだ。90年と06年の原発の基数・設備容量をみると、日本は40基計3164万キロワットから55基計4958万キロワットと増やしたのに対し、ドイツは27基計2586万キロワットから17基計2137万キロワットに減らした。そして国を挙げて再生可能エネルギー普及に取り組んだ。=次回は23日に掲載予定

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 略歴:わだ・たけし。1941年生まれ。96年より立命館大産業社会学部教授、06年同特別招へい教授となり、08年に退職。現在、日本環境学会会長、自然エネルギー市民の会代表。大阪府高槻市在住。

・・・・・・

未来を築けるか:再生可能エネルギー 識者に聞く/下 /京都

http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20100123ddlk26040536000c.html

 ◆日本環境学会会長、和田武・元立命館大教授
 ◇産業・雇用、地域に活力 安全・平和貢献も、幅広い効果

 ??再生可能エネルギーの普及にはどんな意味があるのか。

 ◆二酸化炭素(CO2)の大幅削減や大気汚染の改善、エネルギー自給率の向上はもちろんだが、産業発展と雇用拡大、市民の収入増加など幅広い波及効果があり、全体として社会を持続可能な方向へ導く。ドイツでは再生可能エネルギー法施行翌年(01年)の関連産業の年間総売り上げは約1兆660億円だったが、08年に約3兆7440億円と3・5倍になった。原発とは違って労働集約的で小規模分散型のため雇用効果も大きく、01年末の10万人から08年末には約28万人へ増加。CO2は1億900万トンも減少した。

 特に私が注目しているのは地域社会の活性化だ。ドイツでいろんな現場をみて感じた。風が強くて農業に苦労していた農村が風力発電で収益を得て、後継者難を解消したりしている。自然を破壊せず、農林業など一次産業の維持・安定化に役立ち、将来への展望を開く。税収が増え、自治体の財政にも寄与する。地域全体が豊かに活性化され、住民主導で地域が運営される高度な民主的社会を築く契機にもなる。

 国際的にはエネルギー安全保障の意義があるし、日本の技術や産業を生かして各国で普及させれば、資源紛争をなくす平和貢献になり、日本の国際的信頼・地位の向上につながる。原発を増やせば、プルトニウム、核兵器拡散の危険が生まれるのとは対照的だ。

 ??日本の再生可能エネルギー資源はどうか?

 ◆水力、風力、太陽光、木質バイオマス、地熱とも日本にはドイツを上回る資源がある。価格的に競争力があるのは風力だが、島国の日本では海上も含めて風力資源は豊かなはずだ。海洋には波力、潮汐(ちょうせき)力、温度差エネルギーもある。他国がうらやむほど多様な再生可能エネルギーに恵まれている。

 ??普及策は?

 ◆私が代表を務めるNGO「自然エネルギー市民の会」は、太陽光、風力、バイオマス、地熱、中小水力の発電量全量を買い取り対象とするFITの導入を提案している。買い取り期間は発電開始から20年間。初期投資の8?9割を金融機関からの融資を受けてもまかなえるように1キロワット時当たり価格を設定す。現在の平均発電コスト相当の1キロワット時当たり6円を電力会社の負担とし、残りを電力料金に上乗せすれば、一般家庭の負担は平均月388円になる計算だ。

 主に原発推進の財源として徴収されている電源開発促進税(現在、家庭平均月130円程度の負担)を転用すれば、その分家庭負担は低くなるし、環境税なども使えばもっと低くなる。これにより、再生可能エネルギー発電の総発電量に占める割合は現在の10%(大型水力を含む)から20年に23%、30年に38%に高まり、この分野の産業発展で20年に約60万人、30年に約120万人の雇用創出が期待できる。

 ??市民はどうかかわれる? 

 ◆日本では再生可能エネルギーの普及も含めて市民が中心になって担う感覚があまりなかった。だが、日本の市民の力は非常に大きい。資金的な面でも1400兆円と言われる預貯金がある。市民が利益を得て取り組める条件さえ整えれば、相当な力になる。

 長期的視野でインフラとして再生可能エネルギーの施設を増やすことは社会全体に大きなプラスとなる。それを政策で打ち出せる力量を政治家も国民も持たねばならない。

 ドイツには、再生可能エネルギーの普及は温暖化対策や持続可能な発展を推進する点でプラスになり、社会全体で担うのは当然との認識が共有されている。日本も原発依存ではなく、再生可能エネルギーの拡大方針を明確に打ち出せば、国民の多くが賛同するのではないか。【聞き手・太田裕之】=おわり

東海再処理工場で放射性廃棄物の海洋放出管の保守作業で死亡

【毎日新聞】
水死:潜水士、作業中死亡 東海村再処理施設、海中埋設管の破損調査 /茨城

http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20100127ddlk08040200000c.html

 26日午前11時ごろ、東海村の常陸那珂港で、日本原子力研究開発機構東海
研究開発センターの使用済み核燃料再処理施設「核燃料サイクル工学研究所」の
海中埋設管の調査のため潜水作業をしていた横浜市保土ケ谷区岩間町、潜水士、
矢田純二さん(48)が海底に沈んでいるのを同僚が見つけ、消防に通報した。
矢田さんは病院に搬送されたが、間もなく死亡が確認された。死因は水死だった。

 茨城海上保安部によると、現場は同港沖約3・2キロ、水深約27メートルの
地点。矢田さんは、低レベル放射性廃棄物の放出管(全長約3・7キロ)の調査
のため、午前10時18分ごろから約25分間の予定で単独で海中に潜り、土砂
の撤去作業をしていたが、船からの交代連絡に応答した後数分しても上がらず、
次の潜水士が様子を見に潜ったところ、海底に酸素マスクが外れた状態で発見さ
れた。【山崎理絵】

2010/01/27

核施設の労働者が脳腫瘍やガンなど深刻な被害

1月29日、NHK BSで以下の番組が放送される予定です。

http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/100129.html

> 核施設で働いてきた人々は、数百万人。そして15万人に及ぶ脳腫瘍
> やガンなどの深刻な健康被害者が生まれている。

> 政府は、汚染除去作業に着手したが、推定で一日10億円以上の
> 巨費が今後70年間にわたって必要とされる。

日本の原発や再処理工場も今後、同様な問題を抱えることになります。
できるだけ多くの人(特に政治家)に知らせたいですね。

BS世界のドキュメンタリー

http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/100129.html

> <シリーズ 就任から1年・オバマのアメリカ>
> 核汚染大陸 ?アメリカ 核兵器工場の証言者たち?
>
> 10年1月29日 金曜日 午後9:10?10:00
>
> 去年、アメリカ大統領として初めて「核兵器のない世界を目指す」と
> 宣言したオバマ大統領。その足下で、アメリカは「核の負の遺産」に
> 苦しんでいる。
>
> 1945年の原爆実験から65年間に、これまで15を越える州に、
> 300以上の核兵器製造施設が作られ、あたかも「核の巨大工場」
> となったアメリカ。
>
> 核施設で働いてきた人々は、数百万人。そして15万人に及ぶ脳腫瘍
> やガンなどの深刻な健康被害者が生まれている。
> そうした中で、上は所長クラスから、末端の作業員まで、具体的な
> 「核兵器製造の実態」を語り始めた。施設のあった場所は、放射能
> だけでなく、ベリリウムやPCBなど有毒物質で汚染されている。
>
> 政府は、汚染除去作業に着手したが、推定で一日10億円以上の巨費
> が今後70年間にわたって必要とされる。
>
> 「全米を核工場にした」65年間。アメリカはどうなったのかー。
> 番組では、口を開き始めた労働者や研究者を訪ね、その証言と資料を
> 基に、これまで安全保障の名のもと秘匿されてきた核兵器製造の実態
> に迫る。
> 核はアメリカをどうしたのか、その呪縛にもがく超大国の現実を描く

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